2015.03-1 JS2ユザーズレポート横井研究室様より

今回は、 横井研究室で行っている、 筋電義手の研究と
JS2 User’
s
REPORT
「healthcreate ロコモ計測・観察装置」をお使いの
ユーザー様による製品やサービスに関するレポートです。
は別のプロジェクトで、 エコー装置を使用しての研究開
発の現場でJS2が活用されている様子を取材して横井
教授と布山研究員にお話を伺った。
この実験室でJS2はどのように使用されているのでしょうか?
筋肉に様々な種類の電気刺激を与えたときに、 どこの筋肉が
どの方向に伸びたり縮んだりするかを、 エコー画像の画像認
識技術と布山研究員が独自ソフト開発した装置で行い、 可視
化 ・ 定量化する研究と、 周辺装置として、 センサーを手で持
たずに常に同じ条件でセンサーを筋肉に当てる事で、 いつで
も、 だれでも同じ条件で動きを計測 ・ 観察できるためのセン
サー固定装置の開発を進めています。
研究 ・ 開発のためにJS2エコー装置を使用する利点はどの辺に
ありますか?
JS2は従来使用していた装置よりも画像の解像度が高い分、
より精密に筋肉の動きを捉えて分析する事ができます。 エ
コー装置を使うと皮膚表面からだけではわからない筋肉の細
かい動きを、 正確に、 リアルタイムに見る事ができます。 外
野櫻さん ( 大学4年生 ) 布山研究員 横井教授
都心の新宿と郊外の八王子を結ぶ 「京王線」。 調布駅
で降りて5分程歩くと甲州街道に面した電気通信大学の
キャンパスに。 正門から続く通路の片側には桜の古木が
植っていて、 キャンパスの歴史を感じさせる。 開花の見
からだけでしか筋肉の動きをみられなかった時は、 動きが見
えるまで強い電気刺激を与えていたために、 人体への負担
が掛かったり、 多くの時間を必要としていましたが、 エコー
装置を使うことで負担を大幅に減らし、 時間の節約もできる
ようになりました。
事さを想像しながら横井研究室にお邪魔して、 興味深
いお話を伺った。
TBSテレビ : テレビ未来遺産 『生命 38 億年スペシャル 最新脳科
研究の成果は、 どのように医療現場で役に立つものなので
しょうか?
学ミステリー “人間とは何だ!?”』。 2015 年 2 月 11 日に 4 時間
筋肉の動きが衰えて動作が行えないリハビリ過程の方など
にわたって放映されたその番組は、 先端科学や実験 ・ 長期密着ド
に、 必要な筋肉に電気刺激を与えることで筋肉の動きを一
キュメンタリーで、 脳と心や、 人類永遠の謎に関する驚きの数々
時的に復元することができますので、 電気刺激をリハビリに
が紹介された。 中でも今回のユーザーズ ・ レポートで訪問取材し
用いることで日常生活により近づけることができると考えて
た横井研究室の研究 ・ 開発成果の紹介は、 障害というハンディー
います。
を持つ人たちに大きな希望を与えると共に横井研究室の社会的意
義の大きさを広く知らしめた。 仕事中に機械に挟まれて右手を切
断した方の、 腕が無いのに痛みを感じる 「幻肢痛」 の正体を探り、
最新のロボット工学 「筋電義手」 で脳と筋肉をつなぎ、 失った右
手の機能を義手で取り戻すまでの様子を放映したシーンは、 驚き
とともに、 多くの人に強い印象を残したドキュメンタリーであった。
東京都調布市
国立大学法人電気通信大学
情報理工学研究科
教授 横井 浩史 先生
JS2 User’
s
REPORT
今まで使っていたエコー装置よりも解像度が
高くなった分、 より細かい筋肉の動きを
観察 ・ 計測できるようになりました
2015
03-1