The Dow Chemical Company Midland, MI 48674 U.S.A. Investor Relations (800) 422 8193 (989) 636 1463 [email protected] www.dow.com/investors Form No. 161-00808 ™ The DOW Diamond Logo and the Solutionism name and design are trademarks of The Dow Chemical Company. ©2015 BETAMATE, ENFORCER, ENLIST, ENLIST DUO, FILMTEC, IKONIC, INFUSE, PACXPERT, POLYOX, DOW SILVERON and TERAFORCE are trademarks of The Dow Chemical Company (“Dow”) or an affiliated company of Dow. The Enlist trait and the Enlist Weed Control System are technologies owned and developed by Dow AgroSciences LLC. Enlist E3 soybeans are being jointly developed by MS Technologies and Dow AgroSciences. Regulatory approvals are pending for Enlist herbicide solution and crops containing Enlist herbicide tolerance traits. The information presented here is not an offer for sale. Always read and follow label directions. ® Responsible Care is a registered service mark of The American Chemistry Council in the United States. ® Ford is a trademark of The Ford Motor Company. ™ LIFEBUOY is a trademark of Unilever PLC/Unilever N.V. ™ Preferred RCS is a trademark of Preferred Sands, LLC. ® DECISIVE. DISCIPLINED. Delivering on Our Priorities. The Dow Chemical Company 2014 Annual Report Decisive Strategy. Disciplined Execution. Delivering on Our Priorities. Financial Highlights 2014 2013 $ 58,167 $ 57,080 当期純利益(単位:百万ドル) ダウは118年間にわたり、永続的な価値を生み出すことによって成長と進化を積み重ね、競争優位を $ 3,432 $ 4,447 当期純利益(特定項目を除く ) $ 3,709 $ 2,981 構築し、株主への還元を拡大させてきました。その実現のため、ダウは自社の強みを発揮して統合さ 1 株当たり利益-希薄化後 $ 2.87 $ 3.68 れた事業を展開し、成長を加速させています。お客さまと緊密に連携し、明日の市場のグローバルな 1 株当たり利益-希薄化後、特定項目を除く $ 3.11 $ 2.48 1 株当たり配当 $ 1.53 $ 1.28 潮流に対応した有益なソリューションを提供する一方、今日のステークホルダーの期待に応える施策 純売上高(単位:百万ドル) 1 1 09 10 11 12 13 14 09 10 11 13 14 09 2.87 3.11 2.48 1.53 1.28 1.21 1.90 11 0.70 0.90 0.60 10 2.05 2.54 3.68 1株配当 1.72 1.97 3,432 3,709 1 株当たりのデータ (単位:ドル) 12 1株利益−希薄化後 1株利益−希薄化後、 特定項目および非継続事業を除く1 0.32 0.63 0.60 8企業統治:取締役会、ダウ・エグゼクティブ・ オペレーティング・チーム、執行役員 2,249 842 336 725 6 2014 年の達成 2,402 2,959 1,970 2,263 2 株主の皆さまへ、会長からのごあいさつ 2,981 4,447 継続事業からの当期純利益 特定項目を除く当期純利益1 58,167 57,080 56,786 当期純利益 (単位:百万ドル) 1 業績ハイライト 59,985 53,674 44,875 目次 12 13 14 10 戦略的な成長手段 16 株主還元策 18 サステナビリティ 20 付属資料 22 使命、将来像、企業戦略 23 株主の皆さまの参考となる情報 (単位:百万ドル) 12 世界的な統合ポートフォリオ 2014 年度事業部門別売上高 純売上高 能な成果と革新を最適な形で届けることを通じ、ダウは現在も、そして将来も前進してまいります。 (単位:百万ドル) にも積極的に取り組んでいます。潜在能力を最大限に発揮して、 お客さまと世界が必要とする持続可 総売上高: $58,167 インフラストラクチャー・ ソリューションズ 農業科学品 $7,290 $8,429 コンシューマー・ソリューションズ $4,639 パフォーマンス・プラスチック パフォーマンス・マテリアルズ および化学品 $22,386 $15,114 その他 : $309 1 最も直接的に比較可能な米国 GAAP に基づく数値との調整については、20 ~ 21 ページの付属資料に記載されている補足情報または ダウのウェブサイト(www.dow.com/investors/earnings)をご参照ください。 本レポートにおける一部の記述(純粋に過去の情報以外のもので、推定、見通し、事業計画・目標・業績予想に関する記述、およびこれらの記述の前提となっている想定を含む)は、 1995 年民事証券訴訟改革法、1933 年証券法セクション 27A、1934 年証券取引所法セクション 21E に定める意味における「将来予想に関する記述」に該当します。将来予想に 関する記述は、本レポート全体に掲載されている可能性があります。これらの将来予想に関する記述は、一般に、 「考える」 、 「見込む」 、 「予想する」 、 「予期する」 、 「推定する」 、 「意図 する」 、 「戦略」 、 「将来」 、 「機会」 、 「見通し」 、 「計画」 、 「可能性がある」 、 「するはずである」 、 「するだろう」 、 「することになる」 、 「だろう」 、 「今後も引き続き」 、 「となる可能性が高い」 といった言葉およびその他類似の表現によって識別されます。将来予想に関する記述は、現時点の予想および想定に基づくものであり、これらはリスクおよび不確実性を伴います。 そのため、実際の業績は、将来予想に関する記述とは大きく異なるものとなる可能性があります。ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーは、新たな情報、将来の出来事またはその他の理 由によるかを問わず、証券法その他の適用法によって要請される場合を除き、将来予想に関する記述を更新または修正する義務を一切負いません。「ダウ」または 「 当社 」 は、特に 注記がない限り、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーおよびその連結子会社を意味します。 2014 Annual Report 1 2014: Delivering on Our Commitments, Maximizing Our Value 株主の皆さまへ 2014 年にダウは、いくつもの重要な節目を迎え、記録的な業績を達成しました。安定した好業績を維持した結果、調整後ベース で順調に収益を拡大して EBITDA を伸ばし、利益率を高めることができました。慎重に戦略を検討し重要な目標を設定した上で、 断固とした施策を実行したことは、ダウの規律とコミットメント実現に向けた意欲を証明するものです。また、ダウの施策と投資は、 引き続き大きく成長するための基盤を強化します。 93 億ドルとなりました。すべての事業 部門で EBITDA が増加しました。 •• 調 整 後 EBITDA 利 益 率 2 は 140 ベー Andrew N. Liveris President, Chief Executive Officer and Chairman of the Board シスポイント拡大しました。 •• K- ダウの損害賠償金を除く営業キャッ •• 調整後株主資本利益率 3 は 108 ベーシ スポイント上昇し、10.8 パーセントとな りました。 James R. Fitterling Vice Chairman, Business Operations 規模な技術投資が成長をけん引しています。ダウはお客さまと共に革 新を推し進め、ダウの持つ業界トップクラスの科学技術力を生かし、魅力的な •• ポートフォリオ管理活動を推進しました。 Joe E. Harlan Chief Commercial Officer and Vice Chairman, Market Businesses •• 業界トップクラスの市場地位が大きな競争優位をもたらし、大 りました。 最終市場向けにソリューションを提供しています。ダウは、包装、自動車、エレクトロ 2014 年に締結または完了した非戦略的 ニクス、農業など、主要最終市場の成長分野で成長を遂げる一方、重要性の低い低成 資産および事業の売却により、20 億ドル 長市場は戦略の対象から除いています。さらに、この価値創出戦略にとって極めて重 の収入が見込まれています。また、塩素 要な特許取得件数は、2014 年に過去最高を記録しました。現在、特許を活用した製 バリューチェーンの大規模な分離と最終 品による売上高は、ダウの売上高全体の 20 パーセント以上を占めており、将来はさら 的な売却が進展しました。 に利益率が高まる可能性があります。今後も同様の成果を上げていくために、ダウは高 しました。米国メキシコ湾岸地域および サウジアラビアでの成長投資において 建 設の完了が 進んだ他、ENLIST ™ システムの導入に向けて規制上の重要 な段階を迎えました。これらのプロジェ クトは今後、大きな利益を生み出すこと が期待されます。 付加価値技術の商用化までの期間短縮をさらに推進しています。 •• 優位性のある原料と主要製品への多額の新規資産投資は、ダウの世界各地における 生産コストの圧縮を可能にするものです。これらの投資は予定通りに進展しており、 EBITDA に大きく貢献すると見込まれます。