小学生年代の体について

2015/3/09
小学生年代の体について
講習会や勉強会で習ったことをまとめてあります。取り組み以前は怪我人や故障者が決して
少なくなかったです。20年ほど実践してきて、相手があってぶつかったりして怪我をしたこと
を除き、大きな怪我無くやってこられました。ポート以外で骨折するお転婆さんも時々いました
が(笑)・・・
☆ 競技力向上の3要素 ☆
次の3つのどれかがくずれると、競技が下手になると言われています。
● トレーニング
● 休養(睡眠)
● 栄養
Ⅰ.トレーニング
1. 学年別のトレーニング
発育・発達のパターンに合わせてのトレーニングを指導していきます。筋力のつかな
い年代に筋トレは無意味です。この年代に筋トレによる超回復を期待しても炎症起こし
て筋組織が壊れてお仕舞いだそうです。年代ごとの特徴を説明しますから、参考にして下
さい。
①
小学校低学年
小学校低学年の頃は、下の表からもわかるように、動作・身のこなしを覚えるのに適し
た年代だといえます。これは、神経系の発達によるものです。神経系は主に脳の発達と関
連があり、脳はこの低学年の頃に成人の9割近くまで発育します。この神経系の発達時期
に、様々な運動を経験することは、
将来の競技力に大きく影響を与え
ます。
「運動神経が良い」とよくいいます
が、それはこの時期に色々な運動を
経験できたかが大きな要因である
といえます。すなわち、この時期に
専門的な指導を受けることは、大人
になってから名門校で指導を受け
ることよりも重要であると言える
と思います。
バスケットボールの技術は基本的
な動作の組み合わせにより習得で
きるものがほとんどですので、この
年代に跳ぶ、走る、投げる、止まるな
どの基本的な運動をたくさん経験することが重要です。
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②
小学校中学年
小学校中学年の頃は、低学年で基本的な動きを習得できたとすると、その基本的な動き
のパターンをバスケットボールという種目の特性に合わせて使えるようになっていくこ
とが求められてきます。ボールを扱うことが上手になってきたら、ドリブルやシュートな
ど、バスケットボール特有の動きのパターンを覚えていくわけです。結果を求めすぎて、
つい得意な利き手ばかりですませがちですが、この時期に左右満遍なく練習することで、
その後の技術の習得がよりスムーズになっていきます。
フットワークや身のこなし、左右で別々の運動をする技能や、手と足で違ったリズムで
運動するなど、神経系を意識したトレーニングをするのにももっとも適した時期である
と思います。また、バランス能力や空間認知などもこの時期からはじめたいトレーニング
です。
また、この時期から、発育の早い子は身長が伸び始めると思います。女子では平均的な身
長の発育のピークが 10 歳ですから、特に女の子のこの時期は非常に重要です。食事、睡眠
には十分に注意してください。身長は、身長が伸びる方向に負荷がかかることで発育を促
進できるので、飛んだり跳ねたりという運動を取り入れることで身長の発育を促すこと
が必要になります。女の子はこの時期にしっかりと着地のトレーニングをすることが必
要です。なぜなら、女の子は膝の故障が非常に多いのです。その理由として女の子特有の
骨盤の大きさからくる骨のしくみで、膝が着地などの衝撃をうまく吸収できないからで
す。着地をしても膝がふらつかないようにするトレーニングをこの時期から取り入れて
いくことが必要です。膝の故障を防ぐことは、競技生命を長くするとともに、生涯にわた
ってスポーツを楽しむためにも重要なことです。
③
小学校高学年
高学年の頃には、バスケットボールをきちんと競技として行えるようになります。した
がって、ゲームの中で様々な感覚を身につけていき、スキルを発揮することができるよう
になり、レベルが上がってくるにつれて、見て判断してプレイするということができるよ
うになってきます。従ってより多くのゲーム経験を積むことが必要ですし、より多くのこ
とを吸収することが重要です。そして、この時期は体力的にも向上してくる時期です。し
かし、ただ走るメニューなどは他の技術の成長をなくしてしまうので、ゲームの中で走り
回るなどして、知らず知らずのうちに体力が向上しているということがいいでしょう。
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2. 親、子供たちが理解しておきたい「痛みの4段階」
子供たちの中には痛みを我慢して運動を続けているというケースもあります。しかし障
害を重くしないためにも、試合で持てる能力を発揮するためにも、早期発見して対処するこ
