4月菜園管理 - JA小松市

≪平27年4月の菜園管理≫
JA小松市ふれあい園芸相談
4月の菜園管理
今年の満開日は?
春・夏野菜の
植付け時期到来です!
最初が肝心・・・
ナスなど果菜類は長期戦
畑の周りに深い溝を掘り
排水対策をしっかりしましょう!
◇◆◇
今月のポイント
◇◆◇
○ 果菜類の植え方(P-5)
定植はあわてないこと.風のない温暖な日に植えましょう.
春の場合、一週間早く植えても収穫は一日しか変わりません.
○ トマトの植え方(P-6)
基肥は少なめに.
○ 接ぎ木苗の注意点(P-7)
接ぎ木部位まで土をかけないこと.
○ アスパラガスの収穫(P-8)
収穫は、株が弱らない方法で・・・.
○ ジャガイモの芽かきは7~8㎝までに(P-9)
○
イチゴの花のつき方を観察しましょう(P-10)
○
キク(P-13)
7月咲きの冬至芽整理と8~9月咲きの冬至芽の植付け
○ イチジクの芽かき(P-15)
-1-
≪平27年4月の菜園管理≫
1
4月の主な作業ごよみ
凡例:○=は種・イモなど植付け、△=移植、◎=定植、●=追肥(g/㎡)、■=収穫、▲=各種作業
野 菜 名
4
月
5
月
ポ
イ ン ト
【野菜類】
イチゴ(P-10)
▲■■■■■■■
カラスなど防鳥対策をする・
防鳥網被覆
キャベツ
●
止肥:結球始め.S-604を20g.
・5~6月どり
追肥(止肥)
キャベツ
~
◎ ●
・6~7月どり
ハクサイ
∩◎ ~ ◎
●
追肥①
追肥②
追肥②:結球開始期.S604を30g.
~ ∩
■
追肥①:定植後2週間S604を30g.
・6月どり
ブロッコリー
追肥②:結球始めにS604を30g.
∩
~
∩
トンネルまたはマルチで保温しましょ
~ ◎
ラッキョウ
追肥①:定植2週間後.S604を30g.
う.ボタンのような小さな花蕾になる.
●
3月に追肥できなかった場合、4上に
・6中~7下どり
する.A801を40g.
タマネギ
4月以降の遅い追肥は、腐りやすく貯
蔵期間が短くなります.
ニンニク
●
追肥:S604を20g.
・収穫は6月
エンドウ
・秋まき
●
■■■■■■■■■■
追肥:花が咲き始めたら追肥.S604を
●
10g.株元に施用しない.
●
エンドウ
●
●
■■■■■■■■
・春まき
●
●
●
●
ソラマメ(秋まき) ▲●②
整枝・土入れ・追肥②
ダイコン(P-9)
∩
S604を20g.
~ トンネル ~ ∩
・トンネル栽培
間引き、追肥①:本葉2~3枚.A801を30g.
間引き、追肥②:本葉6~7枚.A801を40g.
ダイコン(P-9)
○~○とう立ちの遅い品種を使う
・露地栽培
間引きと追肥はトンネルに準ずる.
普通品種は5月には種.
~
○
▲●①間引き・追肥 追肥①:A801を40g.2回目の追肥
本葉1~2枚時.
ゴボウ
追肥は、秋まきに準ずる.
追肥②:開花初期にうね間に施用.
・6上~下(P-9)
ニンジン
収穫は、秋まきより1週間ほど遅れる.
~
は本葉5~6枚時.10㎝に1本残し.
○
連作(5~6年)しないこと.発芽に
山間部:○~○
光が必要なため土は厚くかけない.
-2-
≪平27年4月の菜園管理≫
凡例:○=は種・イモなど植付け、△=移植、◎=定植、●=追肥(g/㎡)、■=収穫、▲=各種作業
野 菜 名
4
月
5
月
ポ
イ ン ト
【野菜類】
ジャガイモ(P-9)
~
○
▲●芽かき・追肥・土寄せ
山間部:○~○
マルイモ
芽が出たら早めに追肥を1回(ジャガ
イモは基肥主体型).A801を50g.
