ダウンロード

ウイメンズ
第70号 1999年 2月 25日
Womenb Boo躊
ブ ックス
2月 25日 発 行
女性の本の情報誌。ウイメンズブ ック友の会会報
ウイメ ンズ ブ ックス トア
発 行 所
有限会社 松 香 堂 書 店
本
社 〒∝4‐ lX124京 都市中京区下妙覚寺町185‐ 804
±0日 0祝 日休み TEL 075‐ 253‐ 1860 FAX 253-1861
天満橋店 〒54M8大 阪市中央区大手前 1丁 目3番 49号
ドーンセンター内
水曜定休・ 祝 日代休あ り
TELOFAX 06-6910-6115 TEL 06-69108627
郵便振替 口座 lX191Xl-5-309395
(入 会金800円
年会費個人2,2CXl円
〔
女
性
Hornepage:http://www.nacOs.
Conν thokado/
E― mail(ご
注文専 用 )
shokadoOdl.dion.ne.Jp
女性学…Pl
仕事…P2
法律…P4
家族 。
結婚・,P4
こころ 。癒 し…P5
か らだ…P6
子育て…P5
セクシュア リテ ィ¨
・P6
女性史…P7
自伝・ 評伝…P8
ルポ・ ェ ッセイ 。文学…P8
高齢問題……P10
男性学……Pll
その他……Pn 資料……Pll 雑誌 ……P12 文庫 になった本……P12
最 新 刊 情 報
(こ
団体及び海外会員3,000円 )
この リス トの書籍 を ご希望 の方 は、
同封 の振替用紙 の通 信 欄 で お 申 し
込み下 さい。書籍代 は送料共でお振
り込 み くだ さい ます よ うお願 い 致
します 。 ご注文 の本 の 定 価 の 合 計
額 に、下 の表 の送料 を合 わせ て お
送 り下 さい。 なお、 お電 話 で の ご
注文 も受 け付 けて い ます。
2,CXXl円 まで
400円
2,lXll円 ∼4,000円 まで
500円
4,lX11円 ∼ 10,lXXl円 まで
600円
10,CXll円 以上
知 円
電話 OFax・ お手紙等 での ご注文 は、
天満橋店 にお 申 しつ け下 さい。
本誌 か らの無断転 載・ コ ピ‐ は お
断 りいた します。
こに表示 してある価格 は、使宜上消費税 5%を 含んで います)
『 ナ シ ョナ リズム と「 慰 安婦」問題』
日本 の戦 争責任資料 セ ン ター
学〕
『 気 にな ります、 この「 ことば」』
遠藤織枝 小学館 1998年 12月 1155円
知 らぬ まに う っか り使 って、人 を傷 つ ける ことば 。 男
青木書店 1998年 9月 2310円
「 日本 の戦争責任資料 セ ンター」 の 催 した シンポ ジウ
ムの 記録。
「 慰安婦 問題」解 決 の た め の 日本 人 の 「責
子顔負 け、男がすた る、障害児、 ガイ ジン、 外 孫 と内
孫、 ら しさ、女房役 ……等 々よ く使われ るが人 を不 快
に させ る言葉 を とりあげ、 どこに問題が あ るのか を検
任」 と「 主体」につ いて真剣 に論議 されて い る。 論 者
は上 野千 鶴子、吉見義 明、高橋哲哉 、金富子 、 西 野 瑠
美子 等。 (第 69号 16P参 照 )
証 す る。
性由 万 ・
T 島ヨ ン
一
『 性・ 曇力・ ネ ー シ ョン
(フ ェ ミニ ズムの主張 4)』
江原 由美子編 勁草書房
1998年 11月
3570円
女性兵士 問題、国家 と性 暴 力 問 題 、
女性性器手術 問題 は、最 近 の 論 争 の
焦点 にな って い るが、 どれ も近 代 国
民 国家 と暴 力 の問題 と して 、 重 要 な
意味 を は らんで い る。上野千鶴子 の女性兵士 に対 す る
考察、大越愛子 の国家 と性 暴力等各 々の争点 の整 理 と
考察 が な されて い る。国民 国家 の枠組 み とフェ ミニ ズ
ム論議 へ の足がか りとな る一冊。
『 生 涯 学習 と社会参加 ―お となが学 ぶ ことの意 味』
佐 藤 一 子 東京 大学 出版会 199鉾 F10月 2625円
社会 教 育、生涯学習 の テキス ト。 お となの学 び と は何
か 、社 会 的 にどのよ うな意味を もつ のか、生涯 学 習 政
策 と公 共性 の問題、新 しい学 びの ネ ッ トワー クな ど今
後 の 社 会教育 に欠かせ ぬ視点 を もり込 んでい る。
『 組 織 とジェンダー』
高橋正泰
山 口善 昭
1998年 9月
牛丸 元
同文館
2625円
企業 の ジェ ンダー調 査、 日、米、豪 の比較調査 か ら、
日本 の組織 の中 の ジェ ンダーを再 考 す る。日本 よ り米、
豪 の 方 が ジェンダーバ イアス・ ギ ャ ップが高 いの は、
ウイメ ンズ
日本 よ り敏感 に ジェ ン ダーバ イアスを と らえて い る証
拠 。 ジェ ンダー に敏感 な メ ンター (年 上 の助言 者 )の
ブックス
第70号 1999年 2月 25日
ど広 い範囲 か ら親 子 関係 を語 る。胎 内 に「異物」 と し
て入 って くる エ イ リア ンが、やがて「 寛容」 され て い
く様子 がて いね いに書 かれてい る。『 女 の 由来 Jの 著
育 成 を説 く。
者 の母子進化論。
『 現代 フ ェミニ ス ト思想入 門』
メア リ・ エ ヴア ンス 奥 田暁子訳
明石書店 1998年 12月 2625円
は
著者 、過去 25年 間 の フ ェ ミニ ス ト
理 論 を学問 と して確立 した と い う認
識 の もとに、争点 を整 理 し、 公 平 な
視点 で解説 してい る。女 性 と国 家、
知、表現、身体、大 学 と フ ェ ミニ ズ
ム な どテ ーマ毎 に論 じて い るが、今 世紀 フ ェ ミニ ス ト
『『 青踏』を読 む』
日本文学教会
新・ フェ ミニ ズム批評 の会
学芸書林 1998年 11月 3300円
『 青踏』 には実 に多 くの論評 がな され て きたが 、 この
本 で は、
『青踏』 の文学面 に光をあて考 察 した第 1部 、
セ ク シ ャ リテ ィ、家族、母性 、妊娠 、出産 な どを め ぐ
る言説 を第 2部 、 そ して第 3部 にその表現戦略を と り
あげてい る。多角 的 に緻密 に論考、再評 価を した力作。
た ちが築 いて きた多岐 にわたる論考 を この一 冊 にま と
め た。
Fダ ダの性 と身 体
―エル ンス ト・ グ ロス・ ヘ ー ヒ』
香川 檀
発 行 プ リッケ 発売 星雲社 1998年 12月 2940円
ベ ル リ ンダダにいた男性作家、 エル ンス トとプ ロス、
女 性 作家 ヘ ー ヒの二人 の作品 を中心 に、 19世 紀 末 か ら
ナ チの時代 の歴史 と社会、 ジェ ンダー とい う二 つ の 異
な った観 点 か ら性差 が どの様 に、作 品 に反 映 したか を
比 較 して い る。数 少 ない女性 作 家 ハ ンナ・ ヘ ー ヒに光
『 女が読 む とき女が 書 くときJ
シ ョシャナ・ フェルマ ン 下河辺美知子訳
勁草書房 1998年 12月 3675円
女 はまだ女 の物語 を書 いた ことが な い。女 が 自分 の 自
伝 を語 ることの不可能性 と可能性 に迫 る本。パ ル ザ ッ
ク、 フ ロイ トの作品 の女性 の描 かれ 方 を とらえ直 し、
ウル フ、 ポー ヴォアール、 リッチの「 失 われた 自伝 」
の可能性 を探 る。 自伝的 フェ ミニ ズ ム批評 とい う ジ ャ
ンル を切 り拓 く。
〔
仕
事〕
を あ て た労作。
「 神 話 にみ る女性 のイ ニ シエー シ ョン』
シル ヴ ィア
・ B・ ペ レラ
『 あ なたにもで きる / パ ソ コン在 宅 ワーク』
笠松 ゆみ 日経事業 出版社 1998年 10月 1470円
パ ソ コ ン在宅 ヮー クの仕事 の内容 は ? 在宅 ワー クの
杉 岡津 岐子 小坂和子 谷 口節 子訳
山中康裕監修 創元社 1998年 11月 2625円
「 父 の娘」であ った著者 が、女性性 を と り もど して い
くプ ロセ スを神話「 イナ ンナの冥 界下 り」 に重 ね て 、
進 め方、開業す るには ? 営業 の ヒ ン トなど必要 最 小
限 の ことは書 かれて い る。一 人でで きる仕 事 の第 一 歩
女 性 の通 過儀礼 (イ ニ シエー シ ョン)を 語 る。 ドラマ
チ ックな神話が 、女性 の生 き方 と深いところでつなが っ
て い る ことが興味深 い。
『 改正
に。
男女雇用機会均等法
労働基準法
育児 ◆
介護休 業 法
決定版』
労 働基準調査会
労働基準調査会 1998年 11月 1200円
改正 され た男女雇用機会均等法、 労 働 基 準法、育 児・
「 近 代 天皇制国家 と ジ ェンダー』
早川紀 代 青木書店 1998年 12月 3150円
日本 が近 代 国家 と して歩 み出 した時 か ら、男女 関 係 の
理 念 が ど う創 られ、 その現実 はどうで あ ったのか 。 皇
室 典 範、刑法・民法 の成立過 程 と公 娼 制 の 再 編 過 程 を
介護休業法 を事業主 によ く理解 して貫 うため作 られた。
働 く女性 もよ く知 ってお きた い改正 法。政省令、指針、
行政通達 まで収 め、解説 とQ&Aを つ けた。
追 求 す る。 そ して、新 聞投書欄か ら現実 の両性 関 係 を
「 ゼ ミナール
見 る。
共生・ 衡平 。自立
-21世 紀 の女 の労働 と社会 シス テ ムJ
関西女 の労 働 問題研究会編
竹 中恵美子 /大 脇雅 子 /丸 本百合子
ドメス出版 1998年 11月 21CXl円
『 子 宮 の 中 の エ イ リア ン』
エ レイ ン・ モーガ ン 望 月弘子訳
ど うぶつ社 1998年 9月 2310円
21世 紀、真 の女 の働 き方 が 問われて い る。同 一 価 値 労
妊 娠 か ら誕生 育児期 まで、発生学、人類学、社 会 学 な
働 同一 賃金、パ ー ト労働者 をめ ぐる裁 判、 リプ ロ ダ ク
第 70号 1999年 2月 25日
ウイメンズ
テ ィプ
・ ヘ ルス/ラ イ ツと健康 に働 く権 利 な ど、 専 門
分 野 の第一人者 3人 が語 る。女 の労働 を め ぐって 、 間
題 点 、変革 へ の切 り口が明確 に示 され る。
蹴 職 せず に 自宅 の パ ソ コ ンで バ リバ リ仕 事 をする本
-3カ 月 でテ レワーカー にな る/』
会 田和 子 小澤浩之
かん き出版 1999年 1月 1470円
スキ ルア ップの方法、効率 的な営業方法 な ど、文字 入
力 や、 デ ー タ入 力、 DTP、 テ ープ ライテ ィ ング、翻訳、
ホ ー ムペー ジの制作 とい った仕事 の ノウハ ウ。
ブ ックス
『 な りたい″ 介護福祉士・ 社 会福祉士J
大栄 出版編集 部 大栄出版 1998年 6月 1050円
介護 福祉士・ 社会福 祉士 になるための ノウハ ウ。
『 プ ロフ ェッシ ョナ ル ライプラ リー 14
な りたい〃編集者』
大栄 出版編集部 大栄 出版 1998年 10月 126Cl円
編集者 になるには最 低 で もこれ くらいは知 ってお きた
い情報。出版業界 の こと。編集者 の仕事 の 中味 な ど経
験者 の話 もま じえて紹 介。
「 女 性 のための起 業・ 独立 ガイ ドJ
『 働 くママの O便 利 ガイ ド
