世界の海運

20
外航海運Ⅰ
外航海運Ⅰ/世界の海運
1
世界の海運
世界の主要品目別海上輸送量と船腹量の推移
世界の海上輸送量は、リーマンショック時の2008∼2009年には減少したものの、基本的には1985年より右肩上がりが続いており、
増加率は年平均3.8%。世界の船腹量も、1990年より毎年増加しており、増加率は年平均3.0%。
(百万トン)
(百万重量トン)
11,000
1,700
1,600
10,000
海上輸送量
1,500
原油
船腹量
9,000
1,400
1,300
8,000
石油製品
1,200
鉄鉱石
1,000
6,000
900
石炭
800
5,000
穀物
船 腹 量
海 上 輸 送 量
1,100
7,000
700
4,000
600
500
3,000
その他
2,000
400
300
200
1,000
100
0
0
1985
1990
1995
2000
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013(年)
2014年において世界の主要品目別海上輸送量は、石油が26.5%を占め、鉄鉱石12.6%、石炭11.4%、穀物4.0%が続く。近年ではコン
テナ貨物を含むその他貨物の割合が増加し、2014年では45.5%を占める。
出典:Clarksons「SHIPPING REVIEW DATABASE」、IHS「WORLD FLEET STATISTICS」
Lloyd's Register of Shipping「STATISTICAL TABLES」、Fearnleys「REVIEW」
船腹量
世界の主要品目別海上輸送量(百万トン)
石 油
品目
年
原 油
石油製品
計
鉄鉱石
石 炭
(百万重量トン)
穀 物
その他
合 計
合 計
1985
871
288
1,159
321
272
181
1,360
3,293
674
1990
1,190
336
1,526
347
342
192
1,570
3,977
667
1995
1,415
381
1,796
402
423
196
1,870
4,687
718
2000
1,608
419
2,027
454
523
230
2,361
5,595
792
2005
1,878
711
2,589
662
673
274
3,440
7,638
951
2006
1,891
769
2,660
713
710
292
3,632
8,007
1,015
2007
1,912
798
2,709
777
768
306
3,803
8,363
1,084
2008
1,902
823
2,725
841
793
319
3,895
8,573
1,157
2009
1,815
833
2,648
898
807
321
3,585
8,259
1,238
2010
1,868
888
2,756
991
930
343
4,011
9,031
1,349
2011
1,851
915
2,766
1,053
1,000
345
4,276
9,440
1,483
2012
1,901
923
2,824
1,110
1,123
374
4,408
9,839
1,543
2013
1,833
959
2,792
1,189
1,179
387
4,628
10,175
1,607
2014
1,806
979
2,785
1,332
1,201
419
4,792
10,529
- (注)①海上輸送量について2000年まではFearnleys「REVIEW」各年版。 ②1992年までの船腹量については、Lloyd's Register of Shipping「STATISTICAL TABLES」各年版
による年央値であり、1993年以降はIHS
「WORLD FLEET STATISTICS」による年末値である。 ③1993年以降の船腹量は、漁船等を除いた値である。 ④2014年の 船腹量についてはIHS
「WORLD FLEET STATISTICS」が発行されていないため不明。
SHIPPING NOW 2015-2016/データ編
21
世界の国別・船種別船腹量
世界の船舶登録国別船腹量はパナマ、リベリア等が上位を占める。船種別では、ばら積乾貨物、オイルタンカー、コンテナ船の順と
なっている。
出典:IHS「WORLD FLEET STATISTICS」
船舶登録別
船腹量
船舶登録別船腹量(順位)
パナマ
その他
19.4%
順位
26.7%
世界計
112,265万
総トン
日本
1.8%
世界の船種別
船腹量
油・貨兼用船
キプロス
世界合計
マーシャル諸島
その他
6.0%
8.5%
ギリシャ
3.7%
4.7%
香港
中国
3.8%
一般貨物船
4.8%
7.6%
マルタ
4.4%
ケミカル船
6.2%
4.7%
ばら積乾貨物
4.8%
バハマ
シンガポール
34.1%
世界計
112,265万
総トン
旅客船・
RORO船等
7.4%
コンテナ船
16.8%
オイルタンカー
21.2%
順位
船種別
世界計
万総トン
1,122,649
100.0
218,269
19.4
2 リベリア
3,080
126,439
11.3
3 マーシャル諸島
2,282
95,025
8.5
4 香港
2,267
85,576
7.6
5 シンガポール
3,096
69,353
6.2
6 バハマ
1,348
52,986
4.7
7 マルタ
1,816
49,707
4.4
8 中国
3,937
43,064
3.8
9 ギリシャ
1,315
41,735
3.7
10 キプロス
1,041
21,049
1.9
11 日本
5,501
19,801
1.8
12 イタリア
1,633
18,143
1.6
418
15,804
1.4
1,467
14,739
1.3
520
13,836
1.2
7,773
12,689
1.1
17 ドイツ
722
12,411
1.1
18 デンマーク
548
12,166
1.1
19 韓国
2,986
12,012
1.1
20 米国
