3月の菜園管理

≪平27年3月の菜園管理≫
JA小松市ふれあい園芸相談
3月の菜園管理
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人気の野菜とくだものです!
- 野 菜 -
①サツマイモ「べにはるか」 ②スナップエンドウ ③高糖度トマト
④ミニトマト ⑤ブロッコリー ⑤ズッキーニ ⑦ベビーリーフ
- 果 実 -
①ブドウ「サンシャインマスカット」 ②リンゴ「シナノスイート」
③ミカン「ゆら早生」 ④かんきつ「紅まどんな」 ⑤梨「あきづき」
⑥中晩かん「甘平」 ⑥ブドウ「ナガノパープル」- 日本農業新聞より -
◇◆◇
今月のポイント
◇◆◇
○ 晩霜に注意(P-5)
霜が予想される場合は、被覆資材で防ぎましょう.
○ タマネギの追肥(止肥え)(P-8)
追肥の時期と量がタマネギの貯蔵性を左右します.
○ ジャガイモの植え付け(P-8)
酸性土壌はそうか病が減少しイモの肌がきれいになります.
○ エンドウのたね播き(P-10)
秋に播けなかった方は、3月に播きましょう.
○ 春ダイコンの種まき(P-10)
は種期に合わせた品種選びと保温の有無が重要です.
○
イチジクの剪定(P-12)
3月が適期です.
○
モモの縮葉病防除(P-13)
つぼみに若干色が付いてきたら防除適期です.
-1-
≪平27年3月の菜園管理≫
1
3月の主な作業ごよみ
・凡例:○=は種(種まき)、△=移植、◎=定植、●=追肥(g/㎡)、■=収穫、▲=各種作業
野 菜 名
3
月
4
月
ポ
イ ン ト
【野菜類】
イチゴ(P-7)
2中~●▲
③回目の追肥を3/中ころまでに施用
追肥③マルチ
し、黒マルチを被覆して地温を確保.
キャベツ
~●
追肥②:雪どけ後.S-604を20g.
・5~6月どり
雪どけ後追肥②
追肥③:結球始め.S-604を20g.
〃
◎
~
◎
・6~7月どり
ハクサイ
◎ ~ ◎
・6月どり
∩
ブロッコリー
~
∩
◎ ~ ◎
ラッキョ
う.品種の選定が重要.
●②
タマネギ(P-8)
トンネルまたはマルチで保温しましょ
追肥②:A801を40g.
●②(最後:止肥)
追肥②:S604を30g.
遅い追肥は、貯蔵期間が短くなります.
ニンニク
●
追肥:S604を20g.
・収穫は6月
エンドウ
~
●雪どけ後追肥
追肥は、融雪後~3月中旬.
・秋まき
エンドウ
春まき○○
3月中旬は種.
●①
追肥①:S604を10g.
・春まき
ソラマメ
・秋まき
ソラマメ
∩
~
・春まき
○ ~ ○
∩
種まきは、トンネルが必要.
◎
~ ◎
ダイコン(P-10)
∩ ~ トンネル(5月中旬まで)
品種は、とう立ちの遅い“晩抽系品種”
・トンネル栽培
○
を使うこと.
~
○
ダイコン(P-10)
○ ~ ○
・露地栽培
ニンジン
品種は、とう立ちの遅い“晩抽系品種”
を使うこと.普通品種は5月には種.
○
~
○
は種後、不織布などでべたがけすると
発芽や初期生育がよくなる.
ゴボウ
一般地:○ ~ ○
連作(5~6年)しないこと.
大杉谷、尾小屋など山間部:○○
ジャガイモ(P-8)
一般地:○ ~ ○
早い植え付けは、遅霜で芽が傷むこと
大杉谷、尾小屋など山間部:○~
-2-
があります.
