概要はこちら

茨城大学推進研究プロジェクト
推進研究プロジェクト名:
代 表 者 名 :
キーワード:
研
究
組
織
研究概要
災害後の地域の持続的な平和創出を目標とするサブシステンス志向の国際的
地域研究
蓮井誠一郎
所属:
人文学部
職名:
教授
災害、復興、平和創出、サブシステンス、サステイナビリティ、地域研究、トランスデ
ィシプリナリー
(研究体制の全体像が分かるように記入し、必要に応じて図表を掲載して下さい。
)
調査に同行
理論・制度グループ
調査に同行
佐川(行政学)
中田(近現代史)
蓮井(国際政治学・平和学)
研究を推進する。
佐川・蓮井・小原
(全体の統括と連絡調整)
地域研究 A 班は、主に東日本
状況把握と支援
研究協力者等
大震災の被災地を担当し、サブ
若手教員・ポスドク
他大学研究者
国内被災地
協力者
人材供給
地域研究A(国内中心)
システンスへの被害という観点
海外被災地
協力者
地域研究B(国外中心)
蓮井(国際政治学・平和学)
伊藤(社会心理学)
葉(人文地理学)
研究支援
人材供給
人材供給
研究支援
サブシステンスの
被災状況を調査研究し
復興への協働を構築
中核を形成
研究を有機的に連携させて人
文・社会科学分野の学融合的な
グループリーダー会議
小原(農村地理学)
斎藤(地域研究・社会学)
原口(環境社会学)
理論・制度論と国内外の地域
人文学部市民共創
教育研究センター
から被災状況を調査研究する。
地域研究 B 班は、
主にラオス、
ベトナム、フィリピンなどを対
象とする。
情報と計画の共有のためにリ
ーダー会議を設置し、研究計画
の PDCA サイクルを管理する。
研究推敲に必要な研究協力者などの人材や情報については、担当教員だけでなく、人文学部市民共創教
育研究センターの組織的協力も得て、研究の進展に伴って供給されることとなる。センターは人文学部の
全教員が所属しており、広範な分野からの協力が期待できる。
研究組織のホームページ:
研
究
目
的
(①
背景・社会的重要性・緊急性等 ②学術的な特徴独創的な点 ③予想される結果と意義を記入して下さい。
)
もはや現在、人災と天災の峻別はあまり意味をなさない。社会的弱者や普通の人びとが圧倒的多数を占
める被害者からみれば、どちらも自ら回避したり制御したりできない災いだからである。他方で平和研究
では、持続的な平和のためには、人びとがその生存基盤であるサブシステンスを確保し、紛争や災害など
による被災から守り、回復することが不可欠とされている。これまでを振り返ると、東・東南アジアでは、
多発する地域紛争や大規模災害によって、地域の人びとのサブシステンスは大きく破壊され、収奪されて
きた。本研究の背景となっている、当該地域での様々な不安定要因のひとつがここにあると考えられる。
他方で、これらの問題に関与する研究者は多分野にわたるが、連携は不十分である。
①被災地域における平和創出は、一部の直接に関係する研究者集団では実質的な対応はできない。対応
のための知見は、住民と広範な分野の研究者との協働関係を構築しながら得ることが求められている。ま
た、東日本大震災の被災地にある国立大学が、各被災地への貢献を組織的に行っていく拠点づくりは福島
以外にも存在することが重要である。
②国内外の社会にもたらされた紛争や災害における被災と復興を、サブシステンス視座(人びとの生存
基盤となる自然生態系・社会環境と市民・共同体とそれらをつなぐ関係性のネットワークの総体からみて
いくこと)から地域研究を行い、施策や制度を評価し改善を目指すことを特徴とする。
③紛争を含む災害による被災に対して、サブシステンス全体の復興のあり方を論じるために、多分野の
専門家が関与する手がかりを示す。これによって、今後の人文・社会科学分野だけでなく理系分野もふく
めた学融合的な研究と支援の取り組みについて、その方法論の構築に貢献することができる。
茨城大学推進研究プロジェクト
研
究
内
容
研究概要
(研究内容を簡潔に記入して下さい。
)
人びとのサブシステンス(≒生存基盤)が人災や天災によってどのように収奪・破壊され、それが地域
の平和にどう影響したのか、という視座からの研究をベースに、どのようにしてサブシステンスを回復し、
平和な暮らしを取り戻せるかということについて越境的な調査・研究を行っていく。
理論研究ありきではなく、国内と国外の地域研究班をつくり、そこに理論研究の担当者も参加して、現
場での知見を肌で感じて得たうえで共有する。それを持ち帰り、新しい認識や研究枠組みをつくり出す。
そのサイクルを繰り返していくことで、より現場の状況に即した知見を蓄積することができる。
調査対象は、紛争や災害の被災地として、東日本(震災)、ベトナム(紛争)
、ラオス(紛争)、フィリピ
ン(台風・紛争)を出発点として、中国やインドネシアなど類似の被災地を研究の進展に伴って追加して
いくこととする。
研究 内容 概 要図
(研究内容の概要が分かるポンチ絵・図表を掲載して下さい。
)
サブシステンス視座というレン
ズを通して被災と復興を観る
ことで新たな知見を得る
理論・制度
<被災地>
<被災地>
リーダー会議
研究者
協力者
サブシステンス視座
被災と復興
の状況
研究者
協力者
連絡調整
進行管理
国内地域
国外地域
成果と
効果
サブシステンス視座
被災と復興
の状況
1.経済だけでなくサブシステンス全体の復興への問題提起
2.復興に多分野の専門家が関与する手がかりを示す
3.サブシステンス視座を用いた新たな地域研究の手法を開発
4.紛争と災害から復興し平和を創出する地域目線の政策・制度へ貢献