2014 年は建設計画が順調に進み、今年 は投資プログラムにおける重要なプロジェクトが稼働を開始する予定です。その例と して、サウジアラムコとの合弁事業であるサダラが挙げられます。この画期的プロジェ クトにおけるポリエチレン工場は、2015 年に稼働を開始する予定です。米国メキシコ 湾岸地域では、プロパン脱水素(PDH)工場が下期に稼働を開始する予定であり、 •• 配当金および自社株買い戻しによる株主 ダウの米国プロピレン需要の 3 分の 1 について、プロパンとプロピレンの価格差を 還元は、2013 年に比べ 300 パーセント 取り込むことができる見通しです。世界規模のエチレン工場も、2017 年に予定されて 以上増加し、過去最高の 60 億ドルとな りました。 1 調整後 EBITDA は、EBITDA から「特定項目」の影響を除外した 値と定義されます。 2 調整後 EBITDA 利益率は、EBITDA から「特定項目」の影響を除外 した値の売上高に対する比率と定義されます。 3 調整後株主資本利益率は、直近 12 カ月ベースのものであり、調整後 税引後営業利益を平均総資本で除したものと定義されます。「調整後 税引後営業利益」は、調整後当期利益、優先株式配当、非支配株主 持分に帰属する当期利益、支払利息総額から支払利息総額に対する 税を差し引いた額を加算した額と定義されます。 「調整後当期利益」は、 当 期 利 益から「 特 定 項目」の 影 響を除 外した値と定 義されます。 「総資本」は、総負債、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーの株主資本、 償還可能非支配株主持分、償還不可能非支配株主持分を加算した 額と定義されます。 The Dow Chemical Company しています。キャッシュ創出と成長の原動力を同時に積み上 シュフローは過去最高の 65 億ドルとな •• 成長に向けたプロジェクトが大きく前進 2 つ、参画する市場における投資と主導的地位により優位性を確保 ます。 Office of the Chief Executive Howard I. Ungerleider Chief Financial Officer and Executive Vice President ダウは統合されたバリューチェーンの力を生かして着実に利益を上げつ げ、2015 年以降には、より大きな価値を創出していき 主要ハイライトは次の通りです。 •• 通年の調整後 EBITDA1 は過去最高の 競争優位をさらに強化 いる始動に向けて順調に前進しています。 •• ポートフォリオ管理活動の加速。2014 年にダウは、中核的な成長事業に資本を集中さ せました。この方針に沿って事業売却目標をさらに高く設定し、2016 年央までに 70 億 ドルから 85 億ドルの事業売却を目指します。2014 年の活動の結果、締結され完了 した取引により 20 億ドルの売却益を得ました。前述のように、塩素バリューチェーンの 相当部分を分離する活動が 2015 年末までの完了に向け順調に進んでいます。これは、 118 年前に塩素を主力製品として創業したダウにとっては歴史的な出来事です。ポート フォリオ管理活動の一環として合弁事業の最適化にも取り組んでおり、買収(現在手掛 けているユニベーションなど)または所有権の希薄化・売却という形で最適化を進めて います。ダウは、化学、プラスチックを統合した重要バリューチェーンにおける事業と最 2014 Annual Report 3 達成につながりました。9 四半期にわたり前年同期比で成長し を挙げると、2014 年第 4 四半期には、エチレン生産のみを行っ た着実な業績の推移に加え、低コスト戦略と主要バリューチェー ている北米の企業は、原油安の逆風に直面しました。それは ンへの完全な統合が継続的に実行されるとともに、魅力的な最 当然ながら、ダウにとってもはるかに限定的ながら逆風と感じ 終市場に照準を合わせた投資が行われたことで、ダウは現在 られるものでしたが、コンシューマー、インフラストラクチャー、 の環境でも成功を収めることのできる態勢を整えています。 パフォーマンス・マテリアルズおよび化学品、パフォーマンス・ 現在の不安定な局面においても、統合された事業ポートフォリ オを通じて、ダウの強みや底堅さ、収益力が発揮されています。 景気上昇局面を利用して、川上でキャッシュを創出する一方、 川下においては市場志向型の事業で利益を上げています。例 プラスチックといった事業分野においては、おおむね追い風と なりました。今後も追い風となって、短期的、中期的、長期的 により高い利益の確保を後押ししていくことになるでしょう。 118 年の歴史を通じてダウは、継続的に成果を上げ続けること が、成功の鍵であることを学んできました。成果とは、ステーク 終市場の方向性をより整合させるために、事業部門を新たに編 配当は複利ベースで 19 パーセント増加しており、業界トップ 成しました。これに伴い、株主の皆さまへの業績報告のあり方 クラスの配当利回りを維持するダウの決意は、さらに強固な を含め、ダウの事業ポートフォリオはさらに強化され、より ものとなっています。さらに、第 4 四半期には自社株買い戻し 多くの利益が創出されると見込まれます。 プログラムを拡大し、50 億ドルのトランシェを追加しました。 このプログラムについては、積極的なポートフォリオ管理活動 •• 生産性の向上、コスト削減および需要の追い風。ダウは、組 と連動しながら完了する予定です。 27 の工場を閉鎖し、2 億ドル以上の固定費削減を達成しまし た。11 月に発表した、3 年で 10 億ドルの生産性向上を目指 勝利への展望と戦略 2014 年には、1 株当たりの価値を最大化するという展望が重 要な指針としてあらゆる活動の原動力となり、過去最高の業績 すという目標の一部として、2015 年には、3 億ドルの生産性 向上を達成する計画です。さらに、5 四半期連続で稼働率が 上昇するなど、ダウの 2014 年の操業はあらゆる面で堅調に 年間配当は1株当たり1.68ドルに増加 推移し、環境、健康、安全の面でも過去最高の実績を残すこ 0.42 ト セン パー 9 1 とができました。 稼働率の1パーセント改善に伴うオペレーティ ング・レバレッジが 2 億ドル以上であることを勘案すると、 は約 長率 成 利 年複 需要が原油安に反応すれば、ダウの営業利益が大幅に増加 する可能性があることは明らかです。原油安は世界の需要と リューションを提供し、株主の皆さまに価値を届けることです。 展望 •• 長期的な 1 株当たりの価値を最大化 戦略 •• 化学品、プラスチック、主要材料および農業関連製品の統合 された製造体制を確立 織のあらゆる部分で生産性向上プログラムを推進しました。 鉄道車両などの非戦略的資産を売却した他、2012 年以降、 ホルダーの期待に応え、お客さまと世界が必要とする有益なソ 0.37 る業務運営を実行し業界をリードする事業を育成するととも に、利益基盤を一層強化してまいります。ダウの戦略は、市場 の急速な変化を切り抜ける上で大きな力を発揮するでしょう。 実際 2015 年は、この戦略の目的と重要性が確認される年とな るでしょう。ダウにとって、2015 年は重要な年となります。重 •• 統合的な生産拠点を生かし、全ての製品・設備における低コ ストポジションを実現 引き続き高水準で推移し、新製品が導入されることで、ダウの •• 成長中の全ての地域におけるプレゼンス向上 ポートフォリオ全体の価値が顕在化することになるでしょう。 •• 付加価値製品から低コスト製品まで、川下で特殊製品を拡大 この素晴らしい会社とその明るい将来に、われわれは大きな期 •• 一部コモディティ製品に参画し、低コストでの総合を実現し、 以下に再投資するためのキャッシュを最大化 待を抱き、情熱を傾け、また、自信を持っています。ダウがさ -差別化された製品ポジション(統合されたプラスチック製品) -高い付加価値を持つ特殊化学品(エレクトロニクス・農業) 0.32 今後、重要な戦略的選択に注力することで、合理的で規律あ 要なプロジェクトが稼働開始し、プラスチック事業の稼働率が らに力強く、さらに大きな利益を生む会社となるよう全力を尽 くす所存です。株主の皆さまのご支援にあらためて深く感謝申 し上げます。 -自社株買い戻しと増配を通じた株主への利益還元 0.25 ダウ製品にとって追い風になると考えられます。 •• 株主還元の継続的拡大。2014 年には、配当金と自社株買い アンドリュー・N・リバリス 0.15 戻しにより、過去最高の 60 億ドルを株主の皆さまに還元しま ÚÚ 低コスト化と製品の高付加価値化を同時に実現 することで、いかなる経済環境においても高い 価値を創出 した。2014 年に実施した複数の施策がこの成果につながって おり、2 回の増配を実施し配当を金融危機前の水準に戻した 他、自社株買い戻しプログラムを完了しました。2009 年以降、 4 The Dow Chemical Company 1Q 2Q 3Q 4Q 2010 1Q 2Q 3Q 4Q 2011 1Q 2Q 3Q 4Q 2012 1Q 2Q 3Q 4Q 2013 会長、社長兼 CEO 2015 年 2 月 13 日 1Q 2Q 3Q 4Q 2014 2014 Annual Report 5 2014 Achievements 第 3 四半期 •• ダウは、ダウの TERAFORCE ™ 技 術 を用いた Preferred •• ダウは、CNBC から米国の画期的企業 50 社の 1 社に選ばれ Sands 社の RCS ™レジン・コーテッド・サンドなど、業界を ました。このランキングは、研究開発を売上高の増加に結び ダウは 2014 年にその成長力をさらに生かし、ポートフォリオ全体の価値を高め、株主に報いるために戦略的な行動を取 リードするダウの技術革新により、5 つの R&D 100 付けている企業を評価するものです。ダウは、CNBC のリスト りました。こうした行動は、市場を重視した戦略を加速させることにより、収益を最大化するというダウの決意を表わすも アワードを受賞しました。RCS ™レジン・ に含まれる唯一の化学会社でした。こうした評価は、ダウの のです。 コーテッド・サンドは、エネル 「ヒューマン・エレメント・アット・ワーク」を反映しています。 ギー・ブームに沸く米国の製 ダウの従業員が力を合わせる時、科学に基づく高度なソリュー ションが生まれ、人類を取り巻く状況が改善します。 第 1 四半期 第 2 四半期 造業復興および雇用創出にお •• ダウの取締役会は、1 株当たり 0.32 ドルから 0.37 ドル •• ダウは、テキサス州フリーポート工場において、世界有数 いて中心的な役割を果たす、 へと 15 パーセントの増配を行い、普通株の自社株買い の規模を持つエチレン生産設備の建設を開始しました。 戻しを 15 億ドルから 45 億ドルに増額すると発表しました。 