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<Vinaiolo CLAUDIO MARIOTTO ヴィニャイオーロ クラウディオ マリオット>Tortona トルトーナ
1920年に現当主クラウディオの曽祖父ベーピ以来マリオット家によって営まれてきた生産者。トルトーナの町からわずかな場所
にある小高い丘VHO(ヴォー)の上にカンティーナを持ち、標高250~300mにかけて約20ヘクタールの畑を有する。現在はクラウ
ディオと弟のマウロを中心にバルベーラ、フレイザ、ニビオ(ドルチェットの亜種)、コルテーゼ、そしてティモラッソを造っている。
そんな彼らにとって誇りとも言える葡萄、それがこの地の白葡萄ティモラッソ。元々はアスティやアレッサンドリア地区でも生産
されていた品種であるが、次第にコルテーゼにそのシェアを奪われる形で今では極少ない生産量になっている。トルトーナ周辺は不
思議な事にこの生産が今でも残る地域なのです。そもそも彼らの創業以来の哲学が「土地の伝統、誇りを伝えるワイン」。当主クラ
ウディオの言葉を借りるならば、「他と同じ事をしても仕方ない。ランゲにもボルゲリにもない味、ティモラッソはそれなんだ!ト
ルトーナという小さな土地を代表する葡萄なんだ!」。彼の言葉は本当に「熱~い!」のです。しかし、それはワインを味わう事で
納得できました。嫌みなく厚みのある果実味、広がるトロピカルさを持つ香り、舌の上をスルリ流れる様なのど越し・・直球勝負的
なコシがありながらキレのある白ワイン。イタリアの奥深さを感じます。(総生産数50,000本)
コード
ワイン名
YVCDCV11 Colli Tortonesi Timorasso `Cavallina’
ヴィンテージ
品種
2011
ティモラッソ100%
白
コッリ トルトネーズィ ティモラッソ ‘カヴァッリーナ’’ 容量
希望小売価格
750ml
¥2,800
※在庫少。終了次第2012年\2,800
他と同様に250~300mに位置する畑のティモラッソ。ただ樹齢は15~20年程度とやや若い。破砕の後果皮と共に漬けこむ。
ステンレスタンクで発酵し木樽は一切使わないスタイル。樹齢が若い分重厚さにはかける(と言っても厚みはそれなりにある)も
のの、逆に良い意味でライトでフルーティーな仕上がりを見せるワイン。柑橘的な香りと味わいは健在。よりキリリとした歯
切れの良さが特徴と言える。
YVCDPI11
Colli Tortonesi Timorasso `Pitasso’
2011
ティモラッソ100%
白
コッリ トルトネーズィ ティモラッソ ‘ピタッソ’
750ml
¥3,600
※2010は在庫少\3,500
標高250~300mに位置する畑で樹齢45年以上の樹で育った果実を9月末収獲、圧搾後にステンレスタンクに発酵。製造的
な要素は従来とおり。興味深いのはパンチのあった2007年、シトラスフレーバーが弾けた2008年とはまた異なる表情を見
せている事。より透明度を高めたエキスというのはこの2010年の特徴ではなかろうか?クリアで粘性がありながら、柔らか
な舌触りと底辺からこみ上げる果実の力強さ、流麗なるミネラルは存分に感じられる。
YVCDFA13 Vino Bianco `Fiori d`Arancia’
2013
モスカート100%
750ml
¥2,600
白・ボリチーネ(極微泡)
コッリ トルトネーズィ ビアンコ ‘フィオーリ ダランチァ’
9月末に標高250~300mの畑での収穫。ソフトプレスの後、モストだけを取り出してステンレスタンクにて発酵させるが、
途中でその発酵を中断する方法を取っている為、発行時に起こった極細かく柔らかい泡が残存しているスタイルとなっている。
これは古典的にアスティ等で行われていたのが有名だが、その東のアレッサンドリアやトルトーナでも行われていた方法であ
る。色彩はほんのりと黄色みのかかったクリアな色合い。発酵を途中で止めるので当然の事ながら、果実のフレッシュな味わ
いとフルーティーな甘みが楽しめる。アルコールも6%未満であり、お酒の弱い方にもおすすめ。心地よい酸味もあるので、バ
ランスの良い仕上がりとなっている。夏場に冷やしで楽しみたい。
YVCDBR11 Colli Tortonesi Rosso `Braghe’
コッリ トルトネーズィ ロッソ ‘ブラーゲ’
2011
赤
フレイザ100%
750ml
¥2,700
在庫極少。終了次第2012年¥2,700
圧搾後マセレーションは軽くおこない、ステンレスタンクにて発酵。濃い色から想像できるプラム等の黒い果実の凝縮感のあ
るジューシーな果実味と、伸びのある酸味が全体を引き締める。温度を下げても楽しめる。ランゲ等ののフレイザに比べてソ
フトな口当たりに仕上がっている。
YVCDVH11 Colli Tortonesi Rosso `Vho’
コッリ トルトネーズィ ロッソ ‘ヴォー’
2011
バルベーラ100%
750ml
¥3,500
赤
畑は250m~300mにかけてに位置し、樹齢は25年~40年と幅広い。収穫は10月の初めに手摘みで行い、破砕後に10日間
のマセレーションにかけてステンレスタンクで発酵。その後12カ月バリックにて熟成する。やや鉄のニュアンスを帯びた香り
の中に白コショウと干しアンズ、ピーナッツのニュアンスを感じる。抜栓直後ではタンニンの荒さを感じるが、時間と共に丸
くなりシンプルな果実味が立ちあがり、全体のボリュームも出てくる。ランゲやアスティとは異なる素晴らしきバルベーラ。
YVCDMM11 Colli Tortonesi Rosso `Montemirano’
コッリ トルトネーズィ ロッソ ‘モンテミラーノ’
2011
クロアティーナ100%
750ml
¥3,300
赤
圧搾後に数日のマセレーションを経て大樽にて発酵。熟成も大樽にて約1年程行い、瓶詰めから4カ月程度で出荷。当初は
シャープな面があったが、時間と共に変化。シナモンの様な甘味のあるスパイシーさと、粘りのある果実味が特徴。心地よい
酸味が見事に引き締めをしている、バランスの良さが魅力。
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<Cascina Morassino カシーナ・モラッシーノ> Barbaresco バルバレスコ
1984年マウロ・ビアンコによって創設され、現在は息子のロベルトが一人でカンティーナを切盛りしている。
畑での作業は土壌への負荷を避けるため全て手作業で行われ、原則的に化学肥料などは一切使用せず、防かびの対策としてボル
ドー液のみ、状況次第で使用する。方法としては肥料等を与えるよりも葡萄の生育能力に成長を委ねるというのが彼の論法と言える。
ピエモンテワインの中でバローロの方へ市場の目が行くという現実を知りつつも、彼自身はネッビオーロ自体の美味さに拘る人で
あり、古典的なワインの造り自体を残すという要素を大事にしている。つまり古典的なバローロやバルバレスコに在る、旨味を出す
という使命にも似た彼の信念があるのです。実際、バリック等を使っていても基本は大樽熟成にポイントを置いている。
葡萄はネッビオーロ、メルロー、バルベーラ、ドルチェットを栽培、醸造。各品種はそれぞれ単独で醸造されリースされる。ネッ
ビオーロはバルバレスコ、ランゲ・ネビオーロとして醸造される。
通常のバルバレスコ・モラッシーノはオヴェッロからの葡萄も使用。本来はバルバレスコ・オヴェッロに用いる葡萄の一部でより
骨格の優れたバルバレスコを醸造したいからだ。カンティーナ横の畑からはエレガントなキャラクターを出せるが、それだけではバ
ルバレスコとして完成させるには完成度が低くなってしまう。そのため約20~30%程の量をオヴェッロで育てられたネッビオーロ
を使用する。基本的にバルバレスコに関しては70年以上の樹齢から収穫し、旨みを逃さないためバルバレスコはノンフィルターで
瓶詰めされる。
ワイン名
コード
YVMOMO10 Barbaresco "Morassino" DOCG
ヴィンテージ
品種
容量
希望小売価格
2010
ネッビオーロ100%
750ml
¥5,900
赤
09年から翻って(良い意味で)、大樽のみを使用。南西向きの複数の畑で育んだネッビオーロを圧搾後、ステンレスタンクにて発
酵。その後2500L(25HL)の大樽で20カ月の熟成を経てボトリングされる。ロベルト曰く「やはり大樽の方がネッビオーロらしい
澄んだ色彩、繊細なタッチを表現出来る」という理由からこの年は大樽熟成に戻している(09年が彼にとって少し難しい年だった
模様)。彼の言葉通りクリアなルビー色。濃色のハーブに熟れたトマトやスグリの様なピンとした中に優しい甘味のある香り。凛と
した酸と若いながらも溌溂した果実味が口に広がり、後から極細かいタンニンが広がる。まだ多少の若さはあるが、ポテンシャル
の高さが随所に光っている。
バルバレスコ モラッシーノ
YVMOOV10 Barbaresco "Ovello" DOCG
バルバレスコ "オヴェッロ"
ランゲ ロッソ メルロー
YVMONE11
LANGHE NEBBIOLO DOCG
¥7,500
2011
赤
メルロー100%
750ml
¥4,000
在庫少
2011
赤
ネッビオーロ100%
750ml
¥3,600
村内にある南向きの畑で育ったネッビオーロを使用。ステンレスタンクでの発酵後、大樽に移されて15カ月の熟成を経てボトリン
グされる。ジャムやフルーツコンポスタに共通する心地よい香り。エキス自体はバルバレスコよりもクリアな印象でありながら、
ネッビオーロらしい凛とした骨格を見せる。一方で親しみのわく穏やかな良好な果実味が感じられる。
YVMODO12 DOLCETTO D`ALBA DOCG
ドルチェット ダルバ
750ml
初入荷のメルロー。畑は0.2haの小さな場所で、2002年の収穫から生産を始めた。ステンレスタンクで発酵し、熟成はバリック
で14カ月、ボトルで4カ月の後にリリースされる。エキスは舌触りもよく、しなやかな印象。適度な甘味を放ちながらも明確な骨
