2015年8月号

カトリック新潟教会
2015 年 8 月
№ 327
歴史から学ぶ(二)
―― 待つ釣り ――
主任司祭 ラウール・バラデス
私は釣りの世界と縁のないまま育ちましたが、学生時代に無理矢理引っ張られて、友だちと一緒に何度か川
へ釣りに行きました。ある日、仲間に「魚釣りのどこが楽しいのか」と聞いてみました。すると意外な答えが
返ってきました。
「待つことが楽しいんだよ!」私は「なーんだ、つまらない」と当時思ったものでした。
今回の巻頭言に関連する文献を読みながら、ふと、その魚釣りの話を思い出しました。前月の月刊「双塔」
にアンリ・アルムブリュステルの手紙を紹介しましたが、今回は Felix Evrard (1844-1919)(エヴラール)神
父のある手紙について共に考えたいと思います。
エヴラール神父は 1867 年に来日して、函館のアルムブリュステル神父のもとで日本語の勉強を始めました。
彼は箱館戦争を目撃し、彼の報告文はよく知られています。函館の任務を経て、1871 年の春に新潟に来ること
になりました。二十七歳の若さで新しい宣教地を任されました。
当時、新潟はまだ外国人が殆どいなかった時代でした。エヴラール師は二人の信徒と一緒に宿を探しました
が、行く先々で断られました。米屋の渡辺喜兵衛の二階を家賃六ヶ月分前払いすることでやっと借りることが
できた次第と他の事柄は「新潟県キリスト教会史」に掲載されています。1874 年の秋、目に見える成果が一つ
もないまま新潟を去って行きました。
新潟に滞在していた間は「待つ釣り」の長い三年間でした。魚が引掛かって来るのを待つばかり、この状態
はある人にとっては楽しい時間かもしれませんが、他の人にとっては精神的な拷問になるでしょう。しかし、
エヴラール師には期待していなかった魚がかかったようでした。布教できない状態の中、十六時間続けて勉強
したこともあったそうです。この努力の結果、新潟で学んだ日本語は後に幅広く、特に外交の現場で役に立っ
たのです。エヴラール師の名が知られているのは原敬との関係のおかげです。原敬がフランス語を学習しなが
らエヴラールとフォリー神父に日本語を教えていたことは有名な話です。他の活動ができず、勉強しかできな
いエヴラール師は、1871 年 10 月に新潟の状況を報告する手紙を出しました。その内容は非常に興味深いです。
「最近、熱狂的に流行しているのは新聞そのものです。日本のガゼットはわずか数ヶ月の間に数多く咲きだし
た。国民の知性を照らすためには新聞という手段しかないと一般的に思われています。この町(新潟)の市長は刑
務所の囚人にも新聞を読ませるようにと条令をもって命じたほどです。この条令のおかげで市長は高く評価さ
れ先駆者として認められるようになりました。今まで新聞がなかったのでこのようなことはあまり聞いたこと
がなかったそうです。しかし、この流行はすべていいことに繋がると思えません。このタブロイドは不祥事と
ゴシップばかり報道しています。時々、知性を照らすよりも暗闇に落とし入れるかのように見えます。
」
言語を一生懸命に勉強し、魚(洗礼を望む人)がかかるのを待ちながら、若いエヴラール神父は意義ある 3 年間
を新潟で過ごしたと言えるでしょう。
周りの状況をしっかり見極めて、当時の新しいメディアのいいところを評価し、そうでない部分をはっきり
と明言し、時のはやりに流されないで、深く根をおろした木のような生き方を見せてくださいました。現実に
しっかりと立って、希望を持って待つことにはそれなりの隠れた楽しみがあることを示してくださいました。
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■ 東日本大震災復興支援全国会議
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6 月29 日 ~ 7月1日
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司教協議会が主催し、全国の教区や修道会から参加した約 60 名によ