とが重要です。下記のような「痛みの4段階」を理解しておけば、子供が痛みを訴えたとき、
痛みの4段階を利用することで、ある程度そのレベルを推測することができます。
①
練習中は痛まないが終わると 30 分くらい痛みがある。
②
練習中にも痛みがあるが、何とか全力を出すことができる。
③
練習は行えるが、全力を出して動作ができない。
④
練習を行えないほど痛みがあり、日常生活でもそれが続く。
小学生の場合、成長期の軟・骨の障害が進行していることも
あり、①の段階でも障害は軽くないケースがあるため、指導
者・親は特に「痛い」という反応に充分注意しなければなりま
せん。我慢して続けさせるのは危険であることを理解して、で
きれば①の段階で障害を早期発見し対処することが大切です。
子供たちにも4つの段階を説明し痛みが出たらすぐ指導者や
親に伝えるよう教えておきましょう。また、医療機関で診療を
受けた場合は診断結果を指導者に必ず報告しましょう。
2. 子供のスポーツでのストレッチングの重要性
発育期の子供では、骨の成長が急速で筋肉の成長が追いつかないことがあります。その結
果として筋肉や腱が緊張し、相対的に身体の柔軟性が欠如します。この状態でスポーツを続
けることによって種々の障害を引き起こすことがあります。予防には継続しストレッチン
グを毎日行っていくことが重要であり、発育期の段階でしっかりとしたストレッチングの
実施方法を習得させる必要があります。
ストレッチングの目的には、参加する運動に必要な身体の柔軟性を獲得することのほか
に、その運動で使われる主な筋肉の柔軟性の向上、血液循環の促進、全身のリラクゼーショ
ンを図ることによって運動前の身体の準備能力を高め、肉離れを防止し競技能力を向上さ
せます。また、運動後の疲労を軽減させ、スポーツ外傷、使いすぎ症候群の予防・改善に役立
ちます。
ストレッチングは技術的な能力に直接的な影響を与えませんが、選手の潜在能力が改善
されるため、結果的に競技力は向上します。毎日ストレッチングを行いつづけることが大切
です。
和合では、静的ストレッチングと動的ストレッチングを合わせて40分程度掛けて行っ
ています。強豪校と言われる中学や高校は1時間強くらい掛けて行っています。
<具体的な方法として>
①
反動をつけずに、ゆっくりと引き伸ばすようにする。
②
呼吸は止めずに自然にリラックスして行う。
③
痛みのない範囲で 30~40 秒はその姿勢を保持する。
④
引き伸ばす筋肉に意識を集中して行う。
⑤
複数の筋肉を一度に伸ばさず、なるべくひとつの筋肉を伸ばすように心がける。
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⑥
特定の筋肉だけを行うのでなく、なるべく全身の筋肉に対して行う。
⑦
練習や競技の前後、入浴後に行う。
Ⅱ.休養
1. トレーニングと休養
トレーニングで最大の効果を得るためには、きちんとした休養を取ることが大切です。ト
レーニングで刺激を与えると、体は疲労します。もし休養せず疲れたままトレーニングを続
けると、筋肉を十分動かすことができません。
トレーニング量が増えると、始めたときと同じような能力を発揮することができなくなり
ます。このような時に休養し、栄養を補充するとトレーニングを始めたとき以上に身体は回
復します。ハードなトレーニングを行い、タイミングよく休養を入れ、その回復期に試合を
すると、思いがけない好記録を生むことがあります。
どのように優れた選手でも、トレーニングの後には疲労が残ります。しかし上手に休養を
とることで、水準以上に能力を高めることができます。トレーニングの量や質によって休養
の取り方は異なるので、トレーニングのプログラムを組み立てるときは、休養についても考
慮しなければいけません。
2. 「寝る子は育つ」成長ホルモンと睡眠
筋肉や骨を作るカギを握っているのは、成長ホルモンです。ホルモンの分泌には一定のリ
ズムがあります。成長ホルモンは眠っているときに最も活発に分泌され、特に眠りについて
から1時間後もっとも深い眠りのときにピークに達します。この時間帯は体温も低めで、筋
肉の動きもほとんどありません。エネルギー消費が少ないため、筋肉の細胞にエネルギーが
たくさん蓄えられ。それが筋肉づくりに利用されるのです。
3. 5~6年生で必要な睡眠時間
5~6年生で必要な睡眠時間は、8~9時間くらいと言われています。起床してからベス
トな状態で動けるようになるのに3時間必要と言われています。9時に試合開始のときに
は、6時には起きなければいけないので、前日は9~10時までに寝ましょう。
Ⅲ.栄養
1. 「何がなんでも朝食は大切」!!
