2015年5月号 - カトリック新潟教会

カトリック新潟教会
2015 年 5月
№ 324
愛の歌、今日の歌
主任司祭 ラウール・バラデス
数年前に、私は車に載って移動中にラジオを聞いていました。男性 DJ は電話でリクエストを受け付け
ていて、その理由などを聞いた後、電話を切る前にいきなり「愛しているよ」と言って会話を終わらせま
した。気持ち悪いなと思って、私はラジオ局を替えました。メキシコ生まれの私は愛の表現、特にアメリ
カ人がよく使う「I LOVE YOU」のような言い方はとても苦手だからです。
現代に「愛」という言葉はあまりにも使われ過ぎて、本来の意味を失いつつあるような気がします。
宗教の世界も例外ではありません。用語として「愛」を使用し続けてきたキリスト教の中でさえ、その系
統がないとは言えないでしょう。本来の意味で「神の愛」、「隣人愛」、「相互愛」などの表現を聖書的に理
解し、体験し直す必要があると最近思い始めました。
そのために、旧約の雅歌は一つの手がかりになるだろうと、この間の聖書勉強会で気がつきました。本
来、男女の愛を歌ったこの詩集は、聖書として認められた上で私たちに何かを伝えるはずです。しかし、
読み始めたら、全く慣れていない比喩、愛の表現などにぶつかります。まさに、
「愛しているよ」と軽く言
い続けていたラジオ DJ のことを思い浮かべます。
しかし、それだけで諦めることはできません。探してみたら「永遠の愛の歌」という本に出会いました。
タイトルから、作者は「永遠の」と強調して雅歌を別の次元で認識していると分かります。人間同士の愛
は永遠に続くのは難しくて、かなりモロいと誰もが分かるからです。
「雅歌」が語るそうした愛は、比喩的に「神の想い」を語ることになるのです。イスラエル、教会、わ
たし一人に対しての愛について語る。この「永遠の」愛に応えるため、目に映らない神の愛に帰するため、
隣人を大切にするという他の方法しかないとヨハネの手紙が教えてくれます。そして、この「永遠の」愛
に応えるのに、私たちには今しかない。
「たくさんの思い出をありがとう、君の料理は世界一美味しかった、感謝」と、ある夫が、若くして亡
くなった妻の墓に書き込ませました。その墓の写真をある女性の方に見せたら、ため息を漏らしながら「そ
れは、墓ではなく生きている間に聞きたいな」と呟きました。そうです、
「永遠の」愛は死んでから始まる
ものではない、今から始まると言えるでしょう。神にたいしても同様です。
あたなは御存知です おゝ
私の神よ!
この世であなたを愛するために
私には今日だけしかないことを!・・・・・・
(幼きイエスの聖テレジア 「今日の歌」)
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■ 聖香油のミサ
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3月 31 日(火)10:00
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桜の便りが舞い込む 3 月最終日。聖堂には、新潟教区内で働
く 26 名の司祭が並び、
「聖香油のミサ」が行われた。寺尾、花
園、新発田教会の方々も来られて 50 名ほどの参加であった。
菊地司教様が司祭方に初心を改めて確認するよう促されると、
司祭方は沈黙のうちに叙階の日の誓いを新たにした。また、聖
体拝領後、秘跡の執行に用いられる「病者の油」
、
「洗礼志願者
の油」を祝別。堅信と叙階の秘跡に用いられる「聖香油」は、
司教様がオリーブオイルに香料を混ぜ合わせて息を吹き込み(聖霊の注ぎのシンボル的動作)、聖別の祈
りを唱え、全員の司祭が右手を差しのべて祝別を行った。
■ 復活の聖なる徹夜祭
----- 4 月 4 日(土)19:00
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真っ暗な聖堂に、ラウール神父様が歌う「キリストの光」
に会衆が「神に感謝」と答え、次々とロウソクに“復活の火”
が灯された。ナジ神父様が「復活賛歌」を歌われ、
「栄光の賛
歌」と共に、
「主の晩餐の夕べのミサ」以来の鐘が聖堂内に鳴
り響いた。
菊地司教様は「私たちは、福音の価値観に対する漠然とし
た社会の圧力に屈してしまいがちだが、イエス様が『恐れる
ことはない』と身をもって力づけられ、弟子たちが勇気をも
って進むことができたことを忘れてはならない」と話され、
「恐れている者が、喜びを伝えることはで
きない。喜びを知っている者こそが、人々に喜びを伝えることができる」と結ばれた。
その後、
「入信の秘跡」が執り行われ、諸聖人の連願、水の祝福に続いて3人の洗礼志願者が悪霊の
拒否と信仰宣言を行い、洗礼と堅信を授けられた。その後、会衆者が「洗礼の約束の更新」を行った。
9時過ぎに聖堂を出ると、雲の間から皆既月食がみえた。
■ 主の復活の主日
----- 4 月 5 日(日)9:30
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外は雨でも、聖堂内は「ご復活、おめでとうございます」の明るい挨拶が飛
び交い、東京や札幌、
函館などから来られた方もおられ 180 名ほどが集まった。
菊地司教様はミサの中で「福音書の中のペトロの姿は恐怖であるが、使徒言
行録のペトロは力強い。その理由は、彼が主の復活を体験して 180 度変わった
からで、不安や恐れが喜びと希望に変わったのです」と話され、「私たちはペ
トロのような体験はできないが、せめて洗礼を受けて喜びに満ちた3人の姿を
見て、自分の時のことを思い出し、喜びを人々に伝えましょう。宣教の勇気を
祈ります」と結ばれた。
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ミサ後は、センター2階で「祝賀会」が行われ
た。東京から来られたイエスのカリタス修道女会
(旧・宮崎カリタス修道女会)のシスター3 名
が手話を交えて美しいハーモニーを披露、青年
や子供たちもギター伴奏で歌い、司教様はピア
ノの弾き語りで「なごり雪」を熱唱され(楽譜
はスマートフォンで!)