この設備は、低コストのシェールガスを活用する米国メキ シコ湾岸地域向け投資の一部であり、技術 •• ダウ・エレクトロニック・マテリアルズは、先端半導体の を重視するダウの多くの事業に 信頼性の高い大量生産を可能にする IKONIC ™ 4000 シ おいて高い利益を伴う リーズ CMP (化学機械平坦化)研磨パッドを上市しました。 成長を可能にします。 •• ダウは 2014 年ソチ五輪の公式カーボン・パートナーとし •• ダウは、エネルギーの節減を可能にし、人工芝の耐久性 トフォリオとして追加されました。 •• ダウは、お客さまとの連携を通じて包装技術のイノベー ションを加速するために、技術革新の 4 つの地域拠点の ひとつとして、パック・スタジオ上海を開設しました。 •• ダウは、サウジアラビアにおける水技術プロジェクト 2 件 で画期的成果を挙げました。サダラ・ケミカル・カンパニー のコンビナートに新たに設立する薄膜生産設備に関してエ ンジニアリング、調達および建設契約を獲得しました。ま 設を韓国の天安市に建設すると発表しました。この施設では、 第 4 四半期 •• ダウは、ENLIST ™雑草防除システムの米国における商品化 に向けて重要な 2 つの成果を達成しました。米国環境保護局 定した目標を超えて 3 つの新たな「世界的な 課題の解決に向けた飛 躍 的 前 進 」 を 果 た し た と 発 表 し まし た。DOW FILMTEC ™ ECO 逆浸透技術は、40 パーセントの浄 水効果向上と 30 パーセントのエネルギー節減を実現 したことで、BETAMATE ™構造用接着剤は、自動車 の軽量化を可能にしたことで、それぞれ飛躍的前進に 指定されました。また、DOW POLYOX ™水溶性ポ リマ ー を 用 い て、 ユ ニリー バ 社 と 共 同 開 発し た LIFEBUOY ™石鹸は、健康と衛生面における飛躍的 前進であるとして選定されました。 6 The Dow Chemical Company (OBC)の予想売上高を 2 倍に上方修正しました。この製品は、 スポーツ・シューズのミッドソールに用いられ、 高機能フットウェ アの復元力、柔軟性および耐久性を向上させます。 •• ダウは、2016 年央までの事業売却目標を 70 億ドルから 85 の許可を受けました。 ダウは、 この次世代技術により、 億ドルに引き上げました。2013 年以来、事業売却および非 ダウが大きな成長を果たす一方、雑草 の抵抗性という喫緊の課題に 対処することを期待していま す。雑草防除の向上を通じた 単位収量の拡大は、穀物生産 •• ダウは、インドの障害者に義肢および機器を無償提供す るジャイプール・フット・イニシアチブへの支援に関して、 人工装具/矯正器具/制御部門で 2014 年ダ・ヴィンチ 賞を受賞しました。 •• ダウは、より持続可能な表面処理方法を求める業界の需 要に応えるために、電子機器および工業用表面処理最終 市場向けに、シアン化物を含まない SILVERON ™ GT101 銀および SILVERON ™ GT-820 銀錫を上市しまし た。 ダウの調整後 EPS、EBITDA および EBITDA 利益率は、 9 四半期連続して前年同期を上回りました。 ENLIST ™トウモロコシおよび大豆が米国農務省(USDA) トを開設しました。 DOW FILMTEC ™ ECO 逆浸透技術は、 水不足の 問題に対処します。 受賞歴を誇るINFUSE ™オレフィンブロックコポリマー •• ダウは、 (EPA)に ENLIST DUO ™除草剤が登録されるとともに、 KSA リサーチ・センターに産業規模のパイロット・プラン 年持続可能性目標で設 立っています。 •• ダウは、世界初の大規模な非カドミウム系量子ドット製造施 た、アブドラ王立技術科学大学(KAUST)にあるダウ ダウは 2014 年、2015 生産性と環境特性の向上に役 デックスの構成銘柄として 14 回目の選出を受けました。 テキサス州フリーポート に世界有数規模のエチ レン生 産 設 備を建 設し ています。 炭素排出量を低減させました。 品質樹脂および人工芝システム技術部材の画期的なポー 期的な新製品であり、石油の テレビおよびその他ディスプレー用の製品を生産する予定です。 年ソチ五輪・パラリンピック組織委員会と協力して二酸化 キング・システムを上市しました。この製品は、ダウの高 ダ ウ の TERAFORCE ™ 技 術 は、 水 圧 破 砕 処 理 に お け る 石油生産性と環境特性を向上 させます。 •• ダウは、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・イン 拡大する消費者需要を満たすために、数百万台の量子ドット・ て、エネルギー効率の高い低炭素技術を導入し、2014 を向上させる ENFORCER ™スポーツ・ポリウレタン・バッ 水圧破砕処理に用いられる画 を最大化し、増加を続ける世 ENLIST DUO ™ 除草剤は、 雑 草 が 持 つ 抵 抗 性 と いう 喫緊の課題に対処します。 界人口に向けた食料供給を支 援します。 •• 株主への還元拡大に向けた取り組みを強化するため、第 4 四 半期にダウの取締役会は、1 株当たり配当金を 0.37 ドルから 0.42 ドルへと 14 パーセント引き上げると発表しました。これ は 2014 年における 2 回目の増配になります。また、新たに 戦略資産の売却による受取額と今後予想される受取額の合計 は、29 億ドルを超えます。 •• ダウは、製品とバリューチェーンの整合を図ることを通じて統 合メリットを最大化し、事業運営成績の透明性を高めるため に、新しい事業運営構造を発表しました。 •• 株主価値をさらに高め、一層戦略に沿った目的へと資本を再 配分するため、ダウはクウェートにおける合弁事業の出資比率 の見直しと引き下げを発表しました。 •• ダウは、全世界の水素化ホウ素ナトリウム事業をバーテラス・ スペシャルティ・マテリアルズ社(バーテラス)に売却する最 終契約に調印しました。 50 億ドルの自社株買い戻しプログラムを発表しました。ダウ •• ダウは、アンガス・ケミカル・カンパニーをゴールデン・ゲート・ は、ポートフォリオ管理活動および営業キャッシュフローの拡 キャピタルに 12 億 1500 万ドルで売却する最終契約に調印し 大に合わせて、このプログラムを完了させる予定です。 ました。 2014 Annual Report 7 Corporate Governance ダウが成功を収めるためには、事業を展 開するあらゆる拠点において最高水準の 倫理と道徳を維持することが重要である と、われわれは考えています。こうした 誠実性への追求は、トップの経営陣から 始まります。 有効な企業統治は、まず取 締役会が正しく機能することです。 ダウ は、主席取締役、確かで多彩な経験と実 績を備えた取締役、企業統治指針、行動 および財務規範といった面で、優れた企 業統治の模範企業になっています。また、 ダウ取締役会の大半は社外取締役で構成 されています。 ダウの企業統治指針は、取締役の資格、 選任、継続的教育、期間に関する基準、 取締役会の有効性の継続的な向上、経営・ Jeff M. Fettig, Dennis H. Reilley, Jacqueline K. Barton, Mark Loughridge, Ruth G. Shaw, Robert S. (Steve) Miller, Andrew N. Liveris, James A. Bell, Ajay Banga, Arnold A. Allemang, Raymond J. Milchovich, James M. Ringler, Paul Polman A.N. Sreeram, Corporate Vice President, Research and Development; Gregory M. Freiwald, Former Executive Vice President, Chief Human Resources Officer, Aviation and Corporate Affairs; Matt Davis, Corporate Vice President, Global Public Affairs and Government Affairs; Heinz Haller, Executive Vice President and President of Dow Europe, Middle East, Africa and India; Johanna Söderström, Corporate Vice President, Human Resources and Aviation; Peter Holicki, Corporate Vice President, Manufacturing and Engineering and Environment, Health and Safety Operations; Charles J. Kalil, General Counsel and Executive Vice President; Torsten Kraef, Corporate Vice President, Strategy Development and New Business Development; Andrew N. Liveris, President, Chief Executive Officer and Chairman of the Board; James R. Fitterling, Vice Chairman, Business Operations; Joe E. Harlan, Chief Commercial Officer and Vice Chairman, Market Businesses; Howard I. Ungerleider, Chief Financial Officer and Executive Vice President Ajay Banga President and Chief Executive Officer, MasterCard Director since 2013 James A. Bell Former Executive Vice President, Corporate President and Chief Financial Officer, The Boeing Company Director since 2005 Jeff M. Fettig Chairman and Chief Executive Officer, Whirlpool Corporation Dow Lead Director Director since 2003 Mark Loughridge Former Chief Financial Officer, IBM Director since January 1, 2015 The Dow Chemical Company Robert S. (Steve) Miller