格が見える。時間と共にタンニンや酸味が綺麗に出ており、全体にバランスを与えて心地よく仕上がっている。樹齢としては20年
弱であるからか多少の若さを感じるが、現時点で大きな延びしろを感じる。生産本数1,000本
ランゲ ネッビオーロ
ネッビオーロ100%
単一畑オヴェッロのバルバレスコ。ステンレスタンクでの発酵の後22カ月を大樽で熟成させるが、スタンダードと大きく異なるの
は期間もさることながら、最初の12カ月を新樽を使用している点。2006年等、以前はバリックを一部使用する形であったが、
「色彩と繊細なタッチ」を考えると大樽を使用する方がメリットがあると考えた(ロベルト談)。ただ、やはりオヴェッロという条件
の優れた畑故、果実の充実さはスタンダードのバルバレスコとは異なり、その点を考慮して全体を引き締めてバランスを取る為に
一部に新大樽を使用している。芯のある構造を持つエキス。樽のニュアンスは後方に広がり、前面には決して出てこない。アタッ
クは感じるものの、あくまでネッビオーロのピュアな味わいを損なう事はない。もちろん現時点ではまだ早いのは否めないが、質
の高さを明確に打ち出している。2年後が楽しみ。
YVMOLR11 LANGHE ROSSO DOC MERLOT
2010
赤
2012
赤
ドルチェット100%
750ml
¥2,800
バルバレスコ村内の畑で育ったドルチェットのみを使用し、ステンレスタンクでの発酵、熟成を経てボトリングされる。深みがあ
りながらもクリアさを伴ったエキスはフレッシュな果実と、仄かなフローラルさを兼ね備えている。口に含むとアロマティックな
面とドルチェットらしい豊かな果実味が素直に表現されている。
※当主ロベルトと先代である父のマウロ
※オヴェッロの畑
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<TENUTA LA GHIAIA テヌータ・ラ・ギアイア> Sarzana/La Spezia ラ・スペツィア県サルツァーナ
リグーリア州の東端にあるイタリア有数の貿易港La speziaの東側にある小さな町Sarzana。海が目前でありながら迫り出してき
ている山が海にまで届き、町は小高い山に覆われた地形をしている。この町から内陸に北東方向に向かうエリアがColli di Luniの地で
ある。
LottiというSocieta Agricola(直訳で「農業会社」)のワイン生産部門であるTenuta La Ghiaiaはこの特異な地域に10ha程の畑でブ
ドウを栽培し、ワインを生産している。
畑は基本的に有機栽培のアプローチを取っており、収穫された葡萄は敷地内のカンティーナでワインとして生産される。海に近い
この土地ではあるが、エミリアロマーニャとの州境にある山々から来る冷気と海から入る暖かい空気が合わさるリグーリアらしい土
地と言える。ただ、チンクエ・テッレの様な岩壁にへばり付く様にしての栽培ではなく、盆地の様な谷間で畑を起こしている。栽培
している葡萄は赤品種はサンジョヴェーゼ、メルローの他、ヴェルメンティーノネーロ、マサレッタという地場品種。白品種はやは
りヴェルメンティーノを栽培している。
興味深いのはエノロゴがワインによって異なる事で、それも外部から参画しているという形を取っている。そのエノロゴがリヴォ
ルノのアンドレア・ディ・マイオ氏、そしてチンクエテッレのヴァルテル・ヴァッテ氏であるが、ヴァッテ氏によってIthaa、ディ・
マイオ氏によってAtys、Undici Nodi、Almagesto、Almagesto Rossoの4種が造られている。ヴァッテ氏は知る人ぞ知るチンク
エ・テッレ、そしてシャケトラの名手。マセレーションをかけ、濃密で且つ緻密なワインを造る(というのは、弊社でかつて扱った事
がある)。一方、ディ・マイオ氏は土地の特徴であるミネラルの強いワイン、樽や醸し出しに必要以上に頼らないナチュラルでテロ
ワールを意識したワインを標榜している。それらはワインを飲んでみてはっきりわかるであろう。。。
YVLGAB12 `Almagesto' Vino Bianco
2012
ヴェルメンティーノ 100%
750ml
¥2,700
‘アルマジェスト' ヴィーノ ビアンコ
白
収穫後に圧搾され、発酵の前に温度4度でのマセレーションを48時間行う。ステンレスタンクで3週間かけて発酵される(16~18
度)。終了後5カ月間エキス内に澱を浸しておき、ベンナイトで軽く清澄を行ってからボトリング。二か月後から出荷される。軽く
黄色みを帯びた色彩。抜栓から華やかさを帯びたマンゴーやパパイアの様な南国的フルーツの香りが広がる。極度に甘味が強いわ
けではないが、その分軽やかさと流麗なるミネラルが存分に感じられ、飽きのこない味わい。トスカーナやサルディニアなどとは
明らかに一線を隔した上品な仕上がり。
完売しました
YVLGAR10 `Almagesto' Colli di Luni DOC ROSSO
2010
サンジョヴェーゼ主体、ヴェルメン
ティーノネーロ、メルロー、マサレッタ
750ml
ヴェルメンティーノ 100%
750ml
¥2,950
赤
在庫少
葡萄はサルツァーナ~スペツィアの畑での栽培。収穫後に圧搾され、ステンレスタンクで3週間かけて発酵(28~30度)させ、その
ご12ヵ月間モストに澱を浸し、清澄しないでボトリング。4カ月後から出荷される。ピュアで柔らかい、透明感のある一方で、シ
ナモンやラズベリー、フレッシュイチジクを彷彿する、フレッシュさとスパイシーさを併せ持つ果実の味わいが特徴。重さや強い
糖度とは全く別の体系を取っており、飽くまでエレガントな仕上がりを見せている。全体をスッキリとまとめ上げている酸味も印
象的。
‘アルマジェスト' コッリ・ディ・ルーニ ロッソ
YVLGAT11 `ATYS' Colli di Luni DOC Bianco
2011
¥4,000
白
在庫少
サルツァーナの畑にある樹齢50年を超えるヴェルメンティーノのみを使用。収穫後に圧搾し、大半をステンレスタンクに、一部を
セメントタンクに入れてそれぞれを発酵させる。12か月後に合わせてボトリングし、その後6カ月の瓶内熟成を経て出荷される。
軽く黄色みを帯びた色彩。白い花のはっきりした香り、花の中にある蜜の凝縮した香りが印象的。口に含むとやはりハチミツの様
な密度の濃い凝縮感が感じられ、時間の経過と共に次第にしなやかさを纏い、膨張していく。一方で喉に流れ込む様なミネラルが
感じられ、喉に引っかかる事無く、口内をスルリと抜け去り、喉に自然に落ちていく心地良さを持ち合わせている。重厚なバニラ
香や樽のニュアンスがあるわけでもないのに、強い存在感を自然に感じられるエキスの強さと、しなやかな飲み応えは驚異的と
言ってもよいであろう。アフターの長さもよく、造り手のアンドレアの力量がギッシリ詰まった渾身のワイン。
‘アティス' コッリ・ディ・ルーニ DOC ビアンコ
YVLGAT10 `ITHAA'
I.G.T Liguria Vermentino
2010
ヴェルメンティーノ 100%
‘イ―タ' IGT リグーリア ヴェルメンティーノ
750ml
¥6,000
白
チンクエテッレのエノロゴ、ヴァルテル・バッテ氏のワイン。収穫後にソフトプレス。果皮とモストを付けた状態で5日間かけて
約25度の下で発酵させ、その後モストを中樽(500L)とステンレスタンクに移す。その一方で先の絞りカスを再度絞って更にモス
トを出す。発酵の終わった中樽とステンレスタンクに、この更に絞ったモストを加えてバトナージュを行いながらシュールリーを
行う。両方のモストを合わせてから清澄を行わずに粗いフィルターを通してからボトリングする。しっかりとした黄色みを帯びた
濃厚さと透明感の両方を帯びたエキス。パインやバナナの様な南国的なトロピカルで粘性のある香り。口に含むと柔らかいエキス
がこれらの香りを味へと換えたかの様に豊かな広がりをみせる。当初は発酵の香りが残っているのだが、これは明らかに消えてく
るし、それが消えると共に爆発的な香りの膨張が感じられる。時間と共にハチミツや花の蜜の様な甘味とメロンの様な清々しい植
物的な旨味が感じられる。このおおらかで豊かな存在感に脱帽。。。
完売しました
3 ページ
<ELENA WALCH エレナ・ワルク> Termeno sulla Strada del Vino/Bolzano ボルツァーノ県テルメーノ(独名:トラミン)
南チロル地方、ドロミテ山塊のお膝元ボルツァーノ(独名:ボーツェン)の南に位置するカルダロ湖の畔にある小さな町テルメーノ(独
名:トラミン)。ドロミテの山々から注がれる冷涼な空気と水捌けの良い石灰質の土壌から、葡萄や林檎の栽培がさかんに行われていま
す(特にリンゴは欧州きっての産地)。町の中心にあるこの地方独特の屋根をした教会にほど近い場所にエレナ・ワルクの拠点がありま
す。
この地方で生まれた現当主エレナはミラノで建築の仕事をしていましたが同郷の夫と結婚し、この地に戻ってきました。そして夫
の実家が古くからのワイン生産者であった事から、次第に彼女もワイン造りに参画し(もっともそれ以前から造詣はあった様です)、
20年ほど前に彼女がリーダーとして本格的な生産者としての歴史を歩み始めました。
育てる葡萄はピノグリージョ、ピノビアンコ、シャルドネ、ソーヴィニョンといった、この地で広く栽培される白ブドウが種で
あったが、その名声を高めたのが間違いなくゲヴュルツトラミネールであろう。標高400m程に位置するカステラッツの畑で育った
葡萄を使った単一畑物のワインがイタリア国内、及びヨーロッパの著名なワイン誌で非常に高い評価を得た事から、エレナ・ワルク
(独名:ヴァルフ)は一躍広まって行った。
カンティーナは決して広いとは言えない敷地にあるが故に、安定して収穫から圧搾、醸造過程に移る時間を省く事を意識した形で
地上から地下へ向かって生産ラインを組む形で成されている。山が多いが故にできた工夫ではあるが、作業工程を踏む点でも、また
地下という冷涼な場所を利用する点でも実に合理的であると言える。彼女のワイン生産における哲学は言葉を借りれば、ワイン造り
