平成27年6月 医療法人社団 大和会 大内病院 東京都認知症疾患医療センター 1.認知症カフェとは? 認知症の人やその家族・知人、地域の方、専門職が気軽に集まり、お茶を囲み和やかに交流する 場所です。必要な時には、医療・介護専門職がいるので、いつでも気軽に相談できます。 オランダのアルツハイマーカフェをモデルとして、日本でも、2012年に厚労省が発表したオ レンジプラン(認知症施策推進5ヵ年計画)に記載され、各地で開催されるようになりました。 2.開設を決めるまで スタッフは、認知症についての知識と対応力を備えており、カフェとして運営を行う準備をする ことが求められます。通常は、週1回~月1回程度の開催が多いため、その形式を念頭に置いて 準備します。 3.どんな人や団体が認知症カフェを開くのか? (運営主体) 一つの団体だけでなく、いくつかの団体が集まって共同開催することがよくあります。 地域包括支援センター 市区町村 社会福祉協議会 社会福祉法人 グループホームや小規模多機能などの地域密着型施設 認知症の家族会 医療機関(病院・診療所・訪問看護ステーションなど) 地域の関係機関が集まって組織する実行委員会 (自治会、老人会、民生委員など) NPO法人 介護関連企業 地域の作業・障害者施設 既存のカフェやレストラン 有志の個人 その他 4.開催頻度・時間帯・曜日 通常は、1回あたり2時間~5時間程度が多いです。時間帯や曜日については、決まりはありま せん。頻度については、認知症という疾患の特徴を考えた上で、ニーズや開催する側の労力、経 費などによって検討します。 5.場所は カフェは生活の延長として、気軽に行ける場所に設置することが大切です。 他にも交通の便や施設の広さ、雰囲気、経費などを考えて検討します。 6.カフェのスタッフ 認知症の知識がある専門職、ボランティア、介護経験者など個人情報保護の誓約書を記載してい ただきます。 ⇒ 地域コミュニティをまきこむ(老人会の有志、包括+デイサービス、法人主体、家族会など) 7.カフェの準備 飲み物やカップ、テーブルの用意など様々な事前準備が必要です。スタッフの手配と分担を決め ておく必要があります。 8.カフェのミーティング 開催、費用、スペース、スタッフの役割調整、先々の見通しなどを話し合い、他のカフェ事例も 参考に企画します。 9.カフェ参加人数 当初数名かもしれませんが、地域のニーズに合えば、数十名と増えて行くと思います。 当カフェでは、30分ミニ講座を開催しており、大好評です。(資料参照してください。) 10.提供する飲み物 カフェですので、コーヒーや紅茶、緑茶、ゆず茶などの飲み物とお菓子を準備しております。 中にはランチを提供されるカフェもあります。その際は、保健所や税務署と相談する場合もあ るので、確認しておきましょう。 11.広報(案内チラシ)について 地域包括支援センターや病院、役所などに設置させていただき、ホームページ等を使用し、情報 発信しております。のぼりをあげてますよ~。 12.参加者負担(料金) 通常は、50円~500円で、実費相当の事が多いと思われます。大内病院オレンジカフェは、 50円(お菓子+飲み物)です。メンバーカードを作成し、スタンプ10個で1回無料としています。 13.運営資金 自治体の助成金(サロン事業など)、法人からの補助金、参加者自己負担など。 14.カフェを開催している集まりや情報交換を 他のカフェ見学などに参加して、情報を得て、取り組むことも大切です。 15.カフェの立上げのお手伝い ①「座学(30分) + 茶話会 (1時間)」 →立ち上げ計画からのお手伝いもいたします。 (※相談を受ける場を設ける) ②「カフェを語ろう」+「グループワーク」 →カフェの名前を決めるのも、楽しいですよ! ③「お試しオレンジカフェ」の実施 →近所で声をかけあってサポートしようという雰囲気を大切に。 「地域力がアップした感じ」「交流の場、居場所ができた」との感想 ④【オレンジカフェ】開設 ※気長に続けていくことが大切です。ご参考になれば幸いです。
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