非線形二階微分方程式の数値解法 ~スイングバイの最適化~ 北海道大学 地球惑星科学科 相河 卓哉 スイングバイ 探査機に巨大な質量(木星など)のすぐ近く を通らせ、公転速度を利用し加減速する技術 最適な軌道を見つければ 相対論的速度も夢じゃない(かも?) 解くべき微分方程式 解くべき微分方程式 木星の周囲を探査機がスイングバイして加速 する場合を考える。 スイングバイの時間間隔では木星は一定の速 度と考えてよいので、解くべき微分方程式は 解くべき微分方程式 木星の運動がx軸正の向きになるようにする と、微分方程式は成分ごとに分けられ、結局 イメージ図 条件設定 ● ● ● 速度…ボイジャーが実際に木星でスイング バイした直前の速度 11km/s 距離…木星から木星半径の30倍 215万km 侵入角度を変化させて スイングバイ後の 最終速度を最大化したい とりあえず飛ばしてみる 15 30 10 25 最終速度 5 y 0 -5 20 15 -10 -15 -15 -10 -5 0 5 10 10 15 0 20 60 80 100 80 100 時間 x 250 運動エネ ルギー +ポテンシャル 80 木星との距離 40 60 40 20 0 200 150 100 50 0 -50 0 20 40 60 時間 80 100 0 20 40 60 時間 30 28 26 最終速度 24 22 20 18 16 14 12 10 0 20 40 60 2 80 100 120 30 80 最終速度 20 10 y 0 -10 -20 -30 -20 0 60 40 20 0 20 0 60 40 20 50 時間 100 運動エネルギー+ポ テンシャル 木星との距離 80 0 100 時間 x 0 50 800 600 400 200 0 -200 0 50 時間 100 木星すれすれの軌道を高精度計算 15 70 10 60 5 50 最終速度 y 今回の条件での最高速軌道 0 -5 -10 40 30 20 -15 -15 10 -10 -5 0 5 10 15 0 20 40 80 100 60 80 100 時間 x 600 運動エネル ギー+ポ テンシャル 100 80 木星との距離 60 60 40 20 0 400 200 0 -200 -400 0 20 40 60 時間 80 100 0 20 40 時間 実際のボイジャー スイングバイ後は22km/sくらい スイングバイ式タイムマシン? 適当な質量配置と初期条件で人類が到達した ことがない速度が達成できるかも?
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