これで 安心 ′ 仕事 と子育 て』
石渡 秋 実務教育 出版 1998年 11月 1470円
起 業 支援 セ ミナ ーが あ ち こちで開 かれ て い る。 そん な
セ ミナーの中味 を紹介 。新 しい働 き方 をす るための基
礎 知 識 と実践 マ ニ ュ ア ル 、 NPO法 の 概 略 な ど、 起 業
日経事業 出版社
日経 事業出版社 1998年 10月 1365円
保育 園選 び、仕事対 策、働 くママ を支 え る法律 や会 社
の制 度、地域 の制度 に強 くなろ うと呼 びか ける。 駅 型
の ための情報 も付記。
保育 所、病児保育所 一 覧表付 き。
F女性 労働 問題入 門』
照井孝保 熊 谷 印刷 出版部 1998年 9月 15∞ 円
労 働 問題 に関す る社会思想 の紹介、女性解 放 の主 な思
想 の紹介、そ して雇用 をめ ぐる女性労働 問題、賃 金 問
題 、母性保護、家事労 働 に至 るまで、女性労 働 に関 し
て 網 羅 的 に述 べ た入 門書。
「 男女 雇用機会均等法 と人 事管理 0人 材 活 用』
安枝英諦 経済法令研究会 1998711月 1890円
人事 、研修担 当者、管理職 に改正 雇用均等 法 を 解 りや
す く解説。改正 の ポイ ン ト、規制 の解 消 と対 応 、特 例
と適 用除外 につ いてな ど管理職 に限 らず知 ってお きた
い。
「 フ ツーの女性が選 挙 で勝つ法』
女性議員をふや す会編
童話館 出版 1998年 12月 1365円
地盤、看板、カバ ンが な くて も勝 つ方法 を伝授 。 全 国
の地 方議員 が語 る必勝 法、わか りやす い公職選挙法 、
選挙 でや っていい こ といけない ことな ど。 この本 を読
んで迷 わず行動 を起 こそ う。
『 編集稼業 の女 たち』
本 の雑誌編集部編 本 の雑誌社 1998年 9月 1890円
おな じみの雑誌や本 の編集現場 には、女性 も活躍 して
い る。 そん な女性 た ちの本音 をパ ッチ リ並 べ た。 彼 女
たち は一様 に仕事 を愛 し、働 くことを楽 しんで い るよ
うだ。
『 に こに こブ ックス⑫ 作家 になるパ ソ コ ン術 J
松本侑子
筑摩書房 1998年 12月 1470円
の
い
巨食症
けな
けJで すば る文 学 賞 を受 賞 じ
明
夜
明
『
た翌 年 か らパ ソ コ ンを始 めた著者が、取 材、資料収集、
原稿 送 り、辞書替 りにす るなど、パ ソ コ ン、 イ ン タ ー
ネ ッ トを活用 す る法 を公 開。作家 デ ビューの ため の 文
学 賞 一 覧付 き。
『 女 性 の職業 のす べ て
資格 と特技 シ リー ズ
99年 最新版』
女性 の職 業研究会編
啓 明書房 1998年 9月 1470円
就職 の ための資格 の ア ドバ イス。今人気 の仕 事 と これ
か ら有望 な仕事、収入、注 目度、将来性 な ど最新情報。
『 労働 ビッグバ ンと女 の仕事・賃金』
中野麻美 森 ます美
木下武男
1998年 10月
青木書店
21CXl円
住友化学 の性差別 に対 す る闘 い、昭和 シェル石油 の 賃
金差別裁判、商工 中金 の男女差別 待遇裁判 な ど実 際 に
関 った人 の証言 を聞 いて い ると、 日本企業の信 じ られ
ない よ うな男女差別意 識 が浮 か び上 る。
・マザ ーの ための子 育 て ア ドパ イ スJ
『 ワー キ ング
星一 郎 ごま書房 1998年 11月 1260円
つ い子 ど もに ス トレスをぶ っつ けた くな る働 くマザ ー
に、 いろいろな人 に面 倒 をみて も らうことは、子 ど も
にい い ことなんだか ら、
「 お 母 さん も働 きや す い ネ ッ
ー
トワ クを作 ろ うよ」 とすすめ る。 ワーキ ング マ ザ ー
が 楽 しく1動 くには。
ウイメ ンズ ブ ックス
法
〔
第70号 1999年 2月 25日
的 にあ げて いる。
律〕
『 国際協 力 と日本国憲法 21世 紀 へ の 日本 の選 択』
上智大学社会正義研究 所
『 離 婚 の法律紛争 〔新版 〕
一再 出発 の ためのア ドバ イ ス』
国際基督教大学社会科学研究所
泉
久雄
有斐閣 1998年 11月 1890円
現 代入文社 /発 売 大学 図書 1998年 11月 1785円
同 名 の シンポ ジウムの記録。歴史的 な変容 が起 って い
離婚 で生 じる トラブルのいろいろに、最新 の判例 をふ
まえて、研究者、弁護士 が ケース ご とに解説 してい く。
る国際社 会 の 中、 日本 は国際協力 を平和憲法 の も とで
いか にすす め るのか。
「 国際協 力 と地 方 自治」「 国 際 協
〔
家族 0結 婚〕
力 と戦 後補償 の諸問題」 な ど論議 された今 日的な課題。
『 職 場 にお けるセク シュアルハ ラスメ ン ト
防止 マニ ュアル』
『 あ た ら しい旅立 へ 離婚 とそれか ら』
有吉春代 明 日香出版 1998年 11月 1365円
近 頃、離婚 の手引書 が沢 山出版 され るよ うにな った。
労働 省女性 局
この 本 もその一つ。損 を しな い財産 分 与、慰謝料 の 取
m21世 紀職 業 財団 1998年 6月 1680円
職場 にお け るセ ク シュアル ハ ラスメ ン トを防止 す る た
めの事 業主 の配慮義務 の具体 的内容 の指針が出 された。
改正雇用機会均等法や指 針 を詳 しく解説、 セ クハ ラ防
止 の積 極 的取組 みのための マニ ュアル。
『 女性 の権利
ハ ン ドブ ック
女性差別撤廃条約』
国際女性 の地位協会 赤松良子監 修
岩波 ジュ ニ ア新書 1999年 1月 735円
り方 、離婚後 の生活 な どを図解 をつ けて説明す る。
『 愛 されな くて いいん だよ
―女 子 高校生 のための親離 れの本』
森 絹 江 ユ ック舎 1998年 12月 1575円
家族 の密着度 が高 ま って、若 い女性 た ちの迷 いとス ト
レスが 深 ま ったとい う現在。親 もひ と りの人間で あ る
こと、孤独が 自分 を育 て ることなど著 者 の体験 を通 し
て若 い人 に生 き方 を考 え させ る。
1979年 に国際連合総会 で採択 された女 性差別撤 廃 条 約
は1985年 漸 く日本 も批准 した。そ の条約 を丁 寧 に 解 り
やす く紹 介。女性 の歴史 に も触れ なが ら、女性 差 別 を
失 くす ことの 大切 さを説 いて い る。中学、高校 の み な
らず、 あ らゆ る講座 の テキ ス トに使 って ほ しい。
『 戦 時・性暴 力 を どう裁 くか
国連 マ ク ドウーガル報告全訳』
編 訳 バ ウネ ッ トジャパ ン
解説
松井 や よ り 前 田
『 家族・暴力・虐待 の 構 図』
日本弁護士連合 会 /両 性 の平等 に関 す る委員会/
子 供 の権利委員会
読売新聞社 1998年 9月 2100円
「 家族 と暴力 につ いて」斉藤学、
「 フ ァ ミリー・ バ イオ
レンス と家族支援 サ ー ビス」鈴 木 隆 文 、「 女性 の 地 位
と暴 力」角田由紀子、
「 障 害者 と暴 力 」 相 川裕、 な ど
各専 門家 による論考 と弁護士 へ の 直言 も。
朗
凱 風社 1998年 12月 1260円
マ ク ドウ ーガル報告 の 全訳 を収録。専門的法律論 議 の
説 得力 と合 せて、被害女性 の痛 み へ の深 い理解。 国 際
『 これ か らの社会福祉③ 家族 0児 童 福祉』
庄 司洋子 松 原 康雄 山縣文治
人道法 と「 女性 の人権」 の 視点 に立 って書 か れ た この
国連文書 は、世界 の女性 た ちの性暴力 の闘 いに強 力 な
児童 福 祉法改正 と家 族・児童福 祉 の 課 題 か ら援助 技 術
と方 法 に至 るまで現 状 を総合的 に捉 え 、 理 念・制 度 を
拠 り所 とな る。 日本 の慰安 婦問題 に も、 日本政 府 の 法
的責 任 を明 らか に し、 その責任者 の処罰 と被害女 性 ヘ
解説 す る。
の 国家補償 を勧 告 して い る。
『 シ リーズ比較家族 第 Ⅱ期□ 扶養 と相 続』
奥 山恭子 田中真 砂子 義江明子
・ ハ ラ スメ ン ト』
「 討論 セ ク シュアル
今井美智子 内藤早苗 苗村博子
有斐閣 1998年 11月 2520円
比 較 家族史学会監修
養父知 美
学際 図書 出版 1998年 9月 1680円
セ クハ ラに 対 して労 働 者 の ガ イ ドライ ンが 出 た の は
'98年 3月 、 '99年 4月 か らは事 業所 に義 務 づ け られ る。
何 が セ クハ ラなのか被害 にあ った場合 の対処 の しかた、
訴訟 や判 例 にみ る実 例、会 社 の とるべ き対策 な ど具 体
早稲 田大学 出版部 1998年 10月 1990円
近世 の歴史 まで は、親 の扶養 は家 の 責 任 とされて いな
か った こと、家以外 の地域共同体が、効果的 に扶 養 や
介護 にかかわ って いた ことを、歴史学 の論考 か ら明 ら
か にす る。 ベ トナ ム、韓国、 フラ ンスの例 も引 き、 現
代 の 扶 養 と相続 の あ り方 を展望す る。
第70号 1999年 2月 25日
ウイメンズ
『 シ リーズ比較家族 第 Ⅱ期日
比較 家族史学会監 修
父親 と家族
一父性 を問 うJ
黒柳晴夫・ 山本正和 0若 尾祐 司
早稲 田大学 出版部 1998年 11月 3990円
ブックス
『 おぼれ る人生相談」
松浦理英子 角川書店 1998年 12月 1260円
人生相談 の連載 の ま とめ。若 い人 たちの生 ま じめ な相
談 とま ともす ぎる回答。一 味違 う回答 を期待 したが 、
初期 人類 の父親像 、平安朝 の王権 の父子秩序 の成 立 と
変容、 18、 19世 紀 の イギ リスの父親像 、現 代 父 親 役 割
少 し自己規制の しす ぎ じゃないか な。
の比較社会学 的検 討 、父親像 の歴史 と異文 化 の父 親 の
文化比較 な ど、父親 を テ ーマに文化人類学、歴史 学 、
社 会学等 を結 ぼ うと い う試 み。
『 拒 食症 と過食症 ―困惑 す るア リスたちJ
山登敬之 講談社現代新書 1998年 8月 693円
精神科 医である著者 が、拒食、過 食症 とはどん な 病 気
か、 どの よ うに して始 まるのか、治療 はどのよ うに さ
『 溶 ける家族 と子 ど もたち』
小川信夫 玉 川大学 出版部 1998T12月 2100円
子 ど もの荒 れ、親 になれ ない親、漂流 す る性、 食 卓 の
消 え た家 と無数 の事 例 を引 きつつ、溶 ける家族 と子 ど
気 が起 こるのかその背 景 を探 って い く。成熟拒否 説 に
疑 間 を なげか けて い る。同感 だ。
もたちの ことを語 る。著者 は、「 体 を通 して の 確 か な
記憶」 と しての「 役割」 に着 目。家族 の基 本 が そ こに
あ ると主張す るが。
れ るのか、治 るまで等 を説明。 そ してなぜ この 様 な病
『 女性 のか らだ と心理
シ リー ズ 〈女性 と心理〉 第 3巻 」
河野 貴代美
1999年 1月
『 母 と娘』
キ ャロル ●セイ ライ ン
シ ャロン ●ウ ォールムス写 真
メデ ィア フ ァク トリー 1998年 12月 1680円
