「東所沢小学校だより」 (特色ある学校づくりテーマ) 「地域に根ざした生き生きとした学校づくり」 をめざします。 発行 所沢市立東所沢小学校 〒359-0021 所沢市東所沢 2-26-1 TEL04-2945-5431 FAX04-2945-5430 平成27年 1 月号 ◆学校教育目標 ◇すすんで学ぶ子 ◇思いやりのある子 ◇たくましい子 児童数 1/8 日現在 686 名 URL http://www.tokorozawa‐stm.ed.jp/ E-mail higasitoko‐e@tokorozawa‐stm.ed.jp 新しい年を迎えて 校長 向井 茂樹 新年明けましておめでとうございます。旧年中は本校の教育活動に皆様の大きなご支援をいた だき、本当にありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 今年は「未(ひつじ)年」です。象形文字では、まだ伸びきらない木の部分を表す「未」です が、果実が熟し切っていない状態や植物が繁り暗く覆っている状態とい う意味もあるそうです。「未」の月にあたる6月は、様々な作物が成熟 する大切な季節ですので「未」の字には、豊作への願いがこめられてい るともいえるようです。また、十二支を庶民にも浸透させるために「未」 に「羊」という動物が充てられたようですが、「羊」は「祥」に通じ中 国では吉祥(おめでたい)動物の一つだそうです。「羊」は、群れをなす ところから家族の安泰を表すとされ、いつまでも平和に暮らすことを意 味しているそうです。 今年一年が、子どもたちとご家族、地域の皆様にとって、安泰で平穏 な年となるように願っています。また、子どもたちの日々の努力が大き な実りにつながるよう、教職員一同力を合わせて指導していきます。 さて、新春にあたりクイズを一つ。『問題:「平仮名」はいつごろ成立したのでしょうか?…』 私はこれまでずっと、「平仮名」は紫式部や清少納言などが活躍した平安時代にできたものだと 思っていました。現在の小学校社会科の教科書にも、 「かな(仮名)は、漢字(真名:まな)に対する 名前です。平がなは、漢字をくずしてつくられ、かたかなは、漢字の一部を省略してつくられま した。」という記述があります。ところが、 「平仮名」の成立は明治33年だったのです。自分が 間違ったまま覚えていていたこと、そして間違ったまま小学校の教員として子どもたちに「平仮 名」を指導してきたことに愕然としました。 このことに気付いたきっかけは、12月に行われた3年生の書き初めの学習でした。3年生は 初めて書初めに取り組むということで、保護者でありEテレ高校講座やNHK学園高等学校で指 導されている、川合先生に特別に指導をお願いしました。そ の際、川合先生が編集に加わっておられる、高校の「書道」 の教科書をいただきました。私はずっと美術を選択してきた 人間ですので、 「書道」の教科書にはどんな内容が記されてい るのかと何気なく眺めていると、 「仮名の成立」という項目に 私にとって衝撃的な内容が記されていたのです。 その概要は、 『…平安時代中期になると、元の漢字の姿が分 からないほどに略された仮名(女手:おんなで)が生まれた。し かし、漢字の音をもとにした仮名には多くの種類があったた め、明治33年に一音につき一字代表を決め「平仮名」とし、 それ以外を「変体仮名」として区別した。…』というもので す。つまり、明治時代までは、「あ」という音を表すには、「安・阿・愛・悪」などを元に崩して作 られた仮名が、多数混在していたということになります。 この事実に触れることで、自分がいかに無知であったか、ということに恥ずかしさを覚えると 同時に、新しいことや正しいことを知ることの楽しさと喜びを改めて感じました。また、 「もし、 川合先生に来校いただいていなかったら…」と思うと、人との出会いの大切さも再認識しました。 今の時代は知りたい情報があれば、インターネットなどを利用して検索したり質問したりする ことができますが、そこに記載されている内容が唯一絶対のものだとは限りません。様々な資料 を比較したり、実際に体験したりして確かめていく態度や力が、これまで以上に必要とされる時 代になったのだと思います。 自分自身も学び続けながら、教員として、子をもつ一人の親として、子どもたちに「世の中に は君達のまだ知らない、素晴らしいことがたくさんあるんだよ。」 「一緒に探しに行って、確かめ てみよう。」と言い続けられる大人にならなくてはと、新年を迎え思いを新たにしました。 <学校の教育活動の一端をホームページにも掲載しています。ぜひご覧ください。>
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