≪平27年3月の菜園管理≫
・凡例:○=は種(種まき)、△=移植、◎=定植、●=追肥(g/㎡)、■=収穫、▲=各種作業
野 菜 名
3
月
4
月
ポ
イ ン ト
【野菜類】
ヤマノイモ類
ナガイモ:○~
サトイモ
いちょういも、丸いも、自然薯など
○○
フキ
ネギ
◎
直接畑に植える場合は、気温が高くな
芽だし
る5月に植えましょう.
●②
追肥②:A801を60g.
○ ~ ○
古い種は発芽が悪いので、新しい種を
・収穫:8/下~
播きましょう.
アスパラガス
○ ~
は種後、2年目から収穫できます.
■
ホウレンソウ
○ ~ ○
品種は、丸たね種(西洋種)をまきま
しょう.
トマト
◎~
基肥は少なめに.追肥で生育を調整.
マルチをして地温を上げる.
ナス
◎~
マルチは最低1週間前に被覆し地温が
十分上昇してから植えましょう.
キュウリ
◎~
スイカ
◎~
〃
〃
【家庭果樹など】
モモ(P-13)
イチジク(P-12)
ウメ(P-13)
▲
つぼみが若干色づいたら“石灰硫黄合
縮葉病予防散布
剤”を散布.
▲▲
3月になってから剪定.厳寒期の剪定
剪定
は樹を傷めるのでやめましょう.
▲ ~ ▲
▲~
防除
防除
-3-
黒星病の防除.
≪平27年3月の菜園管理≫
・凡例:○=は種(種まき)、△=移植、◎=定植、●=追肥(g/㎡)、■=収穫、▲=各種作業
野 菜 名
3
月
4
月
ポ
イ ン ト
【花類など】
(P-11)
シンビジウム
~
(ガラス越しの日当たり) 最低気温7~8℃.日中は20℃以下.
5月上・中旬ころから野外に.
ポインセチア
~
(ガラス越しの日当たり)
生育適温15~20℃.最低気温8℃
必要.4月中・下旬ころから野外に.
シクラメン
~
(ガラス越しの日当たり)
昼間20℃、夜間10℃.夜間15℃
では、花茎や葉柄が徒長し倒れる.
キク(古株利用)
▲~▲
一株に3~4本冬至芽を残す.
・7月咲き
冬至芽の整理
キク
● ~ ●▲
発芽促進のため追肥後不織布を被覆す
・8~9月咲き
追肥
る.
アスター(エゾギク)
∩
・7月咲き
○
不織布被覆
加温~保温
アスター(エゾギク)
∩
発芽温度は地温20℃が適温.
◎
連作注意(3~4年).
○
〃
・8月咲き
グラジオラス
∩~トンネル5中まで
・7月咲き
◎
グラジオラス
連作注意(3年).
植付け:5上~5中.
・7中~8中咲き
-4-
≪平27年3月の菜園管理≫
2
寒害(遅霜)対策
越冬した野菜類は、雪解け直後が最も寒さや霜に弱い状況にあります。ワリフや不織
布、寒冷しゃなどで“べたがけ”してある野菜類は遅霜の恐れがなくなるまでかけてお
きましょう。特に、イチゴは3月15日以降まで被覆しておきましょう。
なお、最低気温が低く晴天が予測される日の朝は、放射冷却で強い降霜の恐れがある
ので前もって不織布などを“べたがけ”しましょう。
※平年の金沢での晩霜は、4月1日です。
3 野菜の施肥
(1)越冬野菜
越冬野菜の追肥(例)
野
菜
名
施
(g/㎡)
肥
期
肥料名
施肥量
備
考
イチゴ
融雪後~3/中
サンフルーツ
20
有機質主体の肥料
タマネギ
融雪後~2/中
S604
40
2回目は3月の止肥え
エンドウ(秋まき) 融雪後~3/中
S604
10
収穫中は肥切れ注意
ソラマメ(秋まき) 融雪後~3/上
S604
10
株間に穴肥え
秋まき春どりキャベツ
S604
20
株間
融雪後~2/下
成分:サンフルーツ(9-8-9)、S604(16-10-14).
