平成26年度事業報告の概要

平成 26 年度
事
業
報
告
書
(平成 26 年 4 月 1 日から平成 27 年 3 月 31 日まで)
学 校 法 人
戸 板 学 園
-
目
次
1. 法人の概要
(1)建学の精神・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
(2)学校法人の沿革・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
① 法人設立年月日
② 学校設置年月日
③ 学園の沿革
④ 学園の事務組織表
(3)設置する学校・施設の位置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
① 本部及び校舎の位置
② 施設の位置
(4)学校・学科の学生数の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
入学定員・収容定員・現員数
ア)戸板女子短期大学
イ)戸板中学校・戸板女子高等学校
(5)役員(理事・監事)の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
① 理事長・学長・校長等の異動
② 理事の異動
③ 監事の異動
④ 定員数・現員数・氏名等
ア)理事
イ)監事
(6)評議員の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
定員数・現員数等
(7)教職員の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
学校別・本務兼務員数
2. 事業の概要
(1)事業の概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
(2)主な事業の進捗状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
① 短期大学の概況
② 戸板中学校・戸板女子高等学校の概況
(3)施設設備等の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
① 防災
② 施設設備
3. 財務の概要
(1)決算の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
① 収支計算書の概要
ア)資金収支計算書
イ)消費収支計算書
② 貸借対照表の概要
(2)財務状況の推移(経年比較)・・・・・・・・・・・・・・・・・17
① 収支計算書
ア)資金収支計算書
イ)消費収支計算書
② 貸借対照表
(3)主な財務比率 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
(4)計算書類の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
(5)借入金の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
1. 法人の概要
(1)建学の精神
本学の建学の精神は、時代に適応する実学の教授研究により、職業に必要な能力を育成
するとともに、知性と品性を涵養し、女性の人格形成と自立を目指すことにある。
(2)学校法人の沿革
① 法人設立年月日
名
称 学校法人 戸板学園
設
立 明治 35 年 2 月 2 日
法人成立の年月日
大正 2 年 7 月 23 日 (財団法人)
学校法人大臣認可年月日
昭和 26 年 2 月 15 日 (学校法人)
② 学校設置年月日
戸板女子短期大学 開設年度
昭和 25 年度
服飾芸術科(旧被服科)
食物栄養科(旧生活科)
国際コミュニケーション学科(旧英文科)
戸板中学校
開設年度
戸板女子高等学校 開設年度
昭和 22 年度
昭和 23 年度 全日制普通科
(学校法人番号)
(文部科学省 132022)
(東京都 10398 )
③ 学園の沿革
明治 35 年 2 月 戸板関子が芝公園に戸板裁縫学校を設立
明治 37 年 8 月 戸板裁縫学校三田四国町に移転
明治 44 年 4 月 戸板裁縫学校高等科新設(高等師範科の前身)
大正 2 年 7 月
財団法人戸板裁縫学校に組織替え
大正 5 年 4 月
戸板裁縫学校高等師範科設置 三田高等女学校創設
大正 12 年 4 月 大森町に城南女学校開設
大正 13 年 4 月 付属城南幼稚園開設
大正 15 年 4 月 大森高等女学校開設
昭和 7 年 3 月 城南女学校を城南高等家政女学校に昇格
昭和 7 年 9 月 財団法人大森学園を組織
昭和 12 年 4 月 三田高等女学校を戸板高等女学校と改称
昭和 18 年 3 月 城南高等家政女学校を大森高等女学校に吸収
昭和 21 年 2 月 戸板裁縫学校を戸板女子専門学校に昇格 被服科を設置
昭和 21 年 4 月 戸板女子専門学校英文科を設置
昭和 22 年 4 月 新制度により戸板中学校開設
昭和 23 年 3 月 大森学園を戸板学園に吸収合併、戸板高等女学校、大森高等女学校最
1
後の卒業式
昭和 23 年 4 月 戸板女子高等学校(全日制普通科)開設、戸板女子専門学校に生活科
を増設
昭和 25 年 4 月 戸板女子短期大学(被服科、生活科、英文科)開設
昭和 26 年 2 月 新制度による学校法人戸板学園設立認可
昭和 30 年 4 月 戸板女子短期大学被服科第 2 部(夜学)を増設
昭和 40 年 4 月 戸板女子短期大学八王子校舎開校、生活科一部移転
昭和 57 年 3 月 生活科、八王子校舎へ統合
昭和 57 年 4 月 戸板女子短期大学被服科第 2 部を廃止
平成 5 年 4 月 戸板中学校、戸板女子高等学校を世田谷区用賀に移転
平成 7 年 10 月 戸板女子短期大学を港区芝 2 丁目新校舎に移転
平成 9 年 12 月 戸板女子短期大学八王子校舎に新図書館完成
平成 12 年 4 月 戸板女子短期大学生活科を食物栄養科に、英文科を英語科に改称
