石巻基署発 0825 第 6 号 平 成 27 年 8 月 25 日 石巻地区,気仙沼・南三陸地区 労働災害防止連絡会議 構成員 各位 石巻地区,気仙沼地区 建設工事関係者労働災害防止連絡会 構成員 各位 宮城労働基準協会 石巻支部長 殿 宮城労働基準協会 気仙沼支部長 殿 石巻労働基準監督署長 硫化水素中毒・酸素欠乏症等の防止の徹底について ( 緊急要請 ) 労働行政の推進につきましては、日頃より格別の御理解、御協力を賜り厚く御礼申し 上げます。 さて、去る8月11日、石巻市内の下水道設置工事現場にて、労働者2名が硫化水素 中毒と考えられる症状で救急搬送される労働災害が発生しました。 また、8月7日には試運転中の大型サンマ船内で清掃作業中の乗組員6名が気分を悪 くし(うち1名が一時意識を失う)、気仙沼市内の病院に搬送された旨の報道があり、 魚倉内に充満したフロンガスの可能性が高いとされています。 両件については、幸い生命に別条はないとのことでしたが、「硫化水素中毒」や「酸 素欠乏症」は、ひとたび発生すると死亡災害等、重篤な労働災害に繋がりかねないもの であり、さらに、被災した労働者等を救出に向かった者が同様に硫化水素や、酸素欠乏 空気を吸い込むいわゆる二次災害の発生が懸念されるところです。 つきましては、貴職におかれましては、関連団体や傘下の会員事業場(貴職が発注し た建設工事業者)に対し、別添パンフレット等を参考に、硫化水素中毒・酸素欠乏危険 作業における労働災害防止に万全を期されるよう周知徹底方、お願い申し上げます。 なお、当署管内では別紙「最近の硫化水素中毒等有害ガスに係る災害事例」にもある とおり一酸化炭素等の中毒事例も発生しているところであり、あわせて周知いただけれ ば幸いです。 担当:石巻労働基準監督署 安全衛生課 ☎:0225-22-3365 最近の硫化水素中毒等有害ガスに係る災害事例 平成 27 年 8 月 石巻労働基準監督署 災害発生日 災害の概要 被災者等 平成 27 年 汚水管の新設工事において、盆休みに入るため止水栓を設 40 代 8 月 11 日 置しようと深さ4mの立て坑に入り止水栓を設置しようとし 男性 たところ、他工区から漏えいしてきた硫化水素が当該立て坑 2名 内部に到達し、硫化水素を吸引して中毒となった。立て坑内 休業 3 日 で被災した下請の作業員を救出しようと入坑した元請の現場 代理人も吸引して被災した。 平成 27 年 換気が不十分で狭隘な新造船の船尾ブロックタンク内部 60 代 6 月 29 日 (100×100×75cm)で半自動溶接機により溶接作業中、頭 男性 痛、めまい、吐き気を感じたため、自力でブロック外に出て 1名 休憩の後、病院を受診し血液検査の結果、一酸化炭素中毒と 休業 3 日 診断され3日間の入院加療となった。アーク溶接(炭酸ガス によるシールド溶接)により熱分解して発生した一酸化炭素 ガスを吸引したと推定。 平成 27 年 工場の壁の清掃作業中に、消毒液を原液のまま使用して発 60 代 6 月 15 日 生したガスを吸引したことにより、急性塩素ガス中毒により 女性 気管支炎を患った。 1名 休業 1 日
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