プロジェクションマッピングを用いた 建設用3D積層造形技術

プロジェクションマッピングを用いた
建設用3D積層造形技術
鷹見 洋介¹ 吉田 博則¹² 小渕 祐介² 五十嵐 健夫¹
¹コンピュータ科学専攻
²建築学専攻
東京大学
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はじめに
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研究の目的
3Dプリンタ技術を建築スケールに応用したい!
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建築分野での3Dプリンタの例
D-Shape
Contour Crafting
石膏粉末による
積層型3Dプリンタ
コンクリートによる
積層型3Dプリンタ
Enrico Dini (Monolite UK Ltd)
Khoshnevis (USC)
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建築分野での3Dプリンタの例
D-Shape
Contour Crafting
石膏粉末による
積層型3Dプリンタ
コンクリートによる
積層型3Dプリンタ
Enrico Dini (Monolite UK Ltd)
Khoshnevis (USC)
装置が大掛かり
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アプローチ
指示
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関連研究:人間と機械の協調作業による造形
粘土物製作支援
ラウターの軌道自動調整
彫刻用ドリルの彫刻自動制御
[Rivers et al, SIGGRAPH Asia, ‘12]
[Rivers et al, SIGGRAPH, ‘12]
[Zoran et al, UIST, ‘13 ]
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関連研究:人間と機械の協調作業による造形
粘土物製作支援
ラウターの軌道自動調整
彫刻用ドリルの彫刻自動制御
[Rivers et al, SIGGRAPH Asia, ‘12]
[Rivers et al, SIGGRAPH, ‘12]
[Zoran et al, UIST, ‘13 ]
これらの研究を建築スケールに応用
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提案手法
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人間と機械の協調作業による積層造形技術
• 積層工法と素材
• 積層工具
• プロジェクションマッピングによる作業指示
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人間と機械の協調作業による積層造形技術
• 積層工法と素材
• 積層工具
• プロジェクションマッピングによる作業指示
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積層工法と素材
メリット
• 積層が速い
• 材料が安価
• サポート材要らず
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素材
• 棒材
• 本研究用に加工した5㎜木材
• 接着剤
• 木工用速乾接着剤
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積層の特徴:
吐出角度による性質の制御が可能
ランダムな構造
指向性のある構造
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人間と機械の協調作業による積層造形技術
• 積層工法と素材
• 積層工具
• プロジェクションマッピングによる作業指示
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積層工具①
メリット
Kosuke Nagata, Anders Rod
Ying Xu, Rathar Sam, Jan Vraovsky
• 安定した吐出
• 接着剤の自動塗布
• 場所をとらない
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積層工具②
特徴
• 数本の棒材の平行吐出
• 吐出スピードの可変
• 角度に依らず一定に吐出可能
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使用例①
真っ直ぐ
真っ直ぐに建てたい!
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使用例②
傾ける
アーチ状に建てたい!
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積層工具③
真っ直ぐに建てたい!
アーチ状に建てたい!
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人間と機械の協調作業による積層造形技術
• 積層工法と素材
• 積層工具
• プロジェクションマッピングによる作業指示
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マッピングによる作業指示
メリット
• リアルスケールで実物上への投影
• 多人数の情報共有が容易
• 人数分用意する必要がない
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プロジェクタ
深度センサ
現在形状
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深度センサ
計測
現在形状
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目標形状
比較
現在形状
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不足
ちょうどよい
超過
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プロジェクタ
投影
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プロジェクタ
投影
不足
ちょうどよい
超過
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ケーススタディ
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パビリオン建設
最終形状
幅2m×奥行3m×高さ3m
形状を20cmの層に分割
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ハードウェア
1. プロジェクタ
1. プロジェクタ
• BenQ MX823ST
2. 深度センサ
2. 深度センサ
• Xtion pro live
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比較
最終形状
完成したもの
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気づいたこと
斜め上方に立ち上がっていく構造物に対しての
指示ができない
プロジェクションマッピング どっち?
プロジェクションマッピングでは、
立ち上がる方向がわからない
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気づいたこと
斜め上方に立ち上がっていく構造物に対しての
指示ができない
→手持ちボードがその役割を担った!
プロジェクションマッピング どっち?
ボードをプロジェクタにかざすと、
形状の変化がみられる
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まとめ
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まとめ
• 人間と機械の協調作業による新しい3Dプリント
方式を提案した
• プロジェクションマッピングを用いた新しい
積層造形技術を提案した
• 新しい積層素材としての棒材
• 棒材の積層を標準化する積層工具
• プロジェクションマッピングによる積層作業指示
• 提案手法を用いてパビリオン建設を行った
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今後の課題
• 積層工具のインテリジェンス化
• 素材の指向性を利用した形状の制御
• 建設できる構造物の限界の把握
• さらに大きいスケールや複雑な形状の建設
• 動的な積層工程の修正
• 施工誤差が発生した場合における最終形状との誤差を抑制
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パビリオンの構造
危険
荷重+風(横の力)
安全
荷重のみ
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パビリオン in 東大(12/7~)
※イメージ図
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作っている様子
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パビリオンなう
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