NYマーケットレポート(2015年 9月 22日)

NYマーケットレポート(2015年 9月 22日)
海外市場では、ドイツ自動車大手の規制逃れ問題を嫌気して、欧州株が大きく下落したことを受けて、米国株も大きく下落となり、
投資家のリスク回避の動きが強まったことから、ドル円・クロス円は NY市場でも序盤から軟調な動きとなった。また、アジア開発
銀行が中国の経済見通しを下方修正したことから、資源価格が下落となり、資源国通貨も軟調な動きが続いた。ドルは、引き続き
米国の年内の利上げ期待を背景に主要通貨に対して堅調な動きが続いており、主要 16通貨中 14通貨に対して上昇となり、円に対
しても底固い動きが続いた。
出所:SBILM
1
NY 市場レポート
21:00
ドル/円 119.97
ユーロ/円 134.84
ユーロ/ドル 1.1159
21:00
欧州株式市場・米株価指数先物
欧州主要株価
株価
前日比
米株価先物
株価
前日比
英 FT100
5974.72
-133.99
ダウ
先物ミニ
16239
-217
仏 CAC40
4445.69
-139.81
S&P
500 ミニ
1935.75
-27.25
独 DAX
9649.38
-299.13
NASDAQ
100 ミニ
4267.25
-74.00
出所:SBILM
22:00
≪ 経済指標の結果 ≫
7月米住宅価格指数(前月比)
0.6
%(予想
0.
4%
・前回
0.
2%
)
出所:Bloomberg
【米住宅価格指数】
米住宅価格指数は、S
&Pケース・シラー住宅価格指数と並ぶ、米国の代表的な住宅価格関連の指数。 S&Pケース・シラー住宅価格
指数は、サブプライムローンを通じた物件や高額物件など様々な物件を含むのに対して、FH
FA住宅価格指数は信用力の高い物件で
構成されている。全米 9つの区域、各州およびコロンビア特別区、大都市圏の数字が発表される。FHF
A=米国連邦住宅金融局(Fed
era
l
Hous
ingFi
nan
ceA
gen
cy
)
2
22:33
米主要株価
米主要株
株価
前日比
ダウ平均
16311.96
-198.23
ナスダック
4764.75
-64.20
出所:SBILM
23:00
≪ 経済指標の結果 ≫
9月リッチモンド連銀製造業指数
5(予想
2・前回
0)
出所:Bloomberg
経済指標データ
≪リッチモンド連銀製造業指数≫
9月・8月・7月・6月・5月・4月
景況指数・・・・ -5
・・ 0・・1
3・・ 7・・ 1・・3
出荷・・・・・・ -3
・・ 4・・1
6・・ 5・・ 0・・6
新規受注・・・・-12
・・ 1・・1
7・・1
0・・ 4・・6
受注残・・・・・-24
・・-1
5・・1
0・・ 3・・7・・8
雇用者数・・・・ 3
・・ 1・・ 1・・ 6・・ 5・・ 7
価格動向
9月・8月・7月・ 6月・ 5月・4月
仕入価格・・・・0.5
7・0.8
0・1.4
5・0.9
7・0.8
2・0.6
9
販売価格・・・・0.4
7・0.7
1・0.5
8・0.5
9・0.4
7・0.5
1
【リッチモンド連銀製造業指数】
リッチモンド連銀製造業指数は、米国の 12連邦準備銀行の 1つであるリッチモンド
地区連銀が発表している製造業指数。1993年から算出が開始されており、NY連銀、
フィラデルフィア連銀が発表する指数と合わせて製造業の景況を確認できる。管
轄はウェストバージニア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、バージ
ニア州、メリーランド州、ワシントン DCなど
3
23:00
≪ 経済指標の結果 ≫
9月欧州消費者信頼感
-7
.1
(予想
-7
.0
・前回
-6
.9
)
出所:Bloomberg
指標結果データ
≪ユーロ圏消費者信頼感指数≫
9月・・8月・・7月・・・6月・・5月・・4月
ユーロ圏消費者信頼感指数・・-7.
1・・6.9
・・-7
.2
・・-5.