平成 13 年 4 月 戸板女子短期大学被服科を服飾芸術科に改称
平成 14 年 4 月 戸板女子短期大学英語科を国際コミュニケーション学科に改称
平成 14 年 11 月 学園創立 100 周年記念式典を挙行
平成 15 年 4 月 戸板女子短期大学専攻科食物栄養専攻認定
平成 16 年 4 月 八王子校舎の規模を縮小し、食物栄養科及び専攻科食物栄養専攻を三
田校舎に移転
平成 20 年 3 月 戸板女子短期大学専攻科食物栄養専攻を廃止
※平成 27 年 4 月 1 日
中学校、高等学校を共学化し、戸板中学校、戸板女子高等学校から
三田国際学園中学校、三田国際学園高等学校へ校名変更
2
④ 学園の事務組織表(平成 27 年 3 月 31 日現在)
理事会
監
事
企画管理部
監査室
法人事務局
法人事務局長
総
理事長
務
部
常務理事
入試・広報部
評議員会
学
生
部
教
務
部
キャリアセンター
短
大
学
長
短大事務局長
メディアセンター
図書館
図書館長
八王子キャンパスセンター
戸板中学校
戸板女子高等学校
校
事務部長
長
(3) 設置する学校・施設の位置
① 本部及び校舎の位置
法人所在地
東京都港区芝 2 丁目 21 番 17 号
戸板女子短期大学
・ 三
田キャンパス
東京都港区芝 2 丁目 21 番 17 号
・ 八王子キャンパス
東京都八王子市犬目町 139
戸板中学校
東京都世田谷区用賀 2 丁目 16 番 1 号
戸板女子高等学校
東京都世田谷区用賀 2 丁目 16 番 1 号
② 施設の位置
小諸高峰山荘
長野県小諸市大字菱平下小姓
軽井沢セミナーハウス
長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉字芹ケ沢
3
中高事務部
(4) 学校・学科の学生数の状況
入学定員・収容定員・現員数(平成 26 年 5 月 1 日現在)
ア)戸板女子短期大学
学
(単位:人)
科
入学定員
収容定員
学生数
服飾芸術科
150
300
243
食物栄養科
150
300
321
国際コミュニケーション学科
100
200
151
400
800
715
合計
イ)戸板中学校・戸板女子高等学校
学
校
名
(単位:人)
入学定員
収容定員
生徒数
戸板中学校
160
480
100
戸板女子高等学校
188
564
217
348
1,044
317
合計
(5) 役員(理事・監事)の概要
① 理事長・学長・校長等の異動
就任 平成 26 年 4 月 1 日付 辻 啓介学長
② 理事の異動
異動なし。
③ 監事の異動
異動なし。
④ 定員数・現員数・氏名等(平成 26 年 5 月 1 日現在)
ア)理事
常勤・非常勤
選任区分
区分
氏
名
定員
現員
摘
要
の別
寄附行為第 6 条第 1 項
学長
辻
校長
杉岡啓子
理事長
加地一志
2名
啓介
2名
常勤
平成 26 年 4 月理事就任
常勤
平成 18 年 4 月理事就任
常勤
平成 13 年 5 月理事就任
第 1 号(学長・校長)
寄附行為第 6 条第 1 項
1名
1名
第 2 号(評議員のうち
平成 19 年 7 月理事長就任
から評議員会が選任)
寄附行為第 6 条第 1 項
常務理事
石原幸次
理事
谷口裕信
2~5 名
5名
常勤
平成 20 年 4 月理事就任
常勤
平成 22 年 4 月理事就任
第 3 号(理事会が選任)
4
理事
髙原浩三
非常勤
平成 20 年 4 月理事就任
理事
駒田貞夫
非常勤
平成 23 年 4 月理事就任
理事
大橋清貫
常勤
平成 25 年 4 月理事就任
合計
5~8 名
8名
イ) 監事
常勤・非常勤
選任区分
区分
氏名
定員
現員
摘
要
の別
第7条
寄附行為
監事
岡山和愛
候 補 者 か ら 理 事 長 監事
松浦光明
2名
2名
非常勤
平成 17 年 4 月監事就任
非常勤
平成 22 年 1 月監事就任
(理事会が選出した
が選任)
(6) 評議員の概要
定員数・現員数等(平成 26 年 5 月 1 日現在)
(単位:人)
選任区分
定員
第 22 条第 1 項第 1 号
寄附行為
(法人の教職員)
第 22 条第 1 項第 2 号
寄附行為
(卒業生)
第 22 条第 1 項第 3 号
寄附行為
(理事会において選任した者)
合計
現員
3
3
3
3
11
11
17
17
(7) 教職員の概要
学校別・本務兼務員数(平成 26 年 5 月 1 日現在)
区
分
本務教員
(単位:人)
兼務教員
職員
合
計
短期大学
38
60
29
127
中学・高校
42
9
9
60
法人
0
0
10
10
合計
80
69
48
197
※
臨時・派遣・校医含まず。
5
2. 事業の概要
(1) 事業の概況
戸板学園は創立 113 年を迎え、学園財政の収支均衡化を中長期計画の目標に掲げて作成
した経営改善計画(中期計画)の下、本年度も継続して施策の実行と確認、及び検証を
行った。
短大では、本年度も改革の 4 年次として活動し、これまでに検討課題とされていた様々
な課題に取り組み、昨年度に入学者を平成 21 年度以前の水準に戻すという目標を達成し、
本年度も昨年度に引き続きほぼ計画どおりに推移した。また、学校教育法及び国立大学
法人法等の改正を受け、その趣旨に沿って体制及び規則、規程等を整備した。
中高では、教育骨子の抜本的な見直しを行い、社会のグローバル化に対応できる教育を
すべく多岐にわたる教育改革を実践した。この教育改革の方針に則り平成 27 年度より共
学化を決定し、校名を変更する。
法人では、・学校法人としての責務である「法人の適正な運営」のため、内部統制体制
の強化・充実の必要性に鑑み、平成 23 年度に設置した理事長直轄の監査室で監査を実施
した。今後、監査計画を策定し、監査を充実させていく。
・短大、中高両部門の施設整備
の管理を行った。両部門からの要望をもとに項目を精査し、確定した項目に対し見積も
り合わせ、またはプロポーザルを行い施工の業者を決定して年度内に工事を終了した。
・