Non-Executive Chairman of the Board of American International Group (AIG) Director since January 1, 2015 Paul Polman Chief Executive Officer, Unilever PLC and Unilever N.V. Director since 2010 Dennis H. Reilley Non-Executive Chairman, Marathon Oil Corporation Director since 2007 James M. Ringler Chairman, Teradata Corporation Director since 2001 Ruth G. Shaw Former Executive Advisor, Duke Energy Corporation Director since 2005 Audit Committee J.A. Bell, Chair M. Loughridge J.M. Ringler R.G. Shaw Compensation and Leadership Development Committee D.H. Reilley, Chair A. Banga J.M. Fettig R.J. Milchovich Environment, Health, Safety and Technology Committee J.K. Barton, Chair A.A. Allemang R.S. Miller P. Polman Governance Committee J.M. Fettig, Chair J.A. Bell R.S. Miller D.H. Reilley Corporate Officers Arnold A. Allemang Director since 1996 Raymond J. Milchovich Lead Director of Nucor and Former Chairman and CEO of Foster Wheeler AG Director since January 1, 2015 (at February 13, 2015) Andrew N. Liveris President, Chief Executive Officer and Chairman of the Board Director since 2004 (at February 13, 2015) Dow Executive Operating Team, left to right: Jacqueline K. Barton Arthur and Marian Hanisch Memorial Professor of Chemistry, California Institute of Technology Director since 1993 8 業統治の重要な側面を規定しています。 Board of Directors, left to right: Committees of the Board of Directors Board of Directors (at February 13, 2015) 継承立案の評価のための枠組みなど、企 Andrew N. Liveris President, Chief Executive Officer and Chairman of the Board Howard I. Ungerleider Chief Financial Officer and Executive Vice President William L. Curry Chief Tax Officer and Assistant Secretary Ronald C. Edmonds Vice President and Controller James R. Fitterling Vice Chairman, Business Operations Heinz Haller Executive Vice President and President of Dow Europe, Middle East, Africa and India Joe E. Harlan Chief Commercial Officer and Vice Chairman, Market Businesses 企業統治指針、取締役会・委員会規定お よび企業行動規範など、ダウの企業統治 に 関 す る 詳 細 な 情 報 は、www.dow. com でご覧いただけます。 会長、社長兼 CEO のアンドリュー・N・ Peter Holicki Corporate Vice President, Manufacturing and Engineering and Environment, Health and Safety Operations リバリスと執行副社長兼最高財務責任者 Charles J. Kalil General Counsel and Executive Vice President 2015 年 2 月 13 日付けで署名し、404 条 Fernando Ruiz Corporate Vice President and Treasurer Johanna Söderström Corporate Vice President, Human Resources and Aviation A.N. Sreeram Corporate Vice President, Research and Development であるハワード・I・ウンガーライダーは、 2002 年 サ ー ベ ン ス・オクスリー 法 の 302 条と 906 条で要求される証明書に で要求される「財務報告に係わる内部統 制に関する経営陣の報告書」を提出しまし た。 証明書は 2014 年12月31日に終了 した年度のフォーム 10 - K による年次報 告書の付属資料として提出しています。 さらに、リバリスは、ニューヨーク証券取 引所(NYSE)に対して 2014 年 6 月 6 日 付で、 同日現在で有効な NYSE 企業統 Jeffrey L. Tate Corporate Auditor 治上場基準に関して、会社による違反行 Amy E. Wilson Corporate Secretary and Assistant General Counsel ルールに従って行っています。 為を認識していない旨の証明を NYSE の 2014 Annual Report 9 業界をリードする パン脱 水 素(PDH)設 備 が 予 定 通り 科学と技術の専門知識 Capitalizing on Our Growth Levers •• 米国メキシコ湾岸地域では、ダウのプロ 2015 年央に稼働開始する見通しであり、 変動の激しい経済環境の中で、ダウの技 ダウは、科学と技術を重視する完全に統合された企業です。化学、生物学、物理学における経験を生かして競争力 を高め、世界のトレンドに対応しています。類いまれなダウの強みにより、主要最終市場のお客さまに向けて価値を 創出するとともに、主力事業を構築して成長を加速させることで、株主の皆さまに報いています。 術革新力は、ダウの成長と将来の成功を ズ部門やパフォーマンス・マテリアルズ 確実にするために欠かせないものとなって および化学品部門における最終利益の います。収益を拡大するため、 ダウは、 農業、 向上をもたらすと予想されます。フリー エレクトロニクス、自動車、エネルギーお ポートに建設中の年産 150 万トンの世 よび水といった高付加価値市場への投資 界的規模を持つエチレン生産設備は、 を優先しています。さらに、お客さまと密 ÚÚ 米国メキシコ湾岸地域およびサダ ラの両投資は、EBITDA を最大で 年間30億ドル押し上げる見通しです。 成長のための投資 •• サダラ合弁事業は 26 の生産設備から構 成され、年間 300 万トン超の高付加価 値パフォーマンス・プラスチックおよび 化学品を生産する予定です。サダラ合弁 米国でのダウの特許取得件数 優先権主張出願件数 事業におけるポリエチレンおよび関連設 備の稼働は、予定通り 2015 年下期に 2015 サダラ資金調達完了 テキサス州エチレン 生産設備起工 最初の 10 年間の株主持分利益は、年 平均 5 億ドルと予想されています。 フリーポートPDH (プロパン脱水素) 稼働開始 セントチャールズの エチレン再稼働 2017 2016 予定されています。 本格的な稼働開始後、 テキサス州エチレン設備および 誘導品稼働開始 サダラのオレフィン/ ポリエチレン生産開始 ルイジアナのエタン原料の 柔軟性向上 すべてのプロジェクトの稼働開始予定日と 301 2013/2014 15億ドル 567 5億ドル 年間 EBITDA を 30 億ドル以上押し上げ る見込みです。 全世界における優位性 成長をもたらすと期待されています。この シ ス テ ム に は、 ダ ウ の 新 し い 除 草 剤 ENLIST DUO ™と併用するために開発さ 2009 2010 2011 2012 2013 2014 り効果的な雑草防除ソリューションを提供 •コスト競争力の向上 • 利益率拡大 中南米における確固とした 主要提携関係 • エタン事業の成長 • 新たな大規模シェール開発 サダラ • 戦略的地域優位性 • 原料の近接性 • 確立された市場へのサービスと インフラ EBITDA は、 金 利、 法 人 税、 減 価 償 却、 償却控除前の利益(すなわち、 「純利益」 ) 13 12.5 12 23% 23% 23% 2014年にダウは、米国で過去最高となる 635件の特許を取得しました。現在、特許を 活用した製品による売上高は、売上高全体 の20パーセントを超えています。過去5年 間で、特許を有する製品の利益率は、特許を 持たない製品の利益率を平均で千ベーシス ポイント以上も上回りました。 2014 年にダウは、米国環境保護局(EPA) から ENLIST DUO ™除草剤の発売の認可 登 録 を 受 け、 米 国 と カ ナ ダ に お い て ENLIST ™トウモロコシの条件付き導入を 開始しました。 業界をリードする研究開発 11.5 の専門知識が、ダウの成長に向けた重要 な触媒となることを、ENLIST ™技術は証 11 10.5 1 と定義されます。 The Dow Chemical Company 13.5 20% 米国メキシコ湾岸地域投資 • 液化石油ガス(LPG)クラッキング施設の拡充 DUO ™除草剤は、雑草が単位収量に及ぼ します。 22% • 低コスト天然ガス 米国シェールの優位性を欧州に拡大 れ た 種 子 が 含 ま れ て い ま す。