29組 の母 と娘 にイ ン タ ビュー。本 当 の母 と娘 の 姿 を 引
き出 した。娘 を最 も愛 し、娘を最 も傷 つ ける母 とい う
存 在、娘 の 自立 まで の葛藤、母 と娘 の 関係 は 10人 10色
の ドラマだ。
「 離婚 しな くて も大文 夫』
レデ ィース
・ ホー ム
・ ジャー ナ ル
さとうよ じこ訳 現代書館 1998年 11月 2310円
ア メ リカの女性誌『 レデ ィース0ホ ー ム ●ジ ャー ナ ル 」
の 人気 コ ラム、 マ リッ ジ・ カウ ンセ リ ング コー ナ ー の
ダイ ジェス ト。記 者 の イ ンタ ピュー に答 え る妻 と夫 の
それ ぞれの言 い分。何 とか夫婦 をや って い こうとす る
「 カ ップ ルス トー リー」 が展 開 され る。 だ け ど、 そ ん
新水 社
1890円
私 た ちはか らだを とお して、心 が あ
らわれて くる ことに、 よ く気 づ か さ
れ る。 に もかかわ らず、元 気 な 時 は
こころに もか らだ に も耳 をか た む け
ない。著者 たちが正 直 にみつめ る自 らのか らだ と こ こ
ろにつ いての語 りが気持 ちいい。 ことば とは、 か らだ
を通 して語 られ るの だ とい う ことが よ くわか る。
『 第 四の生 き方
―「 自分」を生 かす アサー テ ィプネ スJ
ア ン0デ ィク ソ ン 竹沢 昌子 小野 あかね監 訳
拓 殖書房新社 1998年 10月 1890円
「 アサ ー テ ィプネ ス」 とい う言葉 は 日本で も大 分 知 ら
れ るよ うにな って きた。 自分 の気持 ちを素直 に表 現 し
なが ら相手 も大切 にす るのは難 しい。 これはアサーテ ィ
プネスの理 論書 であ る と同時 に実 践 の書 である。
な に 2人 で いない とだめなのかな ァ。
子 育 て〕
〔
こころ・ 癒 し〕
〔
『 愛 しす ぎる女 た ち 癒 しの言葉」
ロ ビン ●ノー ウ ッ ド 吉 田洋子訳
読売新聞社 1998年 12月 1890円
日め く り風 に癒 しの言 葉 が365回 く
りかえ され る。愛 しす ぎ る女 た ち の
依 存 か らの脱 出 は、 こん な に エ ン ド
レス な の だ ろ うか 。「 愛 しす ぎる女
た ち」 の シ リーズが 、 3冊 目か ら、
ハ ウツー的にな っていったのが ちょっ
と残念。
『 親 と子 の心育て 7つ のルー ル
ー幸 せ に気 づ くメ ンタル・ ガイ ド』
デ ィーパ ック・ チ ョプ ラ
南美希子 監訳 ユール洋子訳
大和書房 1998年 11月 1575円
本 当 の子育 ては、心育 てだ とい う。親 と して子 ど もに
教 え な ければな らな い 7つ のルールを や さ しく説 く。
それ は、 自分 に教 え な ければな らな い ことなんだ。
『 子 どもたちはなぜ曇力 に走 るのか」
芹沢俊介 岩波書店 1998年 10月 1680円
今、子 ど もたちの い じめゃ暴力 は「 普通」の 子 が 標 的
ウイメンズ ブ ックス
とな り、加害者 とな る。 なぜ「 普通」 の子 ど もた ちの
内面 が これ ほどに まで金 と暴 力 に深 く侵 されて しま っ
たのかを問 う。 この 10年 の子 ど も論 を一冊にまとめた。
第70号 1999年 2月 25日
『 いま どきの出産
―赤 ちゃん も仕事 も大切 なあなたへ』
ぶ ん)太 田 ル カ え)宮 井 シエ ナ
PHP研 究所 1998年 10月 1260円
『 地球 へ よ うこそ
一お っぱ いか らオ ゾ ン層 まで赤 ち ゃんを守 る50の 方法』
グループ な ごん 絵 )杉 田比 呂美
プ ロ ンズ新 社 1998年 10月 1575円
便利 でお手軽 な子育 て グ ッズが溢 れているいま、 子 ど
もに安 全で ヘ ル シー な ものだ け与 え るのは難 しい。 エ
コロ ジー を考 え なが ら赤 ち ゃん を上 手 に守 る子 育 て 指
南書。
『 東京 ワーキ ング マザーお助 けガイ ド』
ぐるうぷ・ パ ンプス
丸善 メイ ツ 1998年 10月 1533円
東京 とその周辺 の保育園を全部紹 介。便利 な保 育 の い
ろいろ、 ベ ビー シ ッター、産婦 人科 マ ップ、頼 れ る助
産 院、宅配 の店、電話相談 まで、助 か る情報 を掲 載。
働 きなが ら出産す るに は、 いろん なハ ー ドルがあ る。
で も、仕事 も赤 ち ゃん も大切 なの はあた りまえ。 気 持
の もち方、職場で の イ ジヮルの抗 し方、着てゆ くもの、
今 ど きの賢 い女 の道 を、体験OLが 語 って くれ る。
『 女 のか らだ わ た したち自身』
森冬美 &か らだ のお しゃべ り会
毎 日新聞社 1998年 12月 1001円
か らだ にや さ しい避 妊 の方 法、 中絶
の ガイ ダ ンス、HIVの こと、 ピル の
こと、IVDの こと¨…・。 身体 に い い
選 択 を した い あ な た に。「 低 用量 ピ
ル」 へ の疑間を提起。
『 ベ ビー シ ッタ ーが 育 む21世 紀
―フ ァ ミリー 。サ ポー トヘ の道』
『 女 の 医学』
池下育子 ア ドア出版 1998年 10月 2100円
思春期 の医学、独身女性 の医学、結婚 の医学、 避 妊 の
医学 、妊娠 の医学、出産 。
分娩 の 医 学 、 不 妊 の 医学 、
中舘慈子 悠飛社 1998年 12月 1050円
ベ ビー シ ッター業 はまだ 日本 に は珍 しい。 ベ ビー シ ッ
更年期・老年期 の医学 、女性 に多 い 症 状 病 気 に分 け、
女性 の生涯 のか らだ に関 す る情報 を網 羅 した本。
ターを業務 と した会社 を設立 した女 性 のそれ まで と、
起業 してか らの こと。順調 に業績 を のば して、 5年 で
年商 1億 にな った とい うのだか ら立 派。「 第 二 者 だ か
『 女 のか らだ、自分 で改善
一生理 痛 か ら婦人病 まで』
らで きる こと」 は子 育 てに も介 護 に も当て はま る。
「 21世 紀 ブ ック レッ ト③ わが子 に性が語れ ます か
―子育 てのなかの 〈性 と生〉』
岡島瑞徳
?
高柳美知子 三 友社 出版 1998年 9月 630円
子 ど もに聞 かれ た ら「 逃 げな い」
「 怒 らな い」「 うそ を
つか ない」 そ して リラックス して教 え られ る親 に な ろ
うと呼 びか け る。人生 の うちで大切 な 〈
性〉 を き ち っ
と教 え られ る大人 になろ う。
か ら だ〕
〔
『 女のココロとカラダシリーズ いつ生 むか』
長 田渚左
ネス コ/発 売 文藝春秋 1998年 11月 1575円
働 く女性 の最大 の悩 み は、出産 で きる年齢 の 限界 だ と
い う。 9人 の女性 の人生 を通 して明 らか にな る女 性 の
産 む産 まな いの選択。会社 の対 応、周囲 の反応 、 自分
自身 の選択 と女性 にだけふ りかか るこの大 いな る悩み。
産 ん だ人 も産 まな い人 も人生 は実 に多彩 だ。
!
筑摩書房 1998年 12月 1365円
生理痛 や冷え症、更年 期 などの不快 を整 体 (調 息 整 体
法 )で 体 の根本か ら変 え ることによ って改善す る。 そ
の簡単 な方法 を伝授。
セクシュアリテ ィ〕
〔
『 男 で も女 でもな い性』
橋本秀雄 青 弓社 1998年 10月 1680円
男 で あ ること、女 で あ る ことの性 自認 の むづか しさ、
「 男 で もな く女で もな い性」 イ ン タ ー セ ック ス (半 陰
陽 )の 、 も っとむ づ か しさを思 う。著者 は 自分 史 を通
して、性 の決定権 を もつ まで のプ ロセ スを正直に語 る。
『 性 教育 Q&A100
・ア ドバ イ ス (小 学校編 )』
実践 の ための ワンポ イ ン ト
北沢杏子監修
アー ニ 出版性教育 カ リキ ュラム研究会編
アー ニ出版 1998年 10月 1365円
人権教 育、両性 の平 等 をめざす性教 育 の必要性 をふ ま
え、性教育 を担 当す る教 員 に向 けて、書 かれた ハ ン ド
ブ ック。 なぜ性教育 が必 要 か、 いつ 何 を教 え るか、 エ
ウイメ ンズ ブックス
第70号 1999年 2月 25日
イズ教育 な ど。性教育 の教材作 りの ポイ ン トは実 践 に
す ぐ役立 つ だ ろ う。
てい く。 50年 前 の原節子 の ポスターか ら、広 末 涼 子 ま
で、40人 以 上 の女性 の 姿 を追 う。
「 セ ック スは 自然 な行為か ?』
レオ ノア・ テ ィー フ ァー
『 ジ ェンダ ーの西洋史』
著者代 表
河野貴 代美
渡辺 ひろみ訳
新水社 1998年 12月 2940円
女性 の セ ク シュア リテ ィにお け る最 も大 きな影響 力 は
文化的規範。 それが女性 によ って 内面化 され、制 度 に
よ って 強制 され 、女性 の人生 における重要 な他者 によっ
て実践 され るとい う。
「 セ ックス は 自然 な もので あ る」
ことが
とい う
、幻想 であることを論証 して い く興 味 深
い論文集 で あ る。 セ クソ ロジー 〈業 界〉 にあ るパ イ ア
ス を鋭 く衝 いて い る。
「 はちみつ バ イ ブ レー シ ョン』
北原 みの り 河出書房新社 1998Tll月 1260円
著者 は性教育 を研究 し、性産業 の現場 に新 しい視線 、
女性か らの提案 を積 極的 に行 って い る。 ジ ェ ン ダ ー・
フ リー な性表現 を求 めて、 これ 程 率 直 に誰 に も解 りや
す い言葉 で語 りか けた本 は今 ま で に なか った。「 20代
フェ ミニ ス トの 華 やかな「 誕生」。
女 性 史〕
〔
『 女 の歴史 V -20世 紀 2』
F・ テポ ー編 G・ デ ュ ビ ィ
井上洋子
法律 文化 社 1998年 12月 2415円
フェ ミニ ズ ム運動が始 ま った 18世 紀
フラ ンス革 命期 か らの フ ラ ンス女 性
の運動 と抑 圧 の歴史、 イギ リスの メ
アリ
・ ウルス トンクラフ トか らグリー
ナ ム・ コモ ンまで、そ してアメ リカ、
ドイ ッ、 ロ シア と各 々の 女性史を記述。 この よ うな切
り回の テキ ス トが 出 た ことは嬉 しい限 り。年表始 め 付
録資料 も これか ら学 ぶ 人 に便利。
『 な は・ 女 のあ しあ と
那覇女性史 (近 代■ )J
那覇市総務部女性室
那覇女性 史編集委員 会編
ドメス出版 1998年 9月 3675円
1879年 の廃 藩置県前後 か ら、1945年 の敗戦 前 後 まで、
那覇 を中心 と した女性 の 歩 みをた ど った労作。家庭 、
社会 の女 た ち、働 く女 た ち、海外移民・ 教育、 風 俗 改
良等 どの項 も貴重 な女 性 史 だが とりわ け「戦争 と女 た
ち」 には、心 の痛 む ものが ある。
M・
杉村 和子
ペ ロー監修
志賀亮一監訳
藤原書 店 1998年 11月 7140円
20世 紀 の女性 た ちを様 々な角度 か ら捉 えた。母 性 、 家
族、女性解放、 フェ ミニズム、生殖 と生 命、 そ して 残
