2015 年度 世界史 椙山女学園大学 世界史 傾向と対策 (分析は一般入試 A の問題のみです) 出題傾向 入試日程 2/3 2/4 2/5 大問 出題分野・テーマ 難易度 第1問 テーマ史「軍事力行使のための動員」 標準 第2問 テーマ史「インドおよびイスラーム世界」 標準 第1問 テーマ史「人類史上の約束や取り決め」 標準 第2問 テーマ史「16世紀以降の欧米の社会情勢」 標準 第1問 テーマ史「並存・競合・相反する性格を持つ派閥や流派」 標準 第2問 テーマ史「古代~近代の歴史」 標準 どの日程も、大問2題の形で出題されている。すべてテーマ史であるが、リード文はなく、1問1答のような 形式で出題されている。年によって第1問が2~3の小テーマに分けられる場合もあるが、今年は小テーマが設 定されていなかった。一方、小問は各日程とも 26 問で、第1問が 20 問、第2問が6問である。小問の大半が正 誤判定問題で、4つの短文から「正しいもの」を選ぶ形式が多いが、一部に「誤りを含むもの(誤っているもの)」 を選ぶ形式もある。そのほか、語句選択問題や年代配列問題・組合せ問題が一部に出題されている。いずれにし ても、すべてマークシート形式である。4文から選択する正誤判定問題は、センター試験の形式と同じであるが、 1文の長さがセンター試験より長く、多くが2行にわたっている。 難易には傾斜がかけられているが、難易は全体としては標準である。しばしば、教科書に載っていないような 細かい史実を扱う場合があるが、ほとんどは教科書の範囲からの出題であるし、教科書に載っていなくても、多 くは消去法で解答が出るように工夫されている。 時代・地域・分野(政治・経済・社会・文化)は、それぞれ1日程ごとに見てもバランスがとれるよう配慮さ れているが、3日程全体を合わせて見ればよりバランスよく出題されている。一見すると西ヨーロッパと中国が 多いように見えるが、これは教科書の記述の量に比例している。政治史・社会経済史・文化史の分野別比率も、 多少「政治」偏重である点を除けば、教科書に対応している。なお、写真・地図・図表などを使う問題はない。 1 2015 年度 世界史 椙山女学園大学 世界史 傾向と対策 (分析は一般入試 A の問題のみです) 学習対策 出題は、教科書を逸脱しない範囲で正解を導くことができるように練られている。したがって、まず世界史 B の教科書を中心に学習するのがよい。世界史 B の教科書は複数の教科書会社によって出版されているが、自分が 高校で使用したものを使用するのがよい。しかし、その教科書から必ず出題されるとは限らない。そこで、世界 史用語集などを併用して、自分の教科書に載っていない用語も学習する必要がある。 テーマ史が出題されるが、テーマごとの学習をする必要はない。テーマは、出題者がさまざまな時代・地域・ 分野を出題するための工夫である。 大半の問いは正誤判定問題である。この正誤判定問題の正解をいかに正確に導き出すかが、合否の分かれ目で ある。一部には、教科書に載っていないような細かい史実を扱い、それが正解の場合もある。しかしそうした問 題もほとんどの場合、基本的な知識を使って消去法で解けば、つまり「大間違い」をチェックしていけば、正解 が得られるように工夫されている。したがって、基本的な知識を中心に学習すればよい。出題される正誤判定問 題は、短文4つの中に必ず正解が含まれる形式であり、センター試験と同じである。判断に必要な用語はセンタ ー試験ほど基本的ではないし、センター試験の短文が1行であるのに対してほとんどが2行なので、センター試 験よりは難しいと言えるが、それでも、出題者がセンター試験を参考にして問題作成している節が見られるので、 センター試験対策用の問題集を使用して学習すると効果的である。少なくとも、センター試験対策は世界史学習 の最低線である。学習のさい、1つ1つの短文のどこに誤りがあるか確認しながら学習してほしい。それが学力 になり、 「正しいもの」と「誤りを含むもの(誤っているもの) 」を取り違えて選ばない対策にもなる。 教科書の順通りに学習するのか、地域ごとに時代順に学習するのか、文化史を後回しにするのかは、どちらで もよい。しかし最終的には、学習していない箇所(時代・地域・分野)がないようにしてほしい。 地図や写真・図表などは出ていないが、教科書や副教材の写真・地図をよく見ておくことは重要である。世界 史の学力は、文字的な知識だけでなく、総合力である。 2
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