平成25年度 高千穂町財務状況把握の結果概要

高千穂町
平成25年度 高千穂町財務状況把握の結果概要
都道府県名
団体名
宮崎県
高千穂町
財政力指数
0.21 標準財政規模(百万円)
4,811
H26.1.1人口(人)
13,401 平成25年度職員数(人)
面積(K㎡)
237.32 人口千人当たり職員数(人)
149
11.1
<人口構成の推移>
(単位:千人)
年齢別人口構成
総人口
年少
人口
(15歳未満)
構成比
生産年齢
人口
(15歳~64歳)
構成比
産業別人口構成
老年
人口
(65歳以上)
構成比
第一次
産業
就業人口
第二次
産業
就業人口
構成比
第三次
産業
就業人口
構成比
構成比
12年国調
15.8
2.3
14.7%
8.9
56.1%
4.6
29.2%
2.4
30.0%
1.8
22.3%
3.8
47.7%
17年国調
14.8
1.9
13.0%
8.0
54.3%
4.8
32.7%
2.2
29.4%
1.5
20.2%
3.8
50.4%
22年国調
13.7
1.7
12.7%
7.2
52.7%
4.7
34.6%
2.0
28.4%
1.2
16.5%
3.9
55.0%
22年国調
全国
13.2%
63.8%
23.0%
4.2%
25.2%
70.6%
宮崎県
14.0%
60.2%
25.8%
11.8%
21.6%
66.6%
◆ヒアリング等の結果概要
【資金繰り状況】
【債務償還能力】
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
40%
22年度
30%
行
政
経
常
収
支
率
0月
21年度
24年度
20%
15
25年度 23年度
6月
21年度
債
務
償
還
可
能
年
数
12月
10%
18月
年
24月
30月
0月
20%
1月
4月
5月
25年度
6月
7月
8月
9月
積立金等月収倍率
[要因分析]
積立低水準
-
-
-
24年度
10%
2月 3月
-10%
実質債務月収倍率
建設債
収支低水準
25年度
21年度
23年度
債務高水準
積立低水準
24年度
0%
[財務上の問題]
債務高水準
23年度
22年度
30%
行
政
経
常
収
支
率
0%
-10%
22年度
40%
実質的な
債務
債務負担行為に基づく
支出予定額
公営企業会計等の
資金不足額
土地開発公社に係る
普通会計の負担見込額
第三セクター等に係る
普通会計の負担見込額
その他
その他
建設投資目的の
取崩し
資金繰り目的の
取崩し
収支低水準
-
地方税の減少
-
-
人件費・物件費の
増加
-
-
扶助費の増加
-
-
補助費等・
繰出金の増加
-
-
その他
-
-
-
その他
高千穂町
◆財務指標の経年推移
類似団体区分
町村Ⅲ-0
<財務指標>
(平成25年度平均値)
平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度
債務償還可能年数
3.5年
実質債務月収倍率
10.4月
7.1月
積立金等月収倍率
3.2月
3.7月
行政経常収支率
24.4%
37.5%
16.2%
(単位:年)
1.6年
4.2年
20
全国平均
全国
平均値
3.9年
3.6年
4.8年
8.2月
7.9月
7.1月
10.4月
8.7月
5.3月
6.1月
6.4月
6.8月
7.1月
16.9%
16.4%
20.5%
16.1%
債務償還可能年数5ヵ年推移
当該団体指標
類似団体
平均値
6.0年
実質債務月収倍率5ヵ年推移
(単位:月)
類似団体平均
当該団体指標
全国平均
類似団体平均
30
24
15
18
10
12
5
6
0
0
21年度
(単位:月)
22年度
23年度
24年度
25年度
積立金等月収倍率5ヵ年推移
当該団体指標
8
全国平均
21年度
(単位:%)
22年度
23年度
24年度
25年度
行政経常収支率5ヵ年推移
類似団体平均
当該団体指標
全国平均
類似団体平均
40
7
35
6
30
5
25
20
4
15
3
10
2
5
1
0
0
-5
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
<参考指標>
(単位:億円)
(平成25年度)
健全化判断比率
早期健全化
基準
団体値
財政再生
基準
実質赤字比率
-
15.00%
20.00%
連結実質赤字比率
-
20.00%
30.00%
7.60 %
25.00%
35.00%
16.10 %
350.00%
実質公債費比率
将来負担比率
21年度
-
22年度
23年度
24年度
25年度
基礎的財政収支(プライマリー・バランス)
5ヵ年推移
当該団体指標
全国平均
類似団体平均
20
10
0
-10
-20
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
基礎的財政収支 ={歳入-(地方債+繰越金+基金取崩)}
-{歳出-(公債費+基金積立(※))}
(※)基金積立には決算剰余金処分による積立額を含まない。
※1.債務償還可能年数について、分子(実質債務)がマイナスとなる場合は「0.0年」、分母(行政経常収支)がマイナスとなる場合は「-」(分子・分母ともマイナスの場合は「0.0年」)として表示している。
2.右上部表中の「類似団体平均値」及び「全国平均値」については、各団体の25年度計数を単純平均したものである。
