地域活動栄養士だより 第 40 号 (1)2014 年 12 月 1 日 地域活動栄養士だより 第 40 号 発行者:(公社)日本栄養士会 地域活動事業部 企画運営委員長 角谷ヒロ子 「今こそ、地域活動栄養士ここにあり!」 (公社)日本栄養士会地域活動事業部企画運営委員長 角谷 ヒロ子 日本栄養士会は公益社団法人としての2期目となり、引き続き地域活動事業部担当理事としての役を担わせていただ くことになりました。1期目は、組織のあり方や運営形態などの大きな変革があり、すべてが進行形で戸惑うことが多 い 2 年間でしたが、漸く大枠が定着しつつあります。2 期目は地域活動事業部の活動を自他共に認められる、公益性に 満ちた充実したものとして 1 歩先へと進めていかなければと考えております。そのような正念場の時期、8人の企画運 営委員の方々、そして 8,100 余人(平成 25 年度)の全国の地域活動事業部会員の皆さまと共に、力を合わせて頑張って いきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 さて、日本栄養士会の栄養ケア・ステーション事業の拡充に際し、その担い手として地域活動栄養士に大きな期待が 寄せられています。しかし、当事業部会員の特性から、いわゆる管理栄養士・栄養士業務に関わっている会員の割合が 少なく、埋もれた有資格者が多いのが現状です。この機をしっかりと捉えて、これまで積み上げてきた地道な活動をき ちんと目に見える形でアピールするとともに、期待を裏切ることのないよう、新しい生涯教育システムを活用して、専 門職として社会的評価に耐えうる個々の実力をつけていきましょう。当企画運営委員会では、全国リーダー研修会や公 衆栄養活動研究会を実務研修の機会として生かすべく計画を進めています。一人でも多くの方々に参加していただきた い、そして、そこで得たものを参加できなかった方々に伝達していただきたいと望んでいます。 平成 26 年度全国リーダー研修会 ご案内 日 時 平成 27 年 3 月 6 日(金) 13:30~17:00(受付 13:00~) 会 場 滋賀県立県民交流センター ピアザ淡海 内 容 基調講演: 「管理栄養士・栄養士(日本栄養士会)を取り巻く 現状と課題」(仮題) (公社)日本栄養会専務理事 迫 和子 地域活動事業部の活動報告と情報交換 ①平成 26 年度事業報告 第 32 回公衆栄養活動研究会 日 時 平成 27 年 3 月 7 日(土) 9:55~15:50(受付 9:30~) 会 場 滋賀県立県民交流センター ピアザ淡海 <事例発表> ① 「介護予防教室における低栄養調理教室」 徳島県 溝渕年重 ② 「地域活動事業部と栄養ケア・ステーションの連携」 宮崎県 黒木直子 ③ 「食のシルバーパワー支援事業について」 滋賀県 稲岡眞理子 ②平成 27 年度事業計画(案) ③全体討議 意見交換会 18:00~20:00 会場 琵琶湖ホテル 指導媒体の紹介・販売について ※ご希望の場合は、都道府県リーダーへ 12 月 20 日ま でにお申し出ください。 ※各都道府県リーダーは、12 月 25 日までに各地区担当 委員へ申し込み状況を連絡してください。 講演Ⅰ 「食品表示制度の改正を見据えた 食品成分表の読み方、使い方」 千葉県立保健医療大学健康科学部栄養学科教授 渡邊智子 講演Ⅱ 「訪問栄養指導を見据えた 高齢者の栄養管理の仕組みと実際」 武庫川女子大学教授・日本在宅栄養管理学会理事長 前田佳予子 ※生涯教育 実務研修単位適用 参加申し込みの締め切りは平成 27 年 2 月 6 日です。詳しくは「日本栄養士会雑誌」12 月号案内欄をご覧ください 地域活動栄養士だより 第 40 号 全国栄養士大会自由集会 (2)2014 年 12 月 1 日 平成 26 年 8 月 23 日(土) 神奈川県立保健福祉大学 地域活動情報交換会 テーマ“ 栄養ケア・ステーション活動を効果的に行うには ” 今回はグループワークを実施し、短い時間でしたが活気のある情報交換会となりました。参加者へのアンケート結果を基に 報告します。 (参加者:74 名) 1.参加者の年代 年代 20 人数 0 30 0 40 10 50 28 60 14 70 4 80 0 不明 1 3.(公社)神奈川県栄養士会栄養ケア・ステーションについて 神奈川県の長谷川利希子栄養ケア・ステーション 委員長による活動の現状や今後の課題についての 説明の後、5 つのグループに分れて栄養ケア・ス テーションの課題などについて意見交換しました。 島根県 香川県 高知県 徳島県 愛媛県 鳥取県 沖縄県 熊本県 長崎県 大分県 2 1 1 2 1 1 1 1 1 1 グループワークの様子 4.