(2)春植え野菜
春植え野菜の基肥(例)
苦土
みのり
野菜名
石灰
堆肥VS
ジャガイモ
-
1,000
ウグイス菜
150
1,000
ホウレンソウ 200
2,000
小カブ
150
2,000
(g/㎡)
播種期又は
A801 鶏ふん 米ぬか
定植期
180
-
-
3/20~
150
300 200 3/25~
200
600 200 4/1~
180
300 200 4/5~
・トンネル栽培
ダイコン
3/15~
品種:晩抽系 100
2,000
200
-
300
・露地栽培
(おしん等)
4/15~
(注)・米ぬかは、施用直後に種をまくと発芽障害が発生することがあるので、施用7
~10日間は種まきはしないようにして下さい。
・ダイコン品種の晩抽系とは、春作でとう立ちしにくい品種です。
トンネルをしない場合、普通の品種(耐病総太りなど)は、早く播くと“とう”
が立つので、気温が上がる5月になってから播きましょう。
・ウグイス菜は、寄居カブやノザワナなどを早採りした柔らかい葉菜のことです。
・A801のみの栽培もできます。その場合、鶏ふんや米ぬかの窒素成分量を補
うようA801を若干増量して下さい。
参考・成分(チッソ-リンサン-カリ):A801(8-8-8)、鶏ふん(3-5-4)、米ぬか(2-4-2)
-5-
≪平27年3月の菜園管理≫
4
春植え野菜の準備
・耕起やうね立て、植え付け、種まきは土が適度に湿っている時に行いましょう。
・降雨後など土が非常に湿っている時の作業は避けましょう。
※石灰や肥料は、面積あたりの施肥量を正しく計って使いましょう。
(1)施肥
例①【消石灰の場合】
例②【苦土石灰の場合】
・消石灰+たい肥
(耕起)
1週間
・肥料(基肥)
(耕起)
・苦土石灰+たい肥+肥料(基肥)
(耕起)
1週間
1週間
・定植(植付け)・種まき
※消石灰は、肥料と同時散布ができません。
(2)うね立て・マルチ(種まきや植付けの当日~1週間前)
・根菜類を作るときや排水が悪い畑は、高めのうねにします。
・マルチをする場合は、植え付けや種まきの1週間前土が湿っている時に被覆し地温
を上げておきましょう。
・通路は広めにすると管理作業が楽になります!
かた幅
(うねの肩~肩)
通路
通路
うね幅
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≪平27年3月の菜園管理≫
(3)定植
・株間と条間は、野菜の種類や品種により異なります。
全般に密植気味が多いので、若干広めにすると栽培管理が楽になります。
株間
株間
条間
(4)種まき
・播き方には、条播(すじまき)、点播、ばら播きがあります。
・雨の直後の種まきはさけましょう。
・間引きしながら株間を広げましょう。
ばら播き
条播 ⇒
(すじまき)
点播
1ヶ所2~3粒(あとで間引く)
5 野菜の管理
(1)イチゴ
ア 追 肥
イチゴは肥料濃度障害をおこしやすく多肥に極めて弱いことから、速効性の肥料
はさけ、緩効性(ゆっくり効く)や有機質主体の肥料を使いましょう。
・施肥例(㎡あたり:約6~7株)
3回目の追肥(2/中~3/中)サンフルーツ:20g
サンフルーツの代わりにBMグリーンなど有機質主体の肥料も使用できます。
イ 黒マルチの被覆(3回目の追肥後)
雪解け後地温の確保と雑草予防のため黒マルチを風でバタつかないようにしっか
り張りしょう。
マルチ被覆後、苗の位置にカミソリなどで切り目を入れイチゴをマルチから出し
ましょう。
ウ 遅霜対策
霜害予防のため、3月中頃まで不織布や寒冷しゃなどを“べたがけ”しましょう。
-7-
≪平27年3月の菜園管理≫
