骨髄間葉系幹細胞移植を併用したキアリ骨盤骨切 り術に関する実験的研究

◆研 究助成金 によ る研究成果報告
4
◆
骨髄 間葉 系幹細胞移植 を併 用 した キ ア リ骨盤骨切
り術 に関す る 実験 的研 究
藤田保健衛生大学整形外科 金
日本 白 色 家 兎 の 股 関 節 よ り滑 膜・関 節 包
治
有
彦
キ ア リ骨 盤 骨 切 り術 に 関 す る実 験 モ デ ル
細 胞 を採 取 して FACSを 行 い 、Sca l陽 性
(日
細 胞 を 培 養 した 。 この 細 胞 につ い て は 、 骨
り部 に 滑 膜 。関 節 包 由 来 細 胞 を 移 植 した 。
芽細 胞 や脂 肪細胞 とい った 間葉 系細胞 へ の
分 化 。誘 導 能 が 確 認 で き た 。 次 に この Cell
細 胞 移 植 後 4,8,12週 時 に 、病 理 組 織 学 的
Sorterで 分 錐 した Sca l陽 性 細 胞 を、一 度
重 部 の 関節包 にお い て 軟 骨 化 生 が 促 進 され
血 清 を 含 む 培 地 で 培 養 し、そ の 後 、神 経 前
て い る か ど うか を 評 価 した。
本 自 色 家 兎 )を 作 成 し、家 兎 の 骨 盤 骨 切
お よ び 免疫 組 織 学 的 検 討 を行 い 、股 関 節 荷
駆 細 胞 へ の 誘 導 を行 うた め 無 血 清 培 地 で 浮
そ の 結 果 コ ン トロー ル の 家 兎 で は 4週 時
娃 培 養 (Sphere法 )を した と こ ろ、Sphere
よ り関 節 包 の 線 維 軟 骨 化 が 生 じて い た が 、
を形 成 した 。 そ の Sphereを 神 経 前 駆 細 胞
きわ め て 限 局 的 な 変 化 で あ り硝 子 軟 骨 化 は
マ ー カー の
Sphereを
Nestinで
染 色 した と こ ろ 、
形 成 して い る 細 胞 の 多 くが
Nestin陽 性 で あ っ た 。
認 め られ な か っ た 。これ に 対 して 幹 細 胞 移
植 後 の 家 兎 由来 の 股 関 節 で は 、関 節 包 の 硝
子 軟 骨 化 が 4週 時 に 生 じて い た。
な お 、無 血 清 培 地 で 浮 遊 培 養 す る 前 の 接
さ らに H型 コ ラー ゲ ン染 色 を行 つた と こ
l陽 生 細 胞 で は Nestin陽
ろ、コ ン トロー ル の 家 兎 で は 陽 性 とな る細
着 培 養 した Sca
性 の 細 胞 は 観 察 され な か っ た 。
この Sphereを 酵 素 処 理 して 細 胞 を 分 散
胞 は 少 な か っ た が 、幹 細 胞 を移 植 した 家 兎
で は 硝 子 軟 歓 化 した 股 関 節 関 節 包 で は
H
した 後 、接 着 させ て 分 化 誘 尊 条 件 で 培 養 し
型 コ ラー ゲ ン染 色 が 陽性 とな る 細 胞 が 多 く
た と こ ろ、 培 養 4日 目 に は 神 経 様 細 胞 の 形
認 め られ た 。現 在 軟 骨 化 生 が 促 進 され た メ
態 を示 す 細 胞 が 観 察 され た 。そ の 細 胞 を神
経 細 胞 の マ ー カ ー の 一 つ で あ る
カ ニ ズ ム を RT― PCR
や in situ
hybridyzationな どの 手 法 を行 い て 検 討
Neurofilament― Mで 染 色 した と ころ、 約
中 で あ る。(病 理 組 織 学 的 検 討 の 結 果 に つ い
10%程 度 の 細 胞 が 陽 性 で あ っ た。(以 上 の 結
て は 2007年 中 部 日本 整 形 外 科 災 害 外 科 学
果 は 2006
会 に報 告 予 定 )
0ARSIな
どの 学 会 で 報 告 し、現
在 英 文 投 稿 中)
ワイ
9“