とはあくまで人間の成せる物であり、畑や栽培が大事なのは当然としても、それを活かせる環境と衛生、技術が欠かせないのである。
現在は海外に留学していたジュリアとカロリーヌという二人の娘が帰国し、事業に参加している。エレナの培って来た経験と技術
は将来も活かされる事であろう。
<Vini Bianchi~白ワイン>
ワイン名
コード
YVEWPB14 Pinot Bianco Alto Adige DOC
ヴィンテージ
品種
容量
希望小売価格
2014
ピノ・ビアンコ100%
750ml
¥2,600
ピノ・ビアンコ アルト・アディジェ
白
ベースラインの中では最も丹精なワインと言えるピノ・ビアンコ。印象的なのは丸みを帯びた果実味は仄かにオレンジや金柑の様
なシトラス系のニュアンスが感じられる。その中にはドライフルーツやハーブの様な要素も混じっており、幅のある香りが楽しめ
る。ただ、全般的によく統一された香りや味わいとして表現されている。
YVEWPG14 Pinot Grigio Alto Adige DOC
2014
ピノ・グリージョ100%
750ml
¥2,700
ピノ・グリージョ アルト・アディジェ
白
ステンレスタンクを使用したシンプルなスタイル。この土地らしい豊かなミネラル感を感じさせながら、ピノグリージョらしい白
桃を思わせるしなやかな果実味が存分に楽しめる一本。時間と共に健やかな蜜&シロップの様な柔らかな香りのニュアンスと甘味
が出てくる。グラスワインんとしても、ボトルとしても豊かなパフォーマンスが期待できる。
YVEWEW14 Cuve`e EWA Vino bianco Italia
キュヴェ エヴァ
2014
ゲヴュルツトラミネール60%、ミュラートゥ
ルガウ20%、シャルドネ20%
750ml
ゲヴュルツトラミネール 100%
750ml
¥2,950
白
ステンレス発酵後粗めに澱引きし、瓶詰めまで酵母とともにタンクで清澄。非常に心地よいアロマティックな香りと澱みないエキ
ス。それぞれのブドウのキャラが明瞭に表現されている。ゲヴュルツを主体にしたワインらしく、ライチの様な魅惑的な香りに満
ちているが、フレーバーに頼ることなく、葡萄の果実が実践されており、ゲヴュルツ単体よりも、より凝縮した果実味と粘性が感
じられる。
YVEWGK14 Gewurtztraminer Alto Adige `Kastelatz' DOC
ゲヴユルツトラミネール カステラッツ
2014
¥5,900
白
Gambero Rosso`Vin`Italia'誌にてこの10年Tre bicchieriを取り続けている、今やElenaWalchの代表格とも言えるワイン。彼ら
の誇る畑‘カステラッツ’の中で標高300m付近に植えられた葡萄(グイヨ。7,000本/ha)を使用。収穫は9月下旬。ソフトプレス
後に6時間ほどマセラシオンにかけ、低温状態で静止沈殿によりモストと澱を分離させる。20度での発酵させ、春までシュール
リーにかけて後、瓶詰め。黄色かかった緑色。レッドペッパー的なニュアンスをも帯びた、トラミネール特有のスパイシーさとア
ロマティックなライチ的芳醇な香り、清潔感のある甘味と艶を与えるミネラルのコントラスト。時間と共に膨張する力強さは類を
見ない、実力の備わった充実した完成度が魅力。
YVEWPN12 Beyond The Clauds Grand Cuve`e
ビヨンド・ザ・クラウズ 2012
シャルドネ主体
750ml
¥8,400
赤
テルメーノの地を代表する畑カステルリングベルグ、カステラッツ等の畑で育った最良の葡萄を使った、彼女にとって最強のワイ
ンのひとつ。それぞれの畑で育ったブドウは収穫後に一緒にされ、ソフトプレスにて圧搾される。その後多くをアリエ産の新樽バ
リックに、一部を一年使用のバリックに入れて発酵させる。10カ月経過してから1ヶ月に渡りバトナージュを週一回のペースで行
い、その後シュールリーにかける。その後ボトリングされ、6カ月熟成されてから出荷される。黄色みを帯びた、眩いほどの明るい
色彩。春の花々、そしてハーブ等のアロマティックな香り、そしてデリケートな程に柔らかいヴァニラ香がマッチしている。口に
含むと流れる様な上質のミネラル感、上品な果実味とトロピカルな粘性のある味わいが広がる。もちろんそれを引き締める酸味が
健在である事は言うまでもなく、ひとつのワイン・ストーリーとしての完結を示している。
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<Vini Rossi e Dolci~赤ワインとデザートワイン>
YVEWPN13 Pinonero Alto-Adige DOP
ピノネロ アルトアディジェ DOP 2013
ピノネロ 100%
750ml
¥3,200
赤
収穫後圧搾し、果皮と共に10日間浸たした後にステンレスタンクにて発酵を行い、それに続きマロラクティック発酵を行う。その
後、大半を大樽にて、また一部をステンレスタンクにて10ヶ月程熟成させ、最後に混ぜ合わせてボトリングする。美しき透明度を
保った色彩そのままに、クリアな旨味が楽しめる。特徴的なのはブーケの様な香りであるが、決して重いものではなく全体を軽や
かに包み込むように漂う。口に含むと心地よい酸味、チェリーやフランボワーズの様なチャーミングで印象的な美しき果実味、実
に心地よい酸味が感じられる。エレナワルクのスタンダードクラスを代表する赤ワインと言っても過言ではない。
YVEWLG13 Lagrein Alto adige DOP
ラグレイン アルトアディジェ DOP 2013
ラグレイン100%
750ml
¥2,800
赤
収穫後に圧搾し、果皮と共に20日間浸した後にステンレスタンクにて発酵を行い、続いてマロラクティック発酵を行う。その後ス
ロヴェニアンオークの大樽にて10ヶ月程熟成させる。さもすると根菜的な土のフレーバーが強くなりがちなラグレインではある
が、エレナの方向性として実にアロマティックな一面を醸し出した仕上がり。花々の香りの中に胡椒のニュアンスを捉えたフレー
バー、赤い果実とチェリーの様なチャーミングな味わいを取り入れたバランスの良さが光る一本。
YVEWKL14 Kalterersee Clasico Superiore DOP
カルテレーゼ クラシコ スーペリオーレ DOP
2014
スキアーヴァ100%
750ml
¥2,800
赤
標高350mに位置する、テルメーノを代表する畑カステル・リングベルグのスキアーヴァのワイン。破搾し、7日間果皮を漬け込
んでからステンレスタンクで27度未満で発酵を行う。マロラクティック発酵の後、スロヴェニアンオークとフレンチオーク(80hl)
で半量づつ熟成を行い、収穫翌年の春(たいてい3月下旬)に双方を合わせてボトリングされる。澱みの無い眩いほどのルビー色の通
り、実に透明感溢れる仕上がり。サクラの他にアーモンドの様な親しみ易い香り。タンニンが穏やかで、彷彿する様なフレッシュ
な果実のスムースな飲み口が印象的。軽く冷やして、または夏場であれば12度くらいまで冷やして提供するのにも充分納得いただ
けるであろう。 ※カルテレッセはテルメーノにあるカルダロ湖のドイツ語名。
YVEWKM11 Kermesse Cuve`e Alto-Adige Rosso
ケルメッセ キ゚ュヴェ・アルトアディジェ ロッソ
2011
プティヴェルド、シラー、ラグレイ
ン、メルロー、カベルネソーヴィニョ
750ml
モスカートローザ100%
375ml
¥11,000
赤
ン各20%
エレナ・ワルクの最高ランクに位置するロッソ。それぞれの葡萄は同日に収穫(カベルネのみ少々摘み)され、それぞれがステンレス
タンクにて10日間のマセレーションを含めて発酵され、大樽にてマロラクティック発酵を行う。その後それぞれがフレンチオーク
のバリックにて18ヶ月の熟成させ、最後に全てを合わせてボトリングされる。真紅ともいえる濃密な色彩。第一印象にブーケの様
な厚みのある香りが感じられ、さらに煎った胡椒やタバコの様なスパイシーさをも感じる香り、さらにカカオの様な香ばしさと、
実に多彩な要素が感じられる。タフな果実味の中にはスパイシーさとダークチョコレートのニュアンスを帯びた力強さが感じられ
つつ、スグリやイチジクといった密度の濃いフルーツの味わいが感じられ、バランスよくエレガントに仕上がっている。
YVEW MO12 Moscato Rosa Ato Adige DOP
2012
¥3,900
モスカートローザ アルトアディジェ DOP
赤・甘口
テルメーノの標高450~550にかけて広がる南西向きの畑(石灰質に粘土と砂が混ざっている)で育ったモスカートローザは11月上
旬に畑の段階で選定しながら収穫され、圧搾。果皮を漬け込んだ形で10日間発酵が行われる。その後ステンレスタンクでの熟成を
10ヶ月経てボトリングされる。眩きルビー色でバラを思わせる繊細な香りが特徴。口に含むと極細かなタンニンを纏いながら、
チェリーやフランボワーズの様なチャーミングで上品な甘みがしなやかに感じられ、ゆったりした余韻を与えている。
YVEWMR10 Passito `Cashmere' Moscato Rosa
2010
モスカートローザ100%
375ml
¥12,000
赤・甘口
栽培の畑は標高400m以上の南側に向いた場所に限定されている。デリケートな果実故に収穫用のバスケットもより徹底した物を
使用して収獲される。収獲後プラスチックのラックの上に載せられ、3カ月かけて当初の40%程度の重さになるまで陰干しし、糖
度、香り、タンニンといった各要素を濃縮させる。12月に入って粗く削る様にして圧搾し、4日間発酵(おそらくステンレスタン
ク)させる。その後大樽に移して30日間発酵を続けて仕上げる。「これぞルビー」と言えるほど美しきルビー色、バラの様な華や
かでデリケートな香り、ゆったり優雅に広がる綺麗な酸味を帯びた、まるで旬のイチゴの様な心地よい甘味。。。。これが既に完
成したドルチェと言える、素晴らしきワイン!