ENLIST す大きな影響に対して、柔軟かつ便利でよ 特許を活用した製品の売上高増加 (単位:10億ドル) 刷新されたアルバータ州の優位性 的な ENLIST ™雑草管理システムは、農業 草問題に対処するとともに、ダウに大きな 予算は、当初の予定通りであり、合計で サダラのフェーズ2 および3の開始 により、高単位収量作物の生産が妨げられ にとって極めて重要な課題である困難な雑 411 2億5千万ドル おいて、制御が困難で抵抗性を持つ雑草 ています。ダウ・アグロサイエンスの画期 659 4億5千万ドル 米国では、約 8400 万エーカーの農地に 205 通期EBITDA:2億5千万ドル 栽培者のニーズに応え、 大幅な成長を実現 過去最高ペースの米国特許取得件数 始まり、残りの設備は 2016 年の稼働が 完了 10 術を他社に先駆け商品化しています。 930 かれており、 これによりわれわれは、 全営業基盤における利益率の最大化を目指します。 されたソリューションを開発し、新しい技 635 テキサス州およびルイジアナ州での投資は、ダウの物理的、分子的な統合の上に築 です。 936 よびアフリカなどの高成長地域に製品を供給します。米国メキシコ湾岸地域における Ê Ê 立 ち 上 げ から 10 年 間 の サ ダ ラ の 株主持分利益は、年平均 5 億ドルと 予想されます。 接に協力することで、科学に基づく差別化 1010 合弁事業は、立地条件を生かして今後数十年間にわたり、近接するアジア太平洋お 計画通り 2017 年初頭に完成する予定 912 成長機会の最大化とリターンの拡大を可能にしています。中東におけるダウのサダラ ÊÊ 米 国メキシコ湾 岸 地 域 向 け 投 資 の EBITDA1 は、最大で年間 25 億ドル と予想されます。 313 中東や米国メキシコ湾岸地域における優位性の高い原料への投資は、世界における 925 低コスト体質の優位性 2012 インフラストラクチャー・ソリューション 明しています。この技術によって、ダウ・ 2010 2011 2012 2013 2014 アグロサイエンスは、2018 年までに新製 品の販売により売上高を 10 億ドル増加さ せるものと予想されます。 2014 Annual Report 11 Driving Value Across the Portfolio 事業ポートフォリオの最適化 今日の変化の激しい世界の市場で勝利を収めるためには、優れた戦略を立て規律を持って実行 統合された事業ポートフォリオ全体で、それぞれの事業から最大限の価値を引 していく必要があります。ダウは自らの強みを生かして、市場を重視した戦略を引き続き推進し き出すために、ダウは、多くの戦略的な取り組みを実施しています。コスト競 ています。ダウは、戦略に適合した最終市場を絞り込んで取り組みを強化し、統合されたバリュー 争力と統合の価値を高めると同時に革新への投資を優先し、お客さまとダウの チェーン全体の生産性を高め、投資の価値を最大化しています。 双方にとって利益をもたらす多様なソリューションの商用化を進めています。慎重 に価値を見定めた上で、非戦略的で資本集約的な事業からは撤退しています。 市場戦略に合致した事業部門体系 2014 年に締結または完了した非戦略的資産や事業の売却により、20 億ドル 2014 年第 4 四半期にダウは、新たな事業部門体系を発表しました。この組織体系は、低コスト化と の売却益が見込まれています。2013 年以降にダウが締結または完了した取引 主要バリューチェーンへの完全な統合というダウの戦略を反映するものです。また、組織の透明性を による売却益は、29 億ドルになる見通しです。 完了 売却プロジェクトは順調に進んでおり、塩素およびエポキシ関連資産の分離は、 の行動を支えるものです。 2015 年末までに終了する予定です。 同時にダウは、合弁事業ポートフォリオの最適化も進めています。例えば、 13.2% ÚÚ あらゆる地域における原料 22.6% コストの優位性 ÚÚ スケールと運営の卓越性 的な目的に向けた資本投資を計画しています。 インフラストラクチャー・ ソリューションズ コンシューマー・ 13.8% ソリューションズ 水素化ホウ素ナトリウム事業 約4億5千万ドルの資産売却 (鉄道車両、土地など) 約5億ドル (推定) の追加的な施策 アグロフレッシュ事業 2014年に約8億5千万ドル (ポリプロピレン・ライセンス および触媒事業、その他) 目標の引き上げ 2016年半ばまでに実施 2013 年の実績を合わせたダウの売却目標は、達成に向けて順調に進展してい パフォーマンス・ プラスチック ます。ダウは、2016 年半ばまでに 70 億ドルから 85 億ドルの売却収入を見込 19.8% んでいます。 パフォーマンス・ マテリアルズ および化学品 14.5% 農業科学品 進行中 塩素事業の分離 2016 年半ばまでにクウェートの合弁事業への出資比率を引き下げ、より戦略 事業部門別の調整後 EBITDA 利益率 1 農業科学品 税引前売却収入 (百万ドル) アンガス・ケミカル・カンパニー 向上させるとともに、市場を絞り込んで取り組みを強化し、技術力を駆使して利益率を高めるというダウ 中核となる強みが 営業基盤全体を支える 継続的かつ積極的なポートフォリオ管理 コンシューマー・ソリューションズ インフラストラクチャー・ソリューションズ 70億ドル∼85億ドル 追加的な ポートフォリオ改善策 パフォーマンス・マテリアルズ および化学品 パフォーマンス・プラスチック ÚÚ 分子と物理の統合 ÚÚ グローバルな活動 - マーケ ティング、 事業取引、 生産 活動 ÚÚ 科学技術の専門性 ÚÚ 強力なブランド価値 総売上高 $4,639 総売上高 $7,290 12 The Dow Chemical Company 1 78% コンシューマー・ケア 29% 種子 22% ダウ・オートモーティブ・システムズ ダウ・エレクトロニック・マテリアルズ 総売上高 $22,386 (百万ドル) (百万ドル) 作物保護 調整後 EBITDA 利益率は、EBITDA から「特定項目」の影響を除外した値の売上高に対する比率と定義されます。 総売上高 $15,114 総売上高 $8,429 (百万ドル) (百万ドル) クロールアルカリ・アンド・ビニル (百万ドル) ダウ・パッケージング・アンド・スペシャルティ・プラスチック ダウ・ビルディング・アンド・コンストラクション 21% 25% ダウ・コーティング・マテリアルズ 28% 塩素化有機物 ダウ・エラストマー 7% 46% エネルギー・アンド・ウォーター・ソリューションズ 24% エポキシ 12% ダウ・エレクトリカル・アンド・テレコミュニケーションズ 4% パフォーマンス・モノマーズ 27% インダストリアル・ソリューションズ 32% ハイドロカーボン ポリウレタン 41% エネルギー 13% 2% 56% 31% 2% 2014 Annual Report 13 Solving Challenges Across the Globe より明るく、 より色鮮やかなディスプレー 変化が著しいエレクトロニクス市場では、 ダウは、お客さまの利益が自らの利益にもつながることを熟知しています。だからこそ、ダウは、解決策へと導く革 トップレベルの革新的な専門知識が不可 新を推進しています。重要な最終市場におけるお客さまと一緒になり、お客さまの製品の課題解決と生産性向上に取 欠です。世界中のダウの先進技術セン り組んでいます。ダウの幅広い科学的専門知識を活用して、今日の世界のニーズを満たすソリューションを共同で開 ターでは、優秀なダウの研究員とディス 発することにより、お客さまとダウの持続可能な成長を実現しています。 プレー分野の専門家がお客さまと緊密に ダウは、約 180 カ国において、エレクト 協力し、次世代エレクトロニクスで必要 ロニクス、水、エネルギー、自動車、農 とされるソリューション、製品、技術サー 業などの高成長分野のお客さま向けに、 車両の軽量化と燃費向上 ビスを提供します。ダウと LG エレクト 世界各地における優位性 技術を基盤とした幅広い製品とソリュー ションを提供し続けています。このような より軽量で、より機能的で性能が高く、より燃費の良い車両を求める消費者に応える ロニクス社(LG)が協力し、量子ドット ために、フォードは、同社で最も人気の高いフォード ® ピックアップトラック「F-150」 を採用した LG の新たなウルトラ HD テ の車両総重量を、 最大 700 ポンド軽量化するソリューションを求めていました。ダウは、 ケティング、研究開発および業務機能に レビ向けに、カドミウムフリーの量子ドッ おけるスケール拡大と効率性の向上が可 ト技術を提供していることは、ダウの市 能になります。 世界的な自動車メーカーである同社に協力することになりました。車両の先端部、運 スイス、ホルゲン 転席、ボックス、後部ドアが軍用級の高強度アルミニウム合金で作られ、フレームが 高強度鋼で作られた F-150 に、溶接とリベットに代わるものとして、受賞歴を誇る ダウの BETAMATE ™構造用接着剤が使用されたことで、車両の軽量化と生産効率の ディスプレーを求める消費者需要に応え 向上が達成されました。フォードのようなお客さまと共に革新を実現することで、ダウ サウジアラビア、 ジュベイル第2工業都市 は、自動車業界の安全性や持続可能性、機能性の向上に貢献しています。 機能性や利便性、持続可能性が、包装分野の革新をけん引する大きなトレンドとなっ 新鮮な飲料水 ています。世界 4 カ所に設けられたパック・スタジオ・センターにおいて、ダウは、お 人口の増加や新鮮な水の供給不足を背 客さまやブランド・オーナー、小売業者が必要としている、技術的な専門知識や用途 景として、水ビジネスには大きな需要が 試験を行うための機器、連携用のツールを提供しています。これらを利用することで、 見込まれています。中東は、世界におけ 地域のセンターとグローバルなネットワークを結び付け、各地域における最適な包装ソ る淡水化能力のうちほぼ半分を備えてい リューションを見つけ出し、提供することが可能となります。最近の革新の例として、 ます。アブドラ王立科学技術大学におい 器を軟質容器に代替することが可能となる PACXPERT ™包装技術が挙げられます。 ブラジル、サンパウロ 世界の人口増加が続く中、世界において持続可能な食料生産システムを確立するため に、作物生産者と協力してダウは、植物バイオテクノロジーおよび作物保護製品を開発 して市場に提供しています。例えば、ダウ・アグロサイエンスの重点市場のひとつであ るブラジルでは、同国の農業協同組合研究センターの種子事業を買収する契約を締結 しました。これにより、ダウの大豆プログラム開発が前進するとともに、トウモロコシ 市場におけるダウの競争力が一層高まります。 韓国、天安市 ビア、クウェート、カナダ、アルゼンチ ンなどの主要地域において、パートナー と良好な関係を築くことで競争力を高め るとともに、戦略的な投資も予定通り進 クロ経済の変動で発生する各地域のリス クが分散することは、ダウの長期的なリ ターンの向上に寄与します。 科学技術の専門性-ダウは、お客さまと 協力して革新を進めています。 