静 か な 協 力

平成27年 11 月号
港区立小中一貫教育校
お台場学園
〒135-0091 港区台場 1-1-5
小学校 03-5500-2572
中学校 03-5500-2575
静
か
な
協
力
校長
白石
亨
演出家と聞いて、その仕事内容を具体的にイメージできる人は少ないように思う。
日本を代表する世界的な演出家としては蜷川幸雄氏が有名であるが、どこか気難しい仕事をする人…
との印象もある。「演出家」を文献で調べてみると、舞台、音楽会、映画等を作品に導いていく人とあ
った。
実は10月に入ると本校の先生方はある意味「演出家」としての力を発揮する場面が出てくる。勿論、
プロの演出家のような高度なものではないかもしれないが、子供たちの実態に即して、子供たち全員が
活躍できるようにと、先生方の学芸発表会に向けての取組・演出が本格化する。音楽、劇のいずれの発
表にしても、作品として創り上げていくためには多大な時間、準備、労力がかかる。この期間、通常の
授業や学級経営等と並行しながらの学芸発表会の準備となるので、先生方は本当に忙しい。
なかでも劇の場合、先生方が苦心する点のひとつに劇の配役決めがある。
10月当初、各教室をまわっていたとき、ある学年が劇の配役決めを行っていた。担任の先生から登
場人物を説明されると、児童は個々にやりたい役柄を口々に出し始めた。劇においてはでどうしても中
心的に活躍する役柄があり、その役柄に希望が集中してしまう。しばらく見ていたが、人気のある役柄
はなかなか決まらなかった。このままでは、クジ引きか、またはオーディション方式で決めるしかない
かなぁ…と思いはじめたとき、一人の女子児童が希望していた役柄を友達に譲ってくれたのだ。その顔
はとても残念そうな顔に見えた。だがすぐに「誰かが降りなくては決まらないから…他の役で頑張る!」
とのことをはっきりと言ってくれた。言い終わると女子児童の顔はスッキリとしていた。いさぎよく役
柄を譲ってくれたその女子児童の顔付きはどこか誇らしくもあった。この顔に出会えたのがとても嬉し
かった。
そう、よく学校では「協力を大切にしましょう」とのことを言うが、協力には2つの意味があるよう
に感じる。一般的には、困っている人を助けてあげたり、物理的に力を貸してあげたりする場合の積極
的な協力を連想する。これを「動的協力」とするならば、「静的協力」もある。何かを決めたり、調整
を図ったりする際には、自分なりの思いや願いはあるものの、全体のことや他の人のことを考え、本来
の自分の気持ちを抑えながら、他の人との協調を大切にしていく協力である。積極果敢に力を発揮する
協力ではないが、集団の中ではこの「静かな協力」が大切なように感じる。
学芸発表会では、どうしても目立つ役柄ばかりに目が行ってしまう傾向があるが、そればかりでは舞
台は成り立たない。どんな小さな役でも舞台には欠かせない重要な意味をもつ。裏方の照明係や音響係
等も、また衣装・小道具作りも同様だ。舞台発表は、児童・生徒個々の個人的な頑張りもさることなが
ら、集団としていかに協力できるか、仲間を思いやることができるか、この静かな協力が肝心であるよ
うに思える。
担任の先生は役を譲ってくれた女子児童の優しい気持ちをしっかりと受け止めていた。女子児童の気
持ちの在り方をクラスの中で価値付けていた。そう、学芸発表会で最も大切な教員の演出は、児童・生
徒の心や内面を成長させることにあるのだと思う。
生徒会役委員選挙
9月18日に生徒会役委員選挙が行われました。5人の定員に対して8年生から4人、7年生から2人の
6人が立候補しました。当日の選挙では候補者に応援者がついて立会演説会をし、その後投票が行われまし
た。投票の際は、港区選挙管理委員会から投票箱と記載台をお借りし、実際の選挙がどのようなものかを体
験しました。
投票結果は、選挙管理委員会が即日開票し、翌朝ランチルーム前に掲示しました。9月28日に、校長先
生から認証状を受け取り、正式に生徒会本部役委員として活動をスタートしました。充実した生徒会にする
ために、自分の仕事に責任を持って、積極的に活動してほしいです。
(生徒会担当 進藤 大岳・市川 真行)
港区中学校連合陸上大会
10月7日、港区立中学校10校の2年生が一堂に
会し、連合陸上大会が行われました。今年も駒沢オリ
ンピック公園総合運動場での開催となりました。これ
までの練習を生かして生徒数の多い学校の代表生徒
たちと堂々と渡り合いました。この大会を経験したこ
とで、今後陸上競技にさらに意欲的に取り組むことが
できるようになったことでしょう。
(保健体育
市川
真行)
学芸発表会
