様式 7-2 個別案件(研修・機材)案件概要表 案件概要表(研修) 対象国名 アルバニア 実施国名※ 案件名 地場産業振興能力開発 案件名(英) Capacity Development for Rural Industry Promotion 相手国機関 アルバニア投資開発庁 相手国機関(英) Albanian Investment and Developing Agency(AIDA) 実施期間 2015 年 6 月~2016 年 3 月 アルバニアは 1990 年から市場経済化を進め、その過程で地方の国営企 業・協同組合が民営化されたものの、その多くは倒産し、多くの地場産業 が消失した。これに伴い、地方から都市部や海外へと、160 万人以上の人口 移動があり、同国の特に地方から地場産業のノウハウを持つ熟練労働者が 流出した。 その後同国政府は、構造改革を実施し、民間企業向けにビジネス環境の 整備を行うとともに外国直接投資を呼び込む施策を実施したことにより、 安定的な経済成長を果たしてきた。現在は、首都ティラナと港湾のあるデ ュレスを結ぶ道路沿いに同国における企業の 50%以上が集中し、この道路 近郊を含む都市部を中心に開発が進んでいる。 一方で、地方部における開発は遅れ、都市部と地方部の格差が拡大して いるため、アルバニア政府は「国家開発統合戦略 2014~2020」において地 要請背景 域間格差の是正を喫緊の課題として掲げている。近年、EU 諸国、特にギリ シャやイタリア等の近隣国における経済危機の影響を受け、2012 年には 3 万人の出稼ぎ労働者が帰国した。出稼ぎ労働者には地方出身者が多く、地 場産業の振興はその受け皿となる可能性もあるため重要視されている。 しかしながら、同国においては地場産業を担う企業の技術力や経営能力 が十分ではなく、製品の付加価値向上やマーケティングの強化に向けた取 り組みが効果的になされていない、これらの企業を支援するための制度が 十分に整備されていない等、多くの問題を抱えている。 2011 年に同国に派遣された JICA の中小企業政策アドバイザーが、AIDA の能力向上支援を通じて地方の地場産業振興を図ることの重要性を指摘し たことを受け、同国に対して 2013 年度地場産業振興の概要に関する国別研 修が実施された。当該研修を踏まえて、地場産業振興に関する政策をより 具体化するため、本研修の要請が提出された。 アルバニアの産業振興に関わる行政官が、市場を意識した商品やサービス 目的 の開発、広報、販売等に関するノウハウを理解し、同国の各地域において 地場産業の振興に向けた取り組みが促進されるような実践的な政策や支援 様式 7-2 個別案件(研修・機材)案件概要表 制度を企画する。 1. 日本における行政機関等の地場産業振興政策や支援制度を理解する。 2. 製品の付加価値向上に必要な品質管理や生産性向上の手法を理解す る。 期待される成果 3. 製品の魅力を向上させるためのマーケティングやブランディングのノ ウハウを理解する。 4. 研修で学んだ内容を活用し、アルバニアの地場産業振興のための実行 計画を作成する。 ・課題別研修「地域資源を活用した商品ブランディング・マーケティング (A)」(本邦研修期間:2015 年 8 月 29 日~9 月 19 日)に 1 名上乗せ。 協力内容 ・課題別研修「農業地域における経営力、マーケティング強化による地場 産業振興(A)」(本邦研修期間:2015 年 9 月 7 日~10 月 10 日)に 2 名 上乗せ。
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