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微分幾何学 II・中間テスト 080108
所属・学年・番号
氏名
を答案用紙に忘れず記入せよ.
問題 1. (1) 文中の欄 ア から オ に適当な数式または用語を埋めよ.
M を m 次元 C -多様体とする.X は次の条件を満たすとき,C -級
ベクトル場であると呼ばれる:各点 p ∈ M に対して, X は ア に属する
ベクトルであり,任意の局所座標近傍 (U, x , · · · , x ) において,
∞
∞
p
1
Xp =
m
i
ξ (p)
i=1
∂
∂xi
m
(p ∈ U )
p
と表わすとき,各 ξ は イ 上の ウ -級の関数である.
M 上の C -級の曲線 γ = γ(t) (a < t < b) は, 条件
γ̇(t) = X
エ (a < t < b)
をみたすとき, ベクトル場 X の積分曲線(英語で, オ curve)と呼ばれる.
(2) m 次元 C -多様体 M の C -級ベクトル場 X の積分曲線の存在と一意性
に関する基本定理を述べよ.
(3) M = R 上の曲線族
i
∞
∞
∞
2
{γ(t) = (t, ct2 + c) | c ∈ R}
を図示し,この曲線族を積分曲線とするような M 上のベクトル場を求
めよ.
(4) m 次元 C -多様体 M 上の C -級ベクトル場 X のフローとは,どのよう
なものか説明せよ.(図を書いて説明してもよい.)
∞
∞
問題 2. 次のそれぞれ問に答えよ.まず,適当な図を描いて答えよ.さらに次
に,適当な数式を用いて説明せよ.
(1) 2 次元球面 S の上の C -ベクトル場 X で, 北極と南極でのみ零ベクトル
になる例を与えよ.
(2) 2 次元トーラス面 T の上の C -ベクトル場 X で, 各点で零ベクトルにな
らない例を与えよ.
(3) 2 次元球面 S の上の C -ベクトル場 X で, 北極のみで零ベクトルになる
例を与えよ.
2
∞
2
2
∞
∞
1
問題 3. 次の文中の欄 ア から ウ に適当な数式または用語を埋めよ.
M = R , {x , x , x } を R の標準座標系とする.
3
1
2
3
3
X=
3
ξ
i=1
i
∂
∂xi
を M 上の C -ベクトル場とする.
(1) 二つのベクトル場
と X のブラケット積は,
∂
∂
∂
[
, X] = ア
+ イ
+ ウ
∂x
∂x
∂x
である.
(2) ベクトル場 X がすべての i = 1, 2, 3 に対して,
∞
∂
∂xi
i
1
∂
∂xi
[
(3)
2
∂
∂x3
, X] = 0
を満たすならば,ベクトル場 X はどのようなベクトル場か?
前問 (1),(2) のことは,より一般に R ではどのようになるか?
n
問題 4. V を m 次元ベクトル空間とする.このとき,次の問いに答えよ。欄
あ から な には適当な数式または用語を埋めよ.
(1) V 上の r 次交代形式 ω ∈ Λ V と V 上の s 次交代形式 η ∈ Λ V の外積
ω ∧ η は,次の式によって定義される V 上の あ 次交代形式である:
r
s
∗
∗
(ω ∧ η)(v1 , · · · , vr+s )
1 :=
ω(v
,··· ,v
え お
か )η(v き , · · · , v く ).
い う
(2) V 上の 1 次交代形式 ω, ξ ∈ V に対して,
(ω ∧ η)(v , v ) = ω(v
け )η(v こ ) − ω(v さ )η(v し ).
(3) V 上の 2 次交代形式 ω ∈ Λ V と V 上の 1 次交代形式 η ∈ V に対して,
∗
1
2
2
∗
∗
(ω ∧ η)(v1 , v2 , v3 )
=ω(v
す , v せ )η(v そ ) + ω(v た , v ち )η(v つ ) + ω(v て , v と )η(v な ).
2