SIMATIC FM 350-2

SIMATIC
FM 350-2
はじめに
クイックスタートアップガイド
このガイドでは、FM 350-2モジュールの起動について具体的な例を挙げて説明します。このガイドでは、4つのステップ
を使って、接点の開閉操作をカウントしたり、FM 350 - 2のハードウェアとソフトウェアの基本機能について学んだり、テ
ストするアプリケーションについて説明しています。このマニュアルは、参照したときにマニュアルに記載されている情報に関
して概要を把握できるように工夫されています。
例題を最後まで実習するのに要する時間は、個々人の経験の度合いにもよりますが、およそ1時間から2時間程度です。
要件
以下の要件を満たしている必要があります。
S 電源モジュールとCPUを備えたS7 - 300ステーションがある。
S STEP 7 (≥V3.2) がプログラミング装置上に正しくインストールされている。
S S7-300ステーションのプロジェクトをセットアップしてある。
S プログラミング装置がCPUに接続されている。
S FM 350-2モジュール、FM 350 - 2のコンフィグレーションパッケージ、および必要な付属品(拡張バス、フロントコネ
クタ、エンコーダまたはスイッチ、配線器具など)が手元用意されている。
コンフィグレーションパッケージのプログラミング装置へのインストール
コンフィグレーションパッケージには、FM 350-2のパラメータ割り付けダイアログボックスを備えたコンフィグレーションツー
ル、(必要な)ファンクション(FC)およびデータストラクチャ(UDT)とサンプルプログラムが含まれています。
オリジナルのディスケットのコピーを作成してください。
ディスケット1のインストールプログラムSETUP.EXEを起動して、このコピーからソフトウェアをインストールします。
インストールプログラムで表示される説明に従って作業を進めまてください。
FM 350 -2の取り付けと配線
FM 350 - 2に付属の拡張バスをCPUのバスコネクタにプラグ接続してください。FM 350 - 2をレールに取り付けて下
向きに回し、所定の位置にネジで留めます(詳細については、マニュアルのセクション3.2に記載されています)。
フロントコネクタを以下のように配線します(フロントコネクタのピンの割り付けについて、詳しくはマニュアルの第4章に記載
されています)。
電源モジュール
CPU
L+
M
L+
M
L+
M
FM 350-2
フロントコネクタ
21
22
M
L+
M
カウント接点
ゲート接点
2
3
11
FM 350-2にフロントコネクタを挿入し、所定の位置にネジで留めます。
テスト: 電源モジュールの電圧をオンにします。
赤いLED SFが短時間点灯し、内部モジュールのテストが正常に終了すると消えます。
最初に電源をオンにする場合、FM 350-2のパラメータ割り付けはデフォルト設定になっています(デフォルトパラ
メータの割り付けの特徴についてはマニュアルのセクション5.2に記載されています)。
カウンタデータブロックの作成
SIMATIC Managerで、[ファイル∪開く∪ライブラリ]メニューコマンドを使用して、ライブラリfm_cntliを開きます。
ライブラリfm_cntliの<Blocks>コンテナから、プロジェクトの“Blocks”コンテナ(以前は<AP-off>)にデータストラクチャ
UDT1をコピーします。
[挿入∪S7ブロック∪データブロック]メニューコマンドを使用して、“Blocks”コンテナにDB1を挿入します。
DB1を開いて、 ユーザー定義データタイプUDT1に関連付けたDB1を作成します。
[ ファイル∪ 保存]を使用して、DB1を保存します。
FM 350 -2へのパラメータの割り付け
SIMATIC Managerでプロジェクトを開きます。
プロジェクトのコンフィグレーションテーブル(ハードウェアコンフィグレーションアプリケーション)を開きます。
ハードウェアカタログから正しいオーダ番号のFM 350-2を選択して、それを必要なスロットにドラッグします。
このFM 350をダブルクリックして、[FM 350-2カウンタ]ウィンドウを開きます。
[アドレス]タブに変わりますが、このタブ付きページのすべての設定が保持されます。
[基本パラメータ]タブに変更してください。ダイアログボックスでチャンネルDB/カウンタDBのプロンプトが表示されたら、デー
タブロックの選択を使用してDB1を選択します。
[基本パラメータ]に以下の情報を入力します。
S [割り込みの生成]:
[いいえ]
S [割り込みの選択]:
[なし]
S [CPU STOPへの対応]:
[キャンセル]
[パラメータ... ]ボタンをクリックして、パラメータ割り付けダイアログボックスでボタンをクリックして次の設定を選択します
(ここで説明されていない設定はテストとは関係ありません)。[OK]を押して、設定内容を確定します。
