中国ビジネスニュース第38号 - かがわ海外ビジネス支援総合サイト

2015 年 8 月(第 38 号)
中国ビジネスニュース
編集:香川県上海ビジネスサポーター
川田真理子
今月の注目トピックス
■ 中国スマホ決済アプリ「Wechat Payment」が日本でも本格開始、「爆買い」対応への備え
2015 年 7 月、中国の代表的なスマートフォン(スマホ)決済アプリ「Wechat Payment」が、日本でもサービスを開
始すると発表しました。現在中国では、コンビニ・スーパー・百貨店などではもちろんのこと、小さな個人経営の飲
食店や商店でもスマホ決済が可能というほど、スマホ決済の需要が高まり、利用エリアが拡大しています。上海や
北京等の都市部においては、スマホ決済は現金や銀聯カード(デビット機能)に次ぐ決済手段に成長していると言
っても過言ではありません。
中国でよく使われているスマホ決済アプリは、アリババグループが運営する「アリペイ」とテンセントグループが
運営する「Wechat Payment(以下、WPと略記)」の2つです。アリペイは、2004 年にタオバオやTモールなどの電子
商取引(EC取引)における決済手段として利用者を拡大した後、モバイル決済へもサービスを拡大させました。他
方、WPは 2014 年9月にスマホSNSアプリ「Wechat」のバージョン 5.1 から導入された新機能なのですが、もともと
Wechat が5億アカウント以上のユーザーを囲い込んでいたため急増しています。
このような中国国内におけるスマホ決済の利用増加を背景として、最近話題の中国人観光客による「爆買い」も
取り込む狙いから、WPは日本にもサービス提供エリアを拡大すると発表したのです。
まず、WPを利用するためには、SNSアプリ「Wechat」をダウンロードしてアカウント登録しなければいけません。
さらに、「Wechat」には「中国国内版」と「海外版」の2バージョンあり、それぞれに「個人アカウント」と「公式アカウン
ト(企業、団体、組織など)」の2種類があります。「中国国内版」の公式アカウント登録には、中国政府が発行する
営業許可証の提出が必要となるため、日本企業は「中国国内版」に登録できず、「海外版」への登録しかできませ
ん。ここで従来の問題点は、「中国国内版」と「海外版」は、相互間での決済機能のほか、検索・閲覧さえもできな
いことでした。つまり、日本企業が中国人消費者との決済手段として「海外版」に登録したとしても、日本企業が
Wechat を通じて発信するPR情報を中国人消費者は閲覧することさえできなかったのです。もし日本企業がどうし
ても中国人消費者とWP決済をしたい場合は、代行会社に手数料を支払って運営してもらわなければなりません
でした。
今回のサービス開始は、このような問題点を解決しました。前述のような「海外版」と「中国国内版」間の断絶を
解消し、相互間における情報と決済の往来が可能なります。今後は、日本の小売店やネットショップもWPを導入
すれば、クロスボーダー決済ができるようになります。そしてその決済によって、中国人消費者へのO2Oマーケテ
ィング(Online to Offlin、オンライン取引と実店舗の双方を相互作用させる仕組み)にも応用できます。つまり、決済
によって獲得した顧客データや購買履歴データをもとに、その後の販促やサービス向上に活用できるのです。もし
将来的に中国本土への進出や販路拡大を検討しているのであれば、そのマーケティングとしても有意義なデータ
収集手段でしょう。
さて、以前は、中国市場での販路拡大を狙った日本企業が、中国に工場や販売会社などの現地法人を設立する
という投資型進出が多かったので、人も企業も日本から中国への流れが多かったのですが、昨年ぐらいから流れ
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は一転。訪日中国人観光客の増加、中国企業による日本進出や買収、対中輸出増加など、人や企業のベクトル
が中国から日本に向かっています。そこで、最近は現地法人設立などの投資をせずして貿易で海外での売上を伸
