デスボイスにおける中間レポート

デスボイスにおける中間レポート
武蔵野大学 軽音同好会
代表:いわお
~大雑把な目次~
・語る上でのデスボイスの定義決定...1
・発声について...2
・フォールウコードとフライの違い...3
・吸いについて...4
・考察や展望...5
・あとがきとか言い訳...6
1.
デスボイスとは
ここでおけるデスボイスとは声帯という部位から鳴るエッジボイス(ボーカルフライやそれに近似するもの)
に響きを与え、歌唱法として曲がりなりとも成立しているものを指す。名称についてはグロウルやスクリー
ム等多種多様あるが、今回は音域における分別しないものとし、発声としてフォールスコードスクリーム・
フライスクリーム(以下フォールスコード・フライと呼ぶ)の二つがあるものとして話を進める。また、音を
鳴らす上では基本息を吐く流れを前提として進める(吸いについて後述あり)。
2.
各発声について
今現在、デスボイスを多用するボーカリストはフライが主流であるように見受けられる。こちらはボーカ
ルフライの延長どころかまさにそれを増幅させて鳴らす方法である。私は吸いでの発声しか綺麗にはまだ出
来ないのでフライについて今後語る事は憶測が多くなると思われるが、ご容赦頂きたい。フライの特徴とし
ては「エッジボイスが強く聴こえる」ことが挙げられるだろう。発声としてより大きくボーカルフライを鳴
らしている状態であり、実声は出ていないものであろう。人間の声というものは多くの要因があるが音色を
大きく決めるのは喉の形ひいては声帯の閉じ具合と言ったところである。
まず、如何にしてボーカルフライがおこっているかという点であるが、よくある How to 動画ではボーカ
ルフライを誘発するため「一番低い音を出す」と言っていたり「裏声を弱くする」と言った事が挙げられて
いる。これは声帯の厚さを変えるためであり、厚くある事で振動数が変化し二つの声帯の帯が着く離れるを
繰り返す事で、エッジボイスが発生する(ネットで見受けた情報なので「そうらしい」止まり)。この状態を
保ち、呼気を増し響きをつける事で概ね完成すると言った所である。これは声帯をとても閉めている所に空
気を上手く通してやっている状態であり、呼気の量が多すぎるとエッジが綺麗にならなかったり痛める原因
と成り得る。
次にフォールスコードである。こちらは「仮声帯」という普段の発声で使われていない部分を使ってエッ
ジを鳴らす(仮声帯について気になる場合は詳細は各自でお願いします)。フォールスコードへのアプローチ
として適格と感じる事は「咳払いをする」や「空気でうがいをする」といったものが挙げられる。これら特
に前者は普段の生活の中で起こりうる仮声帯を使う数少ない現象であるため、感覚を掴める事が大変期待さ
れる。ここから仮声帯によりボーカルフライを疑似的に行い、普段使われる声帯ではない部位でエッジボイ
スを誘発することで完成となる。呼気の量はフライと同じように絞ると仮声帯によるエッジボイスは生まれ
ないため、かなり多く息を吐く事が求められる。また、こちらは声帯も別途機能しているため、音としては
「声の上にエッジが乗っている」といった印象になると思われる。
3.
相違点をまとめる
2 より、フライ・フォールスコードを幾つかの点で比較する。
① エッジは声帯・エッジは仮声帯
② 呼気が少ない・呼気が多い
③ 声帯は実声を出せない(エッジを鳴らしているため)・声帯は実声を出せる
以上の 3 点を大きな相違点として挙げたい。特にこれから取り組もうとしている人や別の種類に手を出そう
としている人はこれらには気をつけなければ喉を痛めるであろう(経験則)。様々How to 動画や文面は多く上
がっているが、これらが混同すると一番よくあるケースではフライを出そうとして呼気を強く吐き痛める結
果に終わるというものであろう。自分の理想とするボーカルはどちらで発声しているか見極め、指針をぶら
さず取り組む事がベターであろう。聞き分ける方法としては前述の通りエッジの裏にクリーンがはっきり聞
こえるか否かがわかりやすい違いだと思われる。
4.
吸いというアプローチでの発声についての考察
一般的に人間は息を吐く事で声帯の振動や諸々を起こし、音声を発するが特殊な発声として吸うケースが
ある。まずここで提唱したい事として、吸いはフライでしか出来ないものではないかと考えられる。フライ
は声帯を閉め、そこから微量空気を通しエッジを響かせる発声であるため、吸う流れであっても声帯は開け
閉め出来る以上可能である事は自明である。しかし、フォールスコードは声の上にエッジを重ねている。厳
密には、声もといクリーンボイスの喉の形があってこそ仮声帯でエッジを生みだしうる形へいけるものでは
ないかと思われる。吸う事で一般的に声だと言われる音は声帯が出しえない事より、仮声帯は吸いにおいて
エッジボイスを鳴らす事が出来ないと考えられる。
5.
