第八回 許我篆書展出品者目録 (50音順) 作家名 作品イメージ 赤平泰処 あかひら たいしょ 七福神への願いを篆書の持つ安定感と構築性をもとに、ふくよ かで温かい線でまとめた。 新井光風 あらい こうふう 縦書きは、篆書三字と紙面縦横の比率の関係が一般的でない ので、構成上で大変考えさせられました。何が出来るか敢て縦 寸法にしました。 有岡𨛐崖 ありおか しゅんがい 奇異を衒(てら)わず、比較的平易な表現での金文で書してみ た 石坂雅彦 いしざか まさひこ 西周時代の金文を用いて書いた。七福神―神―呪術性―饕 餮文(とうてつもん)というイメージが湧いたが、呪術性も難しく 紋様にもならなかった。 石原太流 いしはら たいりゅう 神に関する厳肅なイメージを大切に書したもの。中国の清朝の 篆書の名人の書を参考にしながら。 牛窪梧十 うしくぼ ごじゅう 大石六田 おおいし りくでん 岸本太郎 きしもと たろう 七人の神仙、福徳の神としてあがめ祈念する。 小原道城 こはら どうじょう 数種の草稿の中で結局、同封のものとなりました。楽しく遊ん で書けたのがよかったと思います。 貞政少登 さだまさ しょうとう 清朝金石派作品の趣きに、気持ちを向けて書いた。 佐藤容齋 さとう ようさい 通常の篆書の書風とは一風異なる雰囲気の作品に仕上げて みた。 鈴木響泉 すずき きょうせん 左右の疎に対し中央を密にし変化のある構成を求めた。 竹内鳳仙 たけうち ほうせん 七福神・七柱の福の神のことは難解ですので、イメージはお許 しください。 竹中青琥 たけなか せいこ なんとなくユラユラ。そう七福神が宝船に乗って、こちらにいる 私達に福を運んで来たようです。 字画の変化を活かして明るく暢びやかな感じにまとめたつも り。 「難を滅し、福を生む」と言う七福神信仰は人々の「幸福」を願う切 なる思いが込められている。由来はともかく、私には七福神は底抜 けに明るい神々に思える。そこで「明るく」「力強く」「円満」な書風で 見る方々に「穏やか」で「平安」な心になれる様にと願って書いた。 第八回 許我篆書展出品者目録 (50音順) 作家名 作品イメージ 種谷萬城 たねや ばんじょう 長井蒼之 ながい そうし 古代中国の刻劃符号や文字の素朴な飾らない古始の風趣に よせること久しく、この「七福神」揮毫はこの古始の風趣に託し て筆を採りました。 中野北溟 なかの ほくめい おおらかな、そして豊かな、そのありようを。そしてまた他を納 得させる強さを。線に形に筆触に運筆の呼吸にその状況を和 ませたい。 中村素岳 なかむら そがく 「福神」は金文調で「七」は金文では「十」であり、一般鑑賞者 に理解できるよう戦国簡調を用い、現代に生きる呼吸感で表し た。 潤・渇で太陽の陽と隂(かげ)をねらった。 廣畑筑州 ひろはた ちくしゅう 金文 福田丞洲 ふくだ じょうしゅう 中国旅行にずいぶん以前行ったとき小さな七福神の人形を 買って今でも部屋に並んでいる。人形は横に並んでいるので タテは不自然に感じたので横書にして福を中心に書いたもの です。 船本芳雲 ふなもと ほううん 摩崕碑の味わいを持たせ更に古色を願いました。 三上栖蘭 みかみ せいらん 明るく楽しい雰囲気を醸出する様に躍動的な線で七福神を想 像しながら書いてみました。 柳 碧蘚 やなぎ へきせん 左右を長い線で囲み中央を複雑にしてみた。それにより、三文 字を二文字の構成のようになるよう心掛ける。 吉野大巨 よしの たいきょ 今迄も篆書・隷書は好んで書いていました。あまり面白く、おかしい 風では書としては遊び過ぎになってしまうかと…、しかし硬すぎても 書にならないかと。平易な中に直・曲の配置で工夫したつもりで す。 渡邉 麗 わたなべ れい 「七福神」を今に生かすべく、現代書作品として作品文字の向 きと組ませ方、線の表情などにポイントを置きました。用紙・用 筆も工夫しています。 多くの神々が集ったお祭りの賑わいをイメージした。 篆刻美術館 会期:平成27年6月27日~8月27日
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