10月30日(児童・生徒鑑賞日)、31日(保護者鑑賞日)の2日間にわたり、練習の成果を披露
しました。ご参観いただいた保護者の皆様、地域の皆様にはお礼を申し上げます。
1年生代表児童による微笑ましい開会のセレモニーに続き、1年生全員の合唱・合奏からスタートし
ました。元気よく調和のとれた歌声と演奏に、会場全体が明るい雰囲気に包まれました。
1年生のほか3年生,5年生は合唱・合奏、2年生,4年生,6年生と中学生は劇を披露しましたが、こ
れまでに練習を重ねてきた成果を一人ひとりが発揮して演技をする姿に、子供たちの成長をみることが
できました。また、小学校の最上級の6年生と中学校の最上級の9年生の劇は、将来をテーマにした内
容で、これから進む道を自ら切り拓いていく誓いを感じ取ることができました。
音楽や劇を通して児童・生徒が、仲間とともに創り上げていく喜びや自分の役割を果たすことの大切
さ、自分を表現することを学ぶことができたと思います。この体験が、これからの生活に活かされてい
くことでしょう。
(文化行事委員長
スローガン
吹奏楽部の演奏
土屋 伸吾)
今月の生活目標「しっかりと学習に取り組もう」
~学習の仕方を見直そう~
先月の学芸発表会では、中学生はそれぞれの学年で創意工夫を凝らした演劇を披露しました。
「一人一人が輝くスター☆楽しい舞台の幕が上がる」というスローガンのもと、見ている人を楽
しませるために、生徒たちは練習に励んできました。学芸発表会当日には、全員が力を合わせて
立派な演劇で魅了させてくれました。
さて、大盛況で学芸発表会も終わり、いよいよ11月になりました。今月の目標は「しっかり
と学習に取り組もう。~学習の仕方を見直そう~」です。今月の24日からは期末考査も控えて
います。行事に全力を注いだ気持ちを次は学習に向けてください。何事も気持ちの切り替えが大
切です。期末考査にむけた目標をたてて、授業に臨んでほしいと思います。
(中学校生活指導主任 斎藤 孝太)
今月の目標
4つのめあて
「進んで学習しよう」
(◎は重点目標です。)
◎係や当番の仕事をやり遂げよう。
○思いやりの気持ちで接しよう。
○「~です。」「~ます。」をきちんと言おう。
○廊下や階段は静かに歩こう。
秋の深まりを感じるようになりました。体調に気をつけながら充実した11月を過ごしていきたいと思い
ます。10 月 30 日・31 日の学芸発表会に向け、1・3・5年生は音楽発表、2・4・6年生は演劇発表の練
習に取り組んできました。友達と互いに励まし合いながら音楽や劇の練習をし、力を合わせて、最高の舞台
を創ることができたのではないでしょうか。 日々の学校生活の中でも、委員会活動、学級の係活動、給食・
清掃活動などを通して、友達と力を合わせ、協力することの大切さを感じてほしいと願っています。
(生活指導主任 富樫
す。
学)
放送委員会の紹介
放送委員会の紹介
♪「おはよう」から「さようなら」まで、耳からあなたを楽しませる放送委員会♪
放送委員会の主な活動は、朝の放送や、朝会・集会の放送機器準備、運動会・学芸発表会でのアナウンス、
そして、
「昼の放送」です。お台場学園の全員がランチルームへと集まる給食の時間に、音楽をかけたり、給
食の献立の紹介をしたりしています。また、クイズを出したり、じゃんけんをしたり、占いをしたりと、給
(小学校生活指導主任 富樫 学)
食中に聞きながら楽しめる企画も行っています。月・火・木曜日は中学生、水・金曜日は小学生がそれぞれ
担当しています。
また、内容について、小中合同委員会で意見を出し合うことで、楽しい放送になるよう改善したり、新た
なことにチャレンジしたりしています。中学校では新しく「港陽ランキング」を行っています。様々なお題
をもとにアンケートを取り、ランキング形式で発表していくという企画です。さらに小中合同の企画も計画
中ですので楽しみにしていてください。皆さんも曲のリクエストだけでなく、内容についての意見やアイデ
アなどももらえるとうれしいです。
放送委員会は小学生と中学生が分担・協力し合い、日々活動中です。みんなにとって、学校生活がより楽
しく活気づくように奮闘中です。
(給食委員会担当 入山美紀・森島康・榎本真紀)
≪総合防災訓練≫
≪学芸発表会≫
1年
2年
3年
4年
5年
6年
7年
8年
9年
【スクールカウンセラー
相談日】
〈11月の相談日〉
安藤
潤子
毎週 火曜日
小学校担当
10日・17日・24日
廣瀬
信慶
毎週 火曜日
中学校担当
10日・17日
大賀
一樹
毎週 金曜日
小・中学校担当
6日・13日・20日・27日
○小学校 5500-2572
○中学校 5500-2575