■教員免許状更新講習選択講座概要 ①遊びと対人関係能力開発―学級・全体集会におけるレクリエーション指導の実際― <宇田川 光雄、内山 則子> 集団遊び・児童文化財を通じて、子ども同士のコミュニケーション能力促進の5つの条件①親密性・②対等性・③異文化性・④意図性・⑤具体性をもとに体験する講座。子どもが描いたものがす ぐに人形になり演じることが「人形劇」・どうして鳴るのかなどの原理を理解し、楽しむことが出来る「資源活用クラフト」・コミュニケーション促進を促す「集団ゲーム」の活用場面による展開方法を 学習する。 ②小学校教師向け英語講座 <佐藤 久美子> 第 三 日 目 【 選 択 講 座 】 ① ~ ⑤ 小学校で外国語活動の授業を行う際の基本的な方法について考察する。第1に小学校で行われた英語の授業の具体的な実践例を検討し、教材の活用方法、子どもたちの様子、授業の進め方 などを話し合う。第2にコミュニケーションを重視した表現の活動を組み立てる手立てとして、ゲーム、歌、手遊び歌などを実際に行う。第3に教師も子どもたちも学習した実感を持てるような授業 の展開例として、絵本を教材として用いる方法について考察する。 ③遠足・巡検現地講習(歴史系博物館) <鈴木 章生> 遠足や見学などで博物館に出かける機会は多い。これらの施設を教育実践の場として全教諭が上手に利用できることが望ましい。そこで江戸東京400年の歴史・生活・文化を展示する大型博 物館である東京都江戸東京博物館を対象に、遠足・巡検に関する現地講習を実施する。見学に際しての事前準備、緊急時対応などのマネージメントをはじめ、小~高に応じた学習プログラムの 組み立て方、歴史学習や文化財教育などの事例解説を行い、歴史系博物館の教育実践と博学連携について現場学習を通じて理解を深める。 ④発達障害児童生徒の基礎的理解-制度論的および心理的立場から- <松矢 勝宏、渡邊 はるか> 平成19年度より特殊教育から特別支援教育への制度的な転換が実施された。その大きな変化は通常学級に在籍する発達障害児童生徒に対して、一人ひとりのニーズに応じる教育理念に基 づいて支援を含めた制度的な拡充が図られたことである。したがって、本講座において、第一には転換が必要とされた制度論的な意義(松矢担当)、第二に発達障害児童生徒の心理学的な意 義(渡邉担当)について、基礎的理解を深める。 ⑤教師のメンタルヘルス <青木 豊、奈良 雅之、丹 明彦> 教師という職業は、人間関係から生じるストレスのもっとも多い職業の一つであるといわれる。教師の心の健康は、児童・生徒の円満な人格成長をはじめ教育活動の充実にもつながっていくと 考えられる。この講座では、メンタルヘルスやうつ病に関する知識を学ぶと共に、実際に自分の心理的ストレス状況を把握しながら、演習を通して、ストレス対処のための様々な方法を身につけ る(ストレスマネージメント)ことを目的とする。 ⑥子どもの想像力を引き出すための造形表現―シルクスクリーン― <おかもと みわこ> 版画(シルクスクリーン)表現・実技・指導が行えるように実践的な力を習得し、制作においての、技術的な方法を習得する。子どもは想像することによって、いろいろな世界を想像の中で体験す るものである。想像とは頭の中で思い描くことであり、推し量ることである。想像力を育むため、版を用いて実際に制作してみる。版を重ね、想像していなかった表現が一瞬に仕上がる感動を子 どもとともに味わえる制作ができるようにする。 ⑦情報メディアの活用 <原 克彦、 藤谷 哲、 西尾 典洋> 第 四 日 目 【 選 択 講 座 】 ⑥ ~ ⑩ 情報社会の進展を踏まえ、教育における情報化の推進が課題のひとつとなっている。本講習では、「情報モラル教育の進め方」「教育におけるICT活用」を中心に、教育における情報化のあり方 を考える。情報モラル教育では、学校だけでなく、家庭における理解と協力、身近な情報機器に潜む危険性とその安全教育の内容や方法について学ぶ。また、ICT活用では、授業での活用をは じめ、児童生徒に対する情報活用能力の育成や学習評価、校務での活用などについて演習をとおして可能性を探っていく。 ⑧学級経営の問題点 <中山 博夫> 学級経営には、教育課程経営、教室経営、集団経営等の領域がある。