6,367
11,256
1.0
50,650
176,589
15.7
112,265
100.0
1
ばら積乾貨物
38,279
34.1
2
オイルタンカー
23,848
21.2
3
コンテナ船
18,806
16.8
4
旅客船・RORO船等
8,283
7.4
5
ケミカル船
5,439
4.8
6
一般貨物船
5,394
4.8
7
液化ガス船
5,263
4.7
8
油・貨兼用船
164
0.1
9
その他
6,789
6.0
3
15 ノルウェー
16 インドネシア
(%)
構成率
国別
保有割合(%)
8,066
14 イギリス
(注)2013年末の数値。
千総トン
106,833
13 マン島
世界の船種別船腹量(順位)
隻数
1 パナマ
11.3%
1.9%
0.1%
液化ガス船
リベリア
国別
その他
(注)①中国には、香港及び台湾を含まない。
②各国の海外自治領、第二船籍制度については本国の船籍に含めた。
③2013年末の数値。
アジア各国の支配船腹量
アジアの船会社が運航する船の船腹量が世界の43.5%を占め、その中で、日本、中国の2カ国が59%を占める。
出典: UNCTAD「REVIEW OF MARITIME TRANSPORT」 (注)2014年1月の数値。
隻 数
船腹量(重量トン)
自国籍船
外国籍船
シェア(%)
合 計
世 界
日本
4,022
17,871,000
210,682,000
228,553,000
13.7
中国
5,405
73,252,000
126,928,000
200,179,000
12.0
韓国
1,568
16,266,000
61,974,000
78,240,000
4.7
香港
610
18,637,000
7,966,000
26,603,000
1.6
2,120
41,080,000
32,984,000
74,064,000
4.4
862
3,859,000
43,622,000
47,481,000
2.8
シンガポール
アジア
台湾
マレーシア
602
8,668,000
8,129,000
16,797,000
1.0
1,598
12,519,000
2,992,000
15,511,000
0.9
ベトナム
859
6,511,000
1,489,000
8,000,000
0.5
タイ
407
4,598,000
2,162,000
6,760,000
0.4
インド
753
14,636,000
7,021,000
21,657,000
1.3
その他
171
2,270,000
849,000
3,118,000
0.2
アジア合計
18,977
220,167,000
506,798,000
726,963,000
43.5
アジア以外
27,975
233,565,000
712,627,000
945,938,000
56.5
世界合計
46,952
453,732,000
1,219,425,000
1,672,901,000
100.0
インドネシア
アジア
59.0
41.0
100.0
SHIPPING NOW 2015-2016/データ編
外航海運Ⅰ/世界の海運
2
22
外航海運Ⅰ/世界の海運
4
世界の商船建造量
わが国と韓国、中国が世界の約9割を占める三大造船国となっている。
(万総トン)
11,000
出典:IHS「WORLD FLEET STATISTICS」
9,643
10,000
4.4
3.9
9,000
10,185
3.9
3.0
38.9
グラフ内の数値は構成比(%)
9,558
5.4
2.5
40.8
37.8
7,707
4.6
8,000
7,048
4.8
2.9
36.8
4.9
28.5
6,769
5.1
7,000
7.7
6,000
5,000
4,697
6.7
6.9
13.8
4,000
5,212
6.9
7.6
3,000
2,260
2,000
15.3
16.1
20.6
35.2
8.8
39.0
中国
35.0
韓国
35.0
34.9
24.6
27.6
30.6
21.0
19.0
18.2
20.7
37.9
1995
EU計
34.8
35.9
20.8
41.2
0
その他
33.0
37.4
37.7
27.5
1,000
6.1
3.0
35.1
32.9
18.4
14.7
35.9
3,170
7.9
10.4
5.2
38.6
5,732
6.3
6,462
日本
2000
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014(年)
(注)① EU内の主要造船国は、ルーマニア、ドイツ、フランス、イタリア等。2011年以降、EUは34カ国で算出。
②その他に含まれる主要造船国は、台湾、インド等。
③1995年の中国建造量は、その他に含む。
5
世界の船舶解撤量
2014年の世界の船舶解撤量は2,276万総トン。国別では、インド、バングラデシュ、中国、パキスタンが多く、この4カ国で94%を
占めている。
,
出典: IHS「WORLD CASUALTY STATISTICS」
、Lloyd s Register of Shipping「CASUALTY RETURN」
(百万総トン)
38
36.8
36
34
32
30.0
30
28
26
25.0
25.0
24
22
22.8
22.2
その他
20
その他
18
16
パキスタン
バングラデシュ
インド
14
韓国
中国
バングラデシュ
12.3
13
10
パキスタン
18.7
8.5
8.3
インド
8
6
台湾
3.8
4
4.2
中国
1.8
2
0
4.6
1985
1990
1995
2000
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
(注)データについて「CASUALTY RETURN」各年版(1993年以前)、
「WORLD CASUALTY STATISTICS」
(1994年以降)の数値。
SHIPPING NOW 2015-2016/データ編
2013
2014(年)