朝食を疎かにすると昼食が少なくなる、その結果夕食が多くなりすぎる。するとまた朝食
は食べたくなくなるという悪循環を繰り返えします。朝食を取らないと「絶対的な栄養不足」
となり、特に朝食で糖質が不足するとエネルギーとして働かなくなり、体育やスポーツをす
ると集中力の低下から思わぬケガをします。また、夕食が多くなりすぎると「必要な栄養素
の偏り」となり、太りやすくなる・筋肉がつきにくくなるなどの体質改悪となります。こう
いった栄養の偏りも「現代の栄養失調」といいます。
2. 1日に必要な量はどのくらいか?
スポーツをする11~12才の子供では、1日2300kcalくらいが適量です。但し、
2300kcalを3食で採ろうとすると量的に無理があるので、捕食やおやつとしてス
パゲティー、そば、ソーメン、おいもなどで補うとよいようです。
3. 朝ごはんは、和食or洋食?
エネルギー量からみるとご飯1膳とパン1切れはほぼ同じですが、スポーツ選手として
採りたい糖質(炭水化物)の量はごはんのほうが多く、パンにはパンを作るときにマーガ
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リンや牛乳を入れているため、量が違ってきます。
また、洋食だと手軽さからパン、牛乳、生野菜だけの食事になりがちですが、生野菜は水分
が多く量の割には栄養をたくさん採れません。和洋食に限らず野菜にはなるべく火を通し
て量を少なくし、色んな野菜をたくさんとる工夫をするのがよいです(火を通すことでビ
タミンはなくなってしまいますが、これは別のものでとればいいと思います)。生野菜にド
レッシングをかけるのは一番曲者で必要以上に油を採ってしまうようです。
子供たちに多くの野菜を採らせるには、スクランブルエッグにミックスベジタブルや前
日の残りの野菜を入れる。味噌汁にはなるべく多くの具をいれるなどの工夫が必要です。
「好き嫌いをせず食べなさい」と強制するよりも、使用食材の数を増やし、料理のレパート
リーを増やすほうが食欲は出てくるので、食べやすい、食べたくなる効果が大きいと思われ
ます。
総じて和食のほうが、あわせるおかずのバリエーションが多く出来るので、和食のほうが
朝食にはよいということになります。ただし、逆に塩分が多くなるので、味の濃さに注意が
必要です。お母さん方の腕のふるい所です。
4. スポーツする子のエネルギー源は?
三大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)の中でエネルギー源になるのは、糖質と脂質だ
けです。糖質=炭水化物です。この糖質は筋肉と肝臓にグリコーゲンとして蓄えられます。
しかし運動を持続すると、疲労困憊して運動が継続出来なくなります(筋力低下・めま
い)。また、糖質はエネルギー源なだけでなく、脳を働かせ思考の回転を良くします。当然の
ことですが、試合前にエネルギーの蓄えのない子は、知力・体力どちらの面でも十分な力を
発揮できなくなります。朝食は炭水化物を中心にしっかりと食べさせましょう。
5. 子供たちの挑戦!!
出来るだけ早起きする練習をし、朝ごはんは1杯半をおかずと一緒に食べ、牛乳は1日4
00~600mL(800mL以上は飲まない)をがんばって飲むようにさせましょう!
6. お弁当は何が良い?
