気体の実験室的製法(PDF

《気体の実験室的製法と性質》
気
気 体
(分 子 量 )
水 素
H 2(2 )
窒 素
N 2(28)
酸 素
O 2(32)
体
の
性
質
と
(№12)
製
法
乾
燥
剤
(不
適 …… ×)
濃硫酸
五酸化リン
H 2S O 4
P 4 O 10
性 質
捕集法
塩 化 カルシウム
ソーダ石灰
製 法
CaCl2
CaO・NaOH
無色、無臭で、水に溶けにくい。燃えやすく、還元性がある。
水上
Z n+ H 2 S O 4 → Z nS O 4 + H 2
置換
無色、無臭で、水に溶けにくい。比較的安定である。
水上
N H 4N O 2 → 2 H 2O + N 2
置換
無色、無臭で、水に溶けにくい。酸化作用があり、種々の物質と反応し
水上
て酸化物となる。
置換
2 K C lO 3 → 2 K C l+ 3 O 2
オゾン
淡 青 色 、 特 異 臭 で 、 水 に 溶 け に く い 。 酸 化 作 用 (殺 菌 作 用 )を 示 す 。
O 3(48)
ヨウ化カリウムデンプン紙を青紫色に変える。
3O2 → 2O3 (無声放電、紫外線)
塩 素
黄 緑 色 、 刺 激 臭 、 有 毒 で 、 水 に 少 し 溶 け る (強 酸 性 )。 酸 化 作 用 (漂 白 作
C l 2 (71)
用 )が あ る 。 ヨ ウ 化 カ リ ウ ム デ ン プ ン 紙 を 青 紫 色 に 変 え る 。
下方
×
M nO 2+ 4 H C l → M nC l 2 + 2 H 2O + C l 2
置換
CaCl(ClO)・H2O + 2 H C l → C a C l 2+ 2 H 2O + C l 2
メタン
無色、無臭で水に溶けにくい。燃えやすい。
水上
C H 4 (16)
C H 3C O O N a+ N a O H → N a 2C O 3+ C H 4
置換
ア ン モ ニ ア 無 色 、 刺 激 臭 で 、 水 に よ く 溶 け る (弱 塩 基 性 )。 塩 化 水 素 と 反 応 し て 白 煙
上方
N H 3 (17)
を生じる。
置換
×
×
2 N H 4C l + C a(O H ) 2 → C aC l 2+ 2 H 2O + 2 N H 3
硫化水素
無 色 、 腐 卵 臭 、 有 毒 で 水 に か な り 溶 け る (弱 酸 性 )。 酢 酸 鉛 (Ⅱ )試 験 紙 を
下方
H 2S (34)
黒変させる。還元性を示す。
置換
×
×
F eS + 2 H C l → F eC l 2+ H 2 S
フッ化水素
無 色 、 刺 激 臭 、 有 毒 で 、 水 に よ く 溶 け る (弱 酸 性 )。 ガ ラ ス を 侵 す 。
×
H F (20)
C aF 2 + H 2 S O 4 → C aS O 4 + 2 H F
塩化水素
無 色 、 刺 激 臭 、 有 毒 で 、 水 に よ く 溶 け る (強 酸 性 )。 ア ン モ ニ ア と 反 応 し て
下方
HCl(36.5)
白煙を生じる。
置換
×
N aC l + H 2S O 4 → N aH S O 4 + H C l
一酸化炭素
無色、無臭、有毒で、水に溶けにくい。燃えやすい。
水上
C O (28)
H C O O H → H 2O + C O
置換
二酸化炭素
無 色 、 無 臭 で 、 水 に か な り 溶 け る (弱 酸 性 )。 石 灰 水 を 白 濁 す る が 、 更 に
下方
C O 2(44)
加えると沈澱は溶解する。
置換
×
C aC O 3+ 2 H C l → C aC l 2 + H 2 O + C O 2
一酸化窒素
無 色 、無 臭 で 、水 に 溶 け に く い 。空 気 に 触 れ る と 酸 化 さ れ て 赤 褐 色 と な る 。
水上
×
N O (30)
3 C u+ 8 H N O 3 → 3 C u(N O 3 ) 2 + 4 H 2O + 2 N O
置換
二酸化窒素
赤 褐 色 、 刺 激 臭 、 有 毒 で 、 水 に 溶 け や す い (強 酸 性 )。 高 温 で は 、 水 に 溶
下方
N O 2 (46)
けて、一酸化窒素を生じる。
置換
×
C u+ 4 H N O 3 → C u(N O 3 ) 2 + 2 H 2 O + 2 N O 2
二酸化硫黄
無 色 、 刺 激 臭 、 有 毒 で 、 水 に か な り 溶 け る (弱 酸 性 )。 還 元 作 用 (漂 白 作 用 ) 下 方
S O 2(64)
がある。硫化水素水と反応して白濁する。
置換
×
×
C u+ 2 H 2S O 4 → C uS O 4 + 2 H 2 O + S O 2
塩 化 カ ル シ ウ ム 中 性 な の で 基 本 的 に は ど ん な 気 体 も O K 。 た だ し 、 NH 3 だ け は 反 応 し て CaCl 2・8NH 3 を 生 成 す る た め 不 可 。
ソーダ石灰
塩基性なので、酸性の気体以外は可。
濃硫酸
酸 性 な の で 、 塩 基 性 の 気 体 以 外 は 可 。 た だ し 、 H 2 S、 SO 2 は 還 元 性 が あ る た め 不 可 。 ( ∵ 濃 硫 酸 に は 酸 化 性 が あ る 。 )
五酸化リン
酸性酸化物なので、塩基性の気体以外は可。
×