次年度から学園全体に予算執行管理システムを導入するためシステムのカスタマイズ作
業を行い、予算執行に先立って次年度予算要求をシステム上で行った。予算執行管理シ
ステムの導入により、予算に関係する学園内の関係者が予算執行状況をリアルタイムに
把握できることにより予算執行管理を、稟議制度と併せてより緻密で実質的なものにし、
起案部署と法人事務局での二重入力作業が解消できる等、事務の合理化・効率化を目的
としている。
(2)主な事業の進捗状況
① 短期大学の概況
平成 26 年度入学者数は 388 名(服飾芸術科 140 名、食物栄養科 165 名、国際コミュニ
ケーション学科 83 名)となり、平成 25 年度の入学者数 351 名と比較して 111%まで増
加し、入学定員の 97%となった。平成 25 年度は昨年度に引き続き、食物栄養科志望者
数が安定的になったことに加え、服飾芸術科、国際コミュニケーション学科の 2 科につ
いても、履修モデルによる就職に繋がる分野の提示と高い就職内定率の確保により、入
学者が増加した。
 全学での取組
平成 24 年度より引き続き、服飾芸術科、食物栄養科、国際コミュニケーション学科の
3 学科及び総合教養センターの 4 部門体制にて運営した。
ア) 平成 26 年度私立大学改革総合支援事業・タイプ 1「教育の質的転換」に採択され、
経常費補助(一般・特別)を獲得した。
イ) 学長中心の教学マネジメント体制の構築として、短大運営会議を設置し諸規程の見
6
直しを行い、新たにIR(インスティチューショナル・リサーチ)室を設置するこ
ととした。
ウ) 平成 26 年度も菊池桃子氏を客員教授として迎え、キャリア関連の講演を通して学生
の指導を行った。
エ) 中途退学防止予防の一環として、入学時にファーストイヤー・デイキャンプを実施
した。また、運営スタッフとして 2 年生が参加し、研修・当日のイベントにより学
生の育成も図った。
オ) 教学関係に新しくポータルシステムを導入した。このシステムによりWEB環境で
の履修登録、ステップアップ面談の予約システム、大学からのお知らせの配信等、
学生へのサービスの向上と事務の効率化を図った。
カ) 平成 26 年度より教員評価制度を導入した。
キ) 学生への評価・顕彰制度として、卒業時 GPA 累計スコアが 3.5 以上および課外活動
に貢献した学生 6 名に対し卒業式時に優秀者として表彰した。
ク) 平成 27 年度入学生の大幅増により三田校舎の改修工事を行った。また情報処理室
5 教室すべての PC および、補助金の獲得等による什器の入替えを行った。
ケ) 大学ポートレート(私立大学の教育情報を一元的に集約しウェブ上で公表するデー
タベース)が 10 月よりスタートした。情報の収集・整理し大学ポートレートで情報
を公開した。
 総合教養科目
ア) 基礎力向上の取組
日本語、数学、英語については、授業だけでなく夏期セミナー・春期セミナーを通
じて、学力および学修の継続力を高めるための課題提出あるいは小テストを繰り返し
実施した。
平成 27 年度入学予定者に対しては 12 月から入学前教育を開始し、家庭学習 課題
及びスクーリングを通して、入学前からの基礎力向上・学修意識の向上を図った。
イ) キャリア系科目
「マナー演習」では、美しい立ち居振る舞いや社会常識を身に付けさせるとともに、
自分のありかたや思いを言語化し相手に伝えるという機会を多く持たせた。「キャリ
アデザイン」では、課題解決型のグループワークやキャリアセンターとの協働プログ
ラムも組み込みながら、自律した女性の育成を図った。
ウ) 人文・社会・自然系科目
幅広い教養をもってものごとを楽しむ力を養うため、また、現代社会の諸課
題に
ついて判断して取り組む実践力を育成するために、幅広く授業を開講した。
エ) IT 教育
入学生の IT スキルの差に合わせた情報科目を配置し、IT スキル向上と情報系資格
取得を奨励した。
オ) 体育系科目
7
学生の多様な好みに対応するため、ダンス系の体育実技授業を開講した。
カ) 語学系科目
英語は習熟度別のクラス編成とし、それぞれの実力に合わせた指導を実施した。語
学系科目全般で、表現力、会話力の伸長を目指した。
 服飾芸術科
ア) 履修モデル
卒業後の進路を想定し、職業別に専門的な知識、実践的な技術を身に付け目指す職業に
向けた専門性を養うことを目的として、5 系統の履修モデルを組み立て、就職率の向上を
目指し授業を展開した。
イ) インターンシップ参加への意識付け、就職活動への意識付けを行い、就職決定まで
各担当教員がサポートを行った。
ウ) 2 モデルの名称をカリキュラムに沿い、
より明確にするためファッションビジネスモ
デルをアパレルビジネスモデル、クリエーションモデルをアパレルデザインモデル
に変更した。
エ) ウエディングゼミとビューティーゼミでは、専門職への就職が課題であるがウエ
ディングプランナーやビューティーアドバイザーへ就職を決めることができ、成果
はでている。
オ) アパレルデザインゼミでは、デザイナーやパタンナーの専門職を育てることを念頭
に、エスモードとの提携を 25 年度に結んだ。エスモードからゲスト講師を招き、直
結した授業を行った結果 3 名が編入学を果たした。
カ) インターンシップへの取り組みから就職への繋がりを充足させることが重要課題で
あるが、学生数の増員に伴いインターンシップ先の拡充確保に検討が必要である。
 食物栄養科
ア) 栄養士としての質の充実
栄養士養成施設としての本質に立ち返り、栄養士としての質を充実させる方針で科
内業務を展開させている。教育の質の指標は「栄養士実力認定試験」での A・B 評価
者を増やすこととしている。平成 26 年度は、A ランク 36.1%(52 名)、B ランク 51.4%
(74 名)
、C ランク 12.5%(18 名)、栄養士資格取得率は 89%であった。前年度と比
較するとAランクは 27.1%→36.1%と増えた。
イ)学外実習
学外実習の対応として、実習先との連携を強化と実習先の開拓を行った。
ウ) 習熟度別クラス編成の検討