6・・5.6
・・-4.
6
EU消費者信頼感指数・・・・・5.5
・・-4
.7
・・-4.
9・・3.3
・・-4.0
・・-2
.2
23:30
≪ NY株式市場
序盤≫
序盤の株式市場は、世界経済の減速懸念や、ドイツ自動車大手の排ガス不正問題を嫌気した欧州株の大幅下落を背景に、主要株価
は序盤から大幅下落となった。ダウ平均株価は、序盤から軟調な動きとなり、一時前日比で 2
40ドル安まで下落する動きとなって
いる。
≪海外の話題≫
中国政府直属のシンクタンクである中国社会科学院は、中国経済に関する「青書」を公表し、短期的なマクロ経済トレンドが低迷
していることやデフレ懸念を背景に、今年の中国経済成長率が 6.
9%に減速する見通しだと指摘した。中国社会科学院は、中国の成
長鈍化は企業や個人による投資の落ち込み、地方政府が直面する債務圧力の拡大によってもたらされたと指摘した。中国国家統計
局はこのほど、20
14年の G
DP伸び率を 7.4
%から 7.3
%に下方修正した。今年第 2
・四半期の GDP伸び率は 7
%だった。社科院はま
た、中国金融市場の発展・転換にはさらなる時間が必要だと指摘した。
4
欧州主要株価
終値
前日比
英 FT100
5935.84
-172.87
仏 CAC40
4428.51
-156.99
独 DAX
9570.66
-377.85
ストック欧州 600 指数
346.67
-11.16
ユーロファースト 300 指数
1365.20
-46.17
スペイン IBEX35 指数
9550.20
-306.60
イタリア FTSE MIB 指数
21031.80
-723.62
南ア アフリカ全株指数
49853.09
-884.05
出所:SBILM
≪欧州株式市場≫
欧州株式市場は、独自動車大手の排ガス規制逃れ問題を嫌気して独 DAXは全面安となった。また英 FT1
00も世界景気の減速懸念で
資源株を中心に売りが優勢となった。
出所:Bloomberg
1:00
米主要株価・中盤
ダウ 1624
9.56
(-26
0.63
)、S&P50
0 1
933.1
7(33.80
)
ナスダック
4731
.78
(-97.
18)
≪ NY債券市場 ・午前≫
序盤のニューヨーク債券市場は、世界経済の減速懸念などで欧米株が大幅下落したことから、安全資産とされる米国債を逃避的に
買う動きが先行した。また、米 2年物国債入札が堅調な結果になるとの見方も支援材料となった。
午前の利回りは、30年債が 2.
95
%(前日 3.
02
%)、10年債が 2.
14
%(2.20
%)、7年債が 1.
83
%(1.
89
%)、5年債が 1
.44
%(1
.49
%)、
3年債が 0.
98
%(1.0
2%)、2年債が 0.6
8%(0
.71
%)。
5
≪欧州のポイント≫
①英国立統計局の発表によると、8月の公的部門借入額は 121億ポンドとなり、前年同月の 107億ポンドから増加した。市場予想の
90億ポンドを大きく上回ったほか、8月としては 2
012年以来の高水準となった。借入額の増加は所得税の徴収状況に変化があった
ことが要因。通常、7月に納付期限を迎える所得税の徴収は 8月にずれ込むことが多いが、今年はこの傾向があまり見られなかった。
4-8月でみれば、公的部門の純借入額は前年同期を 1
0%強下回っており、同じ期間でみた場合では 200
8年以来の低水準となってい
る。
②トルコ中銀は、1週間物レポ金利を 7.