おにぎりとくだものがベストです(バナナやクエン酸の多いグレープフルーツやオレン
ジジュース 100%)。特に試合のある日は、スケジュールの中で昼食時間が取られていない
ことが多く、試合間の短時間で数回に分けて昼食を取ることになります。お弁当や麺類より
も分けて食べられるおにぎりが最適です。また、捕食として短時間で摂取出来るスポーツゼ
リーや集中力を高める飴などが良いと思われます。
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7. 熱中症と飲み物について
夏は発汗量が普段より多くなるため、適量の水分とミ
ネラルを補給するのは非常に大切なことです。特に、練習
中水分補給は適切に行う必要があります。汗をかいてか
らだの水分が減ると、体温調節が出来なくなったり、血液
がどろどろの状態となって酸素や栄養素などがうまく
運べなくなったり、心臓に負担をかけたりします。ひどい
場合は、かなりの脱水症状になり、熱中症など命にかかわ
ることもあるので、水分補給をおろそかには出来ません。
しかし暑いからといってガブガブ飲み過ぎたりする
と、お腹が水分で満たされ食欲減退となるし、特に甘いジ
ュースの場合、血糖値が上昇して更に食欲を失わせることとなります。そして、必要な栄養
分がとれなくなりバテの原因となり、悪循環になってしまうのです。
汗は水分と一緒にミネラルも出ていってしまうので、0.2%程度の食塩水が適当ですが、
最近は手軽さからスポーツ飲料が良いといえます。飲むタイミングは、練習や試合開始前の
2時間前くらいに(水分吸収に90分くらいかかるためです)500ml程度を、運動中
は30分に一度くらいを目安としますが、発汗量に個人差がありますので、体重の減少が
3%を超えないように、一度に飲む量は100mLくらいを目安に水分補給しましょう。お
茶やコーヒーの類は、尿意をもよおし、発汗に必要な水分を尿によって失ってしまうので、
避けてください。但し、麦茶はokです。
発汗量が多いときは、ミネラル分の補給に梅干などを食べさせる方法や、最近では塩タブ
レットなど便利なものも発売されていますので、適量与えましょう。
子供たちではわからないと思いますので親や指導者が適宜対応し、いつでも飲める環境
としておきましょう。
8. スポーツドリンクは何がいいか?
スポーツドリンクを飲む目的には、運動による発汗で失われた水分を補給する以外に、も
うひとつ目的があります。エネルギー補給です。エネルギー源は、糖質というお話をしまし
た。従って糖質を補給する必要があります。糖質にもブドウ糖・果糖・ショ糖・乳糖・オリ
ゴ糖などたくさんありますが、中でも果糖は血糖値を上昇させることがなく、またクエン酸
と一緒に体内に取り込まれると他の糖質に比べて吸収が促進され、更に糖質を補給しなが
ら、もうひとつのエネルギー源である脂肪をエネルギーとして効率よく利用するというこ
とが分かっています。結論から言うと、成分に、果糖+クエン酸+アルギニン+BCAA
(アミノ酸)を含むものがいいです。
味の好みや価格を無視すると、エネルゲン(大塚製薬)>アミノバイタルウォーター
(味の素)>アクエリアスPETボトル(日本コカコーラ)の順でお勧めです。
ブドウ糖主体のものは、試合後の体力回復時に飲んで欲しいスポーツ飲料です。
ポカリスエット(大塚製薬)、ゲータレード(サントリー)、アクエリアスパウダー(日
本コカコーラ)などです。ヴァームウォーターはダイエット飲料なので問題外です。
果糖 100%でないものは、成分表記が果糖の濃度により、高果糖液糖(90%以上)、果糖ブ
ドウ糖液糖(50~90%)、ブドウ糖果糖液糖(50%以下)となっています。
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尚、市販のものは6~7%の糖分が入っていますが、吸収率が良いとされる2.5%くらい
まで2~3倍に薄めて、飲みやすい温度 5~10℃にして飲ませるのが良いと思います。
9. スポーツ障害について
主なスポーツ障害については、以下のような予防をおこな
っていますが、痛みを感じたら、程度に拘らず直後から数日
間R.I.C.E.処置(安静、アイシング、圧迫(固定)、挙上)を
行なうようにして下さい。また、軽度の場合の緊急的な対処
は行いますが、障害が出た場合には出来るだけ早くポーツ医
を専門とする整形外科の診療を受けてください。
① 足首の捻挫
