科目名 半導体デバイス工学1

科目名
半導体デバイス工学1
英文科目名
担当教員
Semiconductor Device Engineering 1
助教 小島信晃
メール
講義コード
B5003801
開講学期
6
単位数
2
nkojima
授業の目的・方針
身の回りのほとんど全ての電子機器で、半導体デバイスが用いられている。
「半導体デバイス工学1」では、半導体デバイスの動作
を理解するために必要な半導体物性の基礎を学ぶ。半導体の電導機構、半導体デバイスの基本構造である p-n 接合、金属-半導体接
触のエネルギー帯構造と電気的特性、半導体の光学的性質を理解する。半導体物性を理解するために必要な量子力学と統計力学につ
いても、基本的事項を復習する。
授業の達成目標(この授業科目終了時において達成すべき重要な目標)
①半導体の電気的性質の基礎(伝導型、キャリア濃度、移動度、拡散電流、ドリフト電流)を理解する。
②p-n 接合のエネルギー準位図と、電圧-電流特性を理解する。
③金属-半導体接触でオーミック特性、整流特性が得られる理由を理解する。
④半導体の光吸収、発光過程を理解する。
ディプロマポリシーに基づく学習・教育目標〔対応する授業の達成目標〕
―
◎
(ⅰ)十分な工学基礎の知識を修得し、それを工学分野の学習、研究に適用する能力
(ⅱ)機械システム、電子情報および物質工学の各分野の基礎知識とこれらの内少なくとも1分野の専門
知識・技術ならびにそれらを応用する能力
〔
〕
〔①~④〕
―
(ⅲ)目標を把握し、解決策を立て実行する問題解決能力
〔
〕
―
(ⅳ)物事に対して幅広い見方、考え方ができ、技術者の果たすべき役割と社会的責任を理解する能力
〔
〕
―
(ⅴ)日本語による的確なコミュニケーション能力および英語による基本的なコミュニケーション能力
〔
〕
成績評価の方法〔評価対象となる授業の達成目標〕
定期試験 60%〔①~④〕
、中間試験 30%〔①〕
、宿題・小テスト 10%〔①~④〕
授業時間外の学習〔準備学習等〕および学習上の注意事項
・毎回の授業開始時に、前回授業の理解度を小テストで確認する。前回授業の内容をよく理解し、かつ授業計画に示した教科書の範
囲を予習した上で授業に臨むこと。
・復習として章末の演習問題を解いて理解を深めると共に、実際の半導体デバイスにおける物性値や各パラメータの値のオーダーを
つかむこと。
※履修しておくことが望ましい科目
「電磁気学1」
「量子力学1」
「量子力学2」
「統計力学」
「物性工学 1」
教科書
高橋 清、山田 陽一著「半導体工学(第 3 版)
」
(森北出版)2013 年 ISBN:978-4627710436
参考書
(1) S.M. ジィー著「半導体デバイス(第 2 版)
」
(産業図書)2004 年 ISBN:978-4782855508
(2) 小長井 誠著「半導体物性」
(培風館)1992 年 ISBN:978-4563033385
授業計画
回
テーマ
1
序論、量子論入門
2
量子論入門
3
固体の帯理論
統計力学の基礎、
4
内容
範囲(章、ページ番号)
半導体の歴史、半導体材料の種類、半導体デバイス、
配布資料、
粒子と波動、波束および群速度、ド・ブロイの関係式
1.1~1.3 (p.1~p.9)
シュレーディンガーの波動方程式、束縛粒子、
フェルミエネルギー、状態密度関数、トンネル効果
帯理論の定性的な説明、導体・半導体・絶縁体のエネ
ルギー帯構造、波動方程式による帯理論の導出
エネルギー分布則の種類、フェルミ-ディラックの分
1.4~1.8 (p.9~p.28)
2.1~2.3 (p.29~p.50)
3.1~3.2 (p.51~p.55)
布関数、
半導体と電導機構
半導体の電気伝導現象
4.2 (p.59~p.64)
5
半導体と電導機構
真性半導体中のキャリア濃度
4.3 (p.65~p.72)
6
同上
外因性半導体中のキャリア濃度、キャリアの再結合
4.4~4.5 (p.72~p.80)
7
同上
8
中間試験
9
p-n 接合
10
同上
11
同上
12
同上
13
金属-半導体接触
14
半導体の光学的性質
光と物質との相互作用、半導体からの発光
8.1~8.2 (p.156~p.167)
15
同上
光電効果
8.3 (p.167~p.178)
16
定期試験
連続の方程式、キャリアの移動度、アインシュタイン
の関係式
4.6~4.8 (p.80~p.86)
中間試験とその解説
p-n 接合のエネルギー準位図(1)、
5.1~5.2 (p.92~p.100)
、
p-n 接合の電圧-電流特性(1)
配布資料
p-n 接合のエネルギー準位図(2)、
5.1~5.2 (p.92~p.100)
、
p-n 接合の電圧-電流特性(2)
配布資料
p-n 接合の電圧-電流特性(3)、
p-n 接合の逆方向降伏現象
p-n 接合の接合容量、トンネル(エサキ)ダイオード
金属-半導体接触、金属-半導体接触のエネルギー準
位図、ベーテのダイオード理論
授業オフィスアワー(曜日・時間帯・場所等)
授業実施日の 18:00~18:30(授業終了時までに予約すること)
5.2~5.3 (p.93~p.102)
5.4~5.5 (p.102~p.109)
6.5~6.7 (p.120~p.126)