近年中に習熟度別クラス編成の実施を検討しており、実施に向けて問題点の抽出作
業を行った。平成 26 年度は問題点の解決策を見出し、実施に向けてさらなる検討を
行った。平成 27 年度の学科ゼミにおいてモデルケースとして実施する。
エ)
科内活動
8
食育ゼミでは、芝祭りをはじめとして地域行事や学園祭にて各ゼミでその成果(作
品や制作物等)を発表した。その他科内活動として、3 月に戸板栄養士会と連携して、
味噌作り体験を行った。
 国際コミュニケーション学科
ア) 履修モデル
平成 26 年度は、各履修モデルとも高い内定率であったが、中でも、ANAのCA職
に 2 名が、ANAグループ企業に 5 名が就職したことは特筆に値する。
イ) 編入学について
なる編入学先の試験対策をどのように個別に指導するかが課題である。平成 26 年度
編入学先は、以下の 3 校である。
・ 京都府立大学(文学部・日本中国文学科)留学生
・ 跡見学園女子大学(マネジメント学部・マネジメント学科)学校推薦
・ 東京富士大学(経営学部・経営心理学科)
ウ) 英語教育
TOEIC 対策として、
「Practical English: Basic」
「Practical English: Advanced」は
半期科目とし、目標点数の意識付けを目指した。卒業次と 1 年次に大幅に点数を伸ば
した学生や高得点者を表彰することによって、英語学習に関する学生たちのモチベー
ションを高めた。
エ) IT 教育
1から 3 の 3 段階にレベル設定し、3 を最上位と位置づけている。レベル 1 では社
会人として最低限必要な IT スキルを身につけ、レベル 2 では専門性を高め資格取得
を行う。レベル 3 では自ら開発・制作活動を行うことを目標としており、ここではワー
クショップ形式やプロジェクト型の学習を実施している。
 キャリアセンター
進路・就職委員会の基本方針の下に、キャリアセンターを整備し、学生の就職支援を行っ
た。
ア) 学生への就職指導・進路指導
就職情報提供、求人確保。
イ) 編入学・進学支援
編入学先、専門学校募集情報の提供。
ウ) ステップアップシート・面談
学生個々の進捗状況を2年間で5回の面談において確認し、就職、進学という目標を
達成させるため指導している。
エ) ハローワーク等外部就職専門機関の連携
専門講師による就職セミナー、エントリーシート指導、面談指導を実施している。また、
授業と連携し一貫したキャリア教育を実践している。
9
オ) 就職のためのグループディスカッション、模擬試験、模擬面接の実施
自分に適した職業、業種選定の参考とする自己分析と自分の強みを理解する検査を
実施している。
・ このキャリアセンターの取組は、平成21年度、22年度文部科学省大学教育・学生
支援推進事業「学生支援推進プログラム」に採択された「目標管理シートによる自
学自律学習とサポーターによる個別指導」をより発展的に展開した取組であり、こ
れらの成果から平成25年度卒業生の就職率(就職希望者に対する内定者率)は、
96.7%であった。
 広報活動
4 年制大学、専門学校と進学先の 2 極化が進む中、以下 4 つの視点で本学の魅力を高校
生、保護者及び進路指導教諭へ伝えた。
ア)履修モデルによる学びと職業観育成
職業に直結した授業科目の取得を推奨する「履修モデル」を選択することに より、
自分に合った学びができる短大であることの広報に努めた。
イ)高校までの基礎学力を徹底教育
基礎学力のない中でさらに高度な専門教育を修得するのは難しいことを伝え、本学
は高校までの基礎学力を身に付け直すことができる学校であることの周知に努めた。
ウ)親切丁寧な就職・進路指導
就職サポートが充実しており、就職実績も確実に積み上げられた。2 年間で一人当た
り最低 5 回の面談を通じ、本人や保護者が納得できる就職・進路指導に努めているこ
とを周知することができた。
エ)卒業後の幅広い進路選択
2 年後の就職すること以外に、さらに学びたい学生に対して 4 年制大学や専門学校
(ESMOD JAPON)への編入学を奨励し、奨学金制度も用意している支援の厚い学
校であることの周知に努めた。
 高大連携
・ 蒲田女子高等学校、鹿島学園高等学校等高等学校からの模擬授業や学校説明会等の
見学会の受け入れを行った。
・ 1 都 3 県の 14 校の高等学校に対し服飾芸術科中心に教員による出張講義を行った。
・ 入試・広報部及びキャリアセンターの職員が、高等学校におけるキャリア教育の一
環として職業分野別説明会等での講演を行った。
 情報公開
HP に掲載している情報公開のページの内容の充実を図った。また、大学ポートレート
に基本事項を掲載し情報公開に努めている。
10
② 戸板中学校・戸板女子高等学校の概況
平成 26 年度は、中学 100 名(1 年生 23 名、2 年 25 名、3 年 52 名)、高校 217 名(1
年 60 名、2 年 68 名、3 年 89 名)の合計 317 名の在籍でスタートした。26 年度より設
置した高校 1 年本科コース 31 名、スーパーイングリッシュコース 14 名、スーパーサイ
エンスコース 15 名の在籍。中学 1 年生、高校 1 年生共に、前年度 1 年生人数よりも減少
した。
 全校での取組
平成 27 年度からの「三田国際学園」への校名変更、共学化スタートに向けて全体方針
に則り以下の通り具体策に取り組んだ。
【全体方針】
知的好奇心が刺激されて考えること自体が楽しくなる教育の中で、学びの姿勢が活発に
なり、自由に発想していくことの大切さを知り、その積み重ねが、目標達成や成長に繋
がることを学ぶ生徒を育成する。三田国際の生徒と言えば、積極性、発想力、プレゼン
力が語学力と共にすぐにイメージできるような生徒を育成する。
 学習指導、ICT 教育
学園教育実現のため、各教科との連携を図り、授業方針やスタイルに統一性を持たせ、
学園教育の意図が明確に生徒や保護者に伝わっていくように作り上げていく。魅力的な
授業づくりを完成させていき、結果として授業の信頼度をさらにあげていく。