パッシート‘カシュメレ’ モスカートローザ
※カステル・リングベルグの全景
※左からエレナ、娘のジュリア、カロリーヌ
※Kastelatzの畑より
5 ページ
<Primosic プリモシッチ> Oslavia
/Gorizia ゴリツィア県オスラヴィア
スロヴェニアとの国境に程近いオスラヴィア。緑濃くなだらかな丘陵が広がるこの地は言わずと知れた、イタリアきってのワイン
の産地である。ワイン生産者プリモシッチの歴史はオスラヴィアがオーストリア・ハンガリー帝国の一部であった19世紀に遡り、帝
都ウィーンで消費されるワインを造っていた。この土地は当時から欧州有数のワインの郷であり、中欧最大の国土を誇る帝国の都の
ワイン文化を支えていたと言えるであろう。20世紀に入り、2回の世界大戦を経てオスラヴィアは紆余曲折を経て、イタリアに組み
込まれた。1967年シルベステルの時代になるとリボッラジャッラをはじめとする地場品種の復興を掲げ、志を同じくする生産者達
と共に活動を始め、さらにこれを指導しイタリアワインの中で重要な生産地としての確固たる地位を築く事に貢献した。
現在はシルベステルの2人の息子、ボリスとマルコの2人が畑での仕事からワイン生産、販売まで行っている。もちろん、父のシル
ベステルも健在で、あたかもマスコットの様にオスラヴィア・ワインの向上に向けて精力的に活動を続けている。
YVPRRGT12Ribolla gialla
リボッラジャッラ
2012
リボッラジャッラ
750ml
¥2,900
白
この地域に多くみられる泥灰土(砂混じり)の畑で収穫された後、ソフトプレスにて圧搾。低温状態で48時間放置し、澱を抜いてス
テンレスタンクに移して一次発酵(18℃)を行う。発酵終了後、落ち着かせてからボトリングされる。透明感のある黄色みを帯びた
色彩。柑橘を思わせる様な澤綾香で程良い厚みのある香りはリボッラ・ジャッラならでは。口に含むと澱みの無いストレートな果
実味、凛とした酸味が感じられ、アフターにふわりと軽やかに膨らむ余韻が感じられる。時間の経過と共に全体の厚みは出てくる
ものの、あくまで素直な果実の旨味を端的に表したスタイルは変わらない。シンプルでありながら、実に纏まりのある王道を体現
した様なリボッラジャッラ。
YVPRSA12 Sauvignon Blanc
ソーヴィニョン ブラン
2012
ソーヴィニョン ブラン
750ml
¥2,900
白
コッリオ地区の畑より9月の上旬(~15日)に収穫されたソーヴィニョン。破砕された後短時間のスキンコンタクトの後、低温の中
で圧搾される。48時間静止して澱の部分とモストを明確に分離し、澱を抜いてモストのみをステンレスタンクにて一次発酵を行う
(18℃)。発酵終了後暫くしてからボトリングする。ソーヴィニョン特有の青さに偏らずフルーティーな果実味も混在しており、充
実した旨味を出しているのが特徴。とは言いつつも、タフな味わいを求めたスタイルとは言えず、清々しいまでの美しい体躯と伸
び、隠れた酸味の融合が見事。その点からしてのコストパフォーマンスは他に引けを取る事はないであろう。造り手マルコの実力
が如実に出ている一本と言える。
YVPRMI12 Malvasia Istriana
2012
マルヴァジア
750ml
¥2,900
白
在庫少
9月上旬の収穫の後、カンティーナ内でソフトプレスにて搾られたモストは48時間の静止を経て澱との分離を図る。モストのみを
ステンレスタンクに入れて、温度18℃にて発酵を行う。ピュアな果物の要素を充分に含んだエキスは口当たりと舌触りが柔らか
く、当初は白桃やリンゴの様な爽やかで「ふんわり・しっとり」した旨味が口いっぱいに広がる。変化に伴いマンゴーの様なトロ
ピカルで温かみと膨らみのある果実味が感じられるようになり、全体としてしっとりとした味わいを見せてくるのも、実に面白
い。酸味は強いわけではなく、シンプルに「バランサー」としての立ち位置に存在しており、酸の強いワインが苦手な方にも楽し
める内容になっている。
マルヴァジア イストリアーナ
YVPRML10 Merlot
メルロー
2010
メルロー
750ml
¥2,900
赤
収穫後にカンティーナ内でソフトプレスによって搾られたモストは10日程、果皮に浸される形でマセレーションを行う。その後ス
テンレスタンクでアルコール発酵され、熟成はオーク樽(大樽)にて10カ月程度行われる。メルローらしいしっかりとした色彩を持
ちながら、澄んだ面も持ち合わせるルビー色。樽の香りは強くなく、アロマティックな面を醸し出している。口に含むとしっとり
とした柔らかな果実味が広がる。タンニンは穏やかで飲み口が心地よいのも特徴。グラスワイン等に是非お勧めしたい。
YVPRKL09 Collio Bianco `Klin'
コッリオ ビアンコ ‘クリン’
2009
ソーヴィニョン/フリウラーノ/
シャルドネ/リボッラジャッラ
750ml
リボッラジャッラ89%、ピノネロ11%
750ml
¥6,200
白
クリンという畑で育った各葡萄を破砕した後、12時間のスキンコンタクトを行う。その後にソフトプレスしてモストを搾り出す。
アリエ産のバリックにて26~28℃で8カ月間掛けて発酵を行い、ボトリングの後に12カ月の瓶内熟成を行ってから出荷される。
黄金色を帯びたエキスは眩い程に艶やかで透明感のある色彩。樽のインパクトを感じる香りであるが、同時に果実の甘味のある香
りも存分に感じられマッチしている。口に含むと様々な要素が絡まったアタックのある味わいが感じられる。その一方で湧き上る
様な樽の風味が果実の旨味を増幅させている。引き締まった豊かな酸味もあり、アプリコットの様な引き締まった旨味を演出して
いる。
YVPRRN
Spumante ‘RibollaNoir'
スプマンテ ‘リボッラ ノワール'
¥3,900
白・泡
リボッラジャッラは通常よりも遅い収穫で10月半ばに行われる。同じくピノネロも同時期の収穫される。畑自体は彼らの畑の中で
も北側に位置する山合いの畑で、通常のワインとは別にしている。収穫後に合わされた葡萄はそれぞれソフトプレス、そして発酵
される。その後タンクにて合わせてからシャルマーにて発泡化される。リボッラジャッラのミネラル感と柑橘を彷彿する果実味を
中心に据えたスタイルであり、その上にピノネロのタニックな要素を加えたスタイル。素直なリボッラの旨味を存分に楽しんでい
ただきたいスパークリングワイン。
6 ページ
<Azienda Agricola Trabucchi d'illasi
トラブッキ ディッラージ> Illasi/Verona
ヴェローナ県イッラージ
1925年マルコ・トラブッキ氏により創設。3代に受け継がれ、1993年より全ての栽培を有機農法に切り替え、フランスなどに比
べて些か遅れ気味だったイタリアにおいて、他に先駆けてビオロジック的な農業を実践しました。またこれに合わせる形で、周囲の
景観保護と安定的な醸造熟成環境を得る為にカンティーナ自体を地中に建設しました。
造りにおいては伝統的な味わいを追求しつつ、現代的な技術を拒むことなく実践している。確かに古き時代の要素はノスタルジッ
クであり、興味すら湧くものであるが、ワインという発酵飲料を作る事においては全てがプラスとなるわけではなく、逆にマイナス
に働く要素もある。それらは技術革新によって、よりポジティブに変わる、というのが基本原則にあります。とはいえ、彼らの造る
ワインはヴァルポリチェッラのヴァルポリチェッラたる所以を思い起こす、良い意味でノスタルジックな面を醸しだしている。
コード
ワイン名
ヴィンテージ
YVTRMT12 Valpolicella DOC ‘Le Mariette’
品種
容量
希望小売価格
750ml
¥2,500
コルヴィーナ・ヴェロネーゼ、
コルヴィノーネ、ロンディネッラ 終売後2013年¥2,600
赤
9月中旬の収穫後時間をおかずに直ぐ圧搾し、ステンレスタンクで発酵、熟成、そして瓶詰めされる。プラム、ラズベリー等の新
鮮且つ濃密な果物のフレーバーとキレの良さと甘味がマッチしたスタンダードなヴァルポリチェッラ。濃厚さや重さといったアッ
パークラスのワインの内容を感じさせる面があるものの、あくまでフレッシュさを貫いる。もちろん軽さに走っているわけではな
く、あくまでピュアな果実味が実に魅力的なワイン。
ヴァルポリチェッラ ″マリエッテ” 2012
YVTRSC08 Valpolicella Superiore DOC Terra di San Colombano
ヴァルポリチェッラ スペリオーレ "テッレ・ディ・サン・コロンバーノ
2008
YVTRAM07 Amarone della Valpolicella Superiore DOC Terra del Garante
2007
コルヴィーナ・ヴェロネーゼ、コルヴィノー
ネ主体、モリナーラ、クロアティーナ、オ
セレータ、フォルセリーナ
750ml
コルヴィーナ・ヴェロネーゼ、コルヴィノー
ネ主体(80%)、ロンディネッラ、クロア
750ml
コルヴィーナ・ヴェロネーゼ、コルヴィノー
ネ主体(80%)、ロンディネッラ、クロア
ティーナ、オセレータ
750ml
コルヴィーナ・ヴェロネーゼ40%、コル
ヴィノーネ40%、ロンディネッラ10%、ク
ロアティーナ5%、オセレータ5%
750ml
¥3,800
赤
初代マルコから続く畑サン・コロンバーノの畑のブドウを主体とした、トラブッキ社のフラッグシップワイン。収穫されたブドウ
は10~15日乾かし10~15%程水分を飛ばして、圧搾しステンレスタンクにて15~20日発酵させる。熟したプルーンの
粘性ある果実、ナツメグや胡椒のスパイシ―さ、ローズマリーやセージ等、ハーブの香り。非常に複雑でモザイクの様なフレー
バーと熟れたチェリーやベリーと黒トリュフの様な奥行きのある味わい、細かいタンニンと豊かな酸味のバランスが見事。アフ
ターにはシナモンの風味が残り、長い余韻が続く。
アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ スーペイオーレ テッラ デル ガランテ
