平成27年度入学 看護学部看護学科 編入学 小論文 講評

平成27年度入学
編入学
看護学部看護学科
小論文
講評
【出題のねらい】
提示された資料を踏まえ,高等学校までに得た社会科学や自然科学的な基礎的教養,そして,こ
れまでに得た看護学の知識をもとに,①提示された論点に対する「知識」と「思考力」をみること,
②表現された内容のオリジナリティや論理性を「論述・記述力」としてみること,③全体的なテー
マに対する文章の「説得力」をみることをねらいとした。
【講評】
資料の下線部,医療の意味とはどこにあるかについて,
「個々のがん患者の運命はその意志決定と治療
によって変化する肉体のシチュエーションによりいくらでも変わっていく」と筆者は述べている。その
ことを踏まえ,
「がん患者の意志決定」のプロセスにおいて,看護師としてどのような支援のあり方があ
りうるのかについて,自分自身の考えを論述することを求めた問題であった。
受験生の答案は,筆者の意図する「医療の意味」を押さえた上で,看護師として「がん患者の意志決
定」にどのようにかかわればよいのか,患者はもとより家族に対しての支援についても具体的に例を挙
げて自分の意見が述べられていた。しかし,資料の内容や筆者の意図を踏まえずに論述を展開している
答案がいくつか見られたのは残念な事であった。
提示された文章の何が最大のテーマであるかを読み取る力と,自分の意見を反映させた形でまとめる
表現力をつけることを期待する。