足首に起こるネンザの約80%が「内反ネンザ(足首を内側に捻る)」といわれています。
足の外側にある靭帯を損傷します。成長期の子供の足首が不安定なことと、足の構造上から
起き易いといわれています。和合では、動的ストレッチングの中で足首周辺の筋肉・腱の強
化を行っています。このエクササイズは、余りきつくないので毎日続けるようにしましょう。
この毎日の積み重ねが足首の安定性につながっていきます。
② 突き指
「突き指」といわれている怪我は、ボールなどによって指に外力が加わって起こる指関節
の捻挫です。重度になると骨折もあれば、脱臼もあります。(この場合は変形を認めますか
ら、一度でも見たことがあればそれと気づくと思いますが・・・。)
突き指しにくいボールの取り方、手の出し方を子供たちに教えています。
突き指しても絶対に引っ張らないでください。「突き指というのだから引っ張ればいいじゃ
ないか!」よくありがちな考え方ですが、これは間違いです。
③ オスグット・シュラッテル病
ジャンパー膝、オスグッド病(成長痛)と呼ばれる膝蓋骨下部の痛みは、成長期に見られ
る特有な症状で、「病」とありますが病気ではありません。成長期では、骨の成長に筋肉の成
長が追いつかない状態で、膝の伸展が原因で軟骨や腱が炎症を起こして痛みを生じます。痛
みの有るうちは休養するのが一番の治療となります。重症にならない程度にコントロール
していけば、15歳くらいまでに自然と痛みは消えていきます。和合では、静的ストレッチ
ングによって大腿四頭筋の柔軟性を増して、骨にかかる引っ張りの力をやわらげる予防を
心がけています。
痛みが出てしまった場合は、オスグット・シュラッテル用のテーピングを施して対応し
ます。
どうしても動きの多い子や、動きは普通だけど膝の使い方が悪い子(衝撃を吸収できな
い子)はなりがちです。お医者さんによっては運動一切禁止ということを言う人もいます
が、スポーツトレーナをなさっているお医者さんで観てもらうと、痛みが消える年代まで騙
し騙し続ける方法を教えてくれます。
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④ 踵骨々端炎
踵骨骨端炎はランニングやジャンプなどの際にアキレス腱や足底腱膜の牽引力によっ
て、踵骨骨端部(かかとの軟骨部)が炎症を起こして痛みを引き起こす疾患です。時に、
外傷(打撲など)をきっかけに発症する事もあります。男子に多く、女子の2倍の頻度
で認められ、特に 10 歳前後によく認められます。一般的に特別な治療を行わなくても、成
長と共に骨端線が閉鎖すれば(踵が大人の骨になれば)、必ず治る事を十分に理解して
ください。和合では、静的ストレッチングの指導で、アキレス腱や足底腱膜の痛みを誘発
しないようにしています。
⑤ シンスプリント
脛骨過労性骨膜炎を指し、下腿内側に位置する脛骨の下方 1/3 に痛みが発生すること
を特徴とします。痛みは脛骨に沿ってうずくような鈍痛で始まります。ある一点に集中
する痛み(この場合は疲労骨折の可能性も)とは違い、 筋肉が骨に付着するラインに
沿って起こります。
多くの場合、不快感は運動開始時に現れ、そのあと消えて運動が終了するとまた戻って
きたりします。 症状が進むにつれ、不快感は段々ひどくなり、運動している最中はずっ
と持続するようになります。 そして最終的には、ベッドから起きる時や日常生活の他の
動作の最中にも痛みが伴うようになってしまいます。この障害はランナーに多くみられ
ますが、どんなスポーツでも、シーズンの始めや新学期に新入部員がハードなトレーニ
ングを集中的に行った場合に頻発します。硬い地面の上を繰り返しランニングする、足
部を背屈させる(つま先を上げる)筋肉を過剰に使いすぎるなどが原因となります。
⑥ 有痛性外脛骨
中足部のスポーツ傷害の中で、良く見られるのが、<この有痛性外脛骨といわれる疾患
です。外脛骨とは、足の内側にある過剰骨(よけいな骨)もしくは、種子骨の一つです
健常な方の 15%ぐらいの方にあるといわれていて、症状がなければ何も問題ありませ
ん。しかし、もし痛みが出てきた場合には、治療が必要になってきます。
⑦ 例外(外反母趾)
これは、スポーツ障害ではありませんが、皆さんご存知の足の親指が小指のほうへ曲が
っていく症状です。これが原因で母指関節に力が入らず走る・止まるなどが出来なくな
ります。テーピングで痛みを軽減することが出来ます。
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