¥8,500
ティーナ、オセレータ、フォルセリーナ
赤
イッラージの丘陵海抜140~250mに広がる畑(チェレオーロ、モンテテンダ,カステッロ等)の畑で収穫された葡萄を陰干しし、50%程まで水分を飛
ばして濃縮させ、圧搾、発酵。その後バリックにて12カ月熟成させてボトリングする。粘性のある圧倒的な存在感、という古典的
なアマローネとは異なるがその分透明感を伴った明確な味わいが楽しめる。とは言え、アマローネであるので熟れたプラム、干し
イチジクの様な甘味を備えており、余韻も充分。古典的な重厚さ、濃厚な甘味よりも引き締まった味わいを出すことでブドウの個
性や香り、そしてワインとしての味わいを明確にする事に重点を置いた造り。(実際彼らは古典的な重厚なアマローネも生産してい
ます)
YVTRAM06 Amarone della Valpolicella DOC
2006
アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ ¥13,000
赤
実はこちらが彼らのスタンダードのアマローネ。140~290mに位置する畑から9月第二週に収穫を行う。その後藁で出来たバス
ケットに載せ母屋で1月上旬までかけて50%程度まで濃縮させる。圧搾し、モストを搾り出してステンレスタンクにて発酵した
後、フレンチオーク(アリエ、リム―ザン産)のバリックと大樽に半分づつ入れて24カ月間熟成させる。バルサミコの様な濃厚であ
りながら、健やかで抜けの良い優しい果実やアーモンド、熟したチェリー、黒トリュフの様な複雑な香りを放ち、口に含むと重厚
さと共にリクリッツィア(甘草)やチョコレートの様な奥行きのある味わいを醸し出している。重厚さを持ちながらダレる事無く、凛
とした体躯を感じられる。
YVTRAMR04Amarone della Valpolicella Riserva DOC
2004
アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ リゼルヴァ
¥19,500
赤
初代マルコの時代から続く畑の海抜150m付近のみに植えられた樹齢100年以上の樹木から収穫した葡萄のみを使用。9月第二週
に収穫後に藁のバスケットに載せて母屋にて陰干し。50%まで水分が飛んだ1月上旬に圧搾する。搾り出たモストをフレンチバ
リックにて発酵。そののち、バリック(内部トースト中レベル)にて18カ月、その後大樽に移して10カ月の熟成を行う。ボトリング
の後20カ月の瓶内熟成を経てリリースされる。バラ、ユーカリ、タバコ、インクとた様な植物的要素の絡まった力強い香りが印象
的。口に含むと極細かいタンニンを感じつつ、エキスの緻密で美しい程の滑らかさに驚嘆する。カカオ、アーモンド、濃縮したバ
ルサミコ、熟れたベリー系ジャムのソース。。。実に多様な味わい。さらにこの余韻が長いのも特徴。
YVTRMA13 Margherita Veneto Bianco IGT
2013
750ml
¥2,700
750ml
¥4,200
ガルガネーガ 100%
白
収獲後にソフトプレスにてゆっくり圧搾し、そのままマセレーションにかける。その後果皮を取り除き、モストをステンレスタン
クに入れて15日程かけて発酵させる。熟成は基本的にはステンレスタンクにて行うが、一部をバリックにて行う。熟成の後再度合
わせてボトリングする。アプリコットの様な爽やかさをもった香りと柔らかいミネラル、心地よい酸味が感じられるキレの良さが
特徴。複数のブドウを使っていた以前のスタイルよりもシンプルで明確なワインとなったと言える。
マルゲリータ ヴェネト ビアンコ YVTRGD12 Valpolicella SuperioreDOC La Gardellina senza Solfiti
2012
ヴァルポリチェッラ スーペリオーレ ‘ラ・ガルデッリーナ’ センツァ・ソルフィティ
コルヴィーナ・ヴェロネーゼ、コルヴィノー
ネ80%、ロンディネッラ20%
赤
当主ラファエッラが「絶対おすすめ!」といつになくハイテンションで薦めてきた新作のヴァルポリチェッラ・スーペリオーレで
あり、初めての酸化防止剤未使用に挑んだ。昨年は完売だった為に今回が日本初入荷です。畑Cereoloで育った葡萄のみを使用。
収穫後に陰干しされて25%程度の水分を飛ばす。10月中旬に圧搾されステンレスタンクで冷温の下24時間のマセレーションを経
て、モストを温度管理の下で撹拌しながら発酵させる。春先に大樽、一部をバリック(ともにフレンチオーク)にて18ヶ月かけて熟
成させ、合わせてからボトリングされる。プラムやチェリーの様な果実にアニスや甘草(リクリツィア)の様なスパイスさを兼ねた複
雑、且つ親しみのある香り。口に含むとフレッシュさの残る戦術の果実味と細かなタンニンを感じる。
7 ページ
<Fongaro Societa Agricola
フォンガロ > Ronca/Verona
ヴェローナ県ロンカ
1975年、グエッリーノ・フォンガロがレッシーニ山の麓ロンカに創設した家族経営のスプマンテ生産者です。この地に生まれな
がら、40年の時を経て帰郷したグエッリーノは当時この地で行われていた一般的農業の現状を見て、ブドウ栽培を原則的に有機栽培
で行うという大きな決断の下で、葡萄栽培を行いました。当時としては未だ極めて少なかった栽培方法を彼は、生産の基本理念に据
えたのです。
葡萄はドゥレッラ種を基本ベースとして栽培し、スプマンテを製造してきました。ご存知の通り、ドゥレッラはヴェローナから
ヴィチェンツァにかけての、その北部に位置するレッシーニ山塊で育つ地場品種で彼はこのブドウを基本にし、瓶内二次発酵を行う
形でのスプマンテ造りを志します。ロンカの土地は隣接するソアヴェ地区等と同様に元来火山によって形成されたもので、土壌は石
灰質が強く豊かなミネラルを生み出すのが特徴と言えます。その一方で鉄分を含む赤土も豊富で、この二つのバランスが取れた、こ
の界隈でも比較的個性的な土壌を持つ畑となっている。またアルプスの末端にあたるレッシーニ山塊から吹きこむ冷涼な空気により、
葡萄は良好の酸味が育まれ、キリッとしながら繊細なスタイルを醸し出している。
そんなロンカで39年。彼の推し進めた有機的栽培は今や多くの生産者が実践する様になりました。グエッリーノの哲学は息子達に
引き継がれ、現在も精力的にオーガニック栽培と高い技術により質の高いスプマンテを生みだしています。
ワイン名
コード
YVFGGC
Spumante Gran Cuv`ee
ヴィンテージ
品種
容量
希望小売価格
ドゥレッラ85%、シャルドネ15%
750ml
¥3,400
スプマンテ グラン キュヴェ
白・泡
8月末~10月(それぞれの葡萄の状況次第・・)に手摘みで収穫され、ラックでカンティーナ内に運ばれ圧搾の前に小部屋で冷やさ
れる。10度~12度の環境でソフトプレスにて圧搾。一次発酵はステンレスタンクにて15~18度にて20日間かけて行われる。4
月に入ってから瓶詰めされ、24カ月をかけてゆっくり発泡化される。さらにルミアージュ(動瓶)30日を経て澱を集めてからデゴル
ジュマン(澱抜き)をする。軽く黄色みを帯びたクリアな色彩。泡立ちは奥のほうから湧き出る様に上品で豊かな状態。口に含むと軽
いシトラスのニュアンスを想わせながらも豊かなミネラル感が感じられ奥行きの深さを演出している。引き締まった中にも味わい
深さが感じられる。
YVFGCVB
Spumante Cuv`ee
ドゥレッラ85%、インクローチョマンゾーニ15%
750ml
¥3,300
スプマンテ キュヴェ
白・泡
8月末から手摘みでの収穫。グランキュヴェと基本的な生産方法は同様で太陽の熱気を冷ましてからのソフトプレス。ステンレスタ
ンクにて発酵、4月に入ってから24カ月に渡る瓶内二次発酵を行う。インクローチョマンゾーニは御存じの通りコネリアーノのマ
ンゾーニ教授による交配品種で、フォンガロではこのワインにリースリング/ピノビアンコの交配によって出来た葡萄を使用してい
る。グランキュヴェに比べて骨格がしなやかで、フルーティーなニュアンスが感じられやすい。その点では無論食中酒としても問
題ないが、アペリティーヴォにより向いているスタイルと言えよう。
YVFGPD
Spumante Pas Dose
ドゥレッラ 100%
750ml
¥4,200
スプマンテ パ・ドセ
白・泡
ヴェローナの北東郊外と、レッシーニ山塊の麓に位置するという二つの環境の異なる畑のドゥレッラを使用したスプマンテ。製造
パターンはグランキュヴェ、キュヴェと同様だがPas Dogeの名の通り最終段階での補糖は行わず、澱抜きで減少した分は同じワ
インで補っている。二つの栽培地からの葡萄を使う事で、なだらかな土地の果実味と冷涼な山地の酸味が明確にマッチした内容。
凛とした酸味が実に心地良く感じられる。ボリューム感よりも繊細でデリケートな印象を与え、全体的にエレガントに仕上がって
いる。仄かにリンゴの様な清々しい味わいも感じられるも特徴と言えよう。
YVFGBT
Spumante Brut Lessini Durello DOC
スプマンテ ブリュット レッシーニ ドゥレッロ DOC
ドゥレッラ 100%
750ml
¥4,000
白・泡
レッシーニ山塊に位置する畑で育ったドゥレッラのみを使用。収穫は手摘みで9月(年によって異なるが遅くても10月上旬)。収穫
の後果実に帯びた熱を冷ましてから10~12℃の環境でソフトプレスする。モストをステンレスタンクで15~18℃の温度で20日
かけて発酵させる。その後酵母と共にボトリングされて30ヶ月かけて瓶内二次発酵にて発泡化される。澱抜き前の30日のルミ
アージュ(動瓶)を経てデゴルジュマン(澱抜き)をるす。繊細な白色を交えた黄色を纏い、その味わいは凛とした酸に統率された
シャープな果実味であり、上品なシトラス系のフレーバーを放ちながら、芯の強さを持ち合わせた旨みとなっている。
YVFGRB
ドゥレッラ100%
Spumante Brut Lessini Durerllo DOC Riserva
