劇をしよう 「ちいちゃんのかげおくり」

小学校第3学年 国語科学習指導案
単元名:劇をしよう 「ちいちゃんのかげおくり」
指導者
上田 恵己
単元の目標と評価規準
(1)単元の目標
○ 言葉や表現に着目して読み,進んで劇の発表をしている。
(関心・意欲・態度)
◎ 書かれている内容や場面の様子がよく分かるように音読することができる。
(C読むこと ア)
◎ 場面の移り変わりに注意しながら読み,人物の行動,情景,会話などの表現に着目して読むことがで
きる。
(C読むこと ウ)
○ 文章中で使われている表現に注目し,表現するための語句を増やしている。
〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 イ(オ)〕
(2)単元の評価規準
国語への関心・意欲・態度
読む能力
言語についての知識・理解・技能
「劇の発表に向けて音読を工夫する言語活動」を通した指導
言葉や表現に着目して読み, ①
進んで音読をしている。
②
③
場面の移り変わりや情景を,叙述をもとに想
像しながら読んでいる。
(ウ)
場面の様子がよく分かるように,声に出して
読んでいる。
(ア)
物語を読んで感想をもち,一人一人の感じ方
の違いに気付いている。
(オ)
文章中で使われている表現に着目
し,表現するための語句を増やして
いる。イ(オ)
指導と評価の計画
(全14時間)
次
1
つ
か
む
2
読
み
を
深
め
る
学習内容
関
・ちいちゃんはどんな子どもかを想像 ○
し な がら 全文 を 読み ,「劇を し よ
う」というめあてをもつ。
(1)
・どの場面で心を打たれたかを交流す
る。
(1)
・第 1 場面の「かげおくり」をする家
族とちいちゃんの状況や心情を読
む。
(2)
・第2・第3場面のちいちゃんの状況
や心情を読む。
(本時2/2)
・第4場面のちいちゃんの状況や心情
を読む。
(2)
読
言
○
○
○
○
3
活
用
す
る
○
・心に残った場面や言葉や文から,発
表場面や役割分担を決める。 (1)
・読み取ったことを生かし,工夫する
ことを考えて発表の練習をする。
(3)
・劇の発表をし,お互いの表現のよさ
を見付け合う。 (発表は,別時間)
○
・学習を振り返り,まとめる。 (1)
○
○
○
○
評価方法
・ちいちゃんの人物像やかげおくりについ 行動観察
て想像しようとしている。
(関・意・態)
・内容をとらえ,心を打たれた感想をもっ ノート・発表
ている。
(読む③)
○
・5場面の役割とちいちゃんが戦争に
よって失ったものについて考える。
(1)
評 価
評価規準
・会話や動作を表す言葉などを基に,登場
人物の気持ちを想像している。
(読む①)
・会話や動作を表す言葉などを基に,登場
人物の気持ちを想像している。
(読む①)
・会話や動作を表す言葉などを基に,登場
人物の気持ちを想像している。
(読む①)
・叙述を基に二つのかげおくりの同じとこ
ろや違うところを見付け,比べている。
(読む①)
・場面と場面の関係について理解している。
(読む①)
・類義語,類縁語の意味に気付き,内容理
解を深めることができる。
(言語)
ワークシート・
発表
ワークシート・
発表
ワークシート・
発表
ワークシート・
発表
・劇に関心をもち,場面や役割を考えよう 行動観察
としている。
(関・意・態)
・叙述を基に場面の様子や人物の心情を, ワークシート
音読や動作で表す工夫をしている。
行動観察
(読むア)
・場面の様子がよく伝わるように発表して
いる。
・友達と考えを交流し,お互いの発表のよ ノート・発表
さに気付いている。
(関・意・態)
本時の学習
(1)本時の目標
○ お母ちゃんやお兄ちゃんの帰りを待つちいちゃんの気持ちを,ちいちゃんの様子や会話・地の文か
読み取ることができる。
(読む①)
(2)本時の展開
指導上の留意点
評価規準
学習活動
(●予想される児童の反応,◆個別の支援)
(評価方法)
1
本時の課題を知る。
・第2場面で,お母ちゃん,お兄ちゃんとはぐれてしまい,一人ぼ
っちの心細さの中で眠ったことを思い出させる。
・めあてを提示する。
(めあて)一人ぼっちでお母ちゃんやお兄ちゃんを待ち続けるちいちゃんの気持ちを読み取ろう。
2
第3場面を音読する。
3
ちいちゃんの気持ちが
分 かると ころを 見付け 書
き込みをする。
・はす向かい,ざつのう,ほしいい,ぼうくうごうなど難語句を確
認する。
ちいちゃんの気持ちが分かるところを見付けて書き込みをしましょう。
【書くこと1】(予想される児童の記述)
●なくのをやっとこらえて→がまんしている。
じっくり
●深くうなずきました→かならず会える。
り
●また深くうなずきました→ぜったいにお母ちゃんとお兄ちゃんは帰ってくる。強い気持ち。
◆なかなか,見つけられない児童には,言葉を示し,そこから分か
●「お母ちゃんとお兄ちゃんは,きっと帰ってくるよ。
ることを書きこませる。 」→帰ってきてほしい,自分に言い聞かせている。
4
ペアで,さらには集団で
考えを交流する。
【集団思考】
・ペアトークで考えを交流し,自分と違う考えについては
赤鉛筆で書き加えさせる。
・意図的指名により「深く」の意味を全体で考えるようにする。
(共感的人間関係)
友だちの考えのよい
ところを取り入れる。
はっきり
(補助発問)
「深く」という言葉から,ちいちゃんのどんな気持ちが分かるだろう。
●「深く」という言葉から,ちいちゃんの強い気持ちが分かる。
しっかり
●必ず会えると信じている。
●お母ちゃんとお兄ちゃんに必ず会えると,自分に言い聞かせている。
●一人でも平気,ここにいればみんなに会える。
5
音読の工夫を考え,発表
する。
音読の工夫の仕方を考え理由も書きましょう。
。
●B:うれしかったから。
【書くこと2】
(期待する児童のまとめ)
●C:おかみさんが見てくれたのが,うれしかったから。
●2回目のまた深くうなずきましたの所を,ちいちゃんは必ずお母ちゃんやお兄ちゃんに会える
●D:おかみさんが帰ってきて,うれしくなったから。
と信じていることが伝わるように,ゆっくり,強く読みます。
●「お母ちゃんとお兄ちゃんは~。
」のところを,自分に言い聞かせている様子が伝わるように
言葉を大切に読みます。
●くもった朝が来て~のところを,ちいちゃんの不安な気持ちが伝わるように,しずかにゆっく
りと読みます。
6
本時の振り返りと次時
の予告をする。
・工夫して音読したいところを選び,読み方と理由を書かせる。
◆なかなか選べない児童には,読み取りの際の書き込みや板書を振
り返りから選ぶようにする。
・めあてに対する振り返りを行う。
・第4場面のちいちゃんの様子を,読み取っていくことを知らせる。
はっきり
ちいちゃんのさみし
い気持ちや,きっと
家族に会うんだという
気持ちを読み取って
いる。
(読①)
(ワークシート・発表)