衛生管理者対策講座 労働生理 Ⅰ種・Ⅱ種 専任講師 小林 孝雄 1 Ⅰ種・Ⅱ種 循環器系 1.心臓の構造・役割 ■横紋筋でありながら不随意筋である心筋が自 動的に収縮を繰り返し(拍動)、血液を送り出す。 ■心臓の血液拍出量は、1回に60∼80㎖程度。 ■心臓自体は「2心房、2心室」 ■心臓上部の左右に心房、その下に心室 ■血液の循環には、肺循環と体循環がある。 体循環 左心房→左心室→大動脈→各器官→大静脈 大静脈→右心房→右心室→肺動脈→肺→肺 肺循環 静脈 血液の循環を押さえる! CO2 右肺 右室 CO2 左肺 大動脈 左房 右房 大静脈 肺動脈 肺静脈 酸素 肺動脈 大静脈 CO2 脳 肺静脈 左室 肝臓、消化器、下肢 酸素 大動脈 酸素 2.血圧 ■動脈を流れる血液が血管壁に及ぼす圧力。 最大 血圧 最小 血圧 脈圧 心臓が収縮して血液を動脈に送り出す時の圧 力(110∼130mmHg) 血圧の測定は上腕 心臓が拡張した時の圧力 部の動脈で行う (70∼90mmHg) 最大血圧と最小血圧の差(40mmHg) ・心臓を支配する神経には交感神経と副交感 神経がある 。 心臓の動きを速くする働き 交感神経 副交感神経 心臓の動き遅くする働き 2 Ⅰ種・Ⅱ種 血液系 1.血液の働きと成分 ■血液の働き ・血液の最大の働きは、消化、吸収された栄養 素や酸素の体内の各器官への運搬・循環。 ■血液成分 血液(100%) ・体重の約1/13 ∼1/10 ・成人で約5ℓ 血球(有形成分 45%) 血漿(けっしょう) (液状成分55%) 赤血球 白血球 血小板 血清 線維素原 血液成分の特徴を押さえる! 赤 血 球 白 血 球 血 小 板 血 漿 ・寿命は100∼120日で白血球より長い。 ・ヘモグロビンが含まれ酸素を運搬する。 ・血液に占める赤血球の容積をヘマトクリット 値(男性45%、女性40%)という。 ・寿命は3∼5日で、赤血球より短い。 ・食菌作用がある好中球や免疫反応に関与する リンパ球などの5種類がある。 ・寿命は4日程度で破れやすい膜で覆われている。 ・フィブリノーゲンがフィブリンに変化する血 液凝固作用を促進する働きがある。 ・水91%、たんぱく質7%、脂質1%の成分からなる。 ・たんぱく質として、アルブミンやグロブリンがある。
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