(2)タマネギ
ア 最終追肥(止肥え)の施用
・3月20日ころが止肥えの目安です。条間へ施用しましょう。
・4月以降の追肥や3月の施肥量が多いとタマネギの貯蔵性が悪くなります。
・毎年吊るしたタマネギが腐って落ちる方は、3月の追肥をいつもより減らすか全
く施用しない方がよいでしょう。
・基肥一発肥料を施用した方は、原則追肥は必要ありません。
イ 施肥例(g/㎡)
肥 料 名
追肥②(3月:止肥え)
・S604(16-10-14)
30~40
(A801(8-8-8)の場合)
(60~80)
※A801の場合は、効き方がやや遅いので早めに施用して下さい。
追肥
ウ 防除
・べと病、黒斑病、さび病(4~6月):ジマンダイセン水和剤500倍液
・白色えき病(~5月)
:
〃
※ジマンダイセン水和剤は予防剤です。発病前から定期的に散布しましょう。
(3)ジャガイモ
ア 植え付け時期:3/中~4/上。これより早いと晩霜に合う可能性があります。
イ 施肥量:P-5施肥例を参照して下さい。
ウ そうか病の予防
そうか病は、収穫したジャガイモの表面が“カサカサ”になり外見が非常に悪く
なる病気です。
○予防のポイント
・そうか病は酸性土壌を嫌うので石灰類を施用しない。
・殺菌剤を植え付け前に土と混ぜる。
【薬剤例】
①フロンサイド粉剤:30~40g/㎡(全面土壌混和).
または
②ネビジン粉剤
:60g/㎡(全面土壌混和).
〃
30g/㎡(作条土壌混和).
-8-
≪平27年3月の菜園管理≫
エ 種イモの切り方
ジャガイモは、イモの場所によって芽の数や発芽の早さに差があります。切った
イモが均等に発芽するために縦に切るようにしましょう。
○頂芽から縦に切る
頂部
・目の数が多い.
・芽が早く出る.
×横に切らない
・目の数が少ない.
・芽の出が遅い.
(萌芽しない目もある)
①イモの1片が30~60g程度になるよう切る。
②イモの1片に目が2~4個以上付くように切る。
③良い目が均等に付くよう縦に切る。
・イモの大きさ 40~ 60gは、切らない。
・
〃
60~120gは、縦二つ切り。
・
〃
120~190gは、縦四つ切り。
④切断後、日陰で1~3日間切り口を乾かして植える。
オ 植え方
・うね幅 80㎝ × 株間 30㎝。
・切り口を下にして植え、5~6㎝土をかける。
5~6㎝土をかける.
イモ
カ 芽かき
・草丈7~8㎝までに1株1~2本残し芽かきする。
・株間や品種にもよりますが、イモの大きさは残す芽の数で決まります。
一株1本では大きく、3本以上では小さめのイモとなります。
キ 土寄せ
・1回目:芽かき後、2~3㎝の土寄せをする。
・2回目:つぼみが見えたころ、3~4㎝の土寄せをする。
・一回の土寄せ量が多すぎると生育が悪くなるので注意しましょう。
-9-
≪平27年3月の菜園管理≫
(4)ソラマメ
ア 秋まき
追肥の施用(施肥例:g/㎡)
肥 料 名
追肥①(3上)
・S604(16-10-14)
10
追肥②(開花初期)
20
イ 春まき
春まきは低温に遭遇しないため開花節位が高くなり花数も少なくなります。
土は壌土で耕土が深いところが適していますが、連作を嫌いますので4~5年は
休みましょう。
(ア)品種:仁徳一寸など。
(イ)植付け:3中(種まき:2中)。
本葉1.5~2枚の若苗がよい。大苗は植え傷みしやすい。
(5)エンドウ
ア 秋まき
追肥の施用(施肥例:g/㎡)
肥 料 名
追肥①(3中)
・S604(16-10-14)
10
追肥②(4下)以降
10
イ 春まき
(ア)品種:スナック(肥大した莢と未熟な豆を食べる)など
(イ)は種:3中.
