興和光学株式会社 4/3型対応 Cマウントレンズシリーズの開発 興和光学株式会社/富永修一 近年、マシンビジョン分野においても、カメラの高画素化、センサの大型化の傾向がある。センサ の大型化は、ビジョンユニットの大型化に繋がるが、弊社では4/3型対応レンズにCマウントを採 用したラインナップを用意し、システムの小型化に対応している。 1 として、1 型、4/3 型、35mm フルサイズ等に大型 開発経緯 化したセンサを使用したカメラが利用されてい 近年、マシンビジョン分野において、カメラの る。撮像には様々なレンズが使われるが、カメラ 高画素化が進んでいる。カメラの高画素化は、シ の結合部であるマウントは C マウントが主流であ ステムの分解能を上げる一方、センサの画素サイ る。センサ対角のサイズから C マウントに使用で ズが小さくなることにより、感度の低下などの問 きるセンササイズは、4/3 型が限界といえる。一 題が発生する。その問題の解決手段として、画素 般に 4/3 型カメラには、C マウントおよび F マウ サイズを大きくすることがあげられるが、同一画 ントが使用されている。C マウントおよび F マウ 素数のセンサでは、フォーマットサイズの大型化、 ントには、それぞれ長所・短所があげられ、表 1 マウント等の機構部の大型化につながる。弊社 にそれを示す。 4/3 型対応レンズでは、C マウントを採用するこ とにより、システムの大型化を抑えている。 2.1 レンズサイズ C マウントのネジ山径寸法は 25.4mm、フランジ 2 焦点距離は、17.526mmとなる。対するF マウント 大型センサの傾向 は、バヨネットフランジ径寸法が約 45.9mm、フラ マシンビジョンカメラでは近年、2/3 型を中心 ンジ焦点距離は 46.5mm となる。 表 1 C マウント/F マウント比較 Cマウント Fマウント レンズサイズ 短い 長い マウント部でのズレ大 振動による影響 マウント部でのズレ小 レンズ重量 マウント部が小さいため軽い 重くなる傾向にある レンズ設計自由度 Cマウントに入れるため、自由度が制限される マウント側レンズサイズに余裕があるため自由度高 レンズ取り付け方向 ネジマウントのため、 レンズ取付方向が決まらない バヨネットマウントのため、取付方向が一定 eizojoho industrial November 2015︱67
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