【Q2】なぜ留学生等の受入に際して輸出管理の手続きが必要なのでしょうか? 【A1】 外為法では、国内で非居住者(外国人等)に技術の提供をする際も、経済産業大臣の許可の取得が必 要となる場合があります。ただ、許可は受入れ者の経歴や技術の利用目的等によっては取得ができない場合 があります。もし、受入れ後に許可取得ができないことが判明すると受入れ者との間でトラブルが発生したり、 受入れ者の出身国や経歴によっては、規制範囲が広くなるため法令違反を犯す危険性も高まります。 そこで、受入れを決定する前に懸念事項をチェックし、受入れ後のトラブルを防止するとともに指導等に際 し、許可を取得する必要がないかを予測することにより、輸出管理上のリスクを低減します。また万一、受入者 が帰国後に本学が知らないところで核開発等に係ったことが判明した場合、審査記録を残しておくことにより、 第三者への説明責任が果たせ、迅速に問題解決が図れます。 参考に、受入れ手続きの段階から、帰国までの安全保障輸出管理との関わりを下図に示します。受入れ手 続きは、入口管理であり、受入れ後の技術提供の発生を前提として、受入者の経歴や研究成果の利用目的等 を中心にチェックすることになります。 注)本学の受入れ手続きは、経産省のガイダンスなど(次頁参照)を参考に定めています。 【解説】<技術の提供と受入れ手続きのを行う部局について> 技術の提供は、授業や研究室での指導、技術交流、構内の施設見学なども含まれるため、特に理系部局で は表敬訪問等を除き、基本的に輸出管理の対象となる技術提供が発生します。一方、文系部局内での輸出管 理対象となる技術の提供は、ほとんど発生しないと考えられますが、名古屋大学のような総合大学では理系部 局との接触機会も多く、また本学の技術を盗もうとする者は、輸出管理に関心が薄い文系部局に入り込む可能 性も否定できません。このため、本学の受入れ手続きは、文系学部を含め全学に適用しています。 ※次ページの経済産業省の資料も、ご一読ください。 【参考資料】(経済産業省 「安全保障貿易に関する機微技術ガイダンス(大学・研究機関用)、平成 22 年 2 月版より) 【参考】 (リスト規制の概要:経産省 URL)http://www.meti.go.jp/policy/anpo/anpo02.html (キャッチオール規制の概要:経産省URL)http://www.meti.go.jp/policy/anpo/anpo03.html
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