~○
●
萌芽直前に固形30号を40g.
硫加20g(木灰100g).
ナガイモ
○ ~ ○
●▲
芽が出そろったら固形30号40g.
芽かき
サトイモ
芽出し苗◎ ~ ◎
直植え○
~
フキ
ネギ
~
○
・収穫:8/下~
アスパラガス
○
(P-8)
ホウレンソウ
○
高くなる5月に植えましょう.
●
追肥②:A801を60g.
●苗床に発芽後20日
古い種は発芽が悪いので、必ず新しい
ころA801を20g.
種を播きましょう.
~
は種後2年目から収穫できます.
○
○
30㎝で地際から収穫.
角たね種(東洋種)はトウがあがる.
丸たね種(西洋種).
トマト
イモを直接畑に植える場合は、気温が
■■■■■■■■■■
~
芽が複数でたら1本にする.
水が多すぎると発芽しにくい.
◎~
基肥は少なめに.追肥で生育を調整.
マルチをして地温を上げる.
ナス
◎~
マルチは最低1週間前に被覆し地温が
十分上昇してから植えましょう.
キュウリ
◎~
スイカ
◎~
〃
〃
【家庭果樹など】
イチジク(P-15)
▲
芽かき
ウメ(P-15)
▲ ~ ▲
黒星病防除
-3-
≪平27年4月の菜園管理≫
凡例:○=は種・イモなど植付け、△=移植、◎=定植、●=追肥(g/㎡)、■=収穫、▲=各種作業
野 菜 名
4
月
5
月
ポ
イ ン ト
【花類など】
(P-13~14)
シンビジウム
●液肥(6月まで) ▲戸外の雨の当
月2~3回
ポインセチア
植え替えや株分けは、4中~5中に.
たる場所へ移動
▲戸外の日当たり
日当たりを好みます.
へ移動
シクラメン
▲戸外の明るい日
徐々に休眠状態に.
陰へ移動
キク(古株利用)
▲▲●
冬至芽整理後追肥:S604を20g.
・7月咲き
冬至芽の整理(一株に3~4本残す)
草丈確保のため摘しんはしない.
キク(冬至芽利用)
◎~◎ ▲
・8~9月咲き
摘心
アスター(エゾギク)
摘心は定植7~10日後.
◎本葉5~6枚で定植 ●
・7月咲き
株間15㎝、条間30㎝
アスター(エゾギク)
○
・8月咲き
グラジオラス
冬至芽を定植.
◎
連作注意(3~4年).
連作注意(3~4年).
本葉4~5枚で定植
~
○ ~ ∩
連作注意(3年).
・7月咲き
グラジオラス
苗の間は保温.草丈15~20㎝で追肥.
5上までトンネル被覆.
○
~
・7中~8中咲き
-4-
○
連作注意(3年).
≪平27年4月の菜園管理≫
2 果菜類の植え方
(1)果菜類の植え方(トマト、ナス、ピーマン、キュウリ、スイカなど)
ア 風が無く温暖な日の午前中に植えましょう(夕方までに地温をあげる)。
イ マルチ(うねの上に透明や黒色のポリエチレンフイルムなどを被覆すること)を
する場合、植え付け1週間以上前に被覆し地温を十分上げてから植えましょう。
ウ 病気や害虫に侵されていないしっかりした苗をビニールポットから根を傷めない
ように抜き、深植えにならないよう注意して植えて下さい。
エ 定植後の水は、やり過ぎに注意しましょう。
○良い植え方
(畝と水平かやや浅め)
×悪い植え方
(深すぎる)
根腐れや病気発生の原因になる
(2)スイカ・カボチャのつるの伸ばし方
ア うねの中央に植えた場合
一般的な方法ですが、広い幅のうねが必要です。
←
5~6m
→
イ うねの片方に植えた場合
うねの端に植えてつるを一方向へ誘引すると株元が通路に近くなり、脇芽とりな
ど管理が楽になります。うねの幅は、中央植えの半分程度です。
-5-
≪平27年4月の菜園管理≫
(3)トマトの植え方のヒント(トマトができすぎて困る方)
トマトは肥料を吸収する力が非常に強いため、トマトの茎が太くなり「しん止まり」
や「尻腐れ症」などの生理障害が発生することがあります。特に、近年販売されてい
る苗は若い苗が多いため、トマトの勢いが強く現れる傾向にあります。このため、初
期生育を抑えるように注意して管理することがトマト栽培のポイントになります。
毎年、トマトが出来すぎて暴れて困る方は
◇◆◇ 初期生育をやさしく(弱く)する方法
お試し下さい!!
