第127号 交際費の判断基準

2013.4 吉日
No.127
税理士法人 長谷川会計
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交際費の判断基準
病医院における交際費には、飲食代金、お中元・歳暮等の贈答品、慶弔関係支出、旅行代
金、ゴルフプレーフィーなどがあげられます。交際費等に該当するか否かは、支出の相手方
が「事業に関係する者等」であり、かつ支出の目的が「業務の遂行上必要である」こと
がその判断基準になります。
~交際費等として認められる相手方の範囲~
① 医業に直接関係する者
医師・歯科医師が近隣の病医院を紹介する場合や、専門の診療科を標榜する病医院を紹
介する場合などは直接関係する者といえます。その他、患者を紹介してもらう地域の有力
者(町内会長等)も該当するでしょう。
② 間接的に関係のある者
医業経営の医師としてあるいは経営者として助言をもらえる医局の先輩・後輩、最新の
医療情報をもっている研究機関や学会などの関係者、融資先の金融機関、顧問税理士など
が該当します。
~業務の遂行上必要であるとは~
直接的もしくは間接的に収入増に結びつくケースや、病医院の円滑な経営において不可
欠であるケースで、この場合必要経費(損金)として認められます。
ただし、出身大学の同窓会費や医師会等の連盟会費、親睦会費などは「業務の遂行上必要
である」と主張する根拠を明確にしておく必要があります。
医業収益と交際費の額 (M-BASTより)
個人診療所
法人診療所
医業収益
交際費の
(万円)
額(万円)
有床
19,321
106
無床
9,211
75
有床
30,338
180
無床
13,232
116
事業との関連性が明確でない場
個人に帰属するものと考えら
業収益
(%) 合は、
0.6 れ「役員賞与」となる可能性があり
0.8 ます。交際費とするには、相手先と
その根拠
0.6 関連性を吟味したうえで、
0.8 を明確にしておく必要があります。
交際費/医
TKC 医業経営情報より抜粋