[シングルカウンタとしてチャンネル0~7]
S [チャンネルの指定]:
次の設定項目はチャンネル0の場合のものです。
S
S
S
S
[オペレーティングモード]:
[エンコーダ]:
[割り込み有効化]:
[出力]:
[連続カウント動作] n [ハードウェアゲートを使用]
[パルスと方向] [メインカウント方向アップ]
[基本パラメータでの選択解除時は不可能]
[比較なし]
[ファイル∪保存]メニューコマンドを使用して、コンフィグレーションにFM 350 - 2のパラメータ割り付けを入力し、パラメー
タ割り付けウィンドウを閉じます。
[OK]ボタンをクリックして、[FM 350 - 2カウンタ]ウィンドウを閉じます。
[ステーション∪ 保存]メニューコマンドを使用して、プロジェクト内に新しいコンフィグレーションを保存します。
[ PLC∪ダウンロード]メニューコマンドを使用して、STOPモードのCPUにコンフィグレーションをダウンロードします。
これで、データが直接CPUにダウンロードされ、FM 350 - 2に転送されます。以後、コンフィグレーションがCPUにバッ
ファされている間は、CPUがSTOPからRUNに切り替わるたびに、CPUからFM 350-2にデータが転送されます。
テスト: プログラムを使わずに簡単なテストを実行することができます。
[デバッグ|コミッショニング]メニューコマンドを使用して、コミッショニングダイアログボックスを開きます。
これで、[SW_GATE]ボタンを使用して、ソフトウェアゲートを開いたり閉じたりできるようになりました。ソフトウェア
ゲートが開いているときに、モジュールに接続されているスイッチでカウントパルスを生成する場合は、このダイアロ
グボックスでカウント読み取りの変化を観察することができます。
機械のカウント接点がはね返ることがあるので注意してください。
ユーザープログラムへの統合
SIMATIC Managerで、[ ファイル∪ 開く∪ライブラリ]を使用して、ライブラリfm_cntliを開きます。
ライブラリfm_cntliの<Blocks>コンテナから、プロジェクトの“Blocks”コンテナ(以前は<AP-off>)にファンクション
FC2をコピーします。
プロジェクトのOB1を開きます。
OB1でFC2を呼び出してパラメータをFC2に渡し(マニュアルのセクション6.1と6.4を参照)、DB1でSW_GATEを設定し
ます。
OPN
DB 1
CALL
FC 2
DB_NO := W#16#1
SET
=DBX 23.0
[ ファイル∪保存]メニューコマンドを使用して、OB1を保存します。
VATとUDTを除く、プロジェクトのすべてのブロックを選択します。
[ PLC ∪ダウンロード]メニューコマンドを使用して、CPUにプログラムをダウンロードします。
テスト: “変数のモニタと修正”アプリケーションを使用して、カウント値とゲートをモニタすることができます。たとえば、
プロジェクトで[Blocks]コンテナを選択します。[挿入∪ S7ブロック∪変数テーブル
て変数テーブルVAT1を挿入し、[OK]をクリックして確定します。
]メニューコマンドを使用し
変数テーブルVAT1を開き、[Address]列に以下の変数を入力します。
db1.dbd44
(実際のカウント値)
db1.dbx43.0
(内部ゲートのステータス)
[テーブル∪保存]メニューコマンドを使用して、変数テーブルVAT1を保存します。
[ PLC ∪接続∪ コンフィグレーションされたCPU]メニューコマンドを使用して、オンラインに切り替えます。
[変数∪モニタ]メニューコマンドを使用して、モニタリングに切り替えます。
CPUをRUN-Pに切り替えます。
カウント接点でパルスを生成し、ゲート接点の状態との関係でカウント値をモニタします。
診断
誤った操作や、誤った配線、パラメータ割り付けの矛盾が原因となってエラーが発生することがあります。FM 3502は、これをグループエラーLED SFに表示します。
エラーとメッセージの診断方法については、マニュアルのセクション6.3および第11章を参照してください。
例
fm_cntexプロジェクトには、手引きとして使用でき、アプリケーションへの対応が可能な例がほかにも用意されています。
Siemens AG
Bereich Automatisierungs- und Antriebstechnik
Geschaeftsgebiet Industrie-Automatisierungssysteme
Postfach 4848, D- 90327 Nuernberg
Siemens Aktiengesellschaft
E Siemens AG 1998
予告なく変更されることがあります。
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