◇◆◇
【ヒントその1】:肥料の調節
・基肥を極力控えて、追肥で生育を調節する。
・基肥に速効性肥料は使わない。
・1回目の追肥は、第1段花房が五百円~ピンポン玉くらいの大きさで施用。
【ヒントその2】:植え方(普通はしない方法です)
・ビニールポットをそのまま利用し、底に穴をあけて植える。
(根と土の接する面積が少ないため、初期の生育が抑えられる)
・1~5㎝程度の浅植えとする。
×←①しん止まり
(生長点が止まる症状)
肥料が多過ぎた
証拠です!
←②茎が太くなる
③トマトの尻腐れ症
(黒く変色)
1回目の追肥は1段果房が
5百円~ピンポン玉くらい
になったら.
ビニールポットから
抜かないでそのまま
浅く植える
(1~5㎝)
←
基肥は少なく.
↑
追肥で調節
ビニールポットの底をはさみなどで切り抜く.
-6-
≪平27年4月の菜園管理≫
(4)接ぎ木苗の注意点(ナス、トマト、キュウリ、スイカなど)
接ぎ木は、野菜の土壌病害による連作障害を防ぐため果菜類に実施します。
穂木から根が出ると接ぎ木の効果がなくなるため、接ぎ木の部分に土がかからない
ように注意して植えましょう。
なお、接ぎ木の部位は野菜の種類や接ぎ木法により異なります。
穂木(美味しいが病気に弱い)
※接ぎ木部まで土を
かけないこと
(穂木から根が出る)
台木(病気に強いため台木に使う)
(5)保温と換気方法
・気温が低い4月の植え付けは、特に注意しましょう。
・植え付け後、「あんどん」状の風除けやトンネルをして保温に努めましょう。
・トンネルの場合は、高温障害(葉焼け)防止のためトンネル上部や風下側の側面に
直径10~20㎝程度の穴を開けるか裾上げ換気をしましょう。
◆肥料袋など
で風除け
トンネル上部
◆トンネル被覆の換気方法
①裾上げ換気
(トンネルの下部を上げる)
②穴開け換気
側
※気温が低い夜間閉めることで、保温効果が高くなります。
-7-
面
直径10~20㎝の穴。
≪平27年4月の菜園管理≫
3 野菜の管理
(1)アスパラガス
【一般向き】:春芽の収穫打ち切り後、秋の黄葉期まで茎を全て伸ばす方法。
ア 春芽収穫期間の目安(収穫期間は、株の充実が悪いと短くなります)
・1年目
0日(は種や定植した年は収穫しません)
・2 〃
10~30日
次の場合は、直ちに収穫を打ち切りましょう。
・3 〃
20~50日
①細い物しか出なくなった。
・4 〃
40~60日
②穂先の開きが早くなった。
・5 〃 以降 60~75日
③曲がったり扁平な茎が多くなった。
イ 収穫方法
春芽の収穫
気温の低い早朝
に全て収穫する.
30㎝
で収穫
ウ 施
株の養成
収穫打ち切り後は
全て伸ばす.
収穫期間中は、太さ
に関係なく地際から
全て収穫する。
※収穫期間は、うね
の上に何もない状態.
