Vol.02 【3年:わり算】 ひき算を使ってあまりに注目させるわり算の指導

算 数
3年生|「わり算」|
ひき算を使ってあまりに注目させるわり算の指導
1.あまりのあるわり算でのつまずき
3年生のあまりのあるわり算で、子どもは次のよ
うなつまずきをします。
12このあめがあります。
4人に同じ数ずつ分けます。
つまずき 1 「13÷4 はできない」
「4の段に13になるかけ算 4 × □ = 13 はない
ので、できません。
」と言う。
つまずき 2 「13÷4 = 2・・・5」
( 1 )こずつくばると・・・( 8 )こあまる
( 2 )こずつくばると・・・( 4 )こあまる
(
)こずつくばると・・・(
)こあまる
あまりがわる数よりも大きくなってしまっても、
商が出て、ひき算ができたので安心している。
まだ1こずつ配れます。
ひとりに3こずつくばると、全部分けられるの
これらのつまずきは、わり算の計算の仕方ばかり
に指導の重点が置かれると多く出てきてしまいます。
で、
「答えは3だ!」となります。
わり算では常にあまりに注目させ、あまっている
「あまりのあるわり算」は「割り切れるわり算」よ
うちは配ると考えていきます。すると、次の「あま
りも難しいと考えがちです。しかし、わり算を既習
りのあるわり算」でも、同じように考えていくこと
事項のひき算の繰り返しと考え、
「あまり」に注目
ができます。
させることで「あまりのあるわり算」の理解が深ま
り、上のようなつまずきもなくなっていきます。
2.あまりに注目させるわり算の学習
問題
12このあめを4人で同じ数ずつ分けると、ひと
り分は何こでしょう?
わり算の導入の問題です。わり算を既習事項であ
13このあめがあります。
4人に同じ数ずつ分けます。
(
)こずつくばると・・・(
)こあまる
(
)こずつくばると・・・(
)こあまる
(
)こずつくばると・・・(
)こあまる
(
)こずつくばると・・・(
)こあまる
るひき算で考えていきます。
まずは1こずつ配ります。
このように考えていくと、
「あまりのあるわり算」
1人に1こずつくばると・・・8こあまる
がとても簡単に見えてきます。あまりがわる数より
ここでは、あまりが何こあるかをはっきりと数えま
も大きくなるつまずきもなくなります。
す。あまりに注目させるのです。
既習事項であるひき算を使ってわり算を考え、あ
まだあまるので、さらに1こずつ配ります。
まりに注目させていくことで、わり算の理解を深め
1人に2こずつくばると・・・4こあまる
ていくことができるのです。
文|中田寿幸(鎌ヶ谷市立西部小学校)