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平成22年度
研究主題
1
山口県中学校音楽教育研究大会 岩国大会概要
「感性を高めより深く音楽を感じ取るために
音楽の魅力をいかに授業化するか」
はじめに
新学習指導要領の全面実施を間近に控え、音楽科における学力を明確にした授業改善が重
要であるという認識のもと、今大会を岩国市立川下中学校生徒の協力を得て、学校事情によ
り会場を川下小学校に移し、県下 70 名の教員の参加によって大会を開催しました。
2
公開授業
これまで、授業での実施時間が十分でないとされてきた創作分
野を、川下中学校前田一平教諭が、どの学校でも実践に移すこと
ができることを念頭において、創作に必要な音楽の総合的な力で
ある、リズム感、旋律感、記譜能力などの力をいかに身に付けさ
せるかという課題の解決をめざした第1学年の授業を公開しまし
た。新学習指導要領に示された表現「創作」内容や今次改訂の大
きな特徴である「共通事項」に示される、音楽の要素を拠り所とした授業展開を工夫した学
習活動でした。
3
研究協議・指導講話
作曲家黒澤吉徳氏を招いてのワークショップ形式の指導講話に
より、ことばのリズムを音楽のリズムに置き換えながら即興的に
音楽を構成していくことや簡単な旋律創作の方法を楽しく学ぶこ
とができ、創作指導の方向について理解を深めました。
4
演奏発表
川下中学校3年生の学年合唱は、響きをつくり声質を整えよう
とする日頃の真摯な取組が伺え、その意欲的な歌声に、200 数名
の生徒が会場を立ち去るまでの数分間、拍手が鳴り続けました。
5
実技指導
新学習指導要領改訂の重要なポイントである「我が国の伝統的
な歌唱」の研修を深めるために、能楽師長宗敦子氏より能の基礎
知識の説明を受け、
「謡い」の実技研修をしました。また、能の「舞」
の実演に、伝統芸能の奥の深さを感じ取りました。
6
おわりに
今大会を開催する上で、岩国市教研の意欲的な取組はもとより、
県音研の研究委員によるプレ授業を通した意見交換は、研究部としてあり方を考える好機と
なりました。今後、音楽科の学力を一層明確にし、感受する力や表現する力を高めるため、
県下音楽教員が授業改善に意欲をもつような研究を継続していきたいと考えています。