肥:基肥は、春芽収穫打ち切り後。追肥は、8月。
・凡例:■=春芽収穫、□=夏芽収穫、▲=茎刈り
作
型
1
2
3
・春芽一季どり
(一般向き)
5
6
7
8
9
2年目■■■
2年目■
10
11
12月
▲茎刈り
5年目以降■■■■■■■■
・立茎二季どり
(ベテラン向き)
4
▲ 〃
□□□□□□□□□□
5年目以降■■■■
□□□□□□□
▲茎刈り
▲ 〃
【ベテラン向き】:春芽の収穫を一時中断し、親株を養成しながら夏芽を収穫する二季
どり栽培。
ア 収穫方法
春芽の収穫
立 茎
夏芽の収穫
株の養成
(2年目で7日間) (春芽の収穫後)(2年目で6中~9下)
気温の低い
Mサイズ以上
立茎以外
収穫打ち切り後
早朝に全て
5~6本/株
全て収穫
は全て伸ばす.
収穫する.
残す.
する.
30㎝
で収穫
イ 施
30㎝
で収穫
肥:基肥は、3月。追肥は、7下~8月。
-8-
≪平27年4月の菜園管理≫
(2)ソラマメ
ア 追肥(2回目)
・開花初期にうね間に施用。S604を20g/㎡。
イ 土入れ
・追肥後、株が開くように10㎝の厚さに土を入れる。
・マルチが被覆してある場合は、事前に除去しておきましょう。
ウ 整枝
・株当り7~8本残す(弱い枝や心止まり枝を地際から切る)。
エ 摘しん
・莢がついたら20節前後で摘しんする。120㎝以下ではしない。
(3)ジャガイモ
ア 植え付け時期:3/中~4/上。
イ 芽かき
・草丈7~8㎝までに1株1~2本残し芽かきします。
・株間や品種にもよりますが、イモの大きさは残す芽の数で決まります。
一株1本では大きく、3本以上では小さめのイモとなります。
・1本残しの場合は大きなイモになりますが、稀に内部に空洞が入ることがありま
す。
ウ 土寄せ
・1回目:芽かき後、4~5㎝の土寄せをする。
・2回目:つぼみが見えたころ、5~8㎝の土寄せをする。
・一回の土寄せ量が多すぎると生育が悪くなるので注意しましょう。
エ 追肥
・追肥は、芽かき後土寄せ時にA801(50g/㎡)を1回施用する。
(4)ダイコン(春まき)
ダイコンは、種まき後低温にあうと花芽ができ花が咲く性質があります。花が咲く
と食用とすることができないため、低温にあっても花芽が出来にくい品種の選定とト
ンネルなどの被覆資材で保温し、発芽後低温にあわない栽培方法をとることがポイン
トです。
種まき時期
4月中旬ころ
5月以降
品
種
保温(トンネル)
晩抽系(おしん、藤風、三太郎など)
不
要
普通種(耐病総太りなど)
不
要
(参考)晩抽系:発芽後低温にあっても花芽ができにくい品種。
品種により低温に感応する程度は異なります。
-9-
≪平27年4月の菜園管理≫
(5)イチゴの花のつき方
ア イチゴの花房の特徴
①番花
②番花
③番花
2
2
3
4
④番花
果実の大きさ
開花順位
一花房における花数
1
1
4
8つ
【花房の模式図】:分枝型(基本)
第一花房
頂花
①番花(1)
①
③
②
③番花(4)
③
②
④
④
④
②番花(2)
④
④
④
③
④番花(8)
③
④
④
第三花房
②
②
第二花房
③
③
③
③
①
①番花
①
③
③
クラウン
(分枝型)
②
②
③
③
- 10 -
③番花
②番花
≪平27年4月の菜園管理≫
イ 摘(らい・花・果)
・摘む花が開花してからでは遅すぎます。
開花前、できるだけ小さなうちに摘むことがポイントです。
・摘む場合は大きくなる素質の花を残すようにします。
・果実肥大期の摘果は、大きな効果が期待できません。
ウ 花数(花房あたり)
・最近の品種は、多くても一花房あたり20花程度です。