スプマンテ ブリュット レッシーニ ドゥレッロ DOC リゼルヴァ
750ml
¥5,000
白・泡
Pas Doseと同様の畑のドゥレッラを使用。他三種と全く異なるのが瓶内二次発酵の期間に40カ月を費やしている点。これにより
豊かでありながら、瞬発力だけではない持続性のある、且つ舌触りの柔らかい泡立ちを実現している。ワインのエキス自体も複雑
で、より奥行きの深い味わいを醸し出している。それが大きな余韻に繋がっている点が他三種とは決定的に異なっている。明らか
にアッパークラスの表情を持っている。軽く熟成したニュアンスも感じられ、ゆっくり楽しみたいスプマンテ。
8 ページ
<Az.Agr.Cordani コルダーニ> celleri/carpaneto piacentino ~ピアチェンツァ県カルパネートピアチェンティーノ~チェッレーリ
ミラノから列車で50分程、イタリア最大の河川ポー川のほとりにある町ピアチェンツァはボローニャとミラノを結ぶ幹線上にあり、
更にトリノから来る街道と交差する交通の要所で、古くから栄えた街です。
ピアチェンツァから車で40分程のカルパネートピアチェンティーノはこの土地のワインGutturnioの生産拠点の一つであり、ワイ
ン祭り(キャンティ等のそれと比べて小さいが・・)も行われる。さらに数キロ離れたチェッレーリ地区(町ではない・・)に5ヘクター
ル程の畑を持つコルダーニ家は4代に渡って畑を耕し、乳牛を育てていた農家でした。現在は当主マルコが栽培から醸造、販売まで
を行っている。そのワインは北イタリアの先進的なナチュラル食品の店やレストランに並び、イタリア国内でも滅多に見かけない。
更にはVin`Italyにも出展していないのが実情です。
土地としてはポー川の流れに沿った場に出来た平野ではあるが、南西にリグーリアとの境となる山々がある為朝夕は比較的涼しく、
それゆえ良質の酸味が果実に与えられる。また日陰になる要素が少ないのもこの地域の特徴で、日光は充分降り注ぐ。
畑では化学肥料は使わず、機械も使用しないオーガニックスタイル(ボルドー液は状況次第で使う)が実践されており、更に天然酵母
を使って温度コントロールをしないワイン造りを行う。特徴のひとつとして赤ワインには出来るだけ、もちろん状況によるが、セメ
ントタンクを用いて発酵等を行う。これは気温の変化による影響をステンレスに比べて受けにくいという事と、呼吸をし易いが為に
香りがよりアロマティックになる傾向があるという理由(マルコ曰く)からです。白についてはアロマティックな要素よりも透明感のあ
る果実味を強調する為、ステンレスタンクを使っている。また、バリックはスロヴェニアンオークの物を数本持っているが、これは
上級のバルベーラやグットゥルニオ・スーペリオーレに関して熟成の段階に使用している。
確かに所謂「自然派」というカテゴリではあるのかもしれないが、発酵の時点で亜硫酸塩の使用については認めている。それはあ
くまで、酵母の活動をワイン造りに活かす為のツールであり、その量は限定的としている。逆に未使用のワインについては。「そう
いうやり方をしている人がいるのは知っている。でも自分の目指すワインじゃないし、入っているか否かではなく、心地よく飲める
ワインにしたいから否定は出来ない。」と言い切る。彼のワインは発酵時の香りが残存している面は否めません。それが苦手な人が
いる事もマルコは理解しています。しかし時間と共にそれらが去り、柔らかいブドウの甘味、旨味が体現されるという所に彼のワイ
ン哲学があります。
「そうだなぁ・・素直でジューシー、そしてお手頃(笑)とかく、シンプルな美味さが僕の目指すワインなんだよねぇ。。」
照れくさそうに語るそんなマルコのワイン。今年も入荷致します!!
YVMCGF13 Gutturnio Frizzante DOC `Magia'
2013
バルベーラ60%、ボナルダ40%
750ml
¥2,400
グットゥルニオ・フリッツアンテ DOC ‘マジア’ 赤・微発泡
8月下旬の収穫後圧搾し、各々9日間プラスチックの桶でマセレーション。その後セメントタンクで発酵、9か月後に瓶に詰めて
から二次発酵にて発泡させる。しっかりとしたルビー色であるものの、新鮮なプラムの様なきれいな甘味とブルーベリーの様な程
良い酸味のバランスが良く、きれいなエキスを充分感じる事の出来る内容。細かく穏やかな発泡が全体をより上品に仕上げてい
る。ランブルスコ等に比べて軽やかさがある分、春夏の暖かい時期でも温度を少し下げてフレッシュさとジューシーさを楽しむに
は最適な仕上がり。
YVMCOR13 Vino da Tavola Bianco `Oracolo'
2013
マルヴァジア,オルトルーゴ,ソーヴィニョン,
モスカート(軽く陰干し)
750ml
オルトル―ゴ100%
750ml
¥3,300
白
在庫少
4つの葡萄(モスカートは軽く陰干した物)を圧搾、4日間マセレーションした後、ステンレスタンクで発酵。9か月後に極粗いフィ
ルターをかけてからボトリングされ、瓶内で6カ月を経て出荷される。花とハチミツの様な親しみやすいアロマが実に印象的。陰干
ししたモスカートが入った事で、ほのかなアクセントを生みだしている。軽く口に含むとキュッと引き締まった果実のニュアンス
が感じられる。白桃、黄桃といったピーチ類と新鮮なアプリコットを思わせる艶やかな味わいとジューシーな果汁の旨味が感じら
れる。果皮からくる厚みも全体を引き締めるのに大きな役割を果たしている。そしてもちろん心地良い酸味が明確に感じられる。
生産数はだいぶ増やせたが1200本未満。。。
ヴィーノ・ダ・ターヴォラ・ビアンコ‘オラコロ’
YVMCOF13 Ortrugo Frizzante DOC `Terzolo'
2013
¥2,500
オルトル―ゴ フリッツァンテ DOC `テルツォロ’
白・微発泡
8月下旬に収穫後圧搾、48時間のマセレーション。ステンレスタンクにて発酵させて9か月後にボトリングし、三か月程度かけて
二次発酵により発泡化される。柔らかい果実味であり、洋ナシやピーチの様なしっとりとした、且つ粘性を帯びた甘味が印象的で
ありながら、一切の「くどさ」を残さず酸味が心地よく引き締めている。泡はグットゥルニオ同様に極めて細かく、当たりを良く
する為に一役買っている程度。あくまでジューシーなワインとしての旨味を軸に構築されており、ブドウをかみしめる様な味わい
に溢れいている。
YVMCLA13 MONTE ROSSO val d`Arda Frizzante DOC `LABAIA'
2013
モンテロッソ ヴァルダルダ フリッツァンテ DOC ‘ラバイア’
マルヴァジア・カンディアアロマティカ40% オルト
ルーゴ25% トレッビアーノ25%、モスカート
750ml
¥2,500
白・微発泡
10%
白系ブドウ4種のワイン。それぞれを圧搾して24~36時間のマセレーション。その後モストを併せてステンレスタンクで発酵。9
か月後に粗めのフィルターをかけて瓶詰めされ、二次発酵をさせて微発泡化させる。3カ月後より出荷される。僅かに黄色みを帯び
たエキスは、リンゴのニュアンスを伴いながら良好な甘味を醸し出すと共に、ふくよかな果実味となっている。当初発酵特有の香
りが残存しているが、時間と共に消え去り果実全体の旨味を楽しめる。
YVMCAP12 Gutturnio classico riserva `Apogeo'
2012
グットゥルニオ クラシコ リゼルヴァ‘アポジェオ’
バルベーラ60%、ボナルダ40%
750ml
¥4,200
赤 収穫は9月初旬。プレスにて絞られてから9日間のマセレーションにかけてからセメントタンクにて発酵。6か月を経てからスロ
ヴェニアンオークのバリックにて合されて12ヶ月熟成させる。ここで出荷されるが、マルコとしては客のオーダーが無い限りは瓶
内で8~10ヶ月熟成させてからを薦めている。緋色とも言えよう濃色なルビー色。赤い果実や胡椒の様なスパイシーさをも醸し出
した複雑、且つ凝縮したフレーバー。口に含むと芯の強い果実味と、少々若さを感じる樽のニュアンスが絡まって広がる。1年くら
い待っても面白いだろう。
9 ページ
<Castello di Meleto カステッロ・ディ・メレート> Gaiole in Chianti/Siena
シエナ県ガイオーレ・イン・キャンティ
ガイオーレで約180ヘクタールの土地を所有。ワイナリーの歴史はリカソーリ・フィリドルフィ家が治めた12世紀中頃から17世
紀にまで遡る由緒あるもの。現在では、ジャンフランコがオーナーとなり。伝統的なスタイルに現代的なものを織り交ぜたワインを
生産している。2010年のヴィンテージよりエノロゴを従来のステファノ・キオッチョリから、若手のエミリアーノ・フラジーニに
交替しニューワールド的な技術や方法論、哲学も盛り込んで来ている。
二種のキャンティクラシコを持つが、この二つは方向性として少々異なる。キャンティクラシコは極めてオーソドックスな手法で
サンジョヴェーゼらしい酸味と果実味を同居させたものであり、リゼルヴァに至ってはバリックとマロラクティック発酵によって得
られる甘味とアタック感を体現した力強い味わいとなっている。
ワイン名
コード
YVCM0112 Chianti Classico
ヴィンテージ
品種
容量
希望小売価格
2012
サンジョヴェーゼ90%//アリカンテ,マルヴァジアネーラ
750ml
¥2,950
キャンティ・クラッシコ
赤
前年よりエノロゴが変わった為に葡萄のセパージュも変更され、12年はアリカンテとマルヴァジアネーラを補足的に使用。ソフト
プレスの後、25~28℃のステンレスタンク内に入れて天然酵母にて発酵させる(15日程度)。マセレーションの後にセメントタン
クに移してマロラクティック発酵を行い、スロヴェニアンオークの大樽に移して12ヶ月熟成させる。なんと初の天然酵母の使用に
踏み切ったエノロゴ、エミリアーノ。デリケートなニュアンスを残しながらも、心地よい酸味とハーブと草木の複雑なフレーバー
