県内における高圧ガス災害事故の概要(平成 23 年) 事故区分 事 故 原 因 着 物 火 製造事業所(一般) 製作上の欠陥 源 質 名 現 象 設 備 区 分 炭酸ガス 無 業 種 取 扱 状 態 漏えい等 配管 死 亡 重 傷 軽 傷 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 高圧ガス充てん所 運転中 <液化炭酸ガス製造設備(CE)からの炭酸ガス漏えい> 1 当該設備は液化炭酸ガスをコールドエバポレーター(以下、CE)から容器に充てんする ための製造設備で、CEの他に液送ポンプを備えた炭酸ガス製造設備である。 作業員が容器に液化炭酸ガスを充てんしようとしてポンプを作動させたところ、液送ポン プからCEに続く配管上の溶接部から炭酸ガスが漏えいした。 漏えいの原因は、製作時の溶接不良であり、数年使用するうちに亀裂が進行し、漏えいに 至ったものと考えられる。 冷凍事業所 劣化(蒸発器) フルオロカーボン 22 無 漏えい等 冷凍設備 サービス業 運転立ち上げ中 <冷凍設備からのフルオロカーボン漏えい事故> 2 設備の立上げ点検を実施していた同社の作業員が、チリングユニット蒸発器内部からの冷 媒ガスの漏えいを発見したため、直ちに冷媒回路のバルブを全閉にし、漏えいを停止した。 設置後 20 年が経過している冷凍設備であり、過去の検査でも蒸発器に腐食が見られたこ とから、経年により蒸発器内部配管で腐食が進行し、割れに至ったものと考えられる。 消 費 破損 LPガス 無 漏えい等 金属加工 停止中 貯槽液面計 <LPガス貯槽の液面計破損によるガス漏れ> 3 事業所の従業員が、貯槽液面計直下付近に設置されたガス漏洩検知器の警報装置が鳴って いるのに気づき、液面計の 0cm から 30cm 部分からのガス漏れを確認した。その後、液面計 の上下バルブ、液面計につながる貯槽側上下の閉止弁を閉め、ガス漏れ検知器を用いて漏え いが止まったことを確認した。 なお、メンテナンス業者の調査によると、他に同様の事例はなく、破損に至った原因は不 明である。 移動中 炭酸ガス 容器固定不良 無 容器 <液化炭酸ガス LGC 容器の移動中の転倒・噴出漏えい> 4 漏えい等 販売業 移動中 内容積 160kg の液化炭酸ガス用容器(LGC)2本等をトラックで配送中に LGC 容器2本が 荷台上で転倒した。この衝撃で 1 本の LGC 容器の液面計が破損し、そこから液化炭酸ガスが 噴出した。このため、直ちに路肩の安全な位置にトラックを停車し、漏えいが止まるまで待 機した。 この事故で容器 1 本の液化炭酸ガス全量が漏えいしたが、破損した容器以外に人的、物的 被害はなかった。 事故原因は、LGC 容器を配送車の荷台に固定するラッシングベルトの締め方が不十分であ ることに気付かずに配送を開始したため、車両の振動や荷重移動が原因で、ラッシングベル トが徐々に緩んだためである。 1
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