エ 花房数
・大苗ほど花房数が多くなります。
オ 収穫目標
・第一花房(頂花房)は7果。以降の花房で5果。
【花房の模式図】:中間型(クラウン基部で分枝)
※日本の品種は、中間型が多いとの報告があります。
第一花房
①
②
頂花
①番花
②番花
②
③
③
③番花
④
③
④
④
④ ④番花
④
④
③
④
④
第三花房
③
③
第二花房
②
②
①
③
③
①
③
クラウン
(中間型)
②
③
②
③
③
- 11 -
≪平27年4月の菜園管理≫
3 野菜の防除
(1)タマネギの防除
・べと病、黒斑病、さび病(4~6月):ジマンダイセン水和剤500倍液
・白色えき病(~5月)
:
〃
※ジマンダイセン水和剤は予防剤です。発病前から定期的に散布しましょう。
(2)ナメクジ類の防除
3~6月ころに卵を産み秋までには成体となり冬を越します。暖かくなるにしたが
いイチゴやキャベツなど野菜類を食害します。昼間は、キャベツやマルチなどの下に
隠れ、太陽が沈む夕方~夜に活動します。
【防除のポイント】
①うねの通路などにキャベツの葉などを放置しない(隠れ家となる)。
②薬剤例:スラゴ粒剤(1~5g/㎡)
・株元やうねとうねの間にばらまくか5~10粒づつ配置する。
・野菜の上に粒が残った場合は払い落とす。
③薬剤を使用しない方法
・ビールをジャムの瓶など深めの容器にナメクジが溺れる量を入れる。
(ビールだけでも可能ですが、バナナを入れるとより効果的です。)
・うねの数か所に穴を掘り設置する。
・容器が浅いと、ナメクジが逃亡しやすいので深めの容器が適しています。
(3)主な果菜類の病・害虫用薬剤例(○印の野菜に使用できます)
農 薬
名
(予=予防剤)
主な対象病・害虫名
(治=治療剤)
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
ジマンダイセン水和剤
べと、炭そ、疫、うどんこ、つる枯 ○ ○ ○ ○ ○ × ×
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
ダコニール1000
〃
○ ○ × ○ ○ ○ ○
アミスター20フロアブル
べと、炭そ、うどんこ、つる枯
○ × ○ ○ × × ×
アリエッティ水和剤
疫、べと
トップジンM水和剤
炭そ、つる枯、灰色かび、うどんこ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
トリフミン水和剤
うどんこ、葉かび、黒星
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
スタークル顆粒水溶剤
アブラムシ、ハモグリバエ
アディオン乳剤
アブラムシ、テントウムシダマシ類 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
○ × × × ○ ○ ○
オルトラン粒剤
アブラムシ
ア 予防剤:病気が発生する前に散布。治療剤:病気が発生したら散布。
イ 病害予防のための重要な基本剤(定期的に散布)
Zボルドー、ジマンダイセン水和剤、ダコニール1000の3剤を交互散布。
予 Zボルドー
予
予
治
治
治
治
虫
虫
虫
キ ス カ メ ト ナ ピ
ュ イ ボ ロ マ ス ー
ウ カ チ ン ト
マ
リ
ャ
ン
軟腐、斑点細菌、べと、疫
- 12 -
≪平27年4月の菜園管理≫
4 花類・花だんの管理
(1)年間栽培こよみ
凡例:○=は種・球根など植付け、◎=定植、✿=開花、∩=トンネル、▲=各種作業
