講義 演習問題 82 難易度 ★★★ 1 2 CHECK 3 CHECK CHECK 四 面 体 O A B C に お い て,点 O から 3 点 A , B , C を 含 む 平 面 に 下 ろ し た垂線 と そ の 平 面 の交点を H とする。 O A BC ,O B O C ,O A = 2 , ( 京都大 ) OB = O C = 3 , A B = √ 7 のとき, O H を求めよ 。 OB OC ,OB = OC = 3 から,xyz 座標系の 講義 x 軸上に点 B ( 3 ,0 ,0 ) をとり,y 軸上に点 C ( 0 ,3,0 ) をとると,考えやすくなるはずだ。そして,3 点 A ,B , C の座標が分かれば,平面 ABC の方程式を求めて,原点 O とこの平面との間の 距離が OH となるんだね。つまり,演習問題 80 と同様に解けばいい。 解答&解説 = OC = 3 より,右図に示すように xyz 座標系において, x 軸上に点 B ( 3 , 0 , 0 ) , y 軸 z 上 に 点 C ( 0 , 3 , 0 ) を と り , 点 A を A (α ,β ,γ ) (γ > 0 ) とおく。よって, OA = (α ,β ,γ ) , OB = ( 3 ,0 ,0 ) ,OC = ( 0 ,3 ,0 ) BC = OC − OB = ( 0 ,3 ,0 ) − ( 3 ,0 ,0 ) = ( − 3 ,3 ,0 ) A (α ,b ,γ ) 2 O H + C √7 ( 0 ,3 ,0 ) y 講義 B ( 3 ,0 ,0 ) −β , −γ ) 0, 0 ) − (α ,β ,γ ) = ( 3 − α , AB = OB − OA = ( 3 , x となる。 ここで, ・ OA BC より OA ・ BC = 0 となる。よって, OA ・ BC = ( α ,β ,γ ) ・ ( − 3 ,3 ,0 ) = − 3 α + 3 β = 0 ∴ 3α = 3β より,α = β …………………………① ② −③より, 2 2 2 2 2 2 2 OA = α + β + γ = 4 ∴ α + β + γ = 4 ……② 6α = 6 ∴ α = 1 ① よ り ,α =β = 1 ・ OA = 2 より, OA = 4 となる。よって, 2 2 ・ AB = √ 7 より, AB = 7 となる。よって, 2 2 2 2 AB = ( 3 − α ) + ( − β ) + ( − γ ) = 7 ∴ (α − 3 ) + β + γ = 7 ………………③ 2 2 2 ① ,②,③ を 解 い て ,α = β = 1 ,γ = √ 2 である。 7 8 空間ベクトル より, 講義 平面ベクトル OB OC , OB ココがポイント 数列 ヒント! 5 6 微分と積分法 空間座標と四面体 6α − 9 = − 3 これを② に代入して, 12 + 12 + γ 2 = 4 γ 2 = 2 γ > 0 より γ =√2 よ っ て ,A ( 1 ,1 ,√ 2 ) となる。 257 3 点 A ( 1 ,1 ,√ 2 ) , B ( 3 ,0 ,0 ) , C ( 0 ,3 ,0 ) を 通 る 平 面 ABC の 方 程 式 を ax + b y + c z + d = 0 ……④ とおくと, 3 点 A, B, C の 座 標 を④に代入しても成り立つの で , ・ ⑥ より,d = − 3a ・ ⑥ − ⑦ より 3a − 3b = 0 ∴ b=a ・ d = − 3a,b = a を⑤ a + b + √ 2 c + d = 0 ……⑤ 3 a + d = 0 ………………⑥ 3 b + d = 0 ………………⑦ ⑤ ,⑥ ,⑦ よ り , b ,c ,d を a で表すと, b = a , c = 1 a , d =− 3 a となる。これらを ④ に √2 代入 し て ax + a y + 1 a z − 3 a = 0 ( a ≠ 0) √2 √2 両辺 に a を か け る と,平面 ABC a = 0 と す る と, に代入して, a + a + √ 2c − 3a = 0 √ 2c = a 1 a √2 ∴ c= こ の 式 は 0 =0 の 恒等式となって, 平面を表さない。 の方 程 式 は , √ 2x + √ 2 y + z − 3 √ 2 = 0 ……④ ´ となる。 よっ て ,原 点 O ( 0 ,0 ,0 ) と平面 ABC との間の距 離 OH = OH = = 平面 ABC O A ( 1 ,1 ,√ 2 ) H C ( 0 ,3 ,0 ) y OH は , √2・0 + √2・0 + 0− 3√2 √(√2)2 + (√2)2 + 12 − 3√2 √5 = 3√2 √5 = 3√10 である。 …………(答) 5 点 と 平 面 の 距 離 の 公 式: h = 258 z ax1 + by1 + cz1 + d √a2 + b2 + c2 B ( 3 ,0 ,0 ) x 講義 演習問題 83 難易度 ★★★ 1 2 CHECK 3 CHECK CHECK xyz 空 間 に お い て , 原 点 O を中 心とする半 径 1 の 球 面 S : x 2 + y 2 + z 2 = 1, お よ び S 上 の 点 A(0,0,1) を 考 え る。S 上 の A と 異 な る 点 P ( x 0 , y 0 , z 0 ) に 対 し て, 2 点 A , P を 通 る 直 線 と x y 平 面 の 交 点 を Q とする 。 ( 3 ) 球 面 S と 平 面 y = 12 の 共 通 部 分 が 表 す 図 形 を C と す る。 点 P が C 上 を 動 く と き , x y 平面上における点 Q の軌 跡 を 求 め よ 。 ( 金 沢 大 ) ヒント! ( 1 ) ,( 2 ) は,図を描いて,導入に従って解いていこう。 ( 3 ) は,Q ( X ,Y , 0 ) とおいて動点 Q の軌跡,つまり X と Y の関係式を求めればいいんだね。 ココがポイント 解答&解説 右 図 に 示 す よ う に ,球 面 S ( x + y + z = 1 ) 上 の 点 2 2 2 z る直線 と x y 平 面 と の 交点を Q とおく。 ( 1 ) 3 点 A ,P ,Q は 同 一直線上の点より AQ = t A P O Q − O A = t ( O P − O A ) → OQ − O A O P − O A A ( 0 ,0 ,1 ) P ( x 0,y 0,z 0) −1 x 1 球面 S O 1 −1 y Q ( X ,Y ,0 ) まわり道の原理 ∴ O Q = ( 1 − t ) O A + t O P ……① ……………(答) t は実数だね。 ( 2 ) ① に , O A = ( 0 ,0 ,1 ) , O P = ( x 0 ,y 0 ,z 0 ) を 代 入 して , ま と め る と OQ = ( 1 − t )( 0 ,0 ,1 ) + t ( x 0 ,y 0 ,z 0 ) = ( t x 0 ,t y 0 ,1 − t + t z 0 ) ……② 0 ここ で ,点 Q は x y 平面上の点より,その z 座標 は 0である。よって, t= 1 z0 1 − …… ③ 1 − t + tz0 = 0 より ( 1 − z 0) t = 1 ここで,z0 ≠ 1 1 ( ∵ P ≠ A) より,t = − 1 z0 259 7 8 講義 空間ベクトル A ( 0 ,0 ,1 ) と , A 以 外 の S 上 の 点 P ( x 0 ,y 0 ,z 0 ) を 通 講義 平面ベクトル 講義 数列 ( 1 ) A Q = t A P ( t は 実数 ) とおくとき,O Q を t ,O P ,O A を 用 い て 表 せ 。 ( 2 ) O Q の 成 分 表 示 を x 0 , y 0 , z 0 を用いて表せ。 5 6 微分と積分法 球面と軌跡の融合問題 ③ を ② に 代 入 して, OQ = ( ) y0 x0 0 ④ …………(答) 1 − z 0 ,1 − z 0 , …… ( 3 ) 右 図 に 示 す よ うに, 2 2 2 球 面 S : x + y + z = 1 …⑤と 1 平 面 :y = ………………⑥で表される図 形 , 2 す な わ ち ⑤ と ⑥ の交わりの円C 上を点 P ( x 0 ,y 0 , z 0 ) が 動 く と き,点 Q ( X ,Y ,0 ) の軌跡を求め る 。 X と Y の関係式のこと OQ = ( tx0,ty0,0) ……② 1 t= 1 − z ……………③ 0 z P ( x 0,y 0,z 0) x2 + ( 12 ) 2 Q ( X ,Y ,0) + z =1 2 x2 + z2 = 1 − 標 を ⑤ ´ ,⑥ に 代入して 3 1 2 2 x 0 + z 0 = ……⑦ かつ y 0 = ……⑧とな る 。 4 2 こ こ で , 動 点 Q ( X ,Y ,0 ) とおくと,④より x0 X = 1 − z0 y0 1 1 = Y = ∵ y 0 = …⑧ 2 1 − z 0 2 (1 − z 0) x 0 = y 交わりの円 C 3 1 2 2 x + z = 4 ……⑤ ´ かつ y = 2 ……⑥であ る 。 P ( x 0 ,y 0 ,z 0 ) は 円 C 上 を 動 く の で , こ れ ら の 座 よ っ て , x 0 ,z 0 を X ,Y で表すと, 1 −1 ⑤ , ⑥ よ り , 交わりの円 C の方程式は ( 1 2 O 1 x y= 1 2 A ( 0 ,0 ,1 ) 球面 S −1 平面 ) 1 4 = より 3 4 1 2Y より 1 z0 = 1 − 2Y ・ x0 = ( 1 − z 0 ) X ・ 1 − z0 = = X 1 2Y − 1 ⑨ z = 1 − = ⑩ 2 Y …… 2 Y …… , 0 2Y (1 − 1+ X = 2Y ⑨ ,⑩ を ⑦ に 代入して,点 Q の軌跡,すな わ ち ) 1 2Y X X と Y の 関 係 式を求めると, ( 2XY ) ( 2 Y2 Y 1 ) 2 + − 2 = 3 より 4 2 2 X + ( Y − 2 ) = 3 となる。 ∴ 点 Q の 軌 跡 は,中 心 ( 0 ,2 ,0 ) ,半 径 √ 3 の xy 平 面 上 の 円 で あ る 。 ………………………………(答) 260 両辺に 4Y をかけて 2 X + ( 2 Y − 1 ) 2 = 3 Y2 X2 + 4 Y2 − 4 Y + 1 = 3 Y2 X2 + Y2 − 4 Y = − 1 X2 + ( Y2− 4 Y + 4) =− 1 + 4 2 X2 + ( Y − 2 ) 2= 3
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