japanese back - Ethnic Community Services Co

S28
新しい言語を学ぶのは異文化の環境の中で起こる
社会活動です。
言語は1つより
「相違」に対する私達の反応は全ての子供たちに長期的影
2つの方がいい
響を与えますが、特に文化・言語の背景が多様で英語を
第二言語として学ぶ子供たちに与える影響は顕著です。
もし子供やその家族が自分達の母国語や文化に対して周り
バイリンガルは強みであり問題ではありません
から受ける反応が否定的で、意思疎通が効果的に行われて
第二言語を学ぶ子供たちは様々な態度を示すでしょう。し
国語を維持することを拒むようになってしまうかもしれま
ゃべらずに参加を拒む子供もいれば、早く適応する子供も
いるでしょう。英語を第二言語として学ぶ子供たちは、英
語がなかなか出てこないと言語障害であるかのように誤っ
て判断されることも良くあります。 オーストラリアの学校
に通って育つ子供たちは皆、自分自身のペースで英語を学
びます。
言語学習
いなければ、その子供たちは自分の文化や言語を恥じ、母
せん。
相違や多様性に対して肯定的で2言語使用を積極的
に奨励する学習環境の中で、子供たちは強い自己認
識と安定感を確立します。
「母国語を使うことによって
2言語使用は習得障害ではなく習得過程です
子供たちは自己認識を確立し、
概念発達の基盤を作ります」(
子供が幼稚園に入る前に英語が話せないと、取り残された
り不利になるのではないかと心配する親が大勢います。親
)
This brochure was developed by Ethnic
も子供も家では母国語を使わず、英語だけ話すように言わ
このパン フレッ トは Bi cul t ur a lSup port Pro gram
の子供たちのために英語のサポートクラスが設けられてい
a n d Community Services Cooperative
のプログラムが英語を教えると同時に母国語の維持をサポ
います。
れることもあります。多くの小学校で非英語圏
バイリンガルと
出身
( B S P ) の 一 環 と し て E t h n i c C h i l d C a r e, F a m i l y
によ
って作成されました。B S P はC h i l d r e n ’ s S e r v i c e s
ることを親が知らない場合が多々あります。 教育者は、そ
Central
は
の後援で
によって運営されて
州の専門的サポートコーディネー
ターの組織で、オーストラリア政府の資金援助を受
ートしていることを説明すれば、親の心配を軽減すること
けた
ができるでしょう。
り立っています。
の下に成
Ethnic Child Care Family and Community Services
Cooperative Ltd.
Building 3, 142 Addison Rd,
Marrickville, NSW, 2204
Phone: 02 9569 1288
Fax: 02 9550 9829
Web; www.eccfcsc.orrg
Email; [email protected]
母国語を失ってしまいます
英語を学んでいる間も母国語を話すように奨励されなけれ
ば、子供たちは成長するにつれて母国語の能力を失い、話
すことを拒むようになってしまいます。 子供たちやその家
族がバイリンガルであることに自信が持てるようサポート
するのは、教育者にとって重要なことです。
参照
Dr Criss Jones Diaz, Senior Lecturer University of Western Sydney
Belonging, Being and Becoming; The Early Years Learning Framework (EYLF) Government of Australia 2009
このパンフレットは www.eccfcsc.org のウェブサイトからダウ
ンロードできます。他のコミュニティ言語のものもあります。
バイリンガルの子供たちをサポートするには
バイリンガルの子供たちと接する職場で働く人たちへ
有益なアドバイス
•
言語、文化、アイデンティティ、教育に関する
•
全家族と共にバイリンガルに対するポジティブで
自分自身の感情を省みる
支援的なアプローチのカリキュラムを作成する
バイリンガルの定義とは?
•
複数の言語を習得する能力
•
それぞれの子供の言語と文化が何かを知ること
バイリンガルとは2つの言語をかなり上手に使う
•
他の領域でも知的能力の強化
•
名前をきちんと発音することで敬意と興味を示
能力のある人と定義できますが、バイリンガルに
も様々な程度があります。
子供たちがバイリンガルになる過程は2通り
あります。
同時バイリンガル − 子供が同時に2つの言語を学
ぶ場合
継起バイリンガル − すでに1つの言語を話す子供
が後から別の言語を学ぶ場合
子供たちの第一言語をサポートし、それを伸ばして
あげるようにすることは重要です。それが第二言語
を学ぶ支えにもなるからです。新しい言語の習得に
は時間がかかるので、最初のうち子供は黙ってい
るかもしれません。この「黙っている期間」は子
供によってそれぞれ異なります。
複数の言語を学び維持することに重要な利点
があるのは疑う余地もありません。バイリン
ガルには以下のような利点があります。
知的利点
•
言語の機能が理解できる
社会的利点
•
言語多様性の理解
•
色々な話し方、読み方、書き方があることが
•
•
わかる
調和の取れた多様な社会で育ち、人は皆それ
ぞれ違うということが普通にわかる
英語が話せない家族のメンバーとも意思の疎
通ができ、家族の絆を維持することができる
文化的利点
•
•
自分の文化・言語の伝統とアイデンティティに
対する誇りと自信
家族的・文化的価値観の重要性がわかり、それ
を維持し次世代に伝えていくことができる
経済的利点
•
後の就職活動や教育面・社会面での機会を作る
のに有利
す (発音がわからない場合はきちんと
く).
•
必要最低限の役立つ表現のリストを作り覚える
•
バイリンガルの資料を集め、それをカリキュラム
•
文章や会話、コンピューターなど様々な形式の
の中に常時取り入れていく
中でその子供の言語を使う
•
その子供の母国語を話すバイリンガルスタッフを
•
外国語が話せるスタッフにはそれを スタッフ同
雇用する
士そして子供やその家族と 使うように奨励する
•
異なる言語を一日中何度も使ったり示したりする
•
バイリンガルの子供たちに、自分達の言葉で一緒
•
母国語を維持することの大切さやどうしたら子
に遊び、学ぶように勧め、サポートする
供がバイリンガルとしてうまくやっていけるの
かを親に説明する