吐きにおける仮説及び今後の展望
一番に考えられる事は、フォールスコードにおいて声帯でもエッジを鳴らせないかという事である。これ
はフライにおける呼気の最大量とフォールスコードの呼気の最少量を伸ばして行く事で可能性は 0 では無い
と考えられる。現状として、ピッグスクウィールやガテラル(今回は割愛した部分だが、ホーミーを使う発声
等)は声帯によるフライのエッジが綺麗に鳴っており、その裏でエッジになってはいないが仮声帯が振動させ
る事が出来ている(厳密にはフライにあたり何をするにも仮声帯が震えてしまいがちで、その中でもフライが
綺麗に鳴った結果)。
二つ目として、フォールスコードを主軸に歌う私としては「クリーンがある」発声という事はクリーンに
おける共鳴をどこまでデスボイスに持ち込めるかという部分である。体感として現在は頭の中で響くのがせ
いぜいである(声量としても指向性としてもバンドサウンドに埋もれる事はないため問題は無いが)。そこか
ら更にクリーンで起こり得る身体での共鳴が合わさる事で更なる声量を見込めるのではないだろうかと考
える。
三つ目フライの音量である。フライという発声はクリーンがベースであってクリーンがあるわけではない
ため声量はフォールスコードに酷く劣るのが常であろう。しかし、私の話になるが吐きフォールスコードの
mid1 域の音量=吸いフライの同域の音量となる事がある。トーンによる出しやすさという事もあるだろう
が、どうもことフライにおいては吸いの方が声量はあるように感じるため、今後吐きのフライも伸ばしてい
き何かを見つけたい所である。
そして最後にフライにおける音域であるフォールスコードはクリーンがありきなため声楽的音域(私が歌
として使い得る余裕があるかは別としてエッジをかけられるのは mid1 半ば~hihiA 程度)にとどまるが、フ
ライはもう少し上下に広く鳴り得るのではないかとも思われる。特に下に向かってはフォールスコードでは
かなり限界があり、ガテラルという音を目指すにも呼気の消費が激しい。フォールスコードの実用音域を伸
ばすとともに、フライの上達及び音域の程度は要検証である。
6.
書きたい事。
まず色々まとまってなくて申し訳ないわもう既存の情報ばかりだわで生産性のあまりない事をお許しく
ださい。これを受けてでも流し読みでもデスボイスが好きな人が何かレスポンスをくれる事を期待していま
す。出来る方から「ここはずれた認識である」と言ったご指摘もお待ちしてますし、まだ出来てない方から
「結局どうなの」と言った文句もお待ちしております、より具体的にお申し付け頂けると今後より濃く且つ
多くの層が理解出来るものを作れると思うのでお願いします。今回のものは表題通り中間的なものでメモも
兼ねてます。より具体的に且つわかりやすく、何より現状溢れている出来ていない人を減らすために不明瞭
な点を明らかにした上でまた書き物としてあるいは音源なり何かしら残したい所存であります。
続きまして一応私自身のポテンシャルについてですが、声質については比較的高めくらいでクリーンを歌
うと high が強いと言われます。170cm 強で身体つきは良く筋肉質な部類です。デスについてはフォールス
コードが前述の通り主だってやっており、吸いは出来ますがフライは練習しだしたレベルです。フライを教
わっている方曰く低音域はいい感じになってきたがまだ上が甘いそうです。Twitter 等で一応出してる音は
聴けるので気になる方がいれば@memo_SPL から適当に聴いて頂ければと思います、クリーンも載ってるの
で変なのを聴かせてしまったらごめんなさい。
こういった事は完全に趣味でやっている人間なのでとても穴は多いですが、本当にここまで読んでくださ
った方がいたならありがとうございます、3500 字程度です。また、SNS 上に限られますがよろしければコ
ンタクトを取って頂けると嬉しいです、一緒に突き詰めていきましょう。上に書いたご指摘・文句も多分
Twitter でしか受けられないのですが、よろしくお願いします。なんもわかってないなと感じられたなら直
接是非とも教えてください必死です。概ね以上です、長く乱雑した文章でしたがお付き合い頂きありがとう
ございました