ア)思考力、自由な発想力を重視する「相互通行型授業」の深化
「受け身の教育から脱却」し、ピア・インストラクション、プロブレム・ベースド・
ラーニング等のアクティブ・ラーニングで、思考力、自由な発想力を育成することを
共有した。
イ)教員研修
・ 春期・夏期・冬期教員研修では、「トリガー・クエスチョン」→「テーマ」→「情
報収集」→「解決」→「レポート」→「プレゼンテーション」を基本とする相互通
行型授業の指導法研究を行い、模擬授業を通じて 21 世紀型教員としての研鑽を積
むと同時に、各教科で応用可能な授業に学校を挙げて取り組み共有した。
・ 5 科の教員は大学入試問題研究に取り組み、大学入試センター試験と難関私大試験
を受験し、問題分析と指導方法を協議し、指導力向上に努めた。
・ 「ICT 活用委員会」による「相互通行型授業における ICT 活用」研修を実施し、
教員の ICT 活用の研鑽を積むと同時に、各教科で応用可能な授業に学校を挙げて
取り組み共有した。
ウ)ICT テクノロジーに対する親和性の育成
・ 26 年度中学1年生、高校1年生から 1 人 1 台タブレット端末を持ち、
「相互通行型
授業」に活用し、ICT テクノロジーに対する親和性を高めることに努めた。
・ 中学1年生と高校1年生は、年間を通して、「情 報収集」、「レポート作成」、「プ
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レゼンテーション」を行った結果、ICT を活用する力を高めると共に、 ICT テク
ノロジーへの親和性を高めることができた。他学年においても、教員の PC、タブ
レットの活用により、ICT 教育を推進することができていた。
・ 12 月には、
「Microsoft×Life is Tech」のワークショップイベント「Hour of Code」
を本校で、1 月にはマイクロソフト本社で実施した。人数限定のイベントだったた
め応募者からの抽選となったが、ICT に対する生徒の興味関心が向上していること
が確認できた。
エ)研修旅行
・ 中学 2 年生は、5 月にネイティブ講師による国内イングリッシュキャンプ、中学 3
年生は 3 月にオーストラリアでのファームステイ研修旅行を実施し、英語教育と異
文化を体験した。高校 2 年生は、6 月に関西研修旅行を実施し、世界の中での日本
文化を体験した。3 学年共に充実感を得て、次のステップにつながるものとなった。
また、高校 1 年生 1 名が長期留学制度(1 ヵ年)を利用し、カナダに留学した。
 進路指導、キャリア教育
自己目標を確立して実現していくための活動をしていく。目標の確立をキャリア教育が
担い、確立後の進路実現に向けての個々の戦略・計画づくりなどを大学受験指導が担当
する。
ア)オリエンテーション合宿
中学 1 年生と高校 1 年生は、5 月にオリエンテーション合宿を実施した。特に、
『コー
チング』の導入は、生徒が自身を振り返り、コミュニケーション能力を向上させ、成
長していく過程において、たいへん有効であった。
イ)文化祭におけるプレゼン発表
文化祭では、
「表現」をコンセプトに、中学1年生から高校1年生まではテーマごと
のプレゼンテーション発表を行った。保護者や外部の方々の前でのプレゼンテーショ
ン発表は初めてであったが、ICT に触れて半年とは思えないほど 立派な発表であり、
生徒は過程を含めて自信を深めていた。さらに、中学3年生は世界のダンス、高校2
年生は演劇を表現し、自由な発想から表現していく過程を体験した。
ウ)キャリア教育
全学年において「キャリア教育」を行った。4 月・7 月・11 月・3 月の 4 回「キャリ
ア教育講演会」を実施、高校生は進路ガイダンスと並行しながら、大学訪問や高大連
携プログラム、キャリアワークショップを実施、各学年に応じたプログラムにより、
自己と向き合う場面を設定し、進路について思考を深めた。
エ)大学進学指導
・ 4 年制大学進学率は 79.8%に達し、一般入試で立教大2、明治大3、法政大2、日
本女子大2、東京女子大1等の合格者を出した。AO 入試・一般公募推薦利用者(全
体の 38.5%)に対して、小論文指導を丁寧に行い対応した。上智大学1の合格者
を出した。
12
・ 学期末試験後に大学入試を見据えた「フォローアップ授業週間」、夏期と冬期に講
習を設定、一般受験に向けて学力養成に努めた。
・ 高校 2 年生は週 2 日放課後講習(数学・英語)、夏期には学習合宿を実施、高校3
年生に向けての基礎学力の養成に努めた。
 生徒指導
学校方針・目標を具現化する行事作りを行い、生徒の成長に効果的な行事を立案・実施
していくことを目標とする。部活動においても、学園方針を具体的に実現していく活動
であるようにしていく。多様性を受け容れ、共生と帰属意識の高い学校生活を送れるよ
うにしていく。
ア)行事
体育祭、文化祭、音楽会の三大行事の企画運営を行った。
・ 体育祭、音楽会は、例年通りの企画運営だったが、各学年、各クラスの取り組みの
過程は素晴らしく、終了後の感動、充実感、満足感を感じることのできる行事となっ
た。
・ 文化祭は、「プレゼン発表」など来年度を見据えた例年とは違う企画が設定された
が、「真の楽しさ」を実感できた生徒が高学年にいくほど多く見られ、今後の行事
の方向性が確認される結果となった。
イ)部活動
各部ごとに到達目標を設定し活動を行った。陸上部では、高校生が 400mハードル、
100mハードル、砲丸投げ、円盤投げでインターハイ出場、日本ユース砲丸投げで 6
位入賞を果たした。
中学新体操部は、
関東大会 4 位の成績で全国大会出場を果たした。
ウ)自己理解、他者受容
・ 「より良い学校生活のためのアンケート」を 5 月に実施、アンケート実施後は教育
相談期間を設け、担任は全生徒との面談を行った。保護者からの相談にも応じた。
12 月にも「教育相談期間」を設定した。
・ 「Hyper-QU(学校満足度測定)」を 6 月に実施、測定結果を元に学年ごとに分析