された課題 とは。
「 日本 中世 の社会 と女性 』
田端泰子 吉 川 弘文館 1998年 12月 8190円
室町戦 国期 の村落史・ 政 治史を ベ ース に女性史研究 と
して の成 果 をあげた論 文 集。
「御台 の執政 と関所 問 題 」
「鎌倉期 の 武 士 の女房」
「 室 町幕 府 の 女 房 」「 中世 前 期
にお け る女 性 の財産権 」 な どジェ ンダーの視点 で 中世
社会 を読 み と く。
『 行動す る女 た ちが拓 いた道 』
行動 す る会記録集編集委員会
未来社 1999年 1月 2940円
CM「 私作 る人、僕 食 べ る人 」 に
異 議 申立 て を 行 って 名 を は せ た
“
行動す る会 "の これ まで を座 談
会、年表報 告 な どで綴 る記 録 集 。
常 に性差別社 会 の変革 を 目指 して
先頭を き って 闘 った女 た ちの活 動
が 道 を拓 い た 。 これか らへ繋 ぐ若 い女性 に是 非読 ん で
ほ しい。
『 広告 の ヒロイ ンたち』
島森路子 岩波新 書 1998年 12月 672円
「 広告批評」 の編集長であ る著 者 が、戦後 の 広 告 が 表
現 して きた女 たちを、時代 のかか わ りの 中で読 み解 い
『 平 安朝
女性のライ フサ イクル』
服 藤早苗 吉 川 弘文館 1998年 12月 1785円
10世 紀 か ら11世 紀 にか けて の平安王朝 を生 きた女 性 た
ちの一 生 を描 く。生 い立 ちか ら結婚、子育 てそ して 家
政 を と り しきり、時 に は政治 も動 かす高貴 な女性 た ち
の姿 はた くま しい。
『歴史 に 消 えた女 たちの黙示録』
山田盟子 光人社刊 1998年 11月 1995円
著者 は正 史 にない女 た ちの歴 史 を書 き続 ける。戦 争 の
あ ると ころ必 ず レイプ あ り。
「 戦 中、 戦 後 慰 安 婦 」 を
テーマ に 国 内、 ア ジア、北米 にまで取材 の足 を運 ぶ 。
ち ょ っと文 体 は古 いが その時代 を生 きる人 の文章 は得
難 い。
(3)
ウイメ ンズ ブ ックス
〔
自伝・ 評伝〕
『 江戸の女俳譜 師「 奥の細道」を行 く一諸九尼の生涯 ―』
金森敦子 晶文社 1998年 8月 1995円
筑後 の庄屋 の嫁 だ った女性が馳 け落 ち して女俳諧 師 と
な り、京都 か ら九州 へ、 また東海道 か ら奥州 まで 俳 諧
の旅 をす る。遺 された旅 日記、手紙 、句 を もとに諸 九
尼 の波潤 の人生 と江戸 時代 を描 く評 伝。
『 尾崎翠』
群 よ うこ 文藝春秋 1998年 12月 714円
尾崎翠 の「第七官 界紡雀」を読 んだ 衝撃 か ら、 作 者 の
人生 をたどる伝記 。才能 を持 ちなが ら脚光 を浴 び る こ
とのなか った、 もの書 きの先達 へ の 尊敬 と共感 を込 め
て綴 る。
「 鬼 に勝 つ 一「 わ た し」を 自由に生 きるために』
金住典子 三一 書房 1998年 11月 1890円
対等 なまなざ しや人 間関係 が阻 まれ る社会 を「鬼 」 と
呼 び、 その「鬼 に勝 つ」 ために模索 を続 け、 真 剣 に生
第70号 1999年 2月 25日
『 私が歩 いた道』
大村 はま 筑摩書房 1998年 8月 1680円
戦後 の教科書 も、鉛筆 もな い時代、新 聞 の切れ は しか
ら学 ばせ た「 単元学習」 と呼 ばれ る授業 を生み出 す。
ユニ ー クな教育者 の生 い立 ちと出会 い を綴 った 自伝。
ルポ・ エ ッセイ・ 文学〕
〔
『 あなた は も う幻想 の女 しか抱 けな い』
速 水 由紀子 筑摩書房 1998年 12月 1785円
恵 まれ た生 活 を送 りなが ら売 春 に走 るOL、 援 助 交 際
にはま る少女 、急増 す る離婚 カ ップ ル、今 を生 き る男
女 を リポ ー トして会社幻想、規格幻想、聖母・ 聖 少 女
幻想 とい った「幻想」 の「 崩壊」をみ る。 この 社 会 の
幻想 に頼 って生 きて きた男 たちに幻想 か ら目覚 めて 個
人 へ と立 ち戻 るチ ャ ンス だ と説 く。
『 あ ほ ら し屋 の鐘が 鳴 る」
斉藤 美奈子 朝 日新聞社 1999年 2月 1575円
コ ラム とは、 こうあ りた い もの。実 にセ ンスが い い。
きて きた著者 の 半生記。 これ は後 に続 く女性 たち へ の
素晴 しい贈 り物 だ。(18P書 評参照 )
読んで納 得、溜飲 が下 が る。「女 性 誌 な人 た ち」 の く
だ りは、的 を射 て、 ユ ーモ ラスで シンラツ。評 論 家 ぶ
る人 々へ の「 あほ らし屋 の鐘」 の音 が カ ー ンと鳴 りひ
『 女検事 ほ ど面 白 い仕事 はない』
田島優子 講談社 1998年 11月 1575円
検事 の生活 と仕事 の ことは余 り知 られ ない。捜査 が 面
白 くてたま らな い、 だか らこの仕事 が 好 きとい う女 性
検事 の体験記。女検事 は戦 力 にあ らず という差別 の中、
び く痛快 な一 冊。
『 居場所 考 ―家族 の ゆ くえ』
水 田宗子 フェ ミックス
1998年 12月 181Xl円
女性 で は初 めて 法務大 臣官房入 りを果 した。
〈居場所〉 をキ ー ワー ドに文学 や 映
像 の 中 の家族 を読 み 解 く。 著者 の 博
識 と鋭 い感性が光 る エ ッセイ集 。 一
『 カイエ 1』
シモーヌ・ ヴェーユ
山崎庸一郎 原 田佳彦訳
みすず書房 1998年 11月 7980円
カイエ (雑 記帳 )に は、若 き日の ヴ ェーユ の 断言・ 定
言 と、かすか な心 情 の吐露 が記 されて い る。哲学 と数
学 と労働 と詩 と。 ヴェーユ が死ぬ まで書 き続 けた とい
うカイ エの詳訳 に添 え られた細 か な注 が参考 にな る。
『 百合子 め ぐり』
中村智子 未来社 1998年 12月 2100円
著者 が著 した「 宮 本百合子』が出来 るまでの思 い 出、
百 合子 の周辺 をめ ぐる エ ピソー ド、著作 の起 した波紋、
宮 本顕治 と共産 党 へ の疑 問や批判 を率直に述べている。
「 人間・ 宮本百合子」 の全体 像 を あ り の ま まに伝 え た
い とい う著者 の思 いに うたれ る。
つ ひ とつの エ ッセ イが 、大変 愉 じめ
る卓越 した フェ ミニ ズム批評だ。
れてJ
『 想 いあバ、
吉 岡 しげ美 毎 日新聞社 1998年 10月 1680円
女性詩 人 の詩 に曲をつ け コ ンサー ト活動 を続 ける著 者
の エ ッセ イ。与謝野晶子、金子みす ゞ、岡本 か の 子 の
詩 を歌 い、誰 もいない ジ ャ ンルで、 ひ と りぼ っ ち の 闘
いに疲 れ た時 も勇気 を与 えて くれ たの は、女 たちの詩
だ った と語 る。
『 女 た ちの時間』
利根 川真紀編訳 平凡社 1998年 12月 1260円
20世 紀半 ば女 性同士 の交流 を描 く小説 は欠落 していた。
今で こそ教 え あげ られ るほどの作家 が登 場 して きた け
れ ど も。 そ うい う女性作家 たちの短 編 を集 めたア ンソ
ロジー。 ヴ ァー ジニ ア oゥ ル フ、 ジェイ ン・ ボウルズ、
イサ フ・ デ ィー ネ セ ンな どの短 編翻訳集。
第70号 1999年 2月 25日
ウイメンズ ブ ック ス
『 女 の四 期 ―娘・ 妻・ 母 そ して女 とは』
荻野 ア ンナほか フ ォー・ ユ ー
た一 葉 。数 々の名作 に込 め られた意 味、一 葉が 問 つ づ
発売 日本実業 出版社 1998年 10月 1680円
娘 につ いて、女 につ いて 、妻 につ いて、母 につ いて 、
そ して女 と して、に分 けて、各 々、女性 の視 点 で書 か
れ た「 女」 を、本音 で検証。 ここにはい ま息 づ い て い
る「 女 」 が 描 かれて い る。男性 も読 んで勉 強 して は。
けた もの は何 だ ったのか。
「 もの を書 く女 」 と して の
孤 独 な闘 いが、時代 の矛盾や制度 の抑圧 を描 き出 し得
た とい う。
『 女 性 作家 シリー ズ 13 三 浦綾子 宮尾 登美子J
角川書店 1998年 11月 2730円
『 考 え る 日々 ―One Size Fits All』
池 田晶子 毎 日新 聞社 1998年 12月 1680円
「
「 倫理」 は どこに存在 す るのか」
「 延 々 と生 き延 びて、
のだ
ど う しろ と言 う
」
「 なぜ人 は「 入 門 書 」 を読 み た
『 タ イか らのたよ リ
ース ナ ック「 ママ」殺 害事件 のその後 J
が る」
「 情報 化 をきわめ た と ころで 」 等 々 著 者 が週 刊
誌 に連 載 した エ ッセ イ集 6今 の ヘ ンに な って しま った
人 々 (社 会 )へ の 〔
ま と もな哲学者〕の一喝。面 白い
貧困 か ら日本 へ の 出稼 ぎへ。そ こで 待 ち受 けて い た も
の は ? スナ ック「 ママ」殺害事件 で、拘 置所 に。 誰
!
『 恋 す る男 たちJ
篠 田節子他 朝 日新聞社 1999年 2月 1785円
6人 の い ま人気 の女性作家 が 競作 した恋 の物 語。恋 と
い って も女性 の描 く恋 は… なか なか ア ジが あ る。
「 ゴー ス ト・ カ ン トリー』
サ ラ・ パ レツキー
山本 や よい訳
早川書房 1998年 8月 2100円
パ レツキ ーの 4年 ぶ りの最新作。V・ 10ウ ォー シ ョー
スキー は登 場 しないが や は り読 み進 む うちに勇気 と活
力 を与 え て くれ る。 アル 中 の元 オ ペ ラ歌手、傷 つ き家
女性 の人権 カマ ラー ド編 著
パ ン ドラ発売現代書館 1998年 12月 1785円
も故 郷 を離れて 出稼 ぎなんか して はいけない とい う彼
女 の 声 は悲痛だ。加 藤 シゾエ賞受賞。
『 辻 元 清美 の永 田町航海記J
辻元 清 美 第二書館 1998T9月 1575円
辻元 清 美が衆議院議 員 にな って満 2年 、社民党 は た っ
た15人 にな った。永 田町の ワケのわか らぬ人達 、 国 会
とい うところを 素 人 (?)の 議 員 の 日 で リポ ー ト.
NPO法 案 を通す の に 頑 張 った り、 戸 惑 い も多 い。 こ
うい う純粋 な人が も っ と政治家 にな ってほ しい ものだ。
『 鶴 見和子曼茶羅 Ⅵ: 華 の巻J
鶴見和子
岡部伊都子解訳
出 した テ ィー ンエー ジ ャー、青年 医師、女性弁護 士 、
それ に不思 議 な力 を もつ ホーム レスな ど様 々 な境遇 の
人 たちが 出会 う大都会 の光 と影。パ レツキー フ ァ ンに
藤原書店 1998年 11月
お い た ちや知人 、友 人 の こと、趣味 の ことなどを収録。
は見逃 せ な い一冊。
『 ニ ュー ヨー クで見 つ けた
新 しい私 35歳 か らの留学 ス トー リー』
久和 ひ とみ ダイヤ モ ン ド社 1998年 9月 1470円
12年 間 のテレビキ ャス ターと 8年 間 の結婚を捨ててニュー
ヨー クヘ。35歳 の ゼ ロか らの出発 とニ ュー ヨー クで の
!
『 ジェイ ン・ エ アは幸 せ になれ るか ?