本講習では学級経営全般を踏まえつつも、特に集団経営を中心として、学級の雰囲気と人間関係、学級集団づくり等を取り 上げて論じる。社会の変化、子どもの変化に対応して、変化の中にあって学級をまとめ受容的な学級集団づくりをするための実践知を追求する。子どもたちの心のケアのために、大きな働きを している養護教諭にとっても、受容的な学級集団づくりを論じる本講習は、有益な情報を提供するものである。 ⑨児童・生徒のカウンセリング -個別と集団を対象にー <小池 眞規子、 齋藤 梓> 午前中は、児童思春期の著しい情緒的発達、繊細さや多感さを踏まえたうえで、どういった点に配慮し個別面接を進めていくか、傾聴や心理教育といった観点から、特徴的な事例や視聴覚教材 を使用しながら講義を行う。午後は集団を対象としたカウンセリングについての講義と実習を行う。カウンセリングにおける「傾聴」「受容」「共感」の基本姿勢を中心とした構成的グループ・エンカ ウンターの実践を通して、集団への働きかけを考える。 ⑩学校現場における韓国語 <金 河守> 韓国からのニューカマーが増え続けている近年、学校現場には授業が理解できずに周りから孤立する子どもたちも出現している。そのような子どもたちと心の通う教育ができるよう、韓国語をま ったく知らない教員を対象に韓国語の入門を学習する。また、韓国語の学習とともに韓国の文化・社会・歴史等総合的な理解を深められるようにする。 ⑪運動遊びとリズム遊びの理解と実践 <本間 玖美子、雪吹 誠> 子どもの生活環境の変化に伴う、体力の低下、リズム感の低下が著しい事が問題となっている。子どもは仲間とのふれあい遊び、運動遊びを通して心を開き、からだの調整力を養うことがで きる。そこで本講習は、身体発達および運動発達の理論を交えながら実践を行う。前半は体ほぐしにはじまり、楽しいリズムによるリズム遊びを、後半はマットなどの用具を用いた運動遊びを 実践する。 ⑫英語発音・イントネーション 改善のヒント <ノブオカ,メアリ、 ウェルズ,リンジー マリー> 第 五 日 目 【 選 択 講 座 】 ⑪ ~ ⑮ 最初に、発音・イントネーションを改善するための各種の理論を検討する。1・2・3・5・6時間目は主として発音練習とその教材、4時間目は特に日常会話の中のイントネーションに焦点をあて る。講習はすべてネイティブスピーカーが担当し、受講者が実際に発音・イントネーションの演習に参加する。演習では中学校・高等学校の授業で活用可能な教材を使用し、英語の授業指導 に資する改善のヒントを得ることを目標としている。 ⑬遠足・巡検現地講習(野外博物館) <鈴木 章生> 校外の史跡見学や野外博物館などを利用する機会は多い。これらの施設を教育実践の場として全教諭が上手に利用できることが望ましい。そこで江戸から昭和の歴史的建造物30棟を復 元・移築する江戸東京たてもの園を対象に、遠足・巡検に関する現地講習を実施する。見学に際しての事前準備、緊急時対応などのマネージメントをはじめ、小~高校に応じた学習プログラ ムの組み立て方、建築物を通した歴史学習や文化財教育など、野外博物館ならではの教育実践とその利用方法について現場解説を通じて理解を深める。 ⑭学校カウンセリング <黒沢 幸子、 杉本 希映> 本講習では、現代の子どもを取り巻く諸問題(不登校・いじめ・発達障害など)を取り上げ、その概要と具体的な対応について検討する。一時的な支援である予防、二次的な支援である問題の 早期発見と介入、そして個別の問題に対する三次的な支援という視点から、子どものサインをどう把握していくか、それを成長の機会としてどうとらえ活かしていくか、そして昨今ますます重 要となっている保護者や他専門機関との連携にも焦点を当てる。 ⑮危機管理・トラブル対応・緊急支援 <佐藤 幸夫> 学校内外における教育活動中に起こりうる危機に対して、①原因を分析する②防止対策を検討する③万が一の場合の対応策を探ることによって危機管理能力やトラブルへの対応力及び授 業力などの向上を目的とする。講座では、①体験した事例の発生状況や対応策を分析する②危機の種類、原因や対策などについて理論的に学ぶ③グループ討議やロールプレイングなどを 行って事例研究を行う④安全で効果的な教育実践プログラムを策定する。
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