複数事業 の相乗効果によって得られるソリューショ て、ダウは、紅海の海水を利用する大 ンを適切に提供する一方、最先端のプロ 規模なパイロット・プラントを立ち上げ セス技術を開発することで、他社との差 ました。このパイロット・プラントでは、 拡大する世界のためのソリューション るものです。 グローバルな活動-ダウは、サウジアラ めています。 地理的な多様性により、マ 持続可能な包装 ポリエチレン 100 パーセント製のリサイクル可能なスタンドアップ・パウチや、硬質容 場志向戦略を表す一例です。ダウの量子 ドット技術は、明るくより自然な発色の ミシガン州、デトロイト ダウのコア能力により、的を絞ったマー 科学者が水を取り巻く現状にかなった 別化をもたらす優れた製造能力を発揮し ています。 試験を産業規模で行い、清潔な水に対 する世界の需要増加に応えることができ スケールと運営の卓越性-科学基盤と世 る、より効率的な水分離、浄化技術を 界の技術センターを活用して、 ダウは、 開発することが可能になります。ダウは、 水に関する最高レベルの能力と専門家 チームを投入することで、水とエネル ギーに必要な条件を整備して、持続可 事業運営と作業工程の最適化を進めてい ます。 同時にダウは、全体にわたる稼働 率の向上を引き続き重視するとともに、 資本配分の効率性も注視しています。 能な技術を開発、発展させています。 14 The Dow Chemical Company 2014 Annual Report 15 Disciplined Actions to Reward Shareholders 株主重視への取り組み ダウは、2014 年の好業績によっていくつもの記録を更新するとともに、株主 重視策を加速させました。 調整後 EPS1 は 25 パーセント増となり、 調整後 EBITDA2 は 93 億ドル、営業キャッシュフローは 65 億ドルを達成し、いずれも 過去最高となりました。一貫して堅調な業績が続いた結果、ダウは 2 回の増配 を行い、自社株買い戻しプログラムをすでに実施済みの 45 億ドルから総額 95 億ドルに拡大しました。 規律ある管理がもたらす利益 ÚÚ 規律ある業務の遂行 今 後 3 年 間 で 生 産 性 を 10 億ド ル 向 上させる行 動 ÚÚ 株主への利益還元を重視 2009 年以降、配当金は複利ベース で年 19 パーセント増加 継続的な改善 常にダウは、株主への利益還元に注力し 事業売却プログラムに加えて、盤石なバラ てきました。2009 年以降、ダウの配当 ンスシートおよび潤沢なキャッシュが創出 金は、複利ベースで年平均 19 パーセン されたことで、ダウは、新たな自社株買い ト増加しました。2014 年末、ダウは 14 戻し計画を発表しました。2014 年末、ダウ パーセントの増配を発表し、年間配当額 は追加で 50 億ドルの自社株買い戻し計画 は過去最高の 1 株当たり 1.68 ドルに戻 を承 認しました。このうち 20 億ドルは りました。2014 年に 2 回の増配が行わ 2015 年までに、残りはポートフォリオに れたことは、業界で最高となる配当利回 関する行動計画に合わせて 2017 年末ま りを維持するというダウの決意を裏付け で に 完 了する 予 定 で す。この 計 画 は、 るものです。 2014 年に完了した 45 億ドルの自社株買い より多くの成果を、 少ない資金で ダウは、株主への利益還元を進めるた 戻しに追加されるもので、承認された自社 めの重要な要素として、生産性を重視 株買い戻しの総額は 95 億ドルになります。 しています。ダウは 2012 年以降、構 造的なコスト削減と事業運営の合理化 95億ドルを目標とする自社株買い戻し累積額 を実行することで、インフレの影響を ダウは、戦略、事業運営および財務の各 長を実現してきました。ダウの事業規模、 ダウは、盤石なバランスシートを維持し 累積ベースの自社株買い戻し額 (単位:10億ドル) 面から市場の不確実性に対処すること ポートフォリオの分散化、成長を促進す ています。ダウは 2014 年、過去最高と 10 で、継続して前年比で業績を向上させて る要因が、信頼度の高い優れた利益を長 なる 65 億ドルの営業キャッシュフロー います。2012 年よりダウは、合理化を 期的に実現するというダウの使命を支え を、K- ダウの損害賠償金の他に創出しま 7 げる努力の一環として、生産性に関す した。市場を絞り込んだ成長、生産性、 6 る直近の対策により、 今後 3 年間で 図り、資本利益率を向上させ、着実な成 ています。 利益率拡大に注力する戦略を継続するこ (単位:10億ドル) (単位:1株当たりドル) 10 3 8% 率2 長 利成 年複 2.5 2 3 9 年複 11% 00 約3 成長の他、サダラおよび米国メキシコ湾 岸地域向け投資など、成長を促進する主 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 12 2013 2014 19% 年央までに事業売却益が 70 億ドルから 善 17% 14% 7% 0 13% 0 ベ 00 16% 約3 15% 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 12 2013 2014 改 トの イン ポ ス ーシ 18% 要な要因が寄与することで、キャッシュ フローが大幅に増加するとともに、2016 調整後EBITDA利益率 の拡大 8% 9 より少ない資金でより多くの成果を上 8 5 2014年第4四半期までに完了 4.5 4 このうち、2015 年は約 3 億ドルのコ 2.40 2 0 10 億ドルのコスト削減が行われます。 3.40 3 1 した。 ストを削減する計画です。 数々の自助 1.55 努力によってダウは、変動が激しい経 0.30 4Q 2013 1Q 2014 2Q 2014 3Q 2014 4Q 2014 2015-2018 済環境下においても優先項目の実行を 進めてきました。 速すると予想しています。増益や実質的 8 20% 善 の改 ント イ ポ シス ベー 5.0 キャッシュフローの伸びは、長期的に加 4 直近12カ月 直近12カ月 1 率 長 利成 8.5 7 0 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 12 2013 2014 12% 9% 続して過去最高を更新しました。 % 12 7.5 調整後資本利益率の拡大 10% から 3 億 2 千万ドル以上増加し、2 期連 9.5 直近12カ月 直近12カ月 3.5 1.5 0 とで、営業キャッシュフローは 2013 年 調整後EBITDA成長率 調整後EPS成長率 除いて固定費を 3 パーセント低減しま 新たなプログラム 85 億ドルに達すると予想しています。ま た、これらの成長プロジェクトが稼働開 始するため、2015 年以降の設備投資額 は減少する見込みです。 明確な財務上の優先順位 今後もダウは、業務遂行に注力し、管理すべきことは管理し、生産性を高めるための 施策を推進し、成長に向けた体制を強化します。 製造およびエンジニアリング ダウは、以下に取り組みます。 •• 資本利益率の向上 •• 引き続き EPS 成長を促進し、長期的に 平均 10 パーセントの伸びを目指す 次の生産性向上措置 (2017年までに10億ドル) •• 財務の柔軟性を維持し、企業戦略の遂 行と内部成長を可能にする資金を確保 50% サプライチェーン 25% 業務サービス 20% 全社的活動 5% する。さらに自社株買い戻しを継続し、 競争力のある配当金および着実な投資 を通じて、株主への利益還元を進める 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 12 2013 2014 調整後 EPS は、1 株当たりの利益から「特定項目」の影響を除外した値と定義されます。 2 調整後 EBITDA は、EBITDA から「特定項目」の影響を除外した値と定義されます。 3 調整後株主資本利益率は、直近 12 カ月ベースのものであり、調整後税引後営業利益を平均総資本で除したものと定義されます。 4 調整後 EBITDA 利益率は、純売上高に対する「調整後 EBITDA」の比率と定義されます。 16 The Dow Chemical Company 2014 Annual Report 17 Accelerating Positive Change 世界的課題に飛躍的前進をもたらす 目標: 2015年までに、少なくとも3つの分野で飛躍的前進を達成する。それにより、十分 な量の食料を手頃な価格で供給、一定水準の住宅、エネルギーおよび気候変動、持続可能 な水の供給、個人の健康と安全性の改善などの課題を解決するために、世界の能力を大き 人類の進歩と企業価値の拡大のため、世界中でダウは、科学と技術革新を活用しています。 く向上させる ダウは 2006 年以降、2015 年持続可能性目標を指針としてきました。2015 年持続可能性 水 2014 年にダウは、世界的な課題に対応するため目標を上回る 3 つの飛躍的前進 目標によりダウは、努力、資源そして新たな思考の方向性を示し、世界の喫緊の課題に対して を実現しました。また、2012 年には同じく飛躍的前進をもたらすオメガ 9 健康 取り組みました。また、持続可能性に向けた努力は、財務、事業そして事業運営における恩恵 オイルを発表しました。 を創出してきました。 DOW FILMTEC ™ ECO 逆浸透膜技術 30 パーセント少ないエネルギーで浄 化率を 40 パーセント向上させること で、水不足に対応 価値をけん引する持続可能性 2015 年持続可能性目標を、ダウの市場重視戦略および全社的なプロセスと一体化して、資源を節約 し事業効率が向上することで、ダウの成長が促進されました。具体的には、以下の恩恵が挙げられます。 度な優位性を持つ製品の 2013 年の売上 高は 57 億ドル 2005 年以降、 •• 年間 109 兆 Btu のエネルギーを節減 •• 製造過程において、3 億 2200 万ポンド 社会のために持続可能な ソリューションを実現 ダウの断熱材製品の利用によって、2013 年には二酸化炭素換算で 2 億 8800 万ト ンの温室効果ガス排出を防止 の副産物を再利用 食料 エネルギーおよび気候変動 健康 オメガ 9 健康オイル BETAMATE ™構造用接着剤 2005 年以降、北米の食卓でトランス 発 売 以 来、 二 酸 化 炭 素 排 出 量 が ダ ウと ユ ニリー バ の 提 携 に よ る、 DOW POLYOX ™水溶性樹脂を用 いた LIFEBUOY ™石鹸 脂肪および飽和脂肪が約 15 億ポンド 2330 万トン削減され、100 億リット 減少 ルのガソリンを節減 疾患が最大 50 パーセント減少 事業現場における健康と環境の保護 目標: 環境、健康、安全に配慮した操業の卓越性を示す主要指標について、2005 年を基準として平均75パーセントの改善を達成 の終わりに完了するのに伴い、 ダウ 2014 年第 4 四半期までに環境、健康、安全に関する想定外の事故(人身 は、 進 展 状 況を報 告するとともに、 事故、漏えい事故、プロセス安全性事故、自動車事故)の発生件数が引き 次の 10 年間の持続可能性計画を策 続き改善し、2013 年と比べてこれらの事故が 4 パーセント減少しました。 