名作小説 の さ らなる謎』
ジ ョン ●サザ ー ラ ン ド
青 山誠子 朝 日千尺 山 口弘恵共訳
みすず書房 1999年 1月 3360円
表題 にな って い る篇 の他、 ホーソー ン『 緋文字』 ヴァー
ジニ ア 0ウ ル フの「 ダ ロ ウェイ夫人」 エ ミリー・ プ ロ
ンテ『 嵐 が丘 』 など33篇 の作 品 の謎 の指摘 と探 索 が な
されて い る。専門家 と しての豊か な知 識 と鋭利 な 分 析
は、各篇 と も推理小説 を読 む よ うな ス リル と面 白 さが
あ る。
『 時代 と女 と樋 ロー葉
―漱石 も鴎外 も描 けなか った明治」
菅聡子
NHKラ
イ プ ラ リー 1999年 1月 1019円
明治期 の女 たちの姿 を リア ル に描 きなが ら、女性 作 家
ゆえの好 奇 な視線 をあび る こと も、 しっか り受 け止 め
2年 間 の留学生活 体験 記。学 ぶ こと、暮 らす こ と、 人
とつ きあ うことの率 直 さが気持 いい。骨 太 な文明 論 に
もな って いる。
「 樋 ロー葉来簡集」
野 口碩
筑摩書房 1998T10月 9240円
半井 桃 水、泉鏡花、斉 藤緑雨 らを は じめ和歌 の 師 、 友
達 、 出版 界 の人 々、親戚縁者 に至 るまで、一 葉 が 受 け
取 った手紙 とその 筆 者 の紹介、往復書簡 の対照 一 覧 な
ど=葉 研究 はここまで きたか とい う資料。
(10)
ウイメンズ
『 星 さえ もひと り輝 く』
マ ヤ ●ア ンジェロウ
香 咲弥須子訳
立風書房 1998年 6月 1680円
●
マ
メ
の
い
「 ア リカ 黒 女」 ヤ ア ンジェロウが 全 米 で受
け入 れ られ る理 由が よ くわか る。限 りな くオ ー プ ン、
逃 げな い、何 が あ って も心 を閉 じなか った彼女 の 声 が
聞 こえて くるよ うな詩。堂 々 と したや さ しさと、 自分
を失 わ ない女が、そ こにい るのが よ く見 え る。
ブ ックス
第70号 1999年 2月 25日
『 欲望す る女 たち ―女性誌最前線 を行 くJ
久 田恵 文藝春秋 1998年 10月 1550円
の
は女
女性誌
「 欲望」 を映 し出す鏡 で あ るとい う。 絶
エ
の
対 ダイ ッ ト、高級 プラン ド、不倫、 テ レク ラ、 精
子 バ ンク、パ チ ンコ、昼 カラオケ… …女 たちの 欲望 の
現場 を体 当 り取材。欲望 を煽 りたて て いるのは女 性 誌
だ と思 うが
一 。
〔
高 齢 問 題〕
「 程 よい距離 を保つ ための秘訣
―イ ンタ ピュー「 理想 の男性」
」
榊 原富士子編著 メ トロポ リタ ン出版 発売星雲社
1998Tll月 1365円
女 と男の距離のとり方 について女性 16Aに イ ンタ ビュー。
目下 の ところパ ー トナ ー とな って い る男性 を語 る。 た
だ イ ンタ ビューが 入 日の ところで終 っていて、ハ ウツー
『 こん にちは “ともだ ち家族"J
近 山恵 子 風土社 19%年 11月 1575円
母 が 倒 れた !一 人 で 在宅介護 の悪戦 苦 闘、そ して「 と
もに住 ま う」 ことへ と向 う。 自分 の経験 を もとに、 介
護 と女性 の 自立 を支 え る新 しい住 ま い方 を提案す る。
に 聞 こえ るところが もう一 つ。
『 老 いて「 新 しい 自分」 と出会 う
ひと りで元気 に楽 しく生 きるJ
「 本 た ちを解 く一小説・ 評論・ エ ッセイの たの しみJ
阿部浪子 は る書 房 発売 なが らみ書房
1998年 10月
吉沢久子 講談社
1998T9月 1575円
好評 だ った『 美 し く老 い るJが 改題、
加 筆 された。老後 の「 ひとりの人生」
を楽 しく生 きよ うとい う著者 の こ と
1890円
売 れ る本 よ り、読 んで ほ しい本 をひ もと く。信 濃毎 日
で 10年 間掲載 され た千字書評。著者 の好 み の本 が並 ん
で い る。小説家 につ いての エ ッセイの読 みが とりわ け
面 白 い。
ば に は、説得力 が あ る。利 子 が 安 く
な って困 って いる老人 たちを尻 目 に、消費 しないか ら
景気 が よ くな らないな どといって ほ しくないとスパ ッ
とい う。共感す る人 は多 いだろ う。
『 三 日月 の船J
中山千夏
一 葉社
1998年 12月
21∞ 円
この 10年 程 に雑誌や新聞 に書 いたエ ッ
セ イの うち、生命、教 育、 生 活 にか
か わ る ものが まとめ られて い る。 昔
な つ か しい「 草 のあそび」 か ら、 死
刑 廃 止論 まで、著者 の人柄 そ の ま ま
に気持 の よい エ ッセイ集 だ。 (12P参 照 )
『 三 日た つた らやめ られ な いJ
篠 田節子 幻冬舎 1998年 11月 1575円
篠 田節子 の初 のエ ッセイ集。結構楽 しく読 め る。
「「 森 のイスキア」で話 した こと」
佐 藤初女 宮迫千鶴 創元社 1999年 1月 1890円
岩 木 山 の麓「森 の イスキ ア」 で 、「 生 きて い るお い し
い もの」を食 べ なが ら談 論風発 の対談集。母性 と女 性
性 、女 と男、暮 らし、死 と看取 りにつ いて 、 女 性 原理
的 文化 の再生、復元 を語 り合 う。
「 成熟 と老 いJ
安井信子
沢 山美果子
今関敏子
世界思想社 1998712月 211Xl円
個 と成熟 (安 井信子 )、 セ ク シュ ア リテ ィと成熟 (沢
山美果子 )、 成熟 と老 い (今 関敏 子 )の 二 つ の テ ー マ
を各 々が論 じ、 テ ーマ毎 に二人 の討 論 が付 されている。
正 に今、時宜 にか な ったテーマで、討論 と合 せ て読 め
ば誰 もが身近 かな 問題 と して捉 え られ るだろう。
『 老後 をさび しく耐 え ますか、
ともに楽 しく生 きます か。
」
高橋英興 風土社 1998年 11月 1575円
この 15年 間 に12棟 の シニ アハ ウス・ ライフハ ウスを 建
て た株式会社生活科学研究所 の理念 と、実践 と未 来 ヘ
の展望 を語 る。
「 ゆ と りの住 ま い と暮 ら し」誰 もが希
うところ。但 しこの タイ トル は強迫 的 でいただけない。
第70号 1999年 2月 25日
ウイメンズ
〔
男 性
学〕
『「 男 という病」 の治 し方 (新 装版 )
女性依存症 を断 つ 一 自分をみ つめ る男た ち』
ヴ ィル フ リー ト・ ヴ ィー ク 梶谷雄 二訳
三 元社 1998年 10月 2548円
前作「 男 とい う病」 に続 き、今度 は “
病 "の 処 方 箋 を
いた
たちの
え
を許
さない
は
書
。男
甘
彼 、
「 人 を愛 す る」
ことを とり違えて い る男 たちに徹底 した治療 を行 う。
「 人権 とは男権」 といえ る男社会 に生 きる男が 、「 男 と
しての 自分」をみ つ め、変 え るとい うことが ど うい う
ことか を説 く。
『 男 た ちの世紀末読 本』
金 子雅臣
パ ン ドラ発売現代書館
1998年 11月 1785円
リス トラ、離婚、妻 の 死、女 たちの結婚 離 れ 、 男 た ち
が 、牙 城 だ と思 って いた会社 も、本 当 に安全 なのか 。
男性受 難 の時代 だ といわれてい るが 、性 別役割分 業 に
よ りかか らない男性 の 自立 的な生 き方 を説 く。
『 男 た ちの未来支配 す る ことな く、力強 く (新 装版 )
一変革 を迫 られ る男 たちJ
ヴ ァル ター・ ホル シュ タイ ン 岩井智子訳
三元社 1998年 10月 2548円
ドイ ツの メ ンズオ フ ィス と呼 ばれ る機 関 で、語 り合 い、
問題提 起す ることによ って 男 ら しさ、男 と仕事、 真 に
男性 的 な もの を考 え て ゆ くと共 に新 しい方 向 を展望 す
る。 ア ンケー トにみ る ドイ ツの男 たち は、少 しづ つ 変
化 して い ることが伺 え る。
そ
〔
(11)
ブ ックス
『 消費者 トラブル Q&AJ
伊東良徳 紀 藤正樹 山 口広 有斐 閣 1999年 1月
近 ごろで は、 キ ャ ッチ 0セ ール ス、 マル チ商法 な どの
ほか、 サ ラ金 、資格商法、 自己啓発 セ ミナー、 エ ス テ
か ら英会話教室 にいた るまで、実 に様 々な罠 や手 口が
あ る。 それ らの手 口を専門家 が、予防法、会 って しまっ
た ときの対応策 を教示。相談 機関 の一 覧 は、す ぐ役 に
立 つ情報。
『 進化 の傷 あ と 一身体 が語 る人 類 の起 源J
エ レイ ン・ モー ガ ン 望月弘子訳
どうぶつ社 1999年 1月 2310円
の
い
は遠
人間
る一 時期 を水辺 や水 中 で す
祖先
昔、あ
「
ご した。 そ してその水生生活 こそが 、人間 とい う種 を
つ くったの だ」 とい うアクア説 (水 中類人猿説 )は 、
近 頃で は注 目を集 め るよ うにな った 。『 女 の 由来』 以
来新 しく証 明 で きる発見 もあ って意 気軒昂 だ。
普及版〕
J
『 日本女性人名辞典 〔
芳賀登 一 番 ケ瀬康子 中鳥邦 祖 田浩一監修
日本図書 セ ンター 1998年 10月 3990円
古事記 。日本書紀 に 出 て くる女性 か ら1997年 の 物 故 者
まで 7千 人 を収録。 1993年 に出 た もの の改訂増補版。
『 もうひ とつの 日本地 図 1999∼ 20m
―いの ちの ネ ッ トワー クー』
『 自然生活』編集部 野草社 1999年 1月 2520円
全国218カ 所 の暮 らしを作 り変 え、新 しい社会を と願 っ
て活動 して い るグル ー プ、 ネ ッ トワー ク、店 な どを 紹
介 してい る最新 の情報。松香堂書店 ももちろん紹 介 さ
れて い る。 ご一 覧 を。
の 他〕
『「 環境 の世紀」 ヘ
ーい ま レイチ ェル 0カ ー ソ ンに学 ぶ 』
レイチ ェル・ カー ソ ン日本協会
か もがわ出版 1998年 11月 21110円
『 沈黙 の春』で知 られ る レイチ ェル 0カ ー ソ ンの 日本
協 会が 10周 年 を記念 して編 んだ。彼女 の警鐘 を尻 目 に
今 日の環境破壊 の現 実 を どう変 えて い け るのか。 ア メ
『 地球温 暖化 は阻止 で きるか く京都 会議検証〉』
さが ら邦夫 藤原書店 1998年 12月 2940円
各分野 の専 門家 が、地球温暖化対策 の最大 の柱「 京 都
議定書」 を、最新 の デ ー タと情報 を駆 使 して徹 底 的 に
検証、地球温暖化 は本 当 に阻止 で きるのか、 ま た ど う
すれば いいのか を考 え る。全ての政 治家に読 ませたい。
〔
資
料〕
リカで の取組 みな ど も報告 されて い る。
『 女性 のための マ ン シ ョン購入術 J
小島 ひろ美 筑摩書房 1998年 9月 1365円
賃貸 と購入 今 な らど っちが得 か ?税 金、 ロー ン、諸 費
用 は ?モ デ ルルームで チ ェ ックす るべ きことは ?な ど、
今 ま さに買 いど きと い われ るマ ンシ ョン購入 の手引き:
『 平成 10年 版 現代女性 の暮 ら しと働 き方
―消費生 活 に関 す るパ ネル調 査 [第 5年 度
財団法人
]』
家計経済研究所編
大蔵省 印刷局発行 4620円
(12)
第7C喝 1 1999年 2月 25日
ウイメンズ ブ ックス
〔
雑
「現代思 想 Vo:.27‐
1
文庫 になった本〕
〔
誌〕
特集」 ジェンダー 0ス タディーズ
青土社 13011円
若桑 み ど り/ジ ェ ンダー 0ス タデ ィーズヘの 招 待
上野千鶴 子 十竹村和子対談 ジェ ンダー
・ トラブ ル
手塚 治虫 の奇妙 な世 界 石上 三登志
ぼ くん ち熱血 2DK
下田治美
十 人十色「 源氏」 はお も しろい
「月刊女 性情報 1月 号」
I女 性 と年金 Ⅱセ ク シュアル・ ハ ラス メ ン ト
3045円
Ⅲ性 同一 性障害
「 アデ ィク シ ョンと家族 Voi.15 No.3
特集 夫・ パ ー トナ ーの暴力」
家族機 能 研究所 ヘ ルス ヮ ニ ク 1998年 9月 1680円
東京都 の「 女 性 に対 す る暴 力 」 調 査 結 果 とそ の 分 析
(波 田あ い子 )、 座談会「 明 か され た実態 と暴 力 を生 む
意識」 (上 野千鶴子、庄司洋子 、斉藤学)「 米 国 に お け
るDVに 関 す る研究 レビュー」 (高 富克子)に ご注 目。
松 本侑子
愛、 まさにその名 の も とに
落 合恵子
愛 のせ いか しら
孤独 を生 ききる
日本 女性学会
発売新水社 1998年 11月 251Xl円
内 田春菊
520円
瀬 戸 内寂聴 480円
夢 を実現 す る女 の仕事 100
山 ロー 美