会を開催し、学年生徒の状況を共有、夏期休業前までに担任が面談を行った。
・ 「スクールハラスメント防止委員会」は継続して設置し、問題行動に対して迅速、
かつ組織的に対応するための制度を整えている。
・ スクールカウンセラー週 3 日 2 人体制を継続し、精神的に不安定な生徒や保護者へ
の十分なケアを行うと共に、新入生全員とカウンセリング面談を行い、教員との連
携を強化して予防措置に努めた。3 月には、カウンセラー、養護教諭、新学年団に
よる引継ぎを行い、新年度の円滑なスタートに備えた。
 教務
三田国際学園としてのカリキュラム、シラバスを作り上げていくこと。学内設備、ホス
ピタリティを作り上げていくこと。
13
ア)平成 27 年度以降の各コースの特色を出したカリキュラムの作成を行った。
イ)学校説明会や新入生説明会など、来校者にご満足していただけるホスピタリティあ
る企画・運営を行った。
 広報
平成 27 年度募集に向けて、学校価値を上げていくこと、
「三田国際で学べば、わが子が
伸びる、将来につながる」と思ってもらえる取り組みを伝えて、ブランディングを成功
させること。
ア)育成する生徒像の明確化
・ 21 世紀のグローバル社会で活躍できる人材育成を目指す
・ 「Contribution〈貢献〉」という学びの姿勢の共有。自分自身で考え、自分の意見
を表明することこそが、クラス全体の学びに〈貢献〉でき、それによって世界に羽
ばたいていくための学園の文化が形作られていくという学びの姿勢を共有した。
イ)受験マーケットの価値観の変化の共有
受験生を持つ現在の親世代が求める学校教育が、従来の学校選択基準とは違う視点
に立っていることを共有した。
ウ)高校1年生 3 コース制の実施
高校1年生では、本科コース、スーパーイングリッシュコース(SEC)
、スーパーサ
イエンスコース(SCC)が導入され、SEC では英語週 10 コマ、SCC では理科週8コ
マなど、それぞれの特色に応じた教育を実践した。学校説明会の校内見学では、各コー
スの授業見学も実施した。
エ)中学インターナショナルクラスの設置
これからの教育に求められる、コミュニケーションツールの英語を使いこなし、異
文化を理解する豊かな感性、多様性を受け容れる姿勢を育成するため、中学インター
ナショナルクラスを設置する。
オ)学校説明会の充実
塾説明会、中学説明会、高校説明会を合わせて 10 回開催した。学園長、学習指導部
長、進路指導副部長、広報部長がポイントを絞って、理念と具体的な内容をプレゼン
する方法は来校者の心をつかんだ。8 月と 11 月のオープンスクール体験授業の「相互
通行型授業」も生徒、保護者に新鮮な衝撃を与え、来校者をさらに増やしていった。
2 学期からは、各教科入試サンプル問題を新規作成し、教科担当者がプレゼンを行っ
た。文化祭での個別相談会も盛況であった。年間を通して何回も足を運ぶ保護者と共
に新規参加者が増える傾向が最後まで見られた。
カ)中学訪問
中学訪問を年間通して、全教員が 5 回ずつ行った。1 学期に信頼関係が構築される
と、塾・予備校からの評判、来校保護者の評判などが追い風となり、志願者の数が増
えていった。
14
キ)三田国際学園 HP
年度途中で、
「三田国際学園 HP」が立ち上がり、学園の情報が新たな画面で
視聴
することが可能になった。フェイスブックも活用し、中学訪問でも、新しい HP で動
画を見せることができ、公立中学の先生方の意識を変化させることに成功した。
ク)入試問題
基本問題、応用問題、思考力問題の区分けを設定し、合格基準や推薦基準を明確化
したことが、保護者・生徒にわかりやすさを与えた。
(3)施設設備等の状況
① 防災
災害時に備えて学園全体として 3 日分の飲料水、食料品、衛生用品等を備蓄しているほ
かに、寝袋、防災用トイレを整備している。
・ 短大では、防災備蓄品の補充と配置場所の見直しを図った。
・ 中高では、生徒個人用防災備蓄品を入学時に購入することとしている。
・ 短大・中高とも、施設面での安心・安全面をより強化するために、火災、地震、津
波等の災害時の教職員、学生・生徒による毎年度恒例の避難訓練を行い防災対策に
当たった。
② 施設設備
主な整備内容
(戸板女子短期大学三田キャンパス)
・カフェテリア リニューアル
・Student Lounge(E1、E2、W1)の設置
・教室備品 リニューアル(机、椅子)
・情報教室のアクティブ・ラーニング対応(机、椅子、無線 LAN)
・学内情報システム リニューアル(情報機器及び学内無線 LAN)
(戸板中学校・戸板女子高等学校)
・教室 リニューアル(机、椅子、廊下壁面)
・校内のアクティブ・ラーニング対応(机、椅子、無線 LAN)
・教室の AV 機器整備
・ロビー リニューアル
・WC リニューアル
15
3. 財務の概要
(1) 決算の概要
平成 24 年度に学園財政の収支均衡化を目標とした経営改善計画(中期計画)を作成し、
施策を立てた。その後、施策の実行により平成 23 年度入学者が増加し、平成 26 年度入
学者も定員の約 89%となった。これにより学生生徒納付金収入が増加に転じた。
また、平成 27 年度入学者数が入学定員数を充足した事により、27 年度の学生生徒納付
金収入も大幅に好転する見込みである。
※平成 27 年度入学者数(平成 27 年 4 月 1 日現在)
短期大学
中学校
高等学校
468
225
246
入学者数
① 収支計算書の概要
ア)資金収支計算書
資金収支計算書は、学校法人における当年度の諸活動に対するすべての収入及び支
出の内容並びに当年度における現金及びいつでも引き出すことができる預貯金のて
ん末を明らかにすることを目的としている計算書類である。
資金の流れを示す計算書という意味で企業会計のキャッシュフロー計算書に類似す
るが、企業会計のような区分がなく、未収・未払の調整方法が異なり、資金の範囲も
異なる。また、学校法人は補助金等の受託責任があるため、予算統制の結果を、予算
と実績を比較して表示する。