定します。 ダウの持続可能性に関す る 実 践 と ソリュ ー ション の 詳 細、 2015 年持続可能性目標に関する全 ての最新情報は、www.dow.com/ sustainability をご参照ください。 人身事故・疾病率 米国レスポンシブル・ケア®による 化学会社の人身事故・疾病率:0.85 2012年の米国製造業の人身事故・疾病率:4.3 2015年目標 気候変動、エネルギー効率および環境保護への取り組み 目標 : 持続可能な化学によって高い優 目標:1) 温室効果ガス排出量を2006年 位性を持つ製品の売上高比率を10パー の水準以下に維持、2) エネルギー集約度 セントに高める を25パーセント低減、3) 持続可能な化学による高い優位性を持 400MWのクリーンエネルギーを使用 つ製品の売上高比率は、 2012 年の 7.1 ダウは、製造効率の改善を継続的に模 パーセントから 2013 年には 10 パー 索し、効率改善につながる製品の技術 80 セント(57 億ドル)に上昇し、2015 革新を促進するとともに、温室効果ガ 年持続可能性目標を達成しました。 スの排出を低減し代替エネルギーの供 2.57 高い優位性を持つ製品の売上高比率 18 The Dow Chemical Company 10 94 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 2% 0% 1.7% 16 7 19 37 07 4.3% 3.4% 4% 1.7% 69 6% 33 63 72 0.19 0.20 0.31 0.21 0.30 0.33 0.38 0.40 0.52 0.48 54 ます。1990 年以降、ダウは事業運営 による温室効果ガスの排出量を 3 億 2400 万トン以上削減しました。エネ ルギー節減および温室効果ガス排出防 止による二酸化炭素排出量の削減は、 単身者世帯平均に換算すると 5100 万 世帯以上に相当します。 08 09 10 11 12 13 14 15 その他の直接的な 温室効果ガス排出量 60 40 20 0 ネルギーの未来に向かって前進してい 7.1% 8% 4.8% 10% 京都議定書範囲1 京都議定書範囲2 100 2015年目標 94 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 2025年までに 温室効果ガスの絶対排出量 (二酸化炭素換算百万トン) 2015年目標 給源を拡大することで、持続可能なエ 193 2015年目標 プロセス安全性事故 持続可能な化学 10% 2015 年持続可能性目標が 2015 年 同石鹸による手洗いで、予防可能な 百万トン 持続可能な化学により生み出された、高 卓越した事業運営による価値の構築 94 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 エネルギー集約度の推移 (1994∼2014年) 2015年目標 エネルギー集約度 (Btu/lb) 科学重視の技術革新による 成長の最大化 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 94 基準年 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 2014 Annual Report 19 2014 Twelve Months Ended December 31 Adjusted to exclude certain items (non-GAAP measures) Net Income2 2013 EPS — Diluted3 2014 2013 2014 $ 3,709 $ 2,981 (47) (132) (0.04) (0.11) (100) — (63) — (0.05) — Restructuring plan implementation costs — (44) — (32) — (0.03) 1Q12 Restructuring charge — 16 — 16 — 0.01 4Q12 Restructuring charge — 6 — 5 — 0.01 (78) — (49) — (0.04) — Gain from K-Dow arbitration — 2,161 — 1,647 — 1.37 Gain on sale of Dow Polypropylene Licensing and Catalysts business — 451 — 356 — 0.29 Gain on sale of a 7.5 percent ownership interest in Freeport LNG Development, LP — 87 — 69 — 0.06 Gain on sale of ownership interest in Dow Kokam LLC — 26 Dow Corning implant liability adjustment 407 Charge related to Dow Corning’s Clarksville, Tennessee, site abandonment (500) Asset impairments and related costs $ Warranty accrual adjustment of exited business Asbestos-related charge (73) $ — 18 — 378 — (465) $ 3.11 2013 (194) 4 $ 2.48 — 0.01 — 0.32 — — (0.40) — Chlorine value chain separation costs (49) — (31) — (0.03) — Loss on early extinguishment of debt — (326) — (205) — (0.17) Adjustment of uncertain tax provision — — — (276) — (0.23) (393) $ 2,183 (277) $ 1,466 Total certain items $ $ $ Dilutive effect of assumed preferred stock conversion into shares of common stock Reported (GAAP amounts)5,6 (0.24) $ — $ 3,432 $ 4,447 $ 2.87 The Company’s management believes that measures of income adjusted to exclude certain items (“non-GAAP” financial measures) provide relevant and meaningful information to investors about the ongoing operating results of the Company. Such financial measures are not recognized in accordance with accounting principles generally accepted in the United States of America (“U.S. GAAP”) and should not be viewed as an alternative to U.S. GAAP financial measures of performance. Impact on “Income Before Income Taxes” 1 “Net Income Available for The Dow Chemical Company Common Stockholders” 2 1.21 (0.01) $ 3.68 The following table presents diluted share counts for the twelve-month periods ended December 31, 2014, and December 31, 2013, including the effect of an assumed conversion of the Company’s Cumulative Convertible Perpetual Preferred Stock, Series A, into shares of the Company’s common stock: Common Shares — Diluted Pretax Impact1 In millions, except per share amounts (Unaudited) In millions Twelve Months Ended December 31 Share count – diluted, excluding preferred stock conversion to common shares 2014 2013 1,187.0 1,193.6 Potential common shares from assumed conversion of preferred stock, included in reported GAAP EPS calculation N/A 96.8 Share count – diluted, including assumed preferred stock conversion to common shares N/A 1,290.4 The Company uses EBITDA (which Dow defines as earnings [i.e., “Net Income”] before interest, income taxes, depreciation and amortization) as its measure of profit/loss for segment reporting purposes. A reconciliation of EBITDA to “Net Income Available for The Dow Chemical Company Common Stockholders” is provided below. Reconciliation of EBITDA to “Net Income Available for The Dow Chemical Company Common Stockholders” Certain Items