小学館文庫
角川文庫
504円 ハ ルキ文庫
750円 文春文庫
白蓮 れんれん
林真理子 680円
自分 が わか る性格 の本 秋 山 さと子 470円
梅 桃が実 る とき
昔行 あ ぐり 470円
714円
光文社文庫
中公文庫
双葉文庫
文春文庫
」NPC文 庫
女性 の病気 まるごと Book
山 ロー美
長生 きも芸 の うち
ママが 先生
援助交 際
「 女性学 Vo:.6」
特 集 教育 の場 か ら ジ ェンダ ー を問 う
学 陽文庫 693円
瀬 戸 内寂聴 480円
愛 と性 の美 学
「月刊女 性 情報 12月 号」 ドメステ ィック・ バ イ オ レ
ンス (4)
オフィス 3045円
・ウイメンズ。
0パ ド
学 陽文庫 819円
終 りの美学
悪魔 の死
714円 」NPC文 庫
まゆみ
840円
ち くま文庫
森
カツ
小林
代 693円 学陽文庫
黒沼克史 470円
文春文庫
森瑶子 460円 角川文庫
アンネ 0フ ォル ト 訳ヤ ンソン柳沢由実子
400円
集英社文庫
濱粽粽濱 あなたの情報・ わた しの情報 濱濱粽濱
中山千夏著
「 時 のかたみに一女学生 の長崎原爆 の記録」
中野道子編
珠玉の雑感集
『 三 日月 の船』
一葉 社刊
四六判上製 272ペ ー ジ 21CXl円
原爆 が兵器 と して実 際 に使用 され てか らすでに半 世
紀 以上 が たち、被爆 の実 態 を知 る人 も少 な くな りま し
た。 一 方、国 の威信 をか けて核兵器 の 保有 にこだわ り、
中山千 夏 さん は1986年 に国会議員 を退 いた後 、 精 力
的 に<モ ノ書 き>の 仕事 を続 け、 た くさん の著 作 を刊
行 して い ます。 また、死刑廃止運動、
「古事 記 伝 」、 教
育問題、 スキ ューバ ー ダイ ビ ング・ ●。と、 め くる め
又新 たに所有 を望 む国 もあ ります。世 界 の人達 は一 体
どの程 度核兵器 の恐 ろ しさを知 って い るのだろ うか と
思 ったのが この記録 を ま とめる動機 で した。
く好奇心 と鋭 い批評眼で さまざまな ジャ ンルの 雑誌 や
新聞 に も執 筆。
年 後 に初 めて語 った体 験 をまとめて解説 をつ けて い ま
す。第一部 は当 日か ら数 日間 の灼熱地 獄。第二 部 は そ
の後 の放射線障害 (原 爆 症 )の 恐 ろ しさを中心 に、 原
本書 は、 これ まで発表 した もの の 中か ら、「 生 命 の
まわ り」
「人生 の まわ り」 の テ ーマ
「 コ ドモの まわ り」
のを
にまつわ る も
選 んで編 ん だ珠玉 の雑感集 です 。 い
わば現代 版 <枕 草子>と いえ るで しょう。
1945年 8月 9日 、長 崎 で原爆を体験 した女 学 生 が 50
爆 が いか に人 間 を破 壊 しつ くすか を書 いて い ます。
(当 時 の惨状 を伝え る写 真 も多数収 録 )し か も現 在 の
核兵器 は当時 の ものの 数 百倍 も協力、高性能なのです。
生命 を慈 じむ まなざ しを起点 に、縦横無尽 な発 想 と
ぜ ひ御読 み下 さい。 そ して一人で も多 くの人 に伝 え て
著者 な らで はの痛快 な語 り回は、読者 に新鮮 な感 動 と
共感 を与 え る ことと自負 して お ります。
下 さい。
A5判・ 120頁 0 2CXXl円 (送 料共 )
〒151-OC162
問 い合 せ先・ 申込 先
東京都 渋谷区元代 々木 42-2中 野道子
(編 集担 当
:大 道 万里 子 )
(直 接上記 までお 申込 み下 さい)
(13)
ウイメ ンズ ブックス
第70号 1999年 2月 25日
ウイメ ンズブ ックス70号 記念に寄 せて
覇聾奨
:ll鸞饉
:轟 壺
肺難毛
[:藝
様 に,い から1御 1礼 1申 し1上 げますj
│ス 」1発 ‐
行人
プ
「 ウイメ ンズ‐
1中 西豊子
'│ク
赤松 彰子 (保 健婦 0助 産婦、里 の家助産 院代表 )
ウイ メ ンズ ブ ックス トア17周 年 と通 信70号 お め で
ウイメ ンズ ブ ックス トアに、次 は女盛 りを迎 え させ
て あげた い。
とうござい ます。
中西豊子 さん の京女 +な にわ女 (ど う して これ が あ
るのか不思 議 /)の 魅力 にひか れています。 多 分 、
遠藤
あま り経営 的 には上 等 とはいえ ない仕事 を、続 け ら
`
″
れ たの は 女 による、女 のための 仕事 だか ら……。
団魂 の世代 の ウーマ ンパ ワー に次 の時代 を託 して
の本屋 を開 くと新 聞記事 にな ったんです。それでさ っ
そ く、 こち らも女性 だ けで細 々 と開 いていた 研 究 会
織 枝 (文 教大学文学 部教員 )
17年 前 の 1月 にな るんですね。女性 が 女 性 の た め
ゆ きたいです ね。
の研究誌『 ことばJを 送 らせ て い ただ い た ― そ れ
が松香堂 とわた しの結 びつ きの初 めで した。
井上
京都 に も、わ た したちの雑誌 を読んで くれ る人 が
いるとい う大 きな励 みを支 え に『 ことば』 も こ と し
輝子 (和 光大学教員 )
もう17年 ですか。女性 の本 の専 門店が、 これ だ け
元気 に続 いて い るのは、 うれ しいか ぎ りで す。「 ウ
イ メ ンズ ブ ックス」を見 ると、 その時 々の 女 性 に 関
す る本 の情 報 が わか るので、 それ も助 か ります。 ま
20号 を迎 え ます。続 けて きて よか った と思 い ます。
松香堂 の さ らな る発展 をお祈 りします。
た書評 や海 外 だ よ りなども楽 しみです。
ど うぞ これか らも、長 い活動 を続 けて下 さい。
美穂 (大 学教員 )
の
女 情 報発信基地・ 松香堂 の 17年 、 そ して 「 ウイ
メ ンズ ブ ックス」70号 おめで とう !「 ウイメ ンズブ ッ
クス」 の パ ックナ ンパ ー に は、 この17年 間 の 日本 の
井上摩耶 子 (フ ェ ミニ ス トカ ウ ンセ ラー
ウイメ ンズカ ウ ンセ リング京都・ 代表)
女 たちの 活動 や女性学 の歩 みが そのまま凝 縮 され て
いて、 それ 自体 が読 んで楽 しくタメにな る「 同 時 代
設立 17年 、お めで とうござ い ます。そ の 頃の私 は、
まだ フェ ミニ ス トカウ ンセ ラー と名乗 って い な か っ
た。 その私 の『 フェ ミニ ス トカ ウ ンセ リングの招待』
が、昨年 ベ ス ト18に な ったのが 不思議 とい え ば不 思
史」 です 。中 で も「 か らだ・ 私 たち 自身 」 の 翻 訳 出
版 にかか わ らせて もら った ことは、私 の大切 な財 産
にな って います。
議。 これか らも私 も変わ る し、社会 も変わ る とい う
ことで しょう。松 香堂 が もう一 度京都 に変 わ って 下
川喜 田好 恵 (ド ー ンセ ンター・ コー デ ィネ ー ター
さると、私 の事務所 に近 くって便不1な のにな ぁ・・・
しか し、 これ か らも変 わ らず フェ ミニ ス ト本 屋 さん
であ って ほ しい と願 い ます。
上野 千鶴子 (社 会学者 )
セ ブ ンテ ィー ンの お誕生 日、おめでとう。33才 だ っ
た私 も50才 にな るはずだ。 この不況 でよ く も って る
ね。好況 で お い しい思 い も しなか ったのだ か ら、 不
況 で も落 ち こまないよ う祈 って ます。
本 がで きるの は編 集者 と出版社、それ に売 って く
れ る書 店 の人 が い るおかげ。女 は本 にお金 を使 わ な
い、 とい う ジ ンクスを破 って 、花開 く年齢 を迎 え た
荻野
相談事業担当)
ウイメ ンズ ブ ックス70号 、おめで とう。日本 の フェ
ミニ ズム事情 を何 もわか らず アメ リカか ら帰 って 来
た私 は、 ウイメ ンズ ブ ック スの 17年 と共 に育 って き
ま した。
「 読 みたい本 が い つ で もあ る うれ しさ、 読
むべ き本 に出あえる興奮、手 にとって見れる安心 00」
本屋 (と 庭仕事 )は 、私 に とってのセ ラ ピー ル ー ム
です。松 香堂 のない ドー ンセ ンター なんて考 え られ
ない、 と思 う人 も多 いはず。 これか らも、 一 緒 に育
つ仲 間 と して ヨロ シク
!
木下
明美
(フ
リー ライ ター)
70号 です って !読 ませて いただ いたい っぱ いの 本
ウイメ ンズ
(14)
た ちに感謝 しな くっち ゃ !松 香堂 の片隅 で 山積 す る
新刊本 と格闘 した 日々を懐 か しく思 い出 しています。
おか げで著者 の方 々やブックスの会員 の方 々ともいっ
ぱい知 り合 うことがで きま した。 これ は ウイ メ ンズ
ブ ックス トアの財産 であ り私 の宝物 です。
思えば私 の 自立 の道 は プ ックス とと もにあ りま し
たが、今 の30代 の人 たち はどう して い るのか しらと
次世代 の ことが 気 にな って い ます。
「 ウイメ ンズ ブ ックス」 が よ り力 にな らん ことを
願 ってい ます。
楠瀬
うか。 日本人 も子 ど もや女性 の問題 に 目を向 け出 し
たの は。大変 な時代 です。 そ して最近 の青 少年 の 事
件 や混乱 を見 るにつ け、 これか ら先 さ らに困難 で あ
る時代 が続 いてい くだ ろ うと、感 じて い ます。
そ うい うなかで、私 の発 す る情報 や スキルが 読 者
の皆様 の選択肢 にな って くれ る ことを祈 りつつ 、 翻
訳 した り書 い た りす ることを これか らも続 けた い と
思 って います。
「 親 をた の しむ 5つ のスキル」 の シ リーズ第 2、
3段 が 今春 に出 ます。 ご期待下 さい。
田邊
佳子 (大 学教員 )
70号 おめで と う !17年 もの地道 な活動 の結 晶、 継
続 は力 な り。蓄積 され た的確 な情報 は力 な り。 読 書
は力 な り。
「 ウイ メ ンズ ブ ック ス」 は た くさん の 力
を私 たち女 に与 えて くれ た。 いい本 といい女 に 出会
え るチ ャ ンス と情報交換 の広場 を提 供 して くれ る唯
下 の ニ ュース レター。私 に とって も っと も信 頼 で き
る本の道 じるべ。情報 と読 書 を武器 に して、 女 た ち
が もっと生 きやす くな るといいです ね。ず っとつ づ
第705 1999年 2月 25日
ブックス
玲子 (京 都大学教員)
もう17年 !私 はまだ大学院生 だ った っけ。 ウイ メ
ンズ ブ ック ス トア とい う言葉 と気概 の新鮮 さと、 い
か に も京都 らしい古 い家 の ほの暗 い店 の雰囲気 との
ミスマ ッチ (!?)が 妙 に印象 的 で した。 ドイ ツ・
フラ ンクフル トの ウイメ ンズブ ックス トアが昨年 潰
れ、排他 的 フェ ミニ ズム (?)の 行 く末 に胸 が痛 み
ま したが、 それ とは対照 的 に、 オ ープ ンな交流 の 場
と しての我 らが「 ウイメ ンズ ブ ック (ス トア)」 は
けて くだ さい。 これが なければ困 ります ので。
ます ます発展 す ることで しょう
国信
鳥居千代香 (帝 京大学短期大学教 員 )
ウイメ ンズ ブ ックス トア設 立 か ら17年 、
「 ウイ メ
潤子 (大 学教 員 )
松香堂 の この ニ ュース レターのお 陰 で 日本全 国 の
女性 セ ンター、 フェ ミニ ス トが確 か な フェ ミニ ズ ム
の本を手軽 に探 せ て い る。私 もそ の一 人 だ。 特 に 流
通 に乗 りに くい零細 出版社 の秀作 は ここで見つ ける。
最近 は「 ジェ ンダー ●女性学関連 の論文書 いて キ ャ
リア・ ア ップを」 とい うわ けで、書 き手 も男女 若 手
に増 えて い る。結構 な ことだ と思 いつつ も、反 面 、
「 地位向上 の道具」 にな る女 性 学 って なん だ と考 え
た。書 くだ けな らどん な勇 ま しい こと もいえ る し、
ハ イパ ー・ リア ル に も書 ける。で もそれで い いのか
な ぁ―。情報 は力、力 は貯 めて るだ けで は地 に足 を
つ けるとい う感覚 ってだんだん な くな るものだ。
千枝子 (女 性 ニ ュース編集者 )
もう17年 ですか ?創 業 したばか りの 店 に通 った の
が つい この間 の よ うですが。 しか し、 よ くがん ば り
ま したね !残 念 なが らあの時 も今 もフ ェ ミニズ ム関
関
係 の本 はあ ま り売 れず 、活字不況 の 今、益 々状 況 は
厳 しいと思 い ます。で も、がんば ってね !や るっきゃ
ない。 ここで負 けた ら日本 はお先 ま っ暗。 なん とか
!