る現地視察と復興支援に向けての全国会議が仙台カテドラル元寺小路
教会を主会場に開催され、新潟教区からは菊地司教様、町田神父様と三
木明美、野村みか(以上新潟教会)
、佐藤範子(高田教会)の各氏が参
加した。現地視察は岩手・宮城両県沿岸部を視察する A コースと、東京
電力福島第一原子力発電所から 10km 圏内の帰還困難区域を含む福島県
内を視察する B コースが用意され、新潟教区の 4 名の参加者は B コース
に参加。福島市の野田町教会を皮切りに、二本松教会、郡山教会、いわ
き教会、カリタス原町ベースでそれぞれ講話を聴いたほか、いわき市か
ら 6 号線および常磐自動車道沿い(※1)に楢葉町、富岡町、浪江町、
南相馬市などを視察。除染(※2)で出た廃棄物を入れた黒いフレコン
バッグ(※3)には、景観上
の理由や袋の破損防止の目
的で緑のシートが被せられ
農地に置かれたフレコンバッグ。
6 月 30 日、楢葉町(写真:三木)
ている様子(写真左上)や、
福島第一原発へ通じる道路
(写真右、検問所が設けられている)などを車窓から視察
した。 最終日は仙台カテドラルでの全体会の後、菊地司
教様、平賀司教様、幸田司教様と各地の司祭団による共
同司式のミサに参加した。なおカリタス原町ベースでは、
昨年新潟教会総務部が実施したミニバザーの収益の一部を
福島第一原発遠景。6 月 30 日、双葉町
寄付した仮設住宅集会所運営団体「眞こころ」のニュース
(写真:野村)
レター「なごみ通信」
(2015 年 6 月号)を託された。総務部では今年も秋にミニバザーを計画、収益の
半分は昨年同様「眞こころ」へ寄付することにしている。
(※1)福島第一原発付近を通る常磐道は常磐富岡 IC―浪江 IC 間の規制解除により全面開通、国道 6 号線は、
「窓を閉め、駐
停車しないこと」を条件に通行可能となった。二輪車・歩行者の通行は不可。
(※2)除染…放射性物質を含む表土や側溝など
の汚泥、雑草などを取り除き、その場所や物の放射線量の低下を図ること。
(※3)フレコンバッグ…「フレキシブル・コンテ
ナバッグ」の略。1~2 トン程度の土砂、除染廃棄物などを入れることができるため、
「トン袋」ともいう。
■ 年間第 14 主日 ------- 7 月 5 日(日) -------
7月第1週の英語ミサは、休暇中のナジ神父様の代
わりに、長岡教会のロレンソ神父様に司式をお願いし
ました。お説教は、女子サッカーW杯決勝戦を目前に、
『Nadeshiko JAPAN』という親しみやすい切り口で始
まり、英語と日本語を交えてのお話。ミサの後は、
さっそく写真撮影の嵐。ラウール神父様も飛び入りさ
れて、みんなでパシャ!(写真)
8 月と 9 月も、よろしくお願いします!
写真 国際協力部:Kojima
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敬老ミサ &
●
喫茶コーナー(典礼部、総務部)
《日時》9 月 13 日(日)9:30
「ミサ典礼書総則」講話の案内
●
談話室に喫茶コーナー設置。お茶やお話を楽しんでください。
(新潟教区典礼委員会)
《日時》9 月 26 日(土)13:30~15:30
《場所》聖堂《講師》南雲正晴神父(フランシスコ会)
● 第 19 回カトリック新潟教区信徒大会(新潟教区事務局)
《日時》10 月 10 日(土)11 日(日)《場所》山形県寒河江市
《基調講演》新潟教区長 菊地 功司教様
ホテルシンフォニーアネックス
《申込み締切り》8 月 16 日
※詳しくは、掲示板をご覧ください。
● 「新潟からし種の会」より報告とお願い(本間・本田)
《支援金》45 口を 7 月 7 日に NPO 法人「福島やさい畑」に送金
《お願い》
「新潟からし種の会」は、9 月に
新たな体制で再スタートします。趣旨にご賛同の方は聖堂後ろの入会申込書にご記入ください。引続きご
支援くださる方も同様にご記入をお願いします。
(〆切:8 月 16 日(日)9 時半ミサ後)
みんなの力で 教会を支えましょう !