ばしたいという貿易型進出のニーズが高まっています。限られた人材や資金の中で、海外販路の開拓をしなけれ
ばならない中小企業にとって、このような中国からの人やビジネスの流れはチャンスの到来です。
そのチャンス、つまり中国マネーをより便利かつスムーズに取り込むために、決済インフラの拡充は欠かせま
せん。以前は、「中国人観光客にたくさん買い物してもらうためには、銀聯カード決済の導入が不可欠だ」と言われ
ていましたが、今後は同じようにスマホ決済の導入が重要となるでしょう。
政策・経済トピックス
【新政策動向】
■第 13 次5カ年計画 中高速成長維持
中国共産党は7月 20 日、政治局会議で 2016 年からの第 13 次5カ年計画の方針を「経済のマクロコントロールを
改善し、中高速の経済成長を維持する」と決定した。第 13 次5カ年計画では「新常態(ニューノーマル)」にする。
■電気自動車 認可条件を明確化
発展改革委員会と工業情報化部は「純電気自動車企業の新規設立管理規定」を公布した。7月 10 日から実施さ
れる。純電気自動車企業の新規設立に関する認可条件を明確にした。
■ECプラットホーム構築 外資持分比率制限撤廃
工業情報化部は「オンラインデータ処理と取引処理業務(経営類電子商取引)の外資持分比率制限の開放に関
する通告」を公布した。中国(上海)自由貿易試験区内だけで、同業務の外資比率制限を撤廃してきたが、全国的
に外資比率制限を撤廃する。これにより、外商独資企業が全国でECプラットホーム構築等業務に参入できる。
■上海自由貿易試験区 通関手続きをペーパーレス化へ
中国(上海)自由貿易試験区では、7月1日から通関手続きがペーパーレスになった。検査検疫部門が発行する
通関証明書を紙からデジタルデータ方式に変更した。
■株急落で報道規制
中国共産党の中央宣伝部は中国メディアに株式相場を客観的に報道するよう求める緊急通達を出した。①株価
の上昇・下落を冷静かつ客観的に報道する②株式相場と政治を関連づけない③権威ある部門の専門家のコメン
トを掲載する、等を求めている。
■企業登記 3日間に短縮
工商行政管理総局は、企業登記の手続きを簡略化すると発表した。現在は営業許可証、組織番号証、税務登記
証の3つの資料が必要であるが1つになり、登記にかかる所要期間が3日間程度に短縮される。外国企業にも適
用される。10 月1日より実施。
■広州南沙新区など オフショア人民元の借り入れ開放
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中国人民銀行広州分行は、『「広州南沙、横琴新区におけるクロスボーダー人民元貸付業務試行管理暫定弁法」
の公布に関する通達』を出した。これによって、広州市南沙新区および珠海市横琴新区において、香港、マカオの
人民元取扱銀行からオフショア人民元借り入れが開放された。
【経済・産業】
■中国製造業景況感 6月横ばい
中国国家統計局と中国物流購入連合会によると、6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は 50.2 と、前月から
横ばいだった。景気判断の節目となる 50 は4カ月連続で上回った。
■ネット通販 躍進
国家統計局によると、2015 年1~5月の社会消費品小売総額は前年同期比 10.4%増の 11 兆 7297 億元(約 231
兆円)となった。うち、ネット通販売上高が1兆 3356 億元と全体の 11%を占め、伸び率も約 40%増。
■小米 ブラジルでスマホ販売へ
Xiaomi(小米科技)がブラジルでスマートフォン(スマホ)の販売を開始する。7月7日からエントリーモデル「Redmi
(紅米)2」の注文をオンラインで受け付ける。ブラジルでの Redmi 2 の販売価格は 499 レアル(160 ドル)。
■銀聯カード 日本での利用3倍
中国の大手銀行が共同出資する中国銀聯が運営し、デビット機能やクレジット機能を備えている「銀聯カード」の
日本国内での買い物利用が急増している。2015 年1~6月の累計取扱額は前年同期の3倍の 3600 億円を超え
た。日本国内で利用できる店舗は約 38 万店。
■中国国際ロボット展開催 ロボット市場の高成長