3.上記グラフ中の「類似団体平均」の類型区分については、25年度の類型区分による。
4.平均値の算出において、債務償還可能年数と実質債務月収倍率における分子(実質債務)がマイナスの場合には「0(年・月)」として単純平均している。
高千穂町
◆行政キャッシュフロー計算書
(単位:百万円)
平21
平22
平23
平24
平25
■行政活動の部■
9,000
973
273
3,734
1,667
974
277
4,044
3,010
986
261
3,848
1,134
973
231
3,818
1,046
989
227
3,842
1,176
分担金及び負担金
・寄附金
109
100
139
110
105
使用料・手数料
169
72
158
74
171
93
174
104
185
96
行政経常収入
6,997
8,638
6,632
6,455
6,621
2,000
人件費
1,369
1,132
22
768
1,198
696
103
5,288
1,710
123
82
1,751
1,293
1,202
23
952
1,086
738
105
5,400
3,239
116
59
3,295
1,321
1,276
25
998
1,084
752
101
5,557
1,075
164
180
1,059
1,213
1,230
32
1,008
1,041
747
94
5,366
1,089
131
132
1,088
1,195
1,227
37
1,023
1,214
747
88
5,531
1,090
201
129
1,162
1,000
610
1,184
250
631
456
地方税
地方譲与税・交付金
地方交付税
国(県)支出金等
事業等収入
物件費
維持補修費
扶助費
補助費等
繰出金(建設費以外)
支払利息
(うち一時借入金利息)
行政経常支出
行政経常収支
特別収入
特別支出
行政収支(A)
■投資活動の部■
国(県)支出金
分担金及び負担金
・寄附金
財産売払収入
貸付金回収
基金取崩
投資収入
普通建設事業費
繰出金(建設費)
投資及び出資金
貸付金
基金積立
投資支出
投資収支
21
29
29
15
35
174
89
894
2,414
5
80
239
2,738
▲ 1,844
172
76
1,461
3,761
5
63
80
3,909
▲ 2,448
159
63
502
917
5
54
245
1,221
▲ 719
170
67
883
1,635
5
60
2
1,702
▲ 819
172
65
728
1,510
5
60
2
1,577
▲ 849
1,189
( 287 )
1,189
844
( 98 )
844
345
253
907
663
( 353 )
663
805
( 111 )
805
▲ 143
705
2,490
453
( 263 )
453
748
( 123 )
748
▲ 294
46
311
814
( 256 )
814
751
( 139 )
751
63
332
337
701
( 263 )
701
738
( 158 )
738
▲ 37
276
423
■財務活動の部■
地方債
(うち臨財債等)
翌年度繰上充用金
財務収入
元金償還額
(うち臨財債等)
前年度繰上充用金
財務支出(B)
財務収支
収支合計
償還後行政収支(A-B)
(うち地方債現在高)
積立金等残高
8,000
7,000
6,000
5,000
4,000
3,000
0
平21
平24
平25
地方税
地方交付税
国(県)支出金等
その他収入
人件費
扶助費
補助繰出
その他支出
(単位:百万円)
4,500
6,050
( 7,881 )
1,871
5,134
( 7,738 )
2,639
4,544
( 7,444 )
2,929
4,268
( 7,507 )
3,263
3,947
( 7,470 )
3,541
平22
平23
投資収入と投資支出の経年推移
4,000
3,500
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
平21
(単位:百万円)
1,400
平22
平23
平24
平25
貸付金回収
国(県)支出金
その他収入
貸付金
普通建設事業費
その他支出
財務収入と財務支出の経年推移
1,200
1,000
800平11
平12
平13
平14
平15
平16
平17
600
400
200
0
平21
■参考■
実質債務
行政経常収入・支出の経年推移
(単位:百万円)
10,000
平22
平23
建設債等
財務支出
平24
平25
臨財債等
(注)棒グラフの左が収入を表し、右が支出を表している。
高千穂町
◆ヒアリングを踏まえた総合評価
◎債務償還能力について
<先頭頁の【債務償還能力】図表参照>
債務償還能力は、債務償還可能年数及び債務償還可能年数を構成する実質債務月収倍率と行政経常収
支率を利用して、ストック面(償還するべき債務の水準)とフロー面(償還原資の獲得状況)の両面から分析し
たものである。
【債務償還能力】留意すべき状況にはないと考えられる。
○ストック面(償還するべき債務の水準)
実質債務月収倍率が18.0月未満であり低いことから、問題はないと考えられる。
当該理由としては、平成20年度からの経済対策に係る交付金の剰余金を財政調整基金に積み立てたこと