――
経理部
――
教会活動は、みなさんの教会維持費などの献金によって支えられています。
私たちが担うべき役割をもう一度思い返し、互いに声を掛け合い、支え合って信仰の道を歩
みましょう。
下記の文章は、
『教会の維持費などに関するお知らせについて』の改訂版(2012 年1月改訂)
を転記したものです。ご確認ください。
1. 信徒は教会の維持や宣教司牧活動などに必要な費用を、各々の家計収入に応じて、応分
の「教会維持費」を毎月納入します。
2.「司祭活動費」は宣教司牧のために働く司祭の給与に充てられる費用で 、
1口500円以上を毎月納入します。
3.「一粒会献金」は新潟教区神学生の養成のための費用に充てられる献金で、金額は任意で
すが、毎月献金します。
4.「祝日献金(一般献金)」は、ご復活祭・聖母被昇天祭・ご降誕祭にささげられる献金です。
5.「暖房費」は教会の暖房費用に充てる献金で、教会維持費の1か月分を11月または12月
中に献金します。
6.これらの献金は専用の納入袋に入れ、納入カードの各月の金額欄に納入額を記入して、日曜日
の9時半のミサ前に聖堂備え付けの教会維持費袋入れの箱に入れます。(この箱は9時半のミサ
後に取り外し、日曜日以外は設置しません)
・納入袋は全ての方について準備されます。
・納入袋は毎月末に整理され、聖堂後ろの整理棚に戻します。
※上記についてご不明な点は、ご遠慮なく経理部までお問い合わせください。
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8 月 の 予 定
日
曜日
主日/ 祝/ 祭
教会の行事
・教会運営委員会(9:30ミサ後 研究室)
2日 (日) 年 間 第 18主 日
・英語ミサ(12:00)
・センター&外のトイレ清掃(英語ミサ後)
・国際協力部会(英語ミサ後の茶話会後 研究室)
6日 (木) 主 の 変 容 ( 祝 )
・日本カトリック平和旬間(8/6~15)
7日 (金)
・聖堂の清掃(10:00ミサ後)
9日 (日) 年 間 第 19主 日
10日 (月)
・総務部会(9:30ミサ後 研究室)
・信仰養成部会(9:30ミサ後 研究室)
聖ラウレンチオ助祭殉教者(祝)
13日 (木)
・墓参(寺尾墓地:17時30分・日和山墓地:18時00分)
14日 (金)
・センター&外のトイレ清掃(10:00ミサ後)
・聖母被昇天ミサ(10:00 司式:菊地司教様) 15日 (土) 聖 母 の 被 昇 天 ( 祭 )
・祝賀会(10:00ミサ後 センター1階)
・菊地司教様霊名の祝日
16日 (日) 年 間 第 20主 日
・聖堂、センター&外のトイレ清掃(9:30ミサ後)
・サマースクール(8/22~23 村松教会)
22日 (土)
・センター&外のトイレ清掃(11:00)
23日 (日) 年 間 第 21主 日
・寺尾墓地清掃(9:30ミサ後)
・広報部会(9:30ミサ後 事務室)
24日 (月) 聖 バ ル ト ロ マ イ 使 徒 ( 祝 )
30日 (日) 年 間 第 22主 日
・聖堂、センター&外のトイレ清掃(9:30ミサ後)
・教会維持費の整理(9:30ミサ後 事務室)
※「教会の行事」が変更される場合は、日曜日毎に出される「お知らせ」などでお伝えします。
※ ミサ時間:主日日曜日(7:00 9:30 18:00)、英語ミサ(第1日曜日 12:00)、週日( 7:00、金曜日のみ10:00)。
時間が変更される場合もありますので、掲示板にご注意下さい。
国際カリタスの呼びかけによって行われる反貧困キャン
ペーンのロゴマーク。
『私たちは一つの家族、すべての人に食糧を』
(2013年12月10日~2015年12月31日)
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