平成 26 年度の資金収支計算書は、資金収入の合計が前年度繰越金 11 億 1 千万円を
含め 28 億 4 千万円(前年度比 2 億円、7.7%の増)となり、資金支出の合計が 17 億 4
千万円(前年度比 2 億円、14.5%の増)で、次年度繰越支払資金が前年度と比較する
と約 1 千万円減の 11 億円となった。
イ)消費収支計算書
消費収支計算書は、学校法人における当年度の消費収入(負債とならない収入であ
る帰属収入から基本金に組み入れる額を控除したもの)・消費支出(当該年度におい
て消費する用品の対価及び減価償却額等)の内容及び均衡状態を明らかにすることを
目的としている計算書類である。
前年度末及び当年度末の貸借対照表と連動しているという意味で企業会計の損益計
算書と類似しているが、企業会計のような区分利益がなく、帰属収入合計から基本金
組入額を控除する構造となっており、この点が異なる。
平成 26 年度の消費収支計算書は、帰属収入の合計が 16 億 2 千万円(前年度比 1 億
4 千万円、9.5%の増)となり、基本金を 8 千万円組み入れたことにより消費収入は 15
億 4 千万円となった。
消費支出は合計が 19 億 2 千万円(前年度比 2 億 6 千万円、
15.4%
の増)で、平成 26 年度は 3 億 8 千万円(前年度比 1 億 2 千万円、44.8%の増)の消
費支出の超過となった。
16
② 貸借対照表の概要
貸借対照表は、一定時点(年度末)の財政状態を表すものであり、学校法人においては、
固定資産を保持することの重要性から固定性配列法を採用し、資産については取得原価
主義を原則とし、減価償却の方法は定額法によるものとしている。また、必要な資産を
継続的に維持するものとして、基本金を帰属収入のうちから組み入れ、貸方に表示して
いるところに特徴がある。
平成 26 年度の貸借対照表は、資産総額が 107 億 6 千万円となった。前年度と比較する
と 5 千万円増加している。一方負債総額は、16 億円で、前年度より3億 4 千万円増加し
ている。主に未払金と前受金の増加による。
なお、私学事業団(校舎等建設費 残高 1 億 4 千万円、年約 5 千万円の返済)、退職金
財団(掛金との差額 3 億 5 千万円、年約 9 千万円返済)に対する返済も順調に行われ、
私学事業団は平成 29 年度、退職金財団も平成 29 年度には完済の予定である。
(2) 財務状況の推移(経年比較)
平成 26 年度における法人の資金収支・消費収支及び貸借対照表の概要は次の表のとお
りである。過去 4 年間に遡り経年で比較ができるよう推移表となっている。
① 収支計算書
ア)資金収支計算書
収入の部
(単位:千円)
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
本年度
708,039
706,776
947,132
1,005,742
1,027,694
手数料収入
12,746
17,586
17,441
17,398
37,639
寄付金収入
14,087
1,770
12,642
15,262
58,856
補助金収入
310,539
307,732
353,993
326,332
379,521
資産運用収入
3,990
1,569
1,290
1,361
1,272
資産売却収入
0
0
0
707
0
13,809
12,659
12,260
9,269
6,001
1,426
1,430
66,182
99,276
109,426
400
0
200
0
200
211,250
293,566
312,385
360,067
529,911
学生生徒等納付金収入
事業収入
雑収入
借入金等収入
前受金収入
17
9,805
2,537
3,422
44,875
10,391
資金収入調整勘定
△151,707
△212,303
△337,431
△319,096
△434,050
前年度繰越支払資金
1,545,623
1,283,520
1,067,188
1,070,123
1,108,538
収入の部合計
2,680,007
2,416,842
2,456,704
2,631,316
2,835,399
その他の収入
支出の部
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
本年度
人件費支出
820,334
834,202
892,647
889,003
1,028,932
教育研究経費支出
255,836
266,694
312,064
292,129
425,846
管理経費支出
170,064
166,656
189,956
185,425
223,888
借入金等利息支出
8,146
7,059
5,973
4,887
3,801
借入金等返済支出
47,420
47,220
47,420
47,620
47,220
施設関係支出
0
0
0
982
41,978
設備関係支出
19,950
9,488
37,246
22,792
156,537
資産運用支出
0
0
1
0
0
その他の支出
168,263
90,549
70,391
172,856
117,689
資金支出調整勘定
△93,526
△72,214
△169,117
△92,916
△307,101
次年度繰越支払資金
1,283,520
1,067,188
1,070,123
1,108,538
1,096,609
支出の部合計
2,680,007
2,416,842
2,456,704
2,631,316
2,835,399
イ)消費収支計算書
収入の部
学生生徒等納付金
手数料
(単位:千円)
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
本年度
708,039
706,776
947,132
1,005,742
1,027,694
12,746
17,586
17,441
17,398
37,639
18
17,424
5,033
15,904
18,607