花の名前
1
2
アスター
3
∩○
4
5
6
∩◎
◎
小ギク(古株利用)
▲
・7月咲き
冬至芽の整理
10
11
12月
✿✿✿
✿✿✿✿✿
冬至芽利用◎◎
✿✿✿✿✿
小ギク
▲
・10月咲き
挿し芽
◎
✿✿✿
小ギク(スプレ-)
▲ ◎
・季咲き
挿し芽
グラジオラス
∩
・トンネル
○~○
グラジオラス
9
✿✿✿(無加温)
挿し芽▲ ◎~◎
・8~9月咲き
8
✿✿✿(は種~定植:加温・保温)
○
小ギク
7
✿✿
∩
✿✿✿
○~○
✿✿✿
・露地
(2)キク
ア 7月咲き品種(古株利用栽培)
4月に入り古株から出た冬至芽の揃ったものを1株当り3~4本残し、他は摘み
取り、S604(20g/㎡)を追肥します。なお、草丈確保のため摘心しません。
イ 8~9月咲き品種(冬至芽利用)
・4月中~下旬に親株から冬至芽を根を付けて切り取り、長さを揃え15㎝×10
㎝間隔に植え付けます。
・摘心は、植え付け7~10日後に葉を5枚程度残して心を摘み取ります。
【施肥量(例)】
(g/㎡)
肥
料
名
基
肥
粒状固形30号
150
BB-S604
30
OKボーン
30
苦土石灰
みのり堆肥VS
追
肥
20
備
考
追肥は、5月下旬~6月上旬
熔燐でも可
130
2000
※OKボーンや熔燐が無い場合は、代りに発酵鶏ふんを150g施用し、粒状固形
30号を100g程度とすることもできます。
- 13 -
≪平27年4月の菜園管理≫
(3)アスター(エゾギク)
・連作に弱いので3~4年間休みましょう。
・発芽に温度を要するので保温が必要です。
・酸性土壌では生育が劣るので中性~弱アルカリで栽培しましょう。
(4)グラジオラス
・連作に弱いので3年間休みましょう。
・4月植え(7月咲き)は、5月上旬までトンネルが必要です。
・5月上~中旬植え(7月中~8月上旬咲き)は、露地で栽培できます。
(5)花だんの準備
・古株や、雑草は掘り起し土を払って花だんから出しましょう。
・スコップ等で深さ30㎝まで粗く天地返しをして、石や大きなゴロ土は取り除きま
しょう。
・天地返しの時に前もってたい肥(2㎏/㎡)を施用すると土作りに役立ちます。
【施肥の手順】
例①【消石灰の場合】
例②【苦土石灰の場合】
・消石灰+たい肥
(耕起)
【花壇の施肥例】1㎡あたり
・石灰
苦土石灰120~140g
または
消石灰
90~110g
1週間
・たい肥
・肥料(基肥)
(耕起)
1週間
・苦土石灰+たい肥+肥料
(耕起)
1週間
・定植(植付け)・種まき
- 14 -
1~2㎏
・化成肥料
固形30号50~100g
または
A801 60~120g
≪平27年4月の菜園管理≫
7 家庭果樹の管理
(1)誘引ひもの除去
果樹を誘引した“なわ”や“ささえバンド”等は発育を阻害する原因になりますの
で早めに除去しましょう。
(2)イチジクの芽かき( 3月の菜園管理 参照)
残した2~3芽が5~10㎝位に伸びたら2~3回に分けて芽かきし1芽を残し今
年の結果枝とします。芽かきは、伸びすぎた強い芽や生育の悪い弱い芽を除去し枝の
強さを揃えましょう。
なお、いずれの整枝法でも残す結果枝(新芽)の間隔は展開した葉で果実が傷つか
ない程度(20~40㎝くらい)とします。
(3)ウメの黒星病防除
落花後に降雨が多いと多発するので
落花直後~5日ころの防除と4月下旬
~5月上旬の果実への感染最盛期の防
除を徹底しましょう。
罹病した果実は、梅干しとしての品
質が低下するので注意しましょう。
2~3㎜
の病斑
【ウメの果実】
(4)果樹の病害虫防除(例)
樹種
ミカン
病害虫名
