聳嶽 No18

【学校教育目標】
私は変わる
みんなと変わる
大仙市立神岡小学校
第18号
未来を変える
コラボ・スクール通信
H27.7.13(月 )
コ ラ ボ ・ ス ク ー ル は 、「 連 携 ・ 協 働 す る 学 校 」 を 意 味 す る 造 語 で す 。
なんだか元気になった PTA教育講演会!
9日の第2回PTA学習参観日には、たくさんの保護者の皆様にご来校いただき、深く感謝いたし
ます。本当にありがとうございました。今回の参観日は、①授業参観、②教育講演会、③学年懇談の
三本立てで行いました。
5校時の授業参観には、お父さん・お母さんの姿はもちろんのこと、祖父母の皆様の姿も見られた
ことは、うれしいことでした。また、各クラスでそれぞれ趣向を凝らした授業が行われましたが、2
年生の算数授業や3年生のダンス教室では、保護者の皆様と子どもたちが一緒に活動する様子が見ら
れたことも、とてもうれしいことでした。
私は、子どもたちがふだんどのような学習を行っているのかを、‘ただ見る’だけではなく、保護者
の皆様に実際に‘体験していただく(参加していただく)’ことは、意味のあることだと考えています。
保護者参加型の授業参観は、今後少しずつ増やしていきたいと考えています。
さて、授業参観後のPTA教育講演会は、かつて小学校のPTA会長を5年間務め、現在はラジオ
DJとしてEテレで放映されている「バリバラ」のMCを務めるなど、多方面で活躍中の山本シュウ
さん(通称:レモンさん)をお招きし、「地域の宝を育てる大人の関わり」のテーマで講演を行っていた
だきました。
これは、PTA教育総務部の企画で行ったもので、保護者の皆様や地
域の方々など約140人にお集まりいただきました。
レモンのかぶり物をかぶって登場したレモンさんは、予想通り関西弁
のマシンガントークを繰り広げ、会場はあたかもレモンさんのトークラ
イブといった様相を呈しました。しかし、見た目の奇抜さやしゃべくり
漫才を思わせるトーク術とは裏腹に、話している内容は非常にまともな
もので、私は、レモンさんから新鮮なビタミンCを注入された思いがし
ました。
現代の子育てには、貧しい中、しゅうととの関係に悩みながら何人もの子を育てた昔の大変さとは
別の困難が生じています。
今の家庭は、ほとんど夫婦共働きで、なおかつ残業や不規則労働も多く、また、核家族化により祖
父母と離れて暮らしていることもあり、家族でともに過ごす時間が減り、昔と比べると一部で親子関
係が希薄になっているといわれています。そのような中、子育てに追い詰められたり、悩みを感じた
りしている親御さんは、結構多いのではないかと思われます。
人は誰でも、追い詰められたり悩んだりしてイライラすると、頭の中では分かっていても、理不尽
な行動をとってしまうことがあるものです。例えば、「子どものいいところを見つけて褒めよう」と思
っていても、イラついていると、つい子どもを怒鳴ってしまう・・・というようなことはよくあるこ
とです。そんなときレモンさんは、『
「 昭和のICチップ』がそうさせている、そう考えなさい!」と
言いました 。(講演を聴いた方は、この意味が分かりますね。)この言葉を聞いて 、「なるほどそうな
のか!」と気持ちが楽になったと感じたのは、おそらく私だけではないでしょう。一見すると面白お
かしいことを言っているだけのように見えますが、レモンさんのお話の中には、実は高度なアンガー
マネジメントが含まれていました。
レモンさんのお話は、今のお父さん・母さん方の子育ての大変さに共感し、少し疲れたお父さん・
お母さんに元気を与えるのには十分なものでした。
講演後、校長室でレモンさんに応対した時、レモンさんは、「大人が答えを言うから、子どもが成長
しない!」とビシッと言い切りました。私はその言葉に、一瞬ドキリとしました。
私は、親や教師が、ただ問題から子どもを守るだけではなく、「それで、君はどう思う?」と問題を
子どもたちに投げ返し、自分自身で考えさせ、解決させることが不可欠、そのことを意識しながら学
校経営を進めたいと強く思いました。
それにつけても、レモンさんは、お父さん・お母さん方の、少しもやもやした気持ちのガス抜きを、
見事にやってくれました。子育てや教育には、時にはレモンさんのような‘型にはまらない大胆さ’
も必要なのだなあ!と、私は強く感じました。
本校では、今回のように「終わった後、なんだか元気になった、すっきりした」と思ってもらえる
PTA企画を、今後も実施していきたいと考えています。
なお、講演の時間が押してしまって、学年懇談の時間が少なくなったことは、ご了承願います。話
し足りなかったことについては、夏休みの保護者面談の際に是非お話しください。