3年1組- 1 -

第3学年1組
1
主題名
内容項目名
正しいことは思い切って
道徳学習指導案
勇気(
内容項目番号1-(3)
)
(資料名「あと、ひと言」出典「みんなのどうとく」学研)
2
主題設定の理由
(1) 価値について
中学年の内容項目1-(3)は、
「正しいと判断したことは、勇気をもって行う。
」となっている。
この時期の児童は、認識能力を高め、正しいことや正しくないことについての判断力も高まって
きている。しかし、正しいことをわかっていてもなかなか実行できなかったり、悪いことだとわ
かっていても回りの動きについつい流されてしまったりと、自分の弱さに負けてしまう時期でも
ある。正しいことを行えないときの後ろめたさや後悔する気持ち、勇気を発揮したときの自信と
気持ちの良さについて考えることなどを通して、正しいと判断したことは勇気を持って行い、正
しくないと判断したことは勇気を持ってやめる態度を育てる必要がある。
(2)児童の実態について
(男子16名
女子16名
計32名)
〈実態調査〉
①「勇気のある行動」だと思うものに○をつけよう。
・迷ったけれど、電車の中でお年寄りに席をゆずった。
・・・・・24名
・いじめている人に、やめるように注意した。
・・・・・・・・・26名
・あぶないことなのに、弱虫と言われたくなくてやった。
・・・・6名
・学校の帰りに寄り道しようとさそわれたけど、ことわった。
・・27名
②一人ならしないけど、友だちとだからついついやってしまったことが
・禁止されている遊具で遊んでしまった
・廊下を走った
・違う道で下校した
・うそをついた
・内緒話をした
ある9名
ない23名
・長時間のゲーム
その後の気持ちは?
・ちょっといや
・楽しかったけどうれしくはなかった
・だいじょうぶかな
・ふつうの気持ち
・やっちゃったな
・やらなければよかった
③入ってはいけない教室にみんなで入ろうと誘われた。他に見ている人はいない。どうするか。
入らない23名
・先生に言う
入る1名
迷う1名
待っている1名
無回答6名
・
「私は入らないから、きみたちだけで入って。
」
・「ぼくは入らないから,みんなもやめようよ。
」という。
④友だちが悪いことをしていて、注意したことは
・押し合いになっっていた
ある10名
・消しかすを教室に落としていた
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ない18名
無回答4名
・友だちをたたいていた
⑤友だちが悪いことをしていて、知らんぷりしたことは
ある4名
ない24名
無回答4名
・廊下を走っていたこと
⑥「勇気」ってどんなことだろう。知っている「勇気」思いつく「勇気」を何でも書こう。
・自分の言葉で「ごめんね」
「ありがとう」を言うこと
・はずかしいことやいやなことをやってみること
・苦手でもがんばること
・注意すること
・かっこいいこと
・立ち向かうこと
・いけないことをとめること
・守ること
・謝ること
等
本学級の児童は、課題に対して最後までやり遂げようという意識が高く、真面目な児童が多い。
学習中の反応もよく、のびのびしている。友だちが困っている時に進んで手助けをする児童もいる。
反面、細かな指示を欲しがり、一つ一つ確認をしにくる児童が目立つ。客観的な立場であれば善悪
の判断ができるが、自分に関わることになると、周りの言動に流されやすく後悔してしまう結果に
つながることもある。また、「正しいことができている」ことを認めてもらいたいがために意図的
に行動している児童も見受けられる。4月、5月の頃には自分の正しさを伝えるためか、児童同士
注意をし合うことがよくあったが、現段階では、注意はせず正しいことの手本になろうという意識
が育ってきているところである。実態調査から、あぶないとわかっていても、弱虫と言われたくな
くてやってしまうことも「勇気」と捉える児童が複数いることがわかった。また、「友だちがして
いる悪いこと」について意識して捉えている児童が思ったよりも少ないということがわかった。こ
の授業を通して、児童には「どうしたらよいか」の判断することは、日常生活の中にあふれている
ことを感じさせたい。また、物事を判断し、正しい行動をするためには「勇気」が大切だというこ
とを考えさせたい。
(3)資料について