薬
Zボルドー(500)
黒点病
ジマンダイセン水和剤(400)
スプラサイド乳剤40(1500)
疫病
ウメ
カキ
名(希釈倍率)
そうか病・かいよう病
カイガラムシ類(6~7月)
イチジク
剤
Zボルドー(1000)
黒かび病
トップジンM水和剤(1000)
カミキリムシ類(幼虫)
園芸用キンチョールE(噴射)
黒星病
オーソサイド水和剤80(800)
黒星病・灰色かび病
ポリベリン水和剤(1000)
アブラムシ類
スミチオン乳剤(1500)、アディオン乳剤(3000)
落葉病・炭そ病
ベルクート水和剤(1000)、トップジンM水和剤(1000)
アメシロ、カキノヘタムシガ、イラガ
スミチオン乳剤(1000)、アディオン乳剤(3000)
- 15 -
≪平27年4月の菜園管理≫
(5)家庭果樹の生育と主な管理作業
ア ミカン
内 容
1
2
3
休眠
4
生
5
6
7
春枝伸長
8
9
10
11
夏枝伸長 秋枝伸長
12月
休眠
育
花芽分化
花芽発育 開花
剪定
管理作業
果実肥大
摘らい・摘花
深耕 春肥
摘果
夏肥
成熟
夏秋枝処理
敷きわら
収穫
秋肥
かん水
そうか病
主な病害虫
黒点病
カイガラムシ
カイガラムシ類
イ イチジク
内 容
1
2
3
休眠
4
生
5
6
7
萌芽期 新梢伸長
8
9
果実肥大・果実成熟
育
展葉
粗剪定
剪定
芽かき
摘心
収穫
管理作業
基肥
追肥
追肥
疫病
主な病害虫
黒かび病
カミキリ幼虫
- 16 -
10
カミキリ成虫
礼肥
11
12月
休眠
≪平27年4月の菜園管理≫
ウ ウ
メ
内 容
1
2
3
4
5
6
7
開花展葉果実肥大
生
育
8
9
花芽分化
10
11
12月
根活動停止落葉
生理落果
発芽 新梢伸長 硬核期
剪定
貯蔵養分蓄積期
稔枝 収穫 新梢管理
剪定
(徒長枝剪定)
管理作業
実肥
礼肥
花芽肥
基肥
黒星病
主な病害虫
灰色かび病
カイガラムシ類
エ カ
アブラムシ類
カイガラムシ類
キ
内 容
1
2
休眠
生
灰色かび病
3
4
発芽
5
6
開花
育
7
生理
生理
落花
落花
新梢伸長
剪定
8
摘らい
9
10
11
成熟
落葉休眠
収穫
剪定
果実肥大
摘果
管理作業
追肥
越冬病害虫
落葉病・炭そ病
主な病害虫
アメリカシロヒトリ・カキノヘタムシガ・イラガ
- 17 -
12月
基肥
≪平27年4月の菜園管理≫
5 希釈液の作り方
(1)乳剤、液剤、フロアブル剤の作り方
散布に必要な水量に薬剤を混ぜ、拡販する。
(2)水和剤の作り方
薬剤を少量の水で溶かして散布用の水に入れ、展着剤を加えて拡販する。
(3)希釈した薬剤は、その日に使い切りましょう。
◆農薬の希釈表
①希釈倍数
作
り
た
い
薬
液
の
濃
度
薬剤量(m ℓ またはg)
②作りたい薬液の量
2ℓ
3ℓ
500m ℓ
1ℓ
5ℓ
10ℓ
100倍
5
10
20
30
50
100
200倍
2.5
5
10
15
25
50
300倍
1.6
3.3
6.6
10
16.6
33.3
500倍
1
2
4
6
10
20
1000倍
0.5
1
2
3
5
10
1500倍
0.3
0.6
1.3
2
3.3
6.6
2000倍
0.25
0.5
1
1.5
2.5
5
3000倍
0.16
0.33
0.66
1
1.66
3.33
4000倍
0.12
0.25
0.5
0.75
1.25
2.5
・農薬メーカーが提供している農薬計量スプーンの例です。
約2g
大
小
約1g
〃2m ℓ
〃1m ℓ
(JA小松市園芸課:宮野清治)
- 18 -