世界最大級の産業用ロボット見本市「中国国際ロボット展示会」が 7 月8日から4日間、上海新国際博覧センター
で開催された。日系、欧州系、中国系のロボットメーカーが出展し、周辺機器などを含めたシステムが提案され
た。中国ロボット産業連盟によると、2014 年の中国国内における産業用ロボットの販売台数は、前年比 55.7%増
の5万 7000 台だった。中国系メーカーの販売台数は同 77.1%増の1万 7000 台、海外メーカーの販売台数は同
48.1%増の4万台と、それぞれ高い成長率となった。
■アリババ集団 KFCで電子決済
中国ネット通販最大手のアリババ集団は、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の約 700 店舗で、電子決済サービ
ス「アリペイ(中国語名:支付宝)」を導入する。今後 5000 店舗に広げる予定。
■GDP 7%成長
国家統計局によると、2015 年4~6月期の国内総生産(GDP)は、物価変動を除く実質ベースで、前年同期比
7.0%増加した。1~3月と比べると横ばい。
■不動産開発投資 大幅減
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国家統計局によると、1~6月の不動産開発投資は前年同期比 4.6%増で、1~3月の 8.5%増に比べると大きく伸
びが鈍化した。同期の不動産販売額は 10%増で、1~3月の9%減から増加に転じた。同期の固定資産投資は
11.4%増で、1~3月の 13.5%よりも縮小した。
■工業生産 6.3%増
国家統計局によると、1~6月の工業生産は 6.3%増となったが、1~3月の 6.4%増に比べると減少した。6月単
月の工業生産は前年同月比 6.8%増で、5月の 6.1%増に比べると増加している。
■社会消費者小売り総額 伸び鈍化
国家統計局によると、1~6月の社会消費品小売総額(小売売上高)は前年同期比 10.4%増で、1~3月の 10.6%
に比べると伸びが鈍化した。
■清華紫光集団 米マイクロンの買収へ
中国政府系プライベート・エクイティー(PE)企業の「清華紫光集団」が、米半導体大手「マイクロン・テクノロジー」
に対し総額 230 億ドル(約2兆 8400 億円)での買収提案を行った。買収が実現すれば、中国企業による米企業買
収としては過去最大となった。
■上海・華麗家族 ホテルサービスロボット開発
不動産デベロッパー「華麗家族」(上海市)の子会社のロボット製造業「杭州南江機器人」がこのほど、ホテル大手
の浙江開元酒店(浙江省)と業務提携した。ホテルでフロント業務や案内、荷物運び、ルームサービスなどに使う
ロボットを開発する。
■春秋航空 中部空港近くにホテル
中国最大の格安航空会社(LCC)「春秋航空グループ」が中部国際空港隣接地にホテルを建設する。14 階建て程
度で客室数は 250~300 規模の計画。2016~17 年度の開業予定。
■ハイセンス 日本での液晶テレビ保証3年に
中国家電大手「海信集団(ハイセンス)」傘下の「ハイセンスジャパン」は8月から、液晶テレビを無償修理する保証
期間を3年にする。消費者の海外メーカーへの不安を和らげる。8月1日以降に購入する現行の5機種と、今後発
売する新製品が対象。3年保証はテレビ本体のみで、リモコンは従来通り1年。
■福建省から台湾に給水
福建省から台湾の離島である金門島に海底パイプラインを敷設して水を供給することになった。双方の水道会社
が契約に署名した。約2年の工期で完成する予定。
■住宅価格 大都市持ち直し
国家統計局によると、6月の主要 70 都市の新築住宅価格動向は、北京や上海など 27 都市で前月比上昇、値上
がりした都市が前月比で7都市増加した。価格が下落した都市は 34 で前月比9都市減。大都市を中心に住宅市
況が持ち直している。
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【日系・外資企業動向】
■京セラ 超硬チップの生産工場建設
京セラは、江西省かん州市経済技術開発区で、超硬チップを生産する工場の建設を開始する。2016 年1月から