、なごやかな会であっ
た。そして、手作りのハヤシライスにみんな満
足。準備して下さった方々に感謝です!!
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●新潟教区司祭人事異動(秋田地区)4 月 12 日付(氏名右のカッコ内は前任務)
秋田教会主任 松本勝男師(長崎南山学園
校長)=神言修道会
秋田教会助任 ジョジャッパ・パサラ師(長崎教区西町教会助任)=神言修道会
《教区外への転出》アンヘル・ペラルタ師(秋田教会主任)=神言修道会、フランシスクス・モルク師
(秋田教会助任)=神言修道会、トラン・ドゥック・ディエム師(土崎教会助任)=神言修道会
●2月4日に帰天されたヨハンナ・フランシスカ濃泉昌(こいずみ・よし)様 追悼ミサ(有志主催)
《日時》5 月 9 日(土)11:00《場所》新潟教会
聖堂《司式》大瀧神父様
●キリスト教一致に関する講演会(新潟キリスト教連合会主催)
《日時》6 月 14 日(日)15:00~16:30《場所》新潟教会
聖堂《講師》光延一郎師(イエズス会)
《テーマ》第二バチカン公会議 50 年(エキュメニズム教令)
●東日本大震災のためのミサ(新潟教会青年有志)
《日時》5 月 10 日(日)9:00《場所》カトリック青山教会《司式》菊地 功 司教様・坂本耕太郎神父様
《目的》震災を忘れないため、4 年たった今この場所にいてできることを考える。
被災地を訪問できない人も、青山教会に来て一緒に祈りましょう。どなたでもお越しください。
●綿栽培に関心のある方を募集!(川合)
今年も連休明け頃から、綿の花の栽培を始めます。関心のある方、植木鉢(プラスチック可)を寄付し
て下さる方、是非ご連絡下さい。
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日
曜日
5 月 の 予 定 <聖母月>
主日/祝/祭
教会の行事
1日 (金)
・聖堂の清掃(10:00ミサ後)
2日 (土)
・大瀧浩一神父様 司祭叙階25周年(11:00・グランドホテル)
・ロザリオの祈り(9:00・ルルド前)
・教会運営委員会(9:30ミサ後・研究室)
3日 (日) 復活節第5主日
・英語ミサ(12:00)
・センター&外のトイレ清掃(英語ミサ後)
・国際協力部会(英語ミサ後の茶話会後・研究室)
8日 (金)
9日 (土)
・センター&外のトイレ清掃(10:00ミサ後)
・濃泉昌様追悼ミサ・有志主催(11:00 聖堂 大瀧神父様司式)
・第二バチカン公会議の学び(10:00・研究室)
・ロザリオの祈り(9:00・ルルド前)
10日 (日) 復活節第6主日
・世界広報の日(献金)
・総務部会(9:30ミサ後・研究室)
14日 (金) 聖マチア使徒(祝)
・ロザリオの祈り(9:00・ルルド前)
17日 (日) 主の昇天(祭)
・ラウール・バラデス神父様司祭叙階記念日(霊的花束贈呈)
・聖堂、センターの清掃(9:30ミサ後)
23日 (土)
・センター&外のトイレ清掃(11:00)
・ロザリオの祈り(9:00・ルルド前)
24日 (日) 聖霊降臨の主日(祭)
・愛の街頭募金(12:00~13:00 万代シティ 青山、寺尾教会合同)
・聖霊降臨 茶話会(9:30ミサ後・センター2階)
・広報部会(祝賀会後・事務室)
・ロザリオの祈り(9:00・ルルド前)
31日 (日) 三位一体の主日(祭)
・維持費の整理(9:30ミサ後・事務室)
・聖堂、センターの清掃(9:30ミサ後)
※ 「教会の行事」が変更される場合は、日曜日毎に出される「お知らせ」などでお伝えします。
※ ミサ時間:主日日曜日(7:00 9:30 18:00)、英語ミサ(第1日曜日 12:00)、週日( 7:00、金曜日のみ10:00)。
時間が変更される場合もありますので、掲示板にご注意下さい。
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