50
%、翌日物貸出金利を 10
.75
%、翌日物借入金利を 7.2
5%に据え置きを決めた。先週の
米 FOMCが金利維持を決定し、米利上げでトルコ経済が圧迫されるとの懸念が薄れた。インフレ加速と通貨リラ下落の中で、レポ金
利は 2月の利下げ以降は据え置かれている。
③ギリシャの総選挙で勝利を収めた急進左派連合のチプラス党首は、大統領府で宣誓式に臨み、首相に再任された。チプラス氏は
右派小党・独立ギリシャ人との連立を維持し、22日夜にも閣僚名簿を発表する見通し。チプラス氏は 21日、タヌー暫定首相との引
き継ぎで、ギリシャ東部に押し寄せる難民の問題について、「残念ながら、欧州は最初に受け入れる国を十分に支援していない」
と述べ、EUの対応を批判した。チプラス氏は、23日の EU首脳会議に出席し、難民らの主な流入先になっている南欧諸国への支援
強化を呼びかけるとみられる。
④EC
B
(欧州中央銀行)が発表した 9月 18日終了週の ECBとユーロ圏中銀のバランスシートは、前週から 150億 3400万ユーロ(167
億 7000万ドル)拡大し、2兆 6
000億ユーロとなった。
⑤9月のユーロ圏消費者信頼感指数は-7
.1となり、前月から 0
.2ポイント悪化した。中国経済の減速が注目されるなか世界経済の
見通しに対する不透明感が高まったことが、9月の信頼感指数にマイナスの影響を及ぼした可能性があると指摘された。 また、欧
州に押し寄せている難民・移民をめぐる問題により、一部の国で消費者心理が悪化したことも影響した。ただ、長期的に見るとユ
ーロ圏全般の消費者信頼感は底堅く推移しているとし、消費をめぐるファンダメンタルズはしっかりとしているため、今後消費が
持ちこたえていくと期待される。
2:00
≪米財務省 2債入札≫
最高落札利回り・・・・0.6
99
%(前回 0.6
63
%)
最低落札利回り・・・・0.5
30
%(前回 005
30
%)
最高利回り落札比率・・・5
9.3
2%(前回 3
0.5
1%)
応札倍率・・・・・・・・3
.27倍(前回 3.16倍)
3:50
NY金は、中心限月が前日比 8.00ドル安の 1オンス=11
24.80ドルで取引を終了した。
4:25
NY原油は、中心限月が前日比 0
.85ドル安の 1バレル=45.83ドルで取引を終了した。
主要商品
終 値
前日比
NY GOLD
1124.80
-8.00
NY 原油
45.83
-0.85
出所:SBILM
6
≪ NY金市場 ≫
NY金は、年内の米利上げ観測からドルがユーロなどに対して上昇したため、ドルの代替資産とされる金を売る動きが続いた。ま
た、原油など他の商品相場の下落につられて売りが出たことも影響した。
出所:Bloomberg
≪ NY原油市場 ≫
NY原油は、欧米株の大幅下落を受けて投資家心理が悪化し、売りが優勢となった。また、ドルがユーロなどに対して上昇したこ
とで、ドル建ての原油に割高感が出たことも圧迫要因となった。ただ、23日に発表される米石油統計で原油在庫の減少が見込まれ
ることから、引けにかけて買い戻しも入った。
出所:Bloomberg
7
主要株価
終値
前日比
高値
安値
ダウ平均株価
16330.47
-179.72
16477.45
16221.73
S&P500 種
1942.74
-24.23
1961.39
1929.22
ナスダック
4756.72
-72.23
4776.28
4716.91
出所:SBILM
≪米株式市場≫
米株式市場は、世界経済の減速懸念や、ドイツ自動車大手の排ガス不正問題を嫌気した欧州株の大幅下落を背景に、主要株価は序
盤から大幅下落となった。ダウ平均株価は、序盤から軟調な動きとなり、一時前日比で 288ドル安まで下落する動きとなった。
出所:Bloomberg
主要通貨
NY 終値
NY 高値
NY 安値
USD/JPY
120.14
120.18
119.70
EUR/JPY
133.65
133.90
133.32
GBP/JPY
184.61
185.26
184.12
AUD/JPY
85.12
85.23
84.63
NZD/JPY
75.52
75.68
75.24
EUR/USD
1.1125
1.1170
1.1113
AUD/USD
0.7086
0.7100
0.7056
出所:SBILM
≪外国為替市場≫
外国為替市場は、欧米の株価が大幅下落となったことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動き
となった。ただ、ドルは年内の利上げ期待があることから底固い動きとなった。
8
出所:Bloomberg
出所:Bloomberg
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