ンズ ブ ックス」 が70号 とな りま した ことお めで と う
ございます。海外 にあ るウイメ ンズ ブ ックス トア は
なかなか経営 を継続 して い くのが難 しそ うです。 私
たち 日本 の女性 は幸 せです。
「 ウイ メ ンズブ ック ス 」
はば っと開 けば読 みたい本がす ぐにわか るよ うに よ
くま とめ られて いるので すか ら。代 表取締役 の 中 西
豊子 さん の気 さ くさ と関西弁 もとて も魅力。 ス タ ッ
フ も親切。東京 に も支店 を
!
千章 (ジ ャー ナ リス ト)
フェ ミニ ズ ム って ピ ョー キ じゃな いか しらん。
「 病気 に もなれな い人 が い る」 とは『 創 造 力 と して
林
の病 いJと い う本 を訳 した精 神 科 医 の 言 葉。「 人 は
何故病気 にな るか ?治 るためや」 とは、私 の “主 治
医" の名 (迷 )言 で あ る。 フ ェ ミニ ス トた ちが 大
変 な 日々 を送 りなが らも (松 香堂 が いい例 だ )根 本
的 に健 やか なの は ビ ョーキだか らな のだ !? 私 も
読売新聞大阪本社 を退社、女性学 の学 徒 にな る。 お
互 い病膏盲、 “
病人力 "の エ ンパ ワメ ン トを
!
ここで くい とめて い るの は、女 た ちががんば って い
るか らだ と思 い ます。 もうひ とふ ん ば り して、松 香
堂 も大金持 ち ?に な ります よ うに
!
時子 (ビ デオ ドック代表 )
帰国 して 11年 にな ります。 ここ 5年 ぐらいで しょ
田上
深江 誠子 (大 学教員 )
ウイ メ ンズ ブ ックスが、 もう17年 もつづ いて い る
んです ね。心 か らおめで とうござい ます。私 はお そ
らく最初 か らの会 員 だ った と記憶 して い ます。 で も
あま りいい客 で はなか ったで す。時 々 しか注文 しま
第70号 1999年 2月 25日
(15)
ウイメンズ ブックス
せん で したか ら。 で も、今年 か 来年 か らは 、 専 任 講
師 になれて大学 か ら研究 費 が 出 るので、 うん とい い
客 に な ろ うと思 って い ます。
これか らも、パ ンチの効 いた本 の ニ ュー ス を届 け
森屋 裕子 (ス ペー ス フ ィフテ ィ 代表 )
ウイ メ ンズブ ックス……… これ を見 た ら必 ず わか
る とい う、確か さと豊 か さによせ る信 頼感 !70号 お
めで と う
!
て下 さいね。
善積
三木
革子 (大 学教員)
70号 、 そ して この道 17年 、お めで と う。 継 続 は力
な り、 あ るとない とで は大 ちが い。 これか ら も女 解
放 に役立 つ本 を、 それのみで いいか ら、紹 介 し続 け
て くだ さい。 ミニ コ ミの 力 は大 き いで す。「 女 か ら
女 た ちへ 」 は16年 目で 終 わ りま したが 、「 ウ イ メ ン
ズ ブ ックス」 にあやか って 17年 目のス ター トを と も
京子 (追 手門学 院大学 人間学部教 員 )
ウイ メ ンズブ ック ス トアが 日本 の フェ ミニ ズ ム
運動 に果 た した役割 は大 きい〃
私 が監 修 した教材 ビデオ『 ス ウェ ー デ ンの 葬 送 と
高齢者福 祉 一変わ る家族 の絆』 の発売元 にな って い
ただ いて いる。感謝、感謝。 これか らも、 フ ェ ミニ
ズム活動 をサポー トして い って くだ さい ネ。期 待 し
て い ます ヨ。
に切 るの もいいか な。
混迷 の 日本 の女解放 の状況 を脱 す るために原 点 を
(50音 順 )
見直 す、そん な本 を待 って い ます。
(松 香堂で扱 ってい る ミニコ ミの最新情報です)
「 あ ご ら244号 一男女共 同参画社会基本法答 申」
女 による女 のBOC出 版部 1998年 11月 751円
「 あ ご ら245号 ― フェ ミニ ズ ム と は限 りな い や さ しさ
そ して 勁 さ一 白井博子 さん を偲ぶ」
女 による女 のBOC出 版部 1998年 12月 91D円
「 :BU一 :Bu voL.19-特 集 元気 に ブラボー !」
トラタ ンネ ッ トヮー ク新 聞社 1998年 11月 315円
「 :Bu― :Bu voL.20-特 集 『 夢 の21世 紀』提 言」
トラタ ンネ ッ トヮー ク新 聞社 1999年 1月 315円
「 異文化 の交 差点イマージュVoi。 14-特 集 態変がや っ
て きた Yaa!Yaa!Yaa!」
1998年 11月 525円
「 女 の ため の ク リニ ック ニ ュー ス No.163-女 と健 康
フェス テ ィバ ル全体会報告①」
ウ ィメ ンズセ ンター大 阪 1998年 11月 420円
「 女 の ため の ク リニ ック ニ ュ ー ス No.164-女 の か ら
「 教会 と女性 第十一 集 一今 日的「 マ ニ ア」 の意味」
神奈川教 区婦 人委員会 1998年 10月 525円
「 くら しと教 育 をつな ぐWo 12月 号 ―特集
く試 行 錯
フェ ミックス 199鉾 12月 囲 円
「
しと教
くら
をつな
ぐWe l月 号 一特 集 多 様 な 表
育
「
フ ェ ミックス 1999年 1月 6311円
現 をひ らく」
べ
―
「 ことば す ての根源 と しての ことば暮 ら し (寿 岳
誤〉 を支 え る」
章子 )」
現代 日本語 研究会 1998年 12月 1575円
「 シマネ・ ジ ャー ナル VOL45-あ い ち 国 際 女 性 映 画
苺'98」
テス企 画 1998年 12月 840円
男
「 シングル ズ 0ネ ッ トVOL.40-シ ングル単 位論 の 豊 富
化 の試 み」
確信犯 ? シ ングルの会 1998年 11月 263円
と生
の 教育 ―特集「 恋愛学習」 の すす め」
「性
あ ゆみ 出版 1999年 1月 1260円
全国 一 斉電話相談 おわ りま した。」
ウ ィメ ンズセ ンター大阪 1998年 12月 420円
「 女 の ため の ク リニ ック ニ ュー ス No.165-フ ィ リ ピ
ンの ウイ メ ンズ クライ シスセ ンターに学 ぶ ② 」
強姦救援セ ンター ニ ュー スに 39-安 全 に話 せ
「東京 。
るために は」
東京・強姦救援 セ ンター 1998年 12月 105円
「 TOKOTALK l月 号 ―懸賞 モ ニ ター情報」
ウ ィメ ンズセ ンター大 阪 1999年 1月 420円
「 月刊 家族第 153号 ―特集 海 で 働 き、
海 に生 きた「 家
船」の 女 たち一夫婦 は対等 なパ ー トナ ー」
情報 サ ー クル TOK・ TALK 1998年 12月 525円
ンタ ン新聞 VoL.40-特 集 プ ラボ ー !☆ 子 育
トラ
「
て」
トラ ンタ ンネ ッ トヮー ク新聞社
家族社 1998年 11月 315円
提 訴 か ら八 年 、 帥 石 崎 本
1998年 11月 210円
「 トラ ンタ ン新聞 VoL.41-特 集 ママか らのアクシ ョ
ン」
トラ ンタ ンネ ッ トワー ク新聞社
だ と性
「 月刊家族第 154号 ―特集
店女性 差別賃金裁判勝 利和解」
家族社 1998年 12月 315円
「 月刊 家族 第 155号 一特集 ミニコ ミ (女 たちをつな ぐ)
であけま しておめで とう」 家族社 1999年 1月 315円
1999年 1月
210円
「 日本婦 人 問題懇話会会報 L57-女 性 と情 報 の未来」
日本婦人 問題懇話会 1998年 11月 1050円
ウイメンズ ブ ックス
(16)
「 HEAR丁 あ い NEWS NO.25-ハ ー トフ ル イ ンタ
ビュー 田中 の り子 さん」
BBB00SAKA 1998年
12月
315円
「 パ ワー ア ップ ニ ュー ス VOL.28-ど な ん地 球 遊 人
野村博 文 さん イ ンタ ピュー「沖縄与那 国島 か ら風 の
第70号 1999年 2月 25日
「 経済構造・ 経済政策 に女性が アクセ スするため に 一
女性 の起業・ 女性 企業実態調査第 1回 プ ロジェク ト
調査報告書」 女性 企業実態調査 プ ロ ジェク トチ ー ム
1998年 11月 la10円
「 男女平等 の国際基準 一CEDAWと EUに 学 ぶ 国 際 シ
ンポ ジウム報告 と資料」
ワー キ ング・ ウイ メ ンズ・ ネ ッ トワー ク
便 り」
パ ワーア ップ・ プ ラ ンニ ング 1998年 12月 315円
ピー
マ ン・ イ ンフ ォメ ー シ ョン No.56-便 利 な一 覧
「
表付 !1月 か らの講 演会・ セ ミナ ー最新情報」
「 団体・ スポー ツの セ ク ハ ラ弾 劾 -98/6/28第 7回
ピーマ ン・ ネ ッ トワー ク事務局 1999年 1月 840円
「 Voice第 95号 ―特集 号 国連・ 規約人権委 員 会 第 4
労働者女性解放全 国集会報告集」
第 7回 労働者女性解放 全 国集会実行委員会
回 日本政府報告書 審議」
1998年 11月 126Cl円
1998年 10月
住民票続柄裁判交流会
1998年 11-12月 合併
210円
「 Voice第 96号 -1/24住 民 票続 柄 裁 判 10周 年 記 念 集
会 へ」 住民票続柄 裁判交流会 1999年 1月 210円
VO:CE
OF WOMEN No.197-12月 拡 大 運 営 会 で
「
会 い ま しょう !」
日本女 性学研究会 1998年 12月 158円
「 月刊 むすぶ No.335-特 集 「 劣 った生命」 はあ る の
か 優生思想 を考 え る」
ロ シナ ンテ社 1998年 11月 81Xl円
「 月刊 むすぶ No.336-特 集
NPOo NGO市
民運動新 時代」
1998年 12月
800円
「 メ ンズネ ッ トワ ー ク No.44-特 集 Men's festival
メ ンズセ ンター 1998年 11月 315円
'98 in Tokyo」
「 れ組通信 No.139-私 の カ ミングア ウ ト体験談他」
れ組 ス タ ジオ・ 東京 1998年 10月 420円
「 れ組通信 No.140-「 れ組」を読 んで感 動」
1998年 11月
420円
「 れ組通信 No.141-理 念 と欲望、 あ るいは レズ ビア ン
1998年 12月 420円
解放運動 の これか ら」
一
、
いお
と私」
275号
わ
特集 料理
「
わ いふ編集部 1999年 1月 620円
「 女 のか らだか ら160号 一 日産 婦 か ら優 生 思 想 を 問 う
ネ ッ トワー クに回答 が きた」
SOSHIREN e」 たのか らだか ら 1998年 11月 315円
「 女 のか らだか ら161号 ― 強制 不 妊 手 術 に対 す る謝 罪
を求 め る会の この 頃」
1998年 11月 315円
「 女 のか らだか ら162号 -98.生 殖技 術 はど うな った他」
1999年 1月
315円
「 セ ック スす るな ら眠 りたい 小貫大輔 の小生 と エ イ
ズの ワー クシ ョップ付 き ピッピコクラプの交換 日配 ―
性 に正 面 か ら向 き合 い、子 ど もと “
性 "に つ いて 語
れ る親 になろ うと い うグループの語 り合 いが一 冊 の
フェ ミックス 1998年 10月 9〔 Ю円
「 平成 10年 度現代女 性 の暮 ら しと働 き方 ―消費 生 活 に
関す るパ ネル調査 〔
第 5年 度〕」
本 に」
大 蔵省 印刷局 1998年 10月 4620円
525円
「 CRで エ ンパ ワー メ ン トーわた した ち の経験 か ら」
日本 フェ ミニ ス トカ ウ ンセ リング研 究連絡会 自主 グ
ループCR研 究会
1998年 11月 1050円
「 女性学 を学 ぼ う ジェンダ ー につ いて考える 改 訂
版」 音 田あ けみ著 一主 に大学 の一 般教養 の「 女 性
学」 の テキ ス トブ ック と して作 成 した もの、 広 く
「 女性学」 の入 門書 と して活 用 して ほ しい。
Click 1998T4月 1200円
陵 のスペース・ おんブックレッ ト Vio:ence Against
Women(VAW)シ リーズー② 一男 た ちはなぜ暴 力 を
ふ るうのか」
女 の ス ペー ス・ おん 1998年 6月 630円
敗 のスペース 。おんプ ック レッ ト Vio:enco Against
Womon(VAW)シ リー ズ ー① 一女 性 へ の暴力」
女 の ス ペー ス・ おん 1997年 11月 630円
陵 のスペー ス・ おんブ ック レッ ト Vioience Against
Women(VAW)シ リーズー② 一駆 け込 み シェル ター
・ ガイ ダ ンス」
「 サポ ー ト
女 の ス ペー ス・ おん 1998年 6月 630円
しと教育
をつな ぐWo 203月 号 一特集 買 売 春
くら
「
の是非論 を超 えて」
フェ ミックス 1999年 2月 630円
住民投票」
「月刊 むすぶ L337-特 集 GO/
ロ シナ ンテ社 1999年 1月 800円
「 FLCニ ュー ス レターh29-特 集 「 女性 ライフサ イ ク
ル第 8号 特集 :今 、子 どもた ちの心 と社会 は」 を読
んで
女性 ライ フサ イ クル研究 所 1999年 1月 315円
「 メ ンズ 。ネ ッ トワー ク ー特集 メ ンズスタデ ィ ー ズ
の現在」
メ ンズセ ンター 1999年 1月 315円
イリ し 零
ビデオご
L′
案イ内コ
「 ドメステ ィック・ バ イオ レンス は犯 罪です
VHSカ ラー20分 」
制作 :駆 け込 み シェル ター運営委 員 会
女 のス ペ ー ス・ おん 631Xl円
第70号 1999年 2月 25日
・
¨
―
―
・・
¨
―
“ 一
―
(17)
ウイメ ンズ ブ ックス
“ ―
・・
―
・・
―
・・
―
・・
―
"―
¨
・・
―
―
・・
―
・・
―
・・
―
・・
―
・・
―
・・
―
・・
―
・・
―
・・
)
―
・・
―
・・
・・
―
│
1998年 度 ウ ィメンズブ ックス トアBEST20(松 香堂刊は除く
・・
〒
貢
メ
ス
テ
ド
フ
す
す
ri::言 1子1査
∬:│
有斐閣 1575円
13.『「 親」 を楽 し
,5つ
(財 )横 浜市女性協 会
1
1 14.『
上野千 鶴子 青土社 1995円 1
6.『 子 どもの虐 待』
1 15.『
森 田ゆ り 岩波 ブ ック レッ ト 420円 1
7.『 ぼ一 っと しよ うょ養生法」
1 16.『
田中美津 毎 日新聞社 1575円 1
8.『 エ ンパ ワメ ン トと人権 J
1 17『
森 田ゆ り 解放 出版社 1785円 1
学 陽書房 1575円
5.『 ナ シ ョナ リズム と ジェンダ ー』
9『 夫・ 恋人
(パ ー トナー)等 か らの暴力 につ いて
調査報告書』 フェ ミニ ス トカ ウ ンセ リング堺 AD
研究 プ ロジェ ク ト 15110円
10.『 わた しの更 年期事情』
樋 口恵 子編
旬報社 1680円
マ ∵ ベ ス .ク レア リー !