本資料は、「ぼく」は友だちに塀の上を歩こうと誘われるが断る。家に帰り、母親から友だちが
大けがをしたことを聞くという話である。友だちとの関係が深くなってくる3年生の児童の生活の
中では、あぶないことに興味をもったり、誘われたりという場面は多くあると考える。自分の経験
を振り返りながら、児童が自分の考えを反映しやすい話だと感じた。資料の「ぼく」は塀の上を歩
くことを断る。これも一つの「勇気」である。正しいと考えたことを伝える勇気も大切だが、あと
一つ、何が足りなかったのかを考えさせる。友だち関係の今後の不安や友だちから言われた言葉へ
の悔しさもある中で、正しい判断を伝えることへの葛藤や迷いにも触れながら、
「あと一つの勇気」
について考えさせていきたい。本資料は、自分が正しいと考えたことは、誘惑や心の弱さに負けな
いで勇気をもって実行しようとする態度を養うのに適切な資料である。以上の分析から、ねらいを
設定すれば、正しいことを判断し、勇気を持って、勇気を持ってやめる態度を考えられるようにな
るであろう。
(4)指導観
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道徳の授業に対しては、「みんなの考えを聞けるから。」「気持ちを考えて話すのは好きだから。」
などの理由で好きな児童は多い。しかし、
「どう話せばよいのかわからない。」
「恥ずかしい。」など
の理由で発表することに戸惑いがある児童もいる。ただ、少人数で話し合いをする場合は、
「友だ
ちの意見を近くで聞けるし、少ない人数だから自分も話しやすい。」などの理由から、進んで参加
できると考えている児童が多かった。自分の考えを言葉にして出すことが「話し合い」を進めるこ
とになり、友だちの意見も引き出せるということを味わわせていくことで、「自分の意見を表出す
る」ことに対しての抵抗を少なくしていきたい。また、友だちの意見を聞くことで自分の考えが深
まっていく経験を増やし、聞くことへの意識も高めていきたい。学級の中で「自分の意見を聞いて
もらえる場」をはっきりさせて、表現しやすい環境づくりを指導していきたい。
3
仮説との関連
一人一人の感じ方や考え方を表現する機会を充実させれば、自分を見つめ、自分の考えを表し、自分の
よさを伸ばそうとする児童が育つであろう。
道徳の時間の学習活動は主に、他者の価値観に触れることであり、自分の価値観を表出することで
ある。この活動は、言語を通して成立するものであり、言語活動そのものであると考える。そこで、
本主題では、これを具現化するべく、次の手立てを講じる。
○書く活動を通して自分と向き合う時間を作る。
ワークシートを活用し、児童が自分の経験と照らし合わせて考えたことを整理したり、自ら考えを
深めたりする機会としたい。誘いを断ったときの「ぼく」の気持ちについて、ワークシートに記入さ
せる。断ったときの様子や、声について触れながら、考えさせていきたい。ワークシートは書くスペ
ースを少なくし、短い文章でもよいことを伝える。短くても自分の素直な気持ちが表現できるように
したい。
○役割演技を活用する。
あぶない遊びを断ったときの気持ちについて、「今後の友だち関係を心配した気持ち」や「くやし
い気持ち」と「正しいことをしたんだという気持ち」などの葛藤に気づかせていく。また、「誘いを
断る」という正しい判断をしたはずなのに、気分がすっきしていないことも確認する。その後、断る
ときにどのように伝えれば、友だちはけがをせず、自分の気持ちもすっきりとしたのかについて、断
るときの言葉を具体的に表出させていきたい。教師と児童、児童と児童での役割演技を通して、「正
しいと思ったことを伝える勇気」の言葉をとらえさせていきたい。
4
本時の指導
(1) ねらい
自分が正しいと思ったことは、誘惑や心の弱さに負けないで、勇気をもって実行しようとする態
度を育てる。
(2) 展開
3年1組- 3 -
過程
時配
学習活動
主たる発問
支援及び指導上の留意点
資料
予想される児童の反応
3
1
悪いことだとわかっていても、
やっ
導
てしまうかもしれない事例をだし、
資
入
料に対する方向づけをする。
○近くのショッピングモールに友だ ・
「迷い」
「葛藤」の場面を考えさ
ちだけで行こうってさそわれたら、
せ、正しい判断をするためには
どんなことを考えますか?