は種後うねの上に敷きワラをするとよいでしょう。
(ウ)連作を嫌いますので4~5年は休みましょう。
(6)ダイコン(春まき)
ダイコンは、種まき後低温にあうと花芽ができ花が咲く性質があります。花が咲く
と食用とすることができないため、低温にあっても花芽が出来にくい品種の選定とト
ンネルなどの被覆資材で保温し、発芽後低温にあわない栽培方法をとることがポイン
トです。
種まき時期
品
種
保温(トンネル)
3月中旬ころ
晩抽系(おしん、藤風、三太郎など)
必
要
4月中旬ころ
晩抽系(おしん、藤風、三太郎など)
不
要
5月以降
普通種(耐病総太りなど)
不
要
(参考)晩抽系:発芽後低温にあっても花芽ができにくい品種。
- 10 -
≪平27年3月の菜園管理≫
6 花類・花だんの管理
(1)シンビジウム
・室内で日光によく当て、日中の温度が20℃を超えないようにしましょう。
・水は4~5日に一回乾いたら与えましょう。
・肥料は、原則与えません。ただし、花芽が無い場合は置き肥をします。
(2)ポインセチア
・生育適温は15~20℃です。4月中旬まで日の当たる室内で管理しましょう。
・最低気温は8℃以下にならないようにしましょう。根の部分が低温にあうと葉が落
ちるので、保温ができない場合は鉢だけでも二重にしましょう。
(3)シクラメン
・4月中旬まで室内の日の当たる場所で管理しましょう。
・生育適温は15~20℃程度です。
・ただし、夜間の最低温度が15℃もあると花茎や葉柄が長く伸びて倒れます。
夜間は10℃程度で管理しましょう。
(4)キク
ア 7月咲き品種(古株利用)
・7月咲は前年の11月までに冬至芽を植えますが、植えていない方は古株をその
まま利用します。
・4月に入り古株から出た冬至芽の揃ったものを1株当り3~4本残し、他は摘み
取りましょう。
イ 8~9月咲き品種
・3月中~下旬に親株に緩効性肥料(A801を20g/㎡か固形30号を15g/㎡)を
追肥し、発芽促進のため通気性のある保温性被覆材(パオパオ)などを被覆します。
・4月中~下旬頃に発芽した冬至芽を苗の長さを揃えて定植します。
(5)アスター(エゾギク)
・連作に弱いので3~4年間休みましょう。
・早い作型(3月まき:7月咲き)は、発芽に加温と保温が必要です。
・酸性土壌では生育が劣るので中性~弱アルカリで栽培しましょう。
(6)グラジオラス
・連作に弱いので3年間休みましょう。
・4月植え(7月咲き)は、5月上旬までトンネルが必要です。
・5月上~中旬植え(7月中~8月上旬咲き)は、露地で栽培できます。
(7)花だんの準備
・古株や、雑草は掘り起し土を払って花だんから出しましょう。
・スコップ等で深さ30㎝まで粗く天地返しをして、石や大きなゴロ土は取り除きま
しょう。
- 11 -
≪平27年3月の菜園管理≫
7 家庭果樹の管理
(1)イチジク
ア 剪定
“イチジク”は寒害を受けやすいため、寒さが一段落した3月ころ剪定をし、切
り口に切り口保護材(トップジンMペースト等)を塗布し腐らないよう防水対策を
しましょう。
40㎝
40㎝(結果枝の間隔)
1年枝
1年枝
←前年伸びた
(前年の結果枝)
1年枝の基部
2~3芽残し
て切る.
↑
主枝
主幹→
(交互にV字型に開く)
主枝
1年枝
主枝→
←主幹
【一文字整枝】
40㎝
←1年枝(前年の結果枝)
【例①】
←1年枝(
主幹
〃
)
↑
主枝
←前年伸びた
1年枝の基部
2~3芽残し
て切る.