田上時子訳 築地書館 1050円
女性学 キ ー ワー ド』
岩 尾寿美子・ 加藤千恵編 有斐閣 1575円
女性学教育 /学 習 ハ ン ドブ ックJ
国立婦人教 育会館編 211Xl円
実践 ジ ェンダ ー・ フ リー教 育』
小川真知子他編 著 明石書店 2625円
買春 に対 す る男性の意識調 査 報告書』
男性徒売春 を考 え る会 1575円
1
井上摩耶子 ユ ック舎 21∞ 円
これて
いいの
?女
性 と年金』
19.『
1
塩 田咲子
1
か もがわ出版
20.『 生 きる勇気 と癒す力』
エ レン・ バ ス、原美奈子他訳
鰤 円
三一 書房 5775円
著 者 か ら の ― 言
菊池朋子 ((財 )横 浜市女性協 会 フ ォー ラムよ こは ま『 女性施設 ジ ャー ナ ルJ担 当)
『 女性施設 ジ ャー ナル』
ベ ス ト4位 とは嬉 しい限 り !女 性 施設 のあ り方 を考 え る情報交換誌 と して、1995年 か ら
毎年 発行
して い ます。特集 テ ,マ は 1号 「 まだ必 要 か女性 セ ン ター」 (完 売 )、 2号 「 女性施設 の情報機 能」、 3号 「 市民 活動
支援 と女 性施設」 と し、 これ まで市 民 グループ、研究者、職 員 とさまざまな方 に執筆 をお願 い した り、座 談 会 に 参
加 していただ きま した。 5号 は 4月 に向 けて 目下制作 中。特集 は「 女性施策 と女性施設」です。読 んで くだ さい。
森 田ゆ り (セ ンターfOrエ ンパ ワメ ン ト主宰、女性、子 どもへ の暴力防止 トレーナー、 カウンセラー)
『 子 どもの虐待』
『 エ ンパ ワメ ン トと人権』
女 たちが受 けて きた抑圧 に はどれ も名前がない。私 た ち はそのひ とつ に名 を付 けよ う。女 た ちの
ス トー リー は歴 史 に残 され ない。私 たちは歴 史 (HISTORY=彼 の ス トー リー)を 彼女 のス トー リー
(HER STORY)で 満 たそ う。私 た ちが抑圧 にたちむか う武器 は核兵器 で も銃 で もナイフで もな く、
(MY STORY)が 私 とあなたのス トー リー (OUR STORY)に なるときに生 まれ る力であ る。
私 の ス トー リー
樋 口恵子 (高 齢社 会 をよ くす る女性 たちの会・ 代表 東京 家政大学教授 )
『 わ た しの更 年期事情』
更 年期 を医療 の対象 と してで な く、 自分 自身 を生 きる主 体 か らの視点 で と らえ、 自画像 をえ が こ
うと、高齢社 会 を よ くす る女性 の会 が 取 り組んだ内容 です 。 コ レ ッ ト・ ダウ リング、落合意 子 の 東
西 二 大更年期女性 の参加 を得 て本 に厚 みがつ きま した。 この本 の一 部 は、厚生省 の委託研究 で 「 初
めて 医者 でない人 (私 、 しか も女 )」 が主 任研究者 にな った もの。 カイ ロ会議 の所産 で すが 、 お か げで評 価 会 議 で
徹底 的 に男医 の権 威 か らイ ビ られ たの も楽 しい思 い出です。
│
のス
1 18.『 フ ェミニ ス トカウンセ リングヘ の招待』
I
1
│
11.『 大 阪 おん な 自分流』
12.『
―
ウイメ ンズ ブックス
(18)
=書
評
=
第70号 1999T2月 25日
『鬼 に 勝 つ 』
金住典子著
三一書店 1998年 1890円
弁護士 の 金住典子 さん とは、
「 女 の人権 と性」 とい うグループ で 出会 って以来 、 15年 余
の付 き合 いだが、彼女 は、地位 や名誉 や権威 とい った “
俗世 の 勲 章 "に はお よ そ無 欲 で
そ
括淡 な人 で あ り、
「対等」 な関 係 や「 自己決定」を覆 うとす る もの に対 して は皮 膚 感 覚
で素早 く対 応 す る人であ り、
「 自分 を生 きる」 ことにか けて は公 私 と もに妥協 をせ ず 、 清
廉 す ぎる生 き方 を貫 いてい る人 、 とい う印象が強 い。彼女 が 10年 の歳 月 を賭 けて纏 めた とい う本書 を読 ん で 、
初 めて知 らされ た 自己形成史 の過酷 さ 。す ごさに息 を飲 む思 いが したが、 こう した 自己形 成 史 の プ ロセ スが
あ って こそ、 い まの彼女 が あ るのだ と痛 く納得 させ られ もした。
それ に して も、彼女 はなん と葛藤 の多 い人生 を生 きて きた ことだ ろ う。 3歳 の と きに広 島 で 被 爆 。 弟 と父
を一 瞬 に亡 くした この世 の地 獄 に始 ま る人生 の旅立 ち。義父 に殴 られ蹴 られ なが ら忍 従 の 生 活 に耐 え る母 の
無念 さを見 て育 つ多感 な少女 期。母 の不幸 な人生 へ の問 いか けか ら、
「 女性解放 の ために弁護士 になろ う」 と
上京。大学 の法学部 に通 うが、恋愛 を知 った義 父 に勘 当 され、結婚 と学生生活 と仕 事 を背 負 い なが ら司法 試
験 に合格。国際婦人年 の 1975年 、女性解放 を旗 印 に した「 女性 協 同法律事務所」 を開 く。娘 を一人産 むが、生
き方 の ギ ャ ップが生 じた夫 とは離婚。 そ して、現在 のパ ー トナ ー との必然 的出会 い。 3人 家 族 … … と人生 は
転変 す る。
「 迫 りくる葛藤か ら逃 げず、正面か ら向か い合 って徹底 的 に悩 んだ ことが 、 その後 の人生 を深 く突
き動 かす魂 の宝 とな った」 とあ とが きにあ るが 、葛藤 に徹底的 に向 き合 うことが、 自 己解 放 に 向 か う道筋 で
あ ること、 自己肯定感、 自尊心 に繋 が ることを本書 は教 えて くれ る。
義父 との葛藤 のプ ロセスを書 き上 げた とき、
「 鬼 に勝 つ」 とい う本 の タイ トルを思 いつ いたそ うで、 も っ と
「 売 れ る」 タイ トル を編集者 に勧 め られて も、本書 を書 く核心 の動機 を したためた言葉 だか らと妥協 しなか っ
た エ ピソー ドも金 住 さん ら しい。
「 鬼」 とは対等 な まな ざ しや人 間関係 を阻 む もの の こ とだが 、 自己 (「 わ た
ことを
し」)を 生 きる
損 ね る価値観、非対等 な まな ざ しに包囲 されて生 きる私 たちで あ って みれ ば、外 側 (環
境 )に だ け「 鬼」が い るわ けで はな く、 自分 の心 の 中 に も「 鬼」 が 巣 くって い る こ とに気 づ か され る。思 え
ば、94年 、 アメ リカの フェ ミニ ズ ムの旗手、 グ ロ リア・ ス タイ ネ ムが著 した「 ほん と うの 自分 を求 めて」 も
テ ーマ は 自尊心、内面 の世界 へ の模索 を綴 った ものだ った。
「 女 の 自立 を阻 む もの、 それ は私 の 中 にあ った」
とい う文 句 が衝撃的 だ ったが、彼女 の本 が アメ リカで ベ ス トセ ラー にな った と聞 くに つ け、 囚 わ れ か ら自己
解放 した い、 も っと自由 に生 きた い、親 しい人 と豊か な交流 を した い と願 うす べ て の 人 々 に と って 、励 ま し
と勇気 を与 えて くれ る本書 が、 ベ ス トセ ラー にな らないの はおか しい、 と私 は思 って い る。
宮 淑子 (ジ ャーナ リス ト)
=
原 稿
募 集
=
上 記 の書評欄 へ の投稿 をお待 ち して い ます。
女性 の 目で見直 した鋭 い批評 や、視点 を変 え た
ユ ニ ー クな もの をお寄せ くだ さい。 12∞ 字 前 後
です 。掲載 させて頂 いた方 に は薄 々謝、進 呈 致
します。
「 あ なたの情報・ 私 の情 報」 と コ ラム「 わ た
しの推 したい この一 冊」 は、知 って欲 しい 本 、
ご意 見・ 情報交換等 に御 利 用 くだ さ い。 400字
以 内で お願 い します。但 しこれ らの欄 は、 薄 々
謝 も差 し上 げ られ ません。 ご了承下 さい。
尚、 ご投稿 は会員 に限 らせ て いただ きます。
宛先 は
〒604‐ ∞ 24京 都市中京区下妙覚寺 町 185-804
松香堂書店「 ウイ メ ンズ ブ ック ス係 」
です。
次号 の締切 は 1999年 4月 20日 。
た くさん の ご投稿 をお待 ち して い ます。
※次 号 は1999年 5月 25日 発行 の予定 です。
◎年度 が変わ りま した。 '99年 度会費 の納入 をよろ し
くお願 い致 します。年会費 は、個人会員22011円 、団
体・ 海外会員311110円 です。
◎退会 され る方 は必ずお申 し出 ください。
◎住所変更、姓名変更 などもお知 らせ ください
◎本誌 は皆様 の会費が支えです。お知 り合 いの方、 図
書館 などにご紹介頂 ければ幸 いです。
◎今号 は70号 記念 の特集 を致 しま した。 2頁 増頁です。
◎来号 か らも、ますます充実 した読書案内にして い き
たいと思 います。どうぞ ご愛読下 さい。