グループワークでの意見 栄養ケア・ステーション(CS)の現状 (意見の数) 医師会・介護老人保健施設とタイアップし栄養指導実施 7 企業・行政とタイアップし栄養指導実施 6 企業とタイアップ、食育アカデミー実施 2 栄養ケア支援整備事業の実施 2 特定保健指導・講演・料理教室など実施 1 シニア世代の就労支援事業 1 重症化予防事業研修会の開催 1 自主勉強会実施 1 在宅栄養支援実施したいがスタートしていない 1 地域活動栄養士は依頼されやすい 1 栄養ケア・ステーション(CS)の課題 (意見の数) 人材(不足・スキルの差) 39 報酬などの未整備 19 未登録やCSの未発足 14 CSの運営担当者の負担 9 CSと会員の目的意識の違い 6 CSに関する種々の運営の仕方が分からない 6 他団体との連携 3 今後の拠点 1 5.地域で活躍している栄養士作成の栄養指導媒体の実演 (1)野菜の絵本「はたけのなかまたち」 神奈川県 (2)画用紙媒体を使った効果的な食育メソッド 埼玉県 2.所属都道府県(参加人数) 北海道 1 三重県 1 群馬県 3 兵庫県 1 茨城県 1 和歌山県 1 山梨県 1 大阪府 3 新潟県 3 京都府 2 神奈川県 14 奈良県 1 東京都 3 滋賀県 3 埼玉県 5 不明 2 栄養ケア・ステーションの促進案 ・登録会員数を増やす そのための研修体制づくり ・会員や関係団体に栄養ケア・ステーションの PR をする。 ・活動拠点を増やす。 ・栄養士の需要や資金源を開拓する。 栄養ケア・ステーション全般について ・都道府県の現状が分かった。 ・日本栄養士会の情報が各県リーダーまでおりて こないのでこの会で詳しく聞きたい。 中川節子会員と3名の会員 中山順子会員 参加者の声:媒体の使い方参考になった。手作りの温かさが伝わってきた。栄養士はアイディアマン、工夫次第で 良い媒体ができる。実演を見ると自分でもやってみようと思う。などの意見をいただきました。 6.地域活動情報交換会に出席して グループワークについて (1)良かった 79% (2)ふつう 15% (3)良くない 6% 会員作成媒体の実演について (1)今後も希望する 95% (2)希望しない 2% (3)不明 3% 会員作成媒体の展示と販売 (1)今後も希望する 93% (2)希望しない 0% (3)不明 7% 第 40 号 地域活動栄養士だより (3)2014 年 12 月 1 日 公益法人化に伴う群馬県地域活動事業部としての取り組み (公社)群馬県栄養士会 地域活動事業部前代表 尾内 恭子 1.はじめに 群馬県栄養士会地域活動事業部は、30 年以上前から他 の職域に先駆け会員名簿や連絡網を整備し、 地域栄養士会 選出の委員による運営委員会を組織して運営してきた。 また、事業部として東京電力(株)料理教室等の事業を 受託する他、会報作成を継続し、来年度には第 80 号 が発行される。 2.数年先を見据えた運営計画を目標に 私が運営委員となった平成 10 年当時、会は受託事 業の実施が多く、活動資金が潤沢で研修会等の事業も 活発に開催される一方、新規事業企画を検討する委員 会組織を立ち上げるなど、先を見据えた事業計画を行 っていた。私たちは先輩たちのこの姿勢を受け継ぎ、 現状の検討に加え、1~2年先を考えた事業計画を立 てることを目標に運営を行うよう努力してきた。 ① 新規事業検討委員会の設置(現在は運営委員会で検討) 運営委員を中心としたメンバーであったが、運営委 員会とは別に会議を持ち、次の内容について検討、実 施した。 ・県主催の高齢者イベント ・食育イベント等への参加計画と実施 ・仕事先への新規事業計画の提案と実施 ・事業部のPRパンフレットの作成 ② 運営予算の見直し 事業収入が潤沢な時期から、収入の変動率の高い受 託事業収入中心の予算計画を徐々に見直し、年会費と 研修会の受講料収入を中心とした計画へと数年かけて 移行してきた。この見直しを行ったことにより、公益 社団法人化に伴って減少した活動資金での運営にも、 大きなトラブルなく移行できた。 ・研修会の受講料有料化 ・経費の徹底的な見直しと削減 3.削減すべきことと、継続すべきことの取捨選択 収入の減少により事業実施の削減を余儀なくされる ことも多いが、会員増対策の視点からも、魅力ある事業 部とする必要がある。そのため、アンケート実施や運営 委員を通じての意見聴取など会員の声を聴くことと、会 員への速やかな情報提供を心がけてきた。 ① 会員への情報伝達の確保 ・会員名簿・連絡網の作成と配布(会員アンケートを 実施し、作成を継続) ・会報の発行(発行回数を減らし、印刷会社の見直し など経費削減して継続) ・ホームページ・メール活用の検討(アンケート結果から 現状ではまだ難しいと判断) ② 会員増対策 ・研修会の充実(一般参加者の勧誘、他事業部との共同企 画、 研修ごとに担当運営委員を選任し参加意欲を高める。 ) ・事業部のPR活動(事業部の名称で各方面に原稿提供を 行い、広報活動につなげる。) 4.今後の運営への期待 新役員を中心に、研修会の充実や生涯教育の実務研修企 画など、魅力ある事業部づくりに向けて、これまでの良き 習慣を生かしつつ、現状に合わせた新しい運営を期待した い。
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