ESqUISSE News ! 2015.02.16 ** 銀 座「 ESqUISSE( エ ス キ ス )」リ オ ネ ル ベ カ う ま 味 、さ ら な る 高 み へ … ** 日々進化する食の世界で、ESqUISSE(エスキス)ならではの 美味しい を探り続けるシェフ・エグゼクティブ リオネル ベカ。 そのベカシェフが、またひとつ、新しい 美味 を作り上げました。 ベカシェフが創造にかけた時間の中で感じたこと、想いをお届けします。 皆さまの味覚のアンテナに、刺さりますように!! SYM BIOSIS 共 生 … かなり以前から、加熱圧縮タイプのチーズと昆布が口の中で一つに結びつくようなもの、 一口で楽しめるものを作りたいと私は思っていました。チーズと昆布、どちらもしっか りうま味を蓄えている食材ですが、この二つの味をひとつに結びつけ、その味わいをさ らに波及する何か、象徴的な絆となるものが足りませんでした。 その絆は 贈り物 という形で私のもとにやってきました。贈り主は日本人の友人です。 私の酸味やさわやかさに対する嗜好をよく知っている彼が贈ってくれたのは千葉県にあ る酒蔵、寺田本家の日本酒「醍醐のしずく」でした。寺田本家は江戸時代に誕生した蔵 です。現在でも 10 世紀に る酒造りの手法を大切にしています。自然に取り込まれた乳 酸菌や蔵付き酵母のおかげで寺田本家の日本酒にはミルキーで美しい酸味があり、ムル ソーやシャサーニュ・モンラッシェなどの上質な白ワインを思わせます。 まさにひらめきでした。この日本酒は二重の意味で昆布とチーズの絆となります。 まずは化学的な絆:グルタミン酸はうま味の中心的な要素のひとつであり、味を増幅さ せる作用がありますが、日本酒は発酵の過程で、昆布の中にも熟成したチーズの中にも 存在するのです。 そして、文化的な絆:私たちの味の記憶は信頼できるガイドのようなものです。麹によ る発酵の味は食べ手である私たちをまっすぐ昆布に導き、乳酸菌の味はチーズを引き寄 せます。 それはすばらしい相性でした。しかしそれだけでは十分ではなく、チーズと昆布、この 二つの香りの要素をさらに高みに引き上げてくれる何かが足りませんでした。そこで自 然とこのダンスの和に加わってきたのがトリュフだったのです。私は直感的にトリュフ が昆布に合うことを知っていました。しかし特に今回使いたかったのは、トリュフの季 節が終わりに近づいたころの、土の香りの上にアルコール発酵のようなニュアンスが加 わった力強い香りです。 さらに… アングルを決めて、正しい所作で、節度を保って(昆布を酒で煮だす時間など)バラン スを保ち、足りないものを見つけ(マスカルポーネを加えてとろみを出す)、余剰を取 り除き(最初の試作に使ったフロマージュブランは使わない)。 これだ!!という確信が音楽のように私の心に鳴り響きました。 熟成コンテと、おぼろ昆布、黒トリュフ、醍醐のしずくとマスカルポーネのテリーヌ http://www.esquissetokyo.com/project/project/symbiose/ ベカシェフのメッセージやスケッチは、ESqUISSE サイト中「Project」 「Sketch」にご ざいますので、是非ご覧ください。 http://www.esquissetokyo.com/project/ 本件に関するお問い合わせ先: Spindle(スピンドル) 加藤由香 080-6768-4343 / 03-5413-5415 [email protected]
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