に溢れている。スムースな飲み口とのど越しが感じられる。アフターもフワリと広がるスグリやラズベリーを彷彿する果実味が心
地よい。
YVCM0211 Chianti Classico Riserva `Vigna Casi
2011
サンジョヴェーゼ100%
750ml
¥4,500
赤
標高400mの畑Casiでのサンジョヴェーゼを主に据えたリゼルヴァ。ブドウは全て手摘みし、選定に掛ける。ソフトプレスにかけ
てじっくりエキスを絞る。楠の大樽にて一次発酵、更に20日程度のマセレーションを行う。その後セメントタンクでマロラク
ティック発酵を行う。50%をスロヴェニアンオークの大樽で、50%をバリックにて18カ月熟成してから瓶詰めする。凝縮した赤
い果実、凛とした酸味がありながらも骨格の明確な旨味が明確。凛とした酸味と果実の甘味、樽と凝縮した果実のバランスが秀
逸。
キャンティ・クラッシコ リゼルヴァ ‘ヴィーニャ カジ’
YVCMBG11 Borgaio Toscana IGT Rosso
2011
サンジョヴェーゼ主体+メルロー
750ml
¥2,500
赤
標高360~380mの複数の畑で育ったサンジョヴェーゼと、メルローで生産。ステンレスタンクにて発酵(25度)の後、マセレー
ションを15日程度行う。その後セメントタンクにてマロラクティック発酵を行い、ステンレスタンクで大半を、一部をバリック
(二度以上使用)にて10カ月熟成させて瓶詰めに至る。シンプルなルビー色。スグリ等の赤い果実のニュアンスを放ちながら、軽く
フレッシュ・プラムの様な爽やかさも感じられる。タンニンも細かく、全体的にバランスに優れたワインに仕上がっている。
ボルガイオ IGT トスカーナ・ロッソ YVCMRS13 Rosaato Toscana IGT
2013
サンジョヴェーゼ100%
750ml
¥2,600
ロゼ
在庫少
新作!海外戦略を考えたサンジョヴェーゼのロザート。葡萄は450~500mに位置するポッジォアルソという畑のサンジョヴェー
ゼ。収穫後カンティーナ内で一旦冷ましてから圧搾。数時間のマセレーションの後モストは静止清澄され、ステンレスタンクで一
次発酵(~17℃)を行う。これとは別に極一部のモストをバリック(ニ回使用)にを付け、発酵の終わったワインとステンレスタンク
で合わせて6カ月熟成の後にボトリング。チェリーの様な軽やかな果実味と心地よい酸味が後を引く。タンニン等の粗さは無く、全
体的に飲み心地の良い仕上がり。シンプルに・・・美味いと言える
ロザート トスカーナ IGT
YVCMBR09 Spumante ‘Brut Rose’
2009
サンジョヴェーゼ主体+ピノネロ
スプマンテ ‘ブリュット・ローズ’
750ml
¥4,900
白・泡
サンジョヴェーゼ主体のスプマンテ。九月初旬に葡萄を収穫した後、約10℃の環境でソフトプレスにかける。ステンレスタンクに
て15℃未満で一次発酵を行い、酵母と共にボトルに入れられ24カ月掛けて瓶内二次発酵にて発泡化。澱引きをして補糖を経て仕
上げられる。ローズと言ってもほとんどロゼ色は無く、ビアンコのスプマンテと言える(ややこしいが・・・)。以前は完全にロゼ
だったが、現時点でエノロゴの考えもあり、果皮を直ぐに除去してしまう故であろうがビアンコの色。抜けの良いキリリとした酸
味、シャープで男性的な引き締まった味わいが特徴。
完売しました
10 ページ
<Az.Agr.Agostina Pieri アゴスティーナ・ピエリ> Montalcino/Siena シエナ県モンタルチーノ
アゴスティーナピエリは、元々小さなブドウ農家であったピエリ家にて当主の亡き後、娘達により独自のカンティーナとして成立
し、その仕事をフランチェスコ・モナチ氏に委ねてスタートした新しい造り手です。
そのワインは伝統的なモンタルチーノのワイン、即ち大樽を使った長期熟成に耐えうる力強いブルネッロを意識しつつも、素直な
フルーツの味わいと香り、のど越しの良さを求めた現代的でコシのあるワインに仕上がっています。それは畑と気候、更にブドウの
成長を常に観察しつつ、コンピューターによる温度管理など現代的技術を合わせた生産方法を取るからこそ得られる抜群の安定感、
バランスが実現した物であり彼らのワインの最大の特徴であります。
彼らの畑はオルチァ川に程近い場所に位置しており、その川を越えればグロッセート県になる。その地はモレリーノディスカン
サーノ等のしっかりした味わいが生まれます。なだらかな斜面には、長い時間をかけて山の上から落ちてきた雨水が取りこんで運ん
できた栄養分を含んだ赤い土が広がります。また、元来砂を含んだ土壌でもあったので水捌けの良いブドウには適した畑なのです。
陽の光をふんだんに浴びて育ったブドウはよく熟れ、濃厚なワインを造るのに充分な力を持つようになる。それが存分に感じられる
ワインを生産している。確かに「大御所達」がカンティーナを構えるモンタルチーノの街の近辺とは離れており、環境も少なからず
異なる。よって、古典的なモンタルチーノのワインとは少し違いを持ったスタイルとなっているのかもしれない。しかし、明確な果
実味と親しみやすい口当たりに仕上げる彼らのワインは世界的にも人気が高く、ここ日本でもレストランを中心に人気を博している。
(実際・・・ロッソは完全に取り合いになっている・・・)
ワイン名
コード
YVAGSA12 Sant'Antimo Rosso DOC
2012
サンタンティモ・ロッソ
品種
容量
希望小売価格
サンジョヴェーゼグロッソ50%、カベルネ
ソーヴィニョン30%、メルロー20%
750ml
¥2,300
サンジョヴェーゼ・グロッソ100%
750ml
赤
この年からサンジョヴェーゼグロッソを軸にしたブレンドワインとしてリリース。収穫後に三種それぞれ別でステンレスタンクに
て発酵され、その後サンジョヴェーゼはバリック(二度使用物)にて12カ月、カベルネとメルローはバリック(三度使用物)で10カ月
熟成される。熟成の後、ステンレスタンクにてブレンドされ、瓶詰めされる。兄弟分であったJ&Fが廃止され、Sant`Antimo
Rossoとしてはこのワインのみとなったが、カベルネとメルローが加わった形でリニューアルしたと言える内容。ザラつきのない
舌触りの良さ、ふくよかな果実味、そして酸味も綺麗に出ていてバランスの良さが際立ち、アゴスティーナピエリという造り手の
味はきちんと継承されている。
YVAGRM13 Rosso di Montalcino DOC
2013
¥3,400
ロッソ・ディ・モンタルチーノ
赤
2012年は残少¥3,400
収穫は10月2日~4日に行われた。選別された葡萄の実を絞りステンレスタンクで25~27℃の温度で22日かけて発酵させる。発
酵の終了後、フレンチオークの中樽(Demi Muid。ローヌで使われる600Lの木樽)で12カ月熟成させる。当初雨が多く、その影響
で気温が低めだった2012年だが、夏になって逆に温度が高くなり豊富な糖度を得る事が出来たという。数値的には高いアルコー
ル度数であるが、甘味のある果実味はもはや「ピエリ的」とでも言おうかシンボル的な面もあり、舌触りの柔らかい仕上がりで飲
み易さは健在。タンニンも控えめで、イチジクやカカオのニュアンス、熟れたベリーの果実味。仕上がりとしては申し分ない内容
だろう。
YVAGBM09 Brunello di Montalcino DOCG
2009
サンジョヴェーゼ・グロッソ100%
750ml
¥6,800
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
赤
9月23日~25日にかけて収穫。ロッソと同様にステンレスタンクで25~27℃で22日かけてアルコール発酵を行う。混入されて
いた果皮を絞り取り出したモストの50%をフレンチオークの中樽(Demi Muid。ローヌで使われる600Lの木樽)に、50%をフレ
ンチオークの大樽にて24カ月熟成させ、ステンレスタンクにて合わせてからボトリングする。2009年は春先に霜が降り、夏は干
ばつ状態で難しい年ではあった様だが、大きな問題とはならず、まとまりのあるワインに仕上がった。前年08年、前々年07年な
どと比べて、酸味が心地よくエレガントな仕上がりと言える。もちろんフランチェスコは葡萄のコンディションから、バリックを
使うという従来の方法では「キツイ」味になる事を念頭に入れた訳だが、それが功を奏している。
真面目で語り出すと止まらないフランチェスコ。
冬の畑。手入れ前です
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この様な石がゴロゴロと。しかし極脆く、
簡単に砕け、赤みのある断面が顔を出す。
<Tunia. Soc.Agricola トゥ二ア> Civitella in val di Chiana/ Arezzo アレッツォ県チヴィテッラ イン ヴァルディ キアナ
ピサ大学時代からの同級生キアラ、フランチェスカの女性二人と、フランチェスカの弟アンドレア(彼は主に経理的な面を見ている)
によって創設された、2008年創業の新しい生産者。彼らは合計25ヘクタールの畑をアレッツォの郊外、チヴィテッラ・イン・
ヴァルディ・キアナにあった樹齢40年以上の樹(サンジョヴェーゼ等)が植えられていた畑を購入した。葡萄畑は15ヘクタール程で、
先述の通りサンジョヴェーゼ、コロリーノ、カナイオーロ、トレビアーノは1970年に植えられた物であり、その一方で2005年に
植えられたカベルネソーヴィニョン等も併せて栽培している。また少量ではあるがヴェルメンティーノも植えられており、ワインを
生産している。残りの10ヘクタールはオリーブが植えられており、現在レッチーノとモライオーロの二種が全て有機栽培されている。
ワイン造りはフランチェスカが中心になって行われているが、先述の通りに樹齢40年以上の樹で育った葡萄が主軸となってワイン
を造っている。基本的に酸化防止剤の使用をなるべく抑制した手法で繊細で軽やか、優しい味わいを標榜したワインとなっている。
