リウマチ膠原病内科にようこそ

リウマチ膠原病内科にようこそ
〇患者像
RA・膠原病は、学童期~思春期の発症も多く、若い人より高齢者まで、幅広い年齢層が対象です。若
い女性も多いです。
〇疾患像
RA・膠原病というと一般に慢性疾患という印象がありますが、発症は急激で、病態もめまぐるしく変
わり、当初は急性疾患です。典型的な症例もありますが,同じ病名でも患者さんが違えば発現する病態
も異なるため、全く同じという症例はありません。何が起こってくるかドキドキしっぱなしです。ステ
ロイド、免疫抑制剤も使うため、感染症等の合併症の予防や治療に細心の注意が必要で、はらはら感も
あります。
〇診療
単一臓器のみを診る科ではありません。頭の先から足の爪先まで、精神も含めて全身が診療の対象に
なります。皮膚科、整形外科、神経内科、眼科、耳鼻科、血液内科、呼吸器科、循環器科、腎臓内科等、
いろいろな分野の先生と連携しながら診療していきますが、自分自身でも全身幅広く診療する能力が求
められます。或る意味、総合医よりも総合的に診療しているといえます。特に、他科で診断がつかない
症例を、診断し治療改善したときには、「やった!!」という快感があります。患者さんより感謝され、
嬉しく充実感があります。
〇治療
最近の薬剤の発展でリウマチは「この 10 年間で一番治療が進歩した分野」となり、治る病気になりま
した。患者さんの満足度も飛躍的によくなり、治療前の日常的に痛みに苦しむ状況を治すことができ、
患者さんからとても感謝され、医者冥利に尽きます。また、治療をさぼると発熱や痛みが再燃するとい
う性質から、患者さんのコンプライアンスが良く、医者の言うことを良く聞いてくれるのも良いです。
〇当科の求める医師
臓器ではなく全身を診る・人を診る医者になりたい人。
急性期も慢性期も関わりたい人。
型通りの診療はつまらない!いろいろ変化する病態を視て、考えて、調べて、新しい発見をする!そ
んなことが楽しいと思える人。
私たちと一緒に働きませんか?
卒後 3 年目 1 人、卒後 4 年目以降1人募集します。
締切:10 月 23 日
JCHO 四日市羽津医療センター リウマチ膠原病内科
リウマチ・膠原病内科後期研修医研修プログラム
2015.910
JCHO 四日市羽津医療センター
リウマチ・膠原病内科
○後期研修を希望される皆さんへ~ご挨拶
リウマチ・膠原病は、関節、皮膚、眼、鼻、肺、腎、その他いろいろな臓器を炎症の場として全身に
多彩な症状を表す疾患で、領域も整形外科、皮膚科、眼科、耳鼻科、神経内科、腎臓内科、呼吸器科、
循環器科、消化器科等にまたがっています。それらの専門科と連携しながら、1人の患者さんを心も含
めて包括的に診る科がリウマチ・膠原病内科であると思います。リウマチの患者さんは痛みという苦痛
をかかえ、手足が変化してゆくという将来に対する不安をもたれています。ゆっくり話を聞いて、気持
ちを受け止めることを心がけています。また、全身を診ること、定期的に検査することで多彩な合併症
の早期発見に努めています。
現在当院では、約 1700 名のリウマチ患者さん、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎・多発性
筋炎、多発性動脈炎、シェーグレン症候群、抗リン脂質抗体症候群、成人型スチル病、ベーチェット病、
リウマチ性多発筋痛、混合性結合組織病など約 2000 名の膠原病患者さんを診ています。
リウマチの分野はここ数年急速に進歩しています。一つ目はリウマチ診断の進歩です。血液検査(RF、
CCP 抗体、MMP3)だけではなく画像診断(MRI、X-P)に加えて関節エコーを多用することにより診
断が向上しました。二つ目は治療の進歩です。T2T にのっとり患者さんと相談しながらすみやかに最善
の治療を行います。免疫抑制剤(MTX、レフルノミド、イグラチモド、トファシチニブ)や生物学的製
剤(4種の TNF 阻害剤、IL-6 阻害剤と CTLA-4 阻害剤)の出現によりリウマチ治療が寛解に向けて飛
躍的に向上しました。主な副作用である感染症については、事前に肝炎ウィルス、結核、既存肺疾患を
チェックすることによりリスクを回避し、積極的な MTX 使用や早期の生物学的製剤導入によりリウマチ
寛解を目指しています。
当院では、症状が落ち着いた患者さんには積極的にかかりつけ医をもつよう話し、紹介しています。
病気の急性期と感染症等の合併症発症時は当院で、症状が落ち着いたらかかりつけ医にという役割分担
をリウマチ教育入院、リウマチ連携ノートというツールを使って進めています。
当院は、三重県北勢地区の中核病院であり、24 時間対応の二次救急病院であることから、この分野で
の救急患者への対応についても十分に研修できる体制が整っています。当院での研修が充実したものと
なるよう、教育にあたる指導医他コメディカルスタッフがチームとなって研鑽を積んでいます。
○研修目標
外来患者および入院患者における膠原病・リウマチ性疾患に必要な臨床能力を習得する。具体的には、
膠原病・リウマチ性疾患の診断、抗リウマチ薬・副腎皮質ホルモン・免疫抑制剤・抗サイトカイン療法・
生物学的製剤投与等の充分な習熟と治療経験の修得を目指し、リウマチ専門医資格取得を目標とする。
○スタッフ紹介
主任内科部長
さ と う
よ し こ
佐藤 良子 (昭和 56 年卒)
日本リウマチ学会専門医・指導医、日本内科学会認定総合内科専門医・指導医
日本プライマリケア連合学会認定医・指導医
こ で ら
小寺
ひとし
仁
(平成 21 年卒)
日本内科学会認定医
○施設認定
日本リウマチ学会教育施設
日本内科学会認定医制度教育関連病院
○研修内容
① 週間スケジュール
<病棟や外来での研修が主体となります>
後期研修
病棟
一般内科初診外来
リウマチ膠原病初診外来
再診外来
1 年目
○
1 コマ
2 年目
○
1 コマ
1 コマ
1-2 コマ
3 年目
○
1 コマ
1 コマ
1-2 コマ
1 コマ
・朝の症例カンファ:2 回/週
・勉強会(症例カンファ)
:1 回/週
② 月間スケジュール
・院内 RA 勉強会:1 回/月
・リウマチケアチーム会議:1 回/月
・院外講演会:1-2 回/月
③ 研修概要
後期研修医は指導医・上級医の指導のもと、入院患者の主治医として診療にあたる。この過程におい
て各種コメディカルとの連携、慢性疾患患者の転院や在宅復帰支援、リスク・マネージメントおよび医
療事故への対応、保険診療知識などを習得する。カンファレンスにおいては、担当患者の症例提示を独
立して行っていく。
尚、希望があれば関連施設への院外研修を考慮する。
④学会活動
下記の学会への積極的な参加・発表を促す。また、指導医の指導の下、可能な限り論文作成を励行・投
稿する。
日本リウマチ学会総会・学術集会(年 1 回)
日本リウマチ学会中部支部学術集会(年 1 回)
日本臨床リウマチ学会(年 1 回)
日本内科学会総会(年 1 回)
四日市病診連携カンファレンス(年 1 回)