「勇気」というキーワードに気
・どうしよう、断ったら仲間はずれ
づかせる。
にならないかな。
・子どもだけはだめって言われて
る。
5
展
開
2「あと、ひと言」の範読を聞く。
・児童には本文の最後の三行を消
内容を振り返りながらあらすじを
したプリントを配布する。
つかむ。また、お母さんから、友だ
・「ぼく」と友だちのやりとりが
ちが大けがをしたと聞いたとき、
具体的にイメージできるよう
「ぼく」
はどんなことを考えたか考
に場面絵を提示しながらあら
えさせる。
すじを確認する。
・大変なことになっちゃったな。
・ぼくはやめてよかった。
・友だちが大けがをしてしまった
・どうしよう、心配だ。
と聞いて、率直に思ったことを
・こんなことになるなら、無理にや
発表させる。
めさせればよかった。
・友だちがけがをしないで済む方
法はなかったか、考えさせなが
ら、次の発問につなげたい。
30
3人物の思いや言動について話し合い、
「勇気」について考える。
○ぼうけんごっこにさそわれたとき、 ・ぼうけんごっこに興味を持った
「ぼく」
はどんなことを思ったでし
気持ちがあったこともとらえ
ょう。
させる。
・どうしよう。
3年1組- 4 -
資料
場面絵
・おもしろそう。
・家の人にだめっていわれてる。
◎さそいを断ったとき、
「ぼく」はど
んな気持ちだったでしょう。
展
→ワークシートに考えた気持ちを
・「ぼく」は正しいと思うことを
開
書く。
伝えることができたというこ
→発表する。
と確認するが、小さい声ですっ
・いくじなしって言われたくない。
きりしない気持ちに共感させ
・明日から仲間にいれてもらえな
る。
ワークシート
いかもしれない。
・くやしい。
・あぶないからやっちゃいけない。 ・断る時には葛藤があったことを
・家の人との約束だから。
気づかせるために、心配な気持
・けがをしてしまうかもしれない。
ちと、正しい気持ちに分けて板
書をする。
○友だちのけがもなく、
「ぼく」がす
っきりした気持ちでいるためには ・すっきりした気持ちで過ごすた
どうしたら良かったのだろう。
めには「勇気」をもって、正し
いと思ったことをしっかりと
→役割演技 教師と児童
伝えることを考えさせる。
児童と児童
・ぼくは、やめるよ。あぶないから
・「ぼく」と「黒田君・中山君」
君たちもやめようよ。
の会話を役割演技させる。
・けがするかもしれないよ。何かち
がうことしようよ。
・あらすじをつかんだ直後の感想
を振り返り、気持ちの変化を感
じることで、このような場面で
の「勇気」のある言動をとらえ
させる。
終
末
7
4今までの自分を振り返る。
「わたしたちの道徳」を読み、今まで
・「わたしたちの道徳」
の経験を振り返り、
「勇気」について
p33を読み、勇気を出す場面
考える。
について振り返らせる。
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「わたした
ちの道徳」
(3) 板書計画
正
し
い
が
を
し
た
ん
で
す
っ
て
。
5
た
い
へ
ん
よ
、
黒
田
君
と
中
山
君
が
大
け
心
配
し
な
い
の
な
ら
、
君
と
は
あ
そ
ば
な
い
か
い
く
じ
な
し
、
こ
わ
い
ん
だ
ろ
う
。
木
下
君
も
や
る
よ
な
。
ぼ
う
け
ん
ご
っ
こ
を
し
よ
う
よ
。
ら
。
他の教育活動との関連
実態調査の中で「勇気」について児童は様々な場面で必要なことと捉えていることがわかった。
正しいと思うことをを伝えること、
「ありがとう」「ごめんね」を言うこと、挑戦することなど、
日常生活の中での「小さな勇気」をお互いに認め会えるクラスの環境作りをしていく。
3年1組- 6 -