確かに伝統的なアプローチ、即ちアレッツォ付近で昔から行われていた土着品種のワインを生みだしているが、彼らなりのアイデア
を散りばめたワインも手掛けており、それは白ワインなどに如実に表れているであろう。またオリーブオイルに至っては実に秀逸な
出来栄えをしている。クリアでピュアな優しい味わいは極めてデリケートな仕上がりを見せている。
確かに若い生産者であり、荒削りな面もある。ただその分、自由で真摯なワイン生産している造り手と言える。この造り手の白ワ
インChiaro Fioreを飲んで、つくづくそう感じるのである。。。。
コード
ワイン名
YVTUCF11 `Chiarofiore' Toscana Bianco I.G.T
品種
2011
容量
希望小売価格
¥3,500
トレッビアーノ70%、ヴェルメンティー
ノ30%
白
トレッビアーノは3段階に渡って収穫され、造られる興味深い白ワイン。最初に収穫されるのは9月初旬のトレッビアーノ。第一回
目は完熟する少し前に収穫されスキンコンタクト等せずに醸造。第二回目は9月末に収穫されてスキンコンタクトを経て醸造、三回
目は11月末に遅摘みの状態で、それも貴腐に近い状態で収穫し、極少ないエキスで醸造する。ヴェルメンティーノは9月10日に収
穫されスキンコンタクトを経て醸造される。これら合計4つのタイプのワインはステンレスタンクで造られ、そのまま澱と共に12
カ月間の熟成をへた後に初めてブレンドされる。軽いフィルターを通してから瓶詰め。瓶内で6カ月の熟成を経てからリリースされ
る。黄金からやや琥珀掛った色合いであるが、澱みの無い透明感溢れる色彩。口に含むと熟れたリンゴの様な爽やかさとしっとり
とした綺麗な甘味が感じられ、ミネラルを豊富に含んだ飲み心地が感じられる。酸味が実に綺麗で後口をさらりとした旨味と引き
出しているのもポイントでろう。キリリとした爽快さではなく、白ワインとしてはやや温度が上がった状態でゆったりとグラスを
傾ける様な飲み方がオススメ。
750ml
`キアーロフィオーレ’ トスカーナ・ビアンコ I.G.T
YVTUCB09 `Chiassobuio' Toscana Rosso I.G.T
2009
750ml
¥3,500
サンジョヴェーゼ90%、コロリーノ
5%、カナオイオーロ5%
赤
各葡萄を破砕して合わせた後70%をステンレスタンクに、残りをスロヴェニアンオークの木樽に入れて20日間マセレーションを
行い、圧搾後に発酵。その後モストを一旦合わせてから、60%をステンレスタンクで、残りをスロヴェニアンオークの大樽にて
12カ月間熟成させる。その後澱を除いてから合わせてボトリングして瓶内熟成12カ月を経てからリリース。キァンティクラシコ
とスタイルの同じセパージュ。日照がやや弱かったこの年故か果実味は少々シビアな面がある一方、しっかりとした豊かな酸味が
得られている。
‘キアッソブイオ’ トスカーナ・ロッソ I.G.T
YVTUCM09 `Cantomoro' Toscana Rosso I.G.T
2009
`カントモーロ’ トスカーナ・ロッソ I.G.T
カベルネソーヴィニョン100%
750ml
¥4,900
赤
この年がファースト・ヴィンテージとなったワイン。収穫後に破砕され、フレンチ大樽にて30日と長めのマセレーションを行い、
温度管理無しで発酵を行う。発酵終了後、60%を大樽で、40%をステンレスタンクで其々18カ月間熟成。瓶詰めした後12カ月
してからリリースされる。カベルネ特有の「青さ」が抑えられ、明確な骨格のあるワインでありながらも飲み心地は良好に仕上
がっている。ほんのりと感じる樽のニュアンスがエレガントな果実味に対してうまくマッチしている。
12 ページ
6月上旬
新入荷予定
< Fattoria Kappa ファットリア・カッパ> Castellina Marittima
ピサ県カステッリーナ・マリッティマ
イタリア有数の港町リヴォルノの南に位置するカステッリーナ・マリッティマ。2005年にアンドレア、ステファン、マンフレッ
ドのイタリアとオーストリアのワインをこよなく愛する三人によって設立され、ロジニャーノとカステリーナの計4ヘクタールの畑で
スタートしました。畑での栽培とワイン造りはアンドレアが中心となり、マルコ、ルカの二人の仲間と共に行っている。(ステファン
とマンフレッドは出資者といえるかも。。。)
彼らのワイン造りは、自然をリスペクトし終始ビオロジックとビオディナミを実践する方針を取っている。畑の中には原則的に農
業用の機械や車両を一切立ち入らせず、馬のみを農作業用に育てて活用している(彼らはこれをオイル・フリーと称している)。御承知
の通り、これは機械や車両が入る事で土が踏み固められ、土中の微生物が圧迫死してしまう事で土壌の栄養が不足し、結果的に土地
がやせるという事を防ぐためである。もちろん、これをすれば正解というものではないはずであるが実際にそれを実践するには相当
の労力を要するわけで、アンドレア曰く、「植物の生命力を引き出す最善の方法は、畑の微生物や土をどのように造るかを真剣に取
り組まなければ、成功するはずがない」と断言する。緻密な裏付けのある醸造学と農業学の正常なミックスがあってこそのワイン造
りだというのが信条である。葡萄はフランス系品種から北イタリアで使っているテロルデゴやレフォスコなど、9種類程度を栽培して
いる。下記のワインがそれを象徴しており、伝統的な事に拘らない彼らの自由でアグレッシブな姿勢が垣間見れるであろう。
最近標高600mあまりの場所に位置する畑を購入し、ここで主にシラーを作り出した。従来の彼らの畑よりも粘性の入った土壌で、
水分の保有割合も高いらしい。遠くに海を除くこの畑は内陸部の山地らしい涼しい空気と日光の当たり具合、風通しの良さがよく
マッチした場所と言えるそうだ。また新しいカンティーナ(今までのは小さ過ぎた)を譲り受けた事で、ワインの種類も徐々に増やす段
階に入った彼ら。今回は昨年のロッソカッパだけでなく新たにベーシッククラスのIGTワイン‘ランブダ’、単一品種のIGTシラーが
入荷となります。
ワイン名
コード
YVFKRK12 Rosso Kappa IGT Toscana
ロッソ・カッパ IGT トスカーナ
2012
赤
品種
容量
希望小売価格
カベルネソーヴィニョン35%、シラー
35%、カベルネフラン10%、プティ
ベルド、マルセラン、レフォスコ、メル
ロー各5%
750ml
¥4,800
前年ヴィンテージより使用葡萄が少ない(笑)2012物。とは言っても全部で7種を混醸。
収穫した葡萄を合わせてステンレスタンク内にて圧搾をするが、人力、つまり足での圧搾を行うのは変わらない。天然酵母付
着による発酵を促し、温度コントロールせずに発酵させ、アルコール発酵終了後に3週間程のマセレーションを行う。モストを
500Lの木樽(中樽)に移してMLF、続いて大樽で12カ月、さらにセメントタンクで6カ月の熟成を経てボトリングされる。清
澄やフィルターは掛けない。
前年よりもシラーの割合が増え(20⇒35%)たからだろうか、抜染時からほんのりシナモンやカカオの様な甘みのある香りが感
じられる。エキス自体も丸みを帯びており鉄っぽさが抑えられ、まだフレッシュさの残るジャムやコンポートの様なニュアン
スを感じる上品な甘みが感じられる。甘さの後に響くのが「カッパらしい」ハーブやリクリツィアの様な横幅のある旨みが感
じられ、タンニンはドットの細かいものでジューシーなエキスを邪魔しない程度に、きれいに横たわる。アルコールは14%と
標準的であるが、喉の奥でふんわりと広がる余韻に補足的に幅を広げていると言える。当然のことながら、心地よい酸味が見
事にバランスを取っている。。。
YVFKLM12 Lambda IGT Toscana
ランブダ IGT トスカーナ
2012
赤
サンジョヴェーゼ50%、シラー20%、
メルロー20%、カベルネフラン10%、
750ml
¥3,400
アンドレアの言葉をして「ベーシックライン」の位置づけに来るワイン。日本初入荷。
収穫後混合しての圧搾(いつも通り人力)を行い、数日のマセレーションをかけてからステンレスタンクで天然酵母による発酵を
行う。この際、温度コントロールは行わない。その後大樽にて12ヶ月、セメントタンクに移して6ヶ月の熟成を行ってからボ
トリングする。
ロッソカッパに比べると鉄分を感じる面があるが、全体的にグレープらしいジューシーさを醸し出している。口に含むと新鮮な
プラムやブルーベリーの様な心地よい甘みが感じられ、酸味も相まって上品に仕上がっている。アンドレア曰く「まだ足りない
点もあるかもしれないが、ロッソカッパよりも素直に果実のシンプルな旨味を体現する方向は定まってきたと思う。」との事。
フラッグシップワインのロッソカッパとの違いを明確にだし、よりシンプルで抜けの良い心地よさを十分に出している内容。
YVFKSY11 Syrah IGT Toscana
シラー IGT トスカーナ
2011
赤
シラー100%
750ml
¥8,200
「絶好の畑を手に入れたんだ!」とアンドレアが豪語する、ロジニャーノの南東の標高600m程の山に位置する畑で育ったシ
ラーを使った単一種のワイン。木樽での発酵を行い、バリックにて24ヶ月の熟成を経てボトリングされる。
抜栓直後は「大人しい」印象であるものの、長い時を置かずして柔らかいラズベリーやフランボワーズ、そしてほんのりプラ
ムやカカオ様な粘りのある香りが出てくる。口に含むと香りとリンクする新鮮なラズベリーとイチジク、そして軽くシナモンを
加えた心地よい果実の甘みが染み渡る様に楽しめる。タンニンは細かく実に上品に柔らかく横たわる印象。先に述べたアンドレ
ア自慢の畑の特徴ではなかろうか、きれいな酸味が最高のバランサーとして、ワイン全体の気品を高めるちょうど良い存在感を
示している。
生産本数300本少々という極めて少ない生産規模ではあるが、ファーストリリースからいきなり、実力の程を示してくれた
といえる内容であるのは間違いないだろう。
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