や、公共施設の老朽化等に備え、公共施設等整備基金等のその他特定目的基金に積立てを行った結果、積
立金等が増加したことに加え、起債発行額を元金償還額以下に抑制することに努めたことにより、地方債現
在高が減少し、実質債務が減少したことによるものと考えられる。
○フロー面(償還原資の獲得状況)
行政経常収支率が10.0%以上であり高いことから、問題はないと考えられる。
当該理由としては、行政経常支出は職員数削減に伴う人件費削減等に努めた一方で、障害福祉サービス
費等の増加に伴う扶助費の増加及び委託料等の増加に伴う物件費の増加などにより増加したものの、行政
経常収入が地方交付税や国(県)支出金等により、一定程度確保されてきたことによるものと考えられる。
【財務指標】
○実質債務月収倍率(平成25年度:7.1月/補正なし)
○行政経常収支率 (平成25年度:16.4%/補正なし)
○債務償還可能年数(平成25年度:3.6年/補正なし)
◎資金繰り状況について
<先頭頁の【資金繰り状況】図表参照>
資金繰り状況は、積立金等月収倍率と行政経常収支率を利用してストック面(資金繰り余力の水準)及びフ
ロー面(経常的な資金繰りの余裕度)の両面から分析したものである。
【資金繰り状況】留意すべき状況にはないと考えられる。
○ストック面(資金繰り余力の水準)
積立金等月収倍率が3.0月以上であり高いことから、問題はないと考えられる。
当該理由としては、平成20年度からの経済対策に係る交付金の剰余金を財政調整基金に積み立てたこと
や、公共施設の老朽化等に備え、公共施設等整備基金等のその他特定目的基金に積立てを行った結果、積
立金等が増加したことによるものと考えられる。
○フロー面(経常的な資金繰りの余裕度)
行政経常収支率が10.0%以上であり高いことから、問題はないと考えられる。
当該理由としては、上記(【債務償還能力】フロー面)のとおり。
【財務指標】
○積立金等月収倍率(平成25年度:6.4月/補正なし)
○行政経常収支率 (平成25年度:16.4%/補正なし)
高千穂町
◎財務の健全性等に関する事項
【今後の見通し】
(1)収支計画の策定の有無及び計画名
「財政シミュレーション」(計画期間:平成15年度~平成40年度)
(2)収支計画に基づく今後の見通し
○債務償還能力
ヒアリングによれば、ストック面(償還するべき債務の水準)については、新規の地方債発行額を年600百万
円以下に抑制し、地方債残高を7,000百万円以下に抑制する方針であるものの、人口減少等による地方交付
税や国(県)支出金等の減少、高齢化等による扶助費及び物件費の増加に伴う行政経常収支の悪化による
財政調整基金の取崩し及び公共施設の老朽化等に伴う施設改修等の実施によるその他特定目的基金の取
崩しを行うことから、積立金等残高は減少する見込みであり、実質債務は増加する見通しである。
また、フロー面(償還原資の獲得状況)については、人口減少等に伴う地方交付税や国(県)支出金等の減
少による行政経常収入の減少や、高齢化等に伴う扶助費及び物件費の増加による行政経常支出の増加が
見込まれていることから、行政経常収支は悪化する見通しである。
ただし、ストック面及びフロー面とも問題ない水準と見込まれるため、債務償還能力の見通しについては、
留意すべき状況にないと考えられる。
財務指標の見通し(計画最終年度:平成40年度)
実質債務月収倍率 9.6月(上昇する見通し)
行政経常収支率 7.8%(低下する見通し)
債務償還可能年数 10.3年(長期化する見通し)
○資金繰り状況
ヒアリングによれば、ストック面(資金繰り余力の水準)においては、人口減少等による地方交付税や国
(県)支出金等の減少や、高齢化等による扶助費及び物件費の増加に伴う行政経常収支の悪化による財政
調整基金の取崩しや、公共施設の老朽化等に伴う施設改修等の実施により、その他特定目的基金の取崩し
を行うことから、積立金等残高は減少する見通しである。
また、フロー面(経常的な資金繰りの余裕度)については、上記のとおり、行政経常収支は悪化する見通し
である。
ただし、ストック面及びフロー面とも問題ない水準と見込まれるため、資金繰り状況の見通しについては、留
意すべき状況にないと考えられる。
財務指標の見通し(計画最終年度:平成40年度)
積立金等月収倍率 3.3月(低下する見通し)
行政経常収支率 7.8%(低下する見通し)
【その他の留意点】
・今後の財政運営について
貴団体においては、現状において、主要4指標は特段問題のない水準であり、上記「今後の見通し」のとお
り、今後についても、問題のない水準で推移する見込みであるが、地方交付税や国(県)支出金等の減少に
より行政経常収入が減少する一方、扶助費や物件費の増加による行政経常支出の増加により、行政経常収
支は悪化する見通しであり、計画最終年度の平成40年度において、行政経常収支率はやや低い水準となる
見通しである。
また、財政調整基金の取崩しや、公共施設の老朽化に伴う施設改修等の実施によるその他特定目的基金
の取崩しを行うことから、積立金等残高は減少する見通しである。
以上により、今後、主要4指標の悪化が見込まれることから、地方創生に係る「高千穂町総合戦略」や「高千
穂町人口ビジョン」及び平成28年度中に策定予定の「公共施設等総合管理計画」を加味した上で、収支のバ
ランスに留意した財政運営が求められる。