H 2 7 年度 Ⅰ 学校教育の努力点とその推進 研究主題 運動大好き!体力 UP!!(2 年次) -運動を習慣化させる取り組みと運動量の多い授業づくりを通して- Ⅱ 主題設定の理由 子どもの運動離れが叫ばれて久しい今日において、体の健康を維持したり増進したり することは大きな課題である。塾や習い事などがあり、家庭での運動量確保が難しい子 も多いため、適切な運動量確保のために学校が担う役割はますます大きくなっている。 健康的な体は、知性・徳性の基盤となるものであり、活力ある毎日を支えるために不可 欠なものである。学校では、体の健康の増進・維持のために、休み時間には体を動かし て目いっぱい遊び、体育の時間には目標に向かって粘り強く運動に取り組むことができ るような子どもたちを育てていきたい。 平成 25 年度の段階で、本校児の児童は、体育の授業は熱心に運動に取り組む姿が見ら れるものの、休み時間に目を向けると、運動場に出て遊ぶ児童はあまり多くはないとい う実態があった。また、体力運動能力調査の結果から、部活動に所属している児童が多 い学年・性別では名古屋市平均を上回る種目が多く、部活動に所属している児童が少な い学年・性別では名古屋市平均よりも平均が下回る種目が多いことが分かった。つまり、 本校の児童は、運動に親しむ児童と、そうではない児童が二極化していること、運動す ることが習慣化している児童が少ないため、運動量が足りず、体力を十分に向上させる ことができていないことが課題であった。 そこで昨年度は、 「運動大好き!体力 UP!!」をテーマにして、業前の時間や休み時 間に運動をする機会を多く設定して、運動に親しむことができるようにしたり、体育の 授業では運動量の多い授業になるようにする工夫したりして、運動の習慣化、体力の向 上を目指した。 Ⅲ 26 年度(1年次)の取り組み (1) 運動量の多い授業づくり<授業部会> 体育科の授業で運動量を確保することを目指した。使用する器具や器具の配置、ま た、活動のさせ方、指示の出し方を工夫し、児童の運動時間を今まで以上に多く取る ことができるようにした。 (2) 運動を習慣化させる取り組み<習慣化部会> ① 業前運動について 毎週水曜日の業前の時間を「パワーアップタイム」とし、走る・跳ぶ・投げる・ 鍛えるの4コースをつくり、運動ができる場を設定した。運動の内容は各コース担 当が体力運動能力調査の結果が伸びるような運動を考えて決定した。鍛えるコース は体育館にて、その他のコースは運動場で行った。1・2年グループ、3・4年グ ループ、5年グループ、6年グループの4グループが各コースをローテーションで 回って行い、バランスよく運動ができるようにした。また、雤天時はスクールダン ササイズに取り組んだ。 ② 休み時間 休み時間にも運動することができるようにするために、リレー大会や長縄大会を 行った。 -2- (3) 評価<評価部会> 「1日50分運動しよう」を合い言葉に、体育の授業、業前運動、休み時間に運動 した時間の合計が、毎日50分以上になることを目指した。 「体力アップメーター」を 用いて児童自身で評価できるようにし、体育の授業や業前活動がないときにも休み時 間に進んで運動しようとする気持ちを高めていった。 また、体力運動能力調査を年間で2度行うようにして、児童が目標をもって運動に 取り組んでいくことができるようにしたり、体力がアップしたかどうかを確かめられ るようにしたりした。 (4) 26 年度(1年次)の成果(○)と課題(●) 【運動量の多い授業づくり】 ○ 場の設定、説明・指示の仕方を工夫することによって、授業の中で十分な運動量 を確保することができた。 ● 運動量を重視したため、技能の習得に対する支援が十分ではなかった。 【運動を習慣化させる取り組み】 ○ パワーアップタイムの取り組みによって、普段運動に親しむことがない子どもで も、一定の運動量を確保することができるようになった。 ● パワーアップタイムで紹介した遊びを休み時間に取り組む姿が見られなかった。 【評価】 ○ 「パワーアップメーター」を活用することで、子どもが進んで運動に親しむよう になった。 ● 年度の後半になると、 「パワーアップメーター」を活用する子どもが減少してしま った。 Ⅳ 平成 27 年度(2年次)の取り組み (1) 運動量の多い授業づくり<授業部会> 26 年度に引き続き、運動量の確保を目指す。さらに今年度は、運動の“ポイントと なる動き”を明確にし、それを重点的に指導することで、各運動で身に付けさせたい 技能を確実に習得することができるようにしたい。 (2) 運動を習慣化させる取り組み<習慣化部会> ① 業前運動について 毎週水曜日のパワーアップタイムを継続する。 ② 休み時間 リレー大会や長縄大会等、児童が意欲的に運動に取り組める企画を行う。 (3) 評価<評価部会> 毎月第2週目を「パワーアップタイム週間」とし、 「体力アップメーター」を用いて 1 日50分運動することを目指す。体力運動能力調査は、今年度も2度行う。 -3- Ⅳ 研究の方法 ○ 授業部会 低学年 G 中学年 G 高学年 G 努 力 点 推 進 委 員 校 長 ・ 教 頭 ○ 習慣化部会 <業前>「走るコース」 ・・・ 「投げるコース」・・ 「跳ぶコース」 ・・・ 「鍛えるコース」・・ 「雤天コース」 ・・・ <休み時間> ○ 評価部会 <体力アップメーター> <体力運動能力調査> ★ 授業実践 体育科で公開授業を行う。 (それぞれ低・中・高学年のグループで一週間前までに事前検討会を開き、授業参 観、事後検討を行う。) ★ 情宣活動 学級懇談会、学校だより・学年だより、学校HPの場を活用して、実践の概略や計 画、取り組みの様子を、随時保護者や地域にも発信できるようにする。 Ⅴ 年間計画 学期 一 学 期 月 日 曜日 4 6 月 推進委員会 27 年度の推進計画(方向付け) 4 9 木 全体会 27 年度の推進計画 4 23 木 業前・評価部会 習慣化部会・評価部会 活動計画検討・決定 4 30 木 推進委員会 5 7 木 業前・評価部会 業前運動スタート、 「体力アップメーター」完成 授業部会 授業実践検討 推進委員会 前期の反省と各部会の中間報告に向けて 授業部会 授業実践検討 中間報告会 各部会の中間報告 授業部会 授業実践検討 推進委員会 後期の反省と各学年の最終報告に向けて 授業部会 授業実践検討 最終報告会 各部会の最終報告 随時 9 二 学 期 3 木 随時 10 8 木 随時 三 学 期 ※ 1 18 月 随時 2 4 木 会 名 内 容 習慣化部会・評価部会 活動計画最終検討 (連休明けよりスタート) 11 月に「体力運動能力調査」の2回目を行う。 -4-
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