稼働する予定。
■ルネサス 白物家電向けモーター制御用マイコンを拡販
ルネサスエレクトロニクスは、白物家電向けモーター制御用マイコンを中国で拡販する。マイコンだけでなく、関連
ソフトウエアや調整ツールなども一括提供し、他社と差別化を図る。
■ホンダ 中国の新車販売最高
ホンダの中国での上半期(1~6月)新車販売台数(小売台数)は、前年同期比 30.4%増の 46 万 901 台であった。
半期ベースでは過去最高。6月の販売は前年同月比 26.1%増の7万 3381 台。新型の多目的スポーツ車(SUV)
2車種がヒットした。
■ナムコ 謎解きゲーム店開設
ナムコは謎解きゲーム店「なぞともカフェ」の1号店を浙江省杭州市に開いた。年内に複数店舗を開業する予定。
料金は 30 元(約 600 円)程度。
■三菱樹脂 ポリエステルフィルム加工製品会社開業
三菱樹脂の子会社「三菱樹脂光学フィルム(無錫)社」の工場等が完成、開業した。液晶テレビの偏光板向けリリ
ースフィルム等を生産・供給する光学用ポリエステルフィルム加工製品を製造・販売する。
■IHI 農機事業で合弁設立
IHIは遼寧省の遠大企業集団と農機事業の合弁会社を設立する。資本金は1億 5000 万元(約 30 億円)で、出資
比率は遠大が 51%、IHIが 49%。IHIグループのトラクターや農機用作業機器を遠大の工場で組み立て、中国国
内で販売する。
■トヨタ 新車販売 41.7%増
トヨタ自動車の6月の新車販売は前年同月比 41.7%増と高い伸びを示し、日系で首位となった。日産は商用車の
不振により横ばい。ホンダは同 26.1%増、スズキは同 37.1%減と落ち込んだ。
■富山化学工業 経口合成抗菌薬の独占販売権で契約
富士フイルムのグループ会社の富山化学工業は、製薬企業の「深セン万楽薬業」と、経口合成抗菌薬「T―381
1」(一般名メシル酸ガレノキサシン水和物)の中国における独占販売権を与える契約を締結した。同薬は、呼吸
器・耳鼻咽喉科領域感染症の原因となる細菌に対して抗菌活性を示す。
■OKI 医療機器向けキーボード販売
OKIは中国で医療機器向けキーボードの販売を始める。キーボードの上面にあるキートップが布・フィルムシート
製で簡単に交換できる。布は抗菌処理したうえで汚れた場合は洗濯して繰り返し使える。フィルムシートは汚れる
たびにはがす。医療機器は血液などで汚れることが多く、感染症のリスクがあることに対応した。
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2015 年 8 月(第 38 号)
■仏アレバなど 中国原子力大手と提携へ
中国原子力大手の「中国広核集団」は、仏同業大手アレバ、仏電力公社(EDF)と長期的な事業提携を結ぶ。出
力と安全性を高めた第3世代原子炉を設計段階から共同開発する予定。
■UPS 中国~欧州間の鉄道輸送サービスに混載オプション
UPS は、中国~欧州間の鉄道輸送サービスに混載(LCL)オプションを追加した。河南省鄭州市からハンブルクま
でのルートで利用可能。
■藤子プロ 「ドラえもん」のスマホゲーム
藤子・F・不二雄プロは、「ドラえもん」を題材にしたスマートフォン(スマホ)向けゲームを配信する。中国のゲーム
会社「フォーゲーム」(広州市)がゲームを開発・配信する。
■ツガミ 中国子会社上場へ
ツガミは来月、100%出資する中国子会社「津上精密机床(浙江)有限公司」(プレシジョン・ツガミ・チャイナ)を香
港証券取引所に上場させる。同社は 2003 年設立、小型の自動旋盤を主に製造している。
■井関農機 湖北省襄陽市に新工場
井関農機の関連会社「東風井関農業機械」が、湖北省襄陽市に約 90 億円かけて新工場を建設する。歩行田植
機、汎用コンバイン、トラクター等を生産する。2016 年 11 月に稼働予定。
■三條金属 中国の鋳鋼品生産を国内移管
三條金属は、中国の工場で行っている建設機械・建築金物部品の生産を全面的に日本国内に移管する。円安ド
ル高で採算が合わないことが主な要因。2016 年1月に国内生産に切り替える。
■上海ディズニーランド 中国風の建物や演出