62,163
310,539
307,732
353,993
326,332
379,521
資産運用収入
3,990
1,569
1,290
1,361
1,272
資産売却差額
0
0
0
0
0
事業収入
13,809
12,659
12,260
9,269
6,001
雑収入
52,535
63,186
96,355
106,176
112,784
1,119,082
1,114,541
1,444,375
1,484,885
1,627,074
基本金組入額合計
△63,633
△49,295
△69,039
△81,368
△83,742
消費収入の部合計
1,055,449
1,065,246
1,375,336
1,403,517
1,543,333
寄付金
補助金収入
帰属収入合計
支出の部
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
本年度
人件費
796,779
814,263
874,718
927,288
1,027,147
教育研究経費
557,196
487,360
531,426
512,212
631,764
管理経費
231,292
203,068
224,554
220,714
256,270
借入金等利息
8,145
7,060
5,973
4,887
3,801
資産処分差額
1,126
9,904
86
48
3,124
0
515
541
0
0
1,594,538
1,522,170
1,637,298
1,665,149
1,922,106
539,089
456,924
261,962
261,632
378,774
5,118,331
5,657,419
6,114,343
6,376,305
6,637,937
0
0
0
0
0
5,657,420
6,114,343
6,376,305
6,637,937
7,016,711
徴収不能額
消費支出の部合計
当年度消費支出超過額
前年度繰越消費支出超
過額
基本金取崩額
翌年度繰越消費収支超
過額
19
② 貸借対照表
(単位:千円)
22 年度
23 年度
固定資産
10,282,265
10,033,424
9,820,311
9,591,720
9,552,444
流動資産
1,291,344
1,073,809
1,120,405
1,125,000
1,210,180
11,573,609
11,107,233
10,940,716
10,716,720
10,762,624
固定負債
949,425
830,086
738,918
728,177
677,855
流動負債
368,277
428,868
546,441
513,451
904.709
1,317,702
1,258,954
1,285,359
1,241,628
1,582,564
基本金の部合計
15,913,327
15,962,622
16,031,662
16,113,029
16,196,771
消費収支差額の部合計
△5,657,420
△6,114,343
△6,376,305
△6,637,937
△7,016,711
11,573,609
11,107,233
10,940,716
10,716,720
10,762,624
資産の部合計
負債の部合計
負債の部・基本金の部及び
消費収支差額の部合計
24 年度
25 年度
本年度
(3) 主な財務比率
比率名
(単位:%)
算式
帰 属 収 支 差 額 帰属収入-消費支出
比率
消費収支比率
帰属収入
消費支出
消費収入
学 生 生 徒 等 納 学生生徒納付金
付金比率
人件費比率
帰属収入
人件費
帰属収入
教 育 研 究 経 費 教育研究経費
比率
管理経費比率
流動比率
負債比率
帰属収入
管理経費
帰属収入
流動資産
流動負債
総負債
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
本年度
△42.4
△36.6
△13.4
△12.1
△18.1
151.1
142.9
119.1
118.6
124.5
63.3
63.4
65.6
67.7
63.2
71.1
73.1
60.6
62.4
63.1
49.8
43.7
36.8
34.5
38.8
20.7
18.2
15.5
14.9
15.8
350.6
250.4
205.0
219.1
133.8
12.8
12.8
13.3
13.1
17.2
20
自己資金※1
自己資金構成
比率
基本金比率
自己資金
総資金※2
基本金
基本金要組入額
88.6
88.6
88.3
88.4
85.3
97.9
98.2
98.4
98.8
98.6
※1 自己資金=基本金+消費収支差額
※2 総資金 =負債+基本金+消費収支差額
21
(4) 計算書類の概要
平成26年度計算書類の概要
(単位:百万円)
資金収支計算書
貸借対照表
消費収支計算書
平成 26 年 3 月 31 日
期首資金
1,109
負債
資産
1,242
9,608
基本金
16,113
資金支出
1,739
現預金
1,109
純資産
消費支出
消費収入
9,475
1,921
1,543
繰越消費収支
帰 属
差額
収入
1,627
△6,638
平成 27 年 3 月 31 日
資金収入
1,727
負債
資産
1,582
9,666
基本金
基本金組入
額
16,197
期末資金
純資産
帰属収支差 84
額
1,097
9,181
現預金
1,097
△294
繰越消費収支
差額
△7,016
支出計
収入計
2,836
2,836
※帰属収支差額=純資産増減額
(5) 借入金の状況
(単位:千円)
借入先
借入残高
利率
償還期限
担保等
日本私立学校振興・共済事業団
121,500
2.3%
平成 29 年 9 月
土地
日本私立学校振興・共済事業団
20,160
2.3%
平成 29 年 9 月
土地
400
無利息
平成 28 年 3 月
なし
財団法人東京都私学財団
合計
142,060
22
23