40㎝
←1年枝(前年の結果枝)
【例②】
主枝
←1年枝(
主幹
〃
↑
主枝
【その他の仕立て方】
- 12 -
)
≪平27年3月の菜園管理≫
イ 芽かき
残した2~3芽が5~10㎝位に伸びたら2~3回に分けて芽かきし1芽を残し
今年の結果枝とします。芽かきは、伸びすぎた強い芽や生育の悪い弱い芽を除去し
枝の強さを揃えましょう。
なお、いずれの整枝法でも残す結果枝の間隔は展開した葉で果実が傷つかない程
度(40㎝)とします。
(2)モモの縮葉病防除
石灰硫黄合剤による縮葉病の予防は、発芽前につぼみの先端が若干桃色になったと
き(3/上ころ)の散布が最も効果があります。枝の表・裏に散布残しがないよう薬
液がしたたるまで十分散布することが大切です。
なお、本剤は一般果樹類の病害虫防除にも使用できますが、下記注意事項を守って
散布して下さい。
■石灰硫黄合剤の使用法と注意事項
種 類
時
期
病 害 虫
濃
度
夏 期
80~200倍
果樹類
ハダニ、サビダニ類
冬 期
20~40倍
カイガラムシ類、ハダニ
落葉果樹
発芽前
7~10倍
類、縮葉病、越冬病害虫
①酸性物質との混用は、有害なガスが発生するので絶対しないで下さい。
②芽が動いた状態で散布すると薬害が発生しますので必ず発芽前に使用しましょう。
③散布は、1回にとどめましょう。
④マシン油乳剤を散布した場合は、1ヵ月以上間隔をあけて散布して下さい。
⑤強アルカリ性のため使用した器具が腐植しやすいので、使用後は水で十分洗浄し
ましょう。
⑥自動車・壁などの塗装面や御影石などに液がかかると変色する恐れがあるので、
万一かかった場合は十分水洗いをしましょう。
⑦皮膚に触れるとかぶれたりするので、取り扱いには十分注意しましょう。
(3)ウメの黒星病防除
落花後に降雨が多いと多発するので
落花直後~5日ころの防除と4月下旬
~5月上旬の果実への感染最盛期の防
除を徹底しましょう。
罹病した果実は、梅干しとしての品
質が低下するので注意しましょう。
・薬剤例:オーソサイド水和剤80(800~1000倍)
ベルクート水和剤(2000倍)など
2~3㎜
の病斑
【ウメの果実】
- 13 -
≪平27年3月の菜園管理≫
(4)家庭果樹の植え付け
果樹の植え付けは休眠期間の晩秋か早春が適期です。
なお、ブルーベリーは酸性土壌を好みます。苦土石灰などは施用しないで、根の周
りに酸度未調整のピートモスを混入するとよいでしょう。
ア 排水の良い場所
直径100㎝、深さ50㎝の穴を掘り、掘り出した土に苦土石灰、熔りん、たい
肥を混ぜ中央をやや高くして埋め戻して植えます。
∞←支柱に誘引する
接ぎ木部を最低
10cm出す
※乾燥防止のため表土の上に敷きワラをする
10㎝土を盛る
↑
50㎝
↓
・苦土石灰
・熔りん
・たい肥
中央を高く
←
100㎝
1~1.4㎏
1~1.4㎏
5~7.0㎏
→
【直径100㎝、深さ50㎝の穴】
イ 排水の悪い場所
通路部分の土を盛り排水をよくする。
∞←支柱に誘引する
接ぎ木部を最低
10cm出す
※乾燥防止のため表土の上に敷きワラをする
通路部分の土を30~50㎝
盛り排水を良くする.
(肥料とたい肥を混入)
← 元の地表面 →
通 路
通
←
150~200㎝
路
→
(JA小松市園芸課:宮野清治)
- 14 -