Impacting Results Appendix In millions (Unaudited) Twelve Months Ended December 31 EBITDA - Depreciation and amortization + Interest income - Interest expense and amortization of debt discount Income Before Income Taxes - Provision for income taxes - Net income attributable to noncontrolling interests - Preferred stock dividends Net Income Available for The Dow Chemical Company Common Stockholders 2014 2013 $ 8,944 $ 10,545 2,747 2,681 51 41 983 1,101 $ 5,265 $ 6,804 1,426 1,988 67 29 340 340 $ 3,432 $ 4,447 “Earnings per common share – diluted” For the year ended December 31, 2013, an assumed conversion of the Company’s Cumulative Convertible Perpetual Preferred Stock, Series A, into shares of the Company’s common stock was included in the calculation of diluted earnings per share (reported GAAP amount). 5 The Company used “Net Income Attributable to The Dow Chemical Company” when calculating diluted earnings per share (reported GAAP amount) for the twelve-month period ended December 31, 2013, as it excludes preferred dividends of $340 million. 6 Adjusted EBITDA Calculation For the year ended December 31, 2013, conversion of the Company’s Cumulative Convertible Perpetual Preferred Stock, Series A, into shares of the Company’s common stock was excluded from the calculation of “Diluted earnings per share adjusted to exclude Certain Items” as well as the earnings per share impact of Certain Items because the effect of including them would have been antidilutive. 4 In millions Adjusted EBITDA Margins Calculation 3 In millions Twelve Months Ended December 31 EBITDA - Certain items impacting EBITDA1 Adjusted EBITDA 2014 2013 $ 8,944 $ 10,545 (393) 2,183 $ 9,337 $ 8,362 2014 2013 Net Sales $ 58,167 $ 57,080 Adjusted EBITDA $ 9,337 $ 8,362 16.1% 14.6% Twelve Months Ended December 31 Adjusted EBITDA Margin See “Pretax Impact” columns on the “Certain Items Impacting Results” table on page 20 for additional detail on “Certain Items Impacting EBITDA.” 1 20 The Dow Chemical Company 2014 Annual Report 21 を提供しています。ステークホルダーのために情熱を持って技術革新を創出するという使命を原動力にして、ダウの従 業員は、経済成長、株主価値、そして何よりも前向きな変化を生み出すソリューションを実現しています。 ダウの使命、企業戦略、価値観には、われわれの存在意義、行動規範、変化を実現するため の手段が反映されています。これらは、ダウの意思決定、施策、そして行動の指針 となっており、世界で最も価値のある、尊敬されるサイエンス・カンパニー となることで長期的な株主価値を最大化するという共通のビ ジョンの中核となっています。 Corporate Strategy 優位性を持ち技術に立脚した市場主導の事業ポートフォ リオに投資することにより、株主および顧客に価値をも たらす 低コストかつ付加価値をもたらす製品によって、いかな る経済環境においても優れた価値を創造する •• 低コスト化と製品の高付加価値化を同時に実現すること で、いかなる経済環境においても高い価値を創出 Mission 化学、生物学、物理学の力を用いて、ステークホルダー のために情熱を持って技術革新を生み出す Vision 世界で 最も価 値のあ る、尊敬されるサイエ ンス・カンパニーとな ることで、長期的な株 主価値を最大化する •• 統合的な生産拠点を生かし、全ての製品・設備にお ける低コストポジションを実現 •• 成長中の全ての地域におけるプレゼンス向上 •• 付加価値製品から低コスト製品まで、川下で特殊製品 を拡大 Values •• 誠実性 •• 人を大切にする •• 地球を守る •• 一部コモディティ製品に参画し、低コストでの統合を実 現し、以下に再投資するためのキャッシュを最大化 ––差別化された製品ポシション(統合されたプラス チック製品 ) ––高い付加価値を持つ特殊化学品(エレクトロニクス・ 農業) ––自社株買い戻しと増配を通じた株主への利益還元 60 55 50 45 40 (in dollars) ダウは 118 年間にわたり、科学と科学を活用した事業に携わってきました。ダウは、周期表に存在する元素を結合し、 また、結合し直すことで、世界の課題を解決し、お客さまの課題に対応し、そして人類の進歩につながる製品と技術 Stockholder Reference Information Ten-Year Review of Market Price per Share of Common Stock Value Growth. Accelerated. 35 30 25 20 15 10 5 0 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 High $56.75 $45.15 $47.96 $43.43 $29.50 $34.50 $42.23 $36.08 $44.99 $54.97 Close on December 31 43.82 39.90 39.42 15.09 27.63 34.14 28.76 32.33 44.40 45.61 Low 40.18 33.00 38.89 14.93 5.89 22.42 20.61 27.45 29.81 41.45 General Information Investor Relations Website:www.dow.com Telephone: (800) 258 2436 (Customer Information Group) or (989) 832 1556 (800) 232 2436 (Customer Service Center) (989) 636 1000 (Dow Operator/Switchboard) The Dow Chemical Company 2030 Dow Center Midland, MI 48674 U.S.A. Telephone: (800) 422 8193 (United States and Canada) (989) 636 1463 Fax: (989) 636 1830 For calls originating outside the United States and Canada, the international dialing code is +1. Transfer Agent and Stockholder Services Computershare P.O. Box 30170 College Station, TX 77842-3170 Telephone: (800) 369 5606 (201) 680 6685 (Outside the United States and Canada) (800) 231 5469 (Hearing Impaired–TTY Phone) Website:www.computershare.com/investor For more information on Stockholder Services, please contact Dow’s transfer agent or visit Dow’s Stockholder Services website: www.dow.com/investors/stockholder/services.htm Office of the Corporate Secretary The Dow Chemical Company 2030 Dow Center Midland, MI 48674 U.S.A. Telephone: (989) 636 1792 Fax: (989) 638 1740 Annual Meeting The 2015 Annual Meeting of Stockholders will be held at 10:00 a.m. on Thursday, May 14, 2015, at the Midland Center for the Arts, 1801 West St. Andrews, Midland, Michigan, U.S.A. Stock Exchange Listings Symbol: DOW New York and Tokyo 22 The Dow Chemical Company 2014 Annual Report 23
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