NMR解析のポイント 有機分析化学特論+有機化学4 第9回(2015/06/12) 1H NMRスペクトル:頭の中で覚えることは最小限に、傾向だけつかめ ※7/4,7/11の1限に 補講@6210号室 [6/19(金)休講] 13C NMRスペクトル:全体を大きく区切ってイメージをつかめ 1 NMR解析演習① 以下の1Hおよび13C NMRスペクトル(いずれもCDCl3溶液)はリストの有機溶媒のうちどれかのスペクトルである (シグナルの下の数字は積分比, カッコ内のs,d,t,qはそれぞれ1,2,3,4重線)。どれがどの溶媒かを判定せよ。 (a) 1H 3.73 1.84 13C (d) 68.0 1H 2.97 (s) 2.88 (s) 13C 25.8 36.4 31.3 162.6 8.01 (s) 1 (b) 1H 1 1 1.21 (t) 15.4 13C (e) 1H 66.0 33 7.20 (br m) 2.53 (s) 13C 129.1 3.47 (q) 125.4 137.8 2 (c) 5 3 2.04 (s) 1H 128.3 1.26 (t) 13C 171.1 60.4 14.3 (f) 1H 21.4 3 3.96 (s) 13C 67.2 21.0 4.12 (q) 2 3 3 溶媒リスト メタノール・エタノール・ベンゼン・ヘキサン・2-プロパノール・1-プロパノール・テトラヒドロフラン ジクロロメタン・ジエチルエーテル・トルエン・クロロホルム・アセトン・酢酸エチル・1,4-ジオキサン N,N-ジメチルホルムアミド・N,N-ジメチルアセトアミド 2 NMR解析演習② 以下の1H NMRスペクトルは分子式C4H8O2の鎖状化合物のものであり、いずれも1700-1730 cm–1に IRの吸収を持つ。全ての構造を決定せよ。なお、シグナルの下の数字は積分比、上の記号は多重度を示す。 (a) (c) d d D2Oで消失 D2Oで消失 q 1 1 3 3 sep 1 (b) 1 (d) D2Oで消失 t 6 t t qt q 3 2 3 1 223 3 NMR解析演習③ 以下の1H,13C NMRおよびIRスペクトルを示す分子量164の化合物の構造を決定せよ。 1H 13C d sep D2Oで消失 1 2 2 IR 1 6 解く手順 1) 1Hより水素の数を予測 2) IRの特性吸収1700 cm–1は何か? 3) 1Hの12.5 ppmのシグナルは何か? 4) 1Hの2.97(sep)と1.28(d)は何か? 5) 1Hの8.05,7.32は何か? 6) 13Cの172.6は何か? 7) 全体の構造を決定せよ 4 NMR解析演習④ 以下の1H,13C NMRおよびIRスペクトルを示す分子式C10H12Oの化合物の構造を決定せよ。 1H 13C d d dq 2 2 11 3 3 IR 5 NMR解析演習⑤ 以下の1H,13C NMRおよびIRスペクトルを示す分子式C10H12Oの化合物の構造を決定せよ。 1H 13C ddt 2 2 1 dd dd 11 d 3 2 IR 6 NMR解析演習⑥ 以下の1H,13C NMRおよびIRスペクトルを示す分子式C10H12Oの化合物の構造を決定せよ。 1H t 13C q 2 2 2 3 3 IR 7 NMR解析参考書類 化学同人「ベーシック有機構造解析 」 森田 博史, 石橋 正己 著 ISBN: 9784759814569 多様な演習問題により実力がつくこと間違いなし 8
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