米娯楽・メディア大手「ウォルト・ディズニー」は、上海市に来春開園するディズニーランドについて、一部に中国風
の建築デザインを採用し、演劇や雑技の要素を演出にも取り入れると発表した。
■GLP 中国特化型のファンド設立
グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)は、世界最大の中国特化型の物流インフラファンド「CLFII」を設
立した。世界最大規模の公的年金や SWF(政府系ファンド)を含む主要なグローバルの7機関投資家が中国での
先進的物流施設の開発事業に GLP と共に投資する。
■リコー 再生複合機ビジネス開始
リコーは「再生機ビジネス」を中国で始める。使用した複合機を回収し、分解後に再び組み立て直し、販売するも
の。8月から販売を始め、3年後には中国で1万台販売する。日米欧で回収した使用済み複合機を、福州工場で
再生処理を行う。
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■蛇の目ミシン 産機サービス網拠点
蛇の目ミシン工業は、アジアで卓上ロボットをはじめとした産業機器のサービス網を拡充するに当たり、広東省深
セン市に産機事業で初となるサービス用海外拠点を設置する。電子機器製造受託サービス(EMS)工場をター
ゲットに、今後、複数のサービス拠点を設ける。
■コガネイ 樹脂化電磁弁を中国先行販売
コガネイは電磁弁全体を樹脂化した製品を中国先行販売する。本体部分を樹脂一体成形した5ポート電磁弁「iB
―ZERO」を 28 日に発売する。同社によると、本体内部の摺動(しゅうどう)部を含めて本体全体を樹脂化した構
造は同製品で初めて。まず中国市場をターゲットに先行販売する。
■日立 人民元を効率活用
日立製作所は中国工商銀行の協力を得て、上海の財務統括会社で約 180 社の中国子会社の資金を一括管理
する。上海自由貿易区にある子会社を経由して、日本の本社と人民元資金を融通し合う。
■ヤクルト 中国生産能力2割増
ヤクルトの江蘇省無錫の新工場が稼働した。広州、上海、天津に次ぐ4カ所目の生産拠点。無錫工場の可動に
より、現地生産能力が2割高まる。
【人民元情報】
人民元市場レート(2015 年7月 30 日)
外貨名 100 日本円
中間値 4.9499 人民元
【中国ビジネスワンポイントアドバイス】
 7月1日から上海と北京でスタートした観光客向け税還付政策
7月1日から、外国人観光客(香港、マカオ、台湾を含む)が、北京(86 店舗)及び上海(27 店舗)の百貨店にお
いて、対象商品を1日当たり同店舗で 500 元(約 1 万円)以上購入した場合、11%の増値税が還付されるようにな
りました。ただし、この還付手続が複雑で、日本のように各店舗で免税手続することはできないなど、注意が必要
です。
【還付対象者の条件】
① 中国本土の滞在日数が連続して 183 日未満である外国人旅行者であること
② 対象商品の購入日から滞在日数が 90 日を超えていないこと
【還付手続の流れ】
① 商品購入時にパスポートを提示して、正規の領収書と税還付申請書を取得
② 出国時に税関での審査と押印が必要
③ 空港に設置されている税還付の代理機関で還付
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【還付に当たっての注意事項】
・
政策上は 11%還付されると発表されているが、還付手続を行う代理機関から2%の手数料を徴収されるた
め、実際に還付を受けられるのは9%。
・
税還付の合計金額が1万元未満の場合は口座振替と現金受取を選択できるが、1万元を超える場合は口座
振替での対応となる。
・
税関での現物検査が行われる、チェックイン時に預け荷物にしてしまうと、空港によってはトラブルになる可
能性もある。
なお、今回の税還付政策は、あくまで外国人観光客が対象とされています。頻繁に日本に帰国する中国在住者
は条件を満たしていても、対象者となるか否かについては、税関の判断に委ねられていますので、ご注意くださ
い。
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