琉球大学医学部付属病院での実習を終えて

琉球大学医学部付属病院での実習を終えて
北海道大学医学部 6 年 亀田健太郎
平成 27 年 5 月 11 日から 15 日までの 5 日間、北海道大学医学部 6 年の選択実習(産科)
の一環で、琉球大学医学部附属病院(琉大病院)の産婦人科で実習する機会を与えていた
だきました。期間が 5 日間と短いこともあり、産科と婦人科のどちらかを選択することに
なりましたが、私は北大で産科を選択しているため、北大と琉大の違いを見たいと思い産
科を選択させていただきました。
産科は朝 7 時 40 分から朝回診があり、その後外来や手術、カンファレンスなどに参加、
または琉球大学の学生と一緒にレクチャーを受けるなどして、16 時から夕回診というのが
1日の大まかな流れでした。
今回の実習で一番印象に残ったのは、琉球大学医学部の 5 年生が月 2 回ほど行っている
という倫理討論会に参加したことです。毎回さまざまな科の若手の先生が、最新の医療問
題から議題を与え、学生がそれに対してディベートを行うという形式のもので、今回は新
型出生前診断が議題ということで私も参加させていただきました。学生同士で非常に活発
に議論が行われており大変刺激を受けました。
他には周産期シミュレータ(人形)を使い、実際の患者さんで行うことが難しい子宮頸
管の成熟度を測る内診や出産の練習をしたり、帝王切開や TOLAC、胞状奇胎の子宮内容除
去術を見学したり、初診外来で予診を取った際には、沖縄の妊婦さんや患者さんと実際に
話ができるなど、さまざまな経験をさせて頂くことができました。
琉大病院は県内唯一の大学病院ということもあり、私の印象としては北大病院同様に市
中の病院から紹介された高度な症例を扱うことが多く、入院されている方の症例も似てい
ると感じましたが、北大で経験したことのあるような症例でも施設によって細かい対応で
若干の違いを感じることがあり、それも非常に興味深かったです。また、北大と同じく日
産婦のガイドラインを使用しており、当たり前ですが、日本の北端と南端で同じ医療を提
供していることに感心しました。私は将来的には道内で働くことを